沖縄の新聞
マスコミのありようを問いかける沖縄の新聞
沖縄の友人が、6月20日付の沖縄の地元紙・琉球新報と沖縄タイムスの二紙を送ってくれました。言うまでもないことですが、19日に開催された「米軍属女性暴行殺人事件に抗議する県民大会」の模様を本土の人間にももっときちんと知ってほしいとの思いからです。両紙とも集会の写真が、1面と最終面をぶち抜きにして印刷されています。圧巻の紙面です。送ってくれた友人に感謝です。
琉球新報は、30面(うち7面は全面広告)の紙面中13面を使って「県民大会」の模様を報道しています。沖縄タイムスも32面(うち7面は全面広告)の紙面中13面を使って、様々な角度から報道しています。
実は、沖縄二紙を別ルートでも入手していました。琉球大学名誉教授高嶋伸欣先生の「『県民大会・現地資料セット』50部を希望者に提供」のメール配信を見て、購入申し込みをしていたのが、丁度届いたところだからです。このセットには、20日付の新聞だけでなく、当日の大会次第、参加者に配られた「海兵隊は撤退を」、片面には「怒りは限界を超えた」と印刷されたメッセージボードなどが同封されていました。高嶋先生は「大会で参加者が一斉に掲げたメッセージカード(ボード)にある『怒りが限界を超えた!』の意味には『本土』の人々への『怒り』も含まれている、と私は感じています。」と指摘されています。この厳しい指摘は、「本土」にいる私たちに突き付けられた大きな課題です。
同封されたセットには、19日の県民大会に先立ち、両紙の特集版も同封されています。
沖縄タイムスは、18日付で別刷り8面で「過重な基地負担、地域・罪種別別の犠牲者、地位協定不平等の源流」などをきめ細かく具体的な数字をあげて報道しています。琉球新報も大会開催当日19日付で別刷り12面で「魂の声 耳を澄ませて」のタイトルを付けた特集記事を掲載しています。内容は、沖縄タイムスと同じように、「基地負担、犯罪被害、地位協定」などわかりやすく記事が組み立てられています。
沖縄タイムスの紙面では、「奪われた命と尊厳 620人超」という大きな見出しが目を引きます。記事では、「表に出ている数は、氷山の一角」とも指摘しています。この事実を私たちは、どれだけ知っていたのでしょうか。私の沖縄との向き合い方をも問いかけられているような重たい気持ちです。
またマスコミの報道姿勢、内容が、厳しく批判されている中で、この沖縄の地元紙の報道姿勢は、改めてマスコミのあるべき姿をも問いかけているように思えます。
沖縄の県民大会からは、少し時間が過ぎましたが、沖縄問題を、そして報道のありようをもう一度考えることができればと強く思います。
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読者さんコメントありがとうございます。
東京新聞の記事が良いということは、よく聞きます。
メールで飛び交う情報などを通じて、私も時々ですが、読ませていただいています。
特に、原発問題では、良い情報が多いと感じています。
マスコミ全体の信頼度が高くなるとよいのですが。
投稿: いのちとうとし | 2016年6月29日 (水) 06時50分
プレジデント最新号の『外国人記者が評価「日本のマスコミ」信頼度ランキング』では、東京新聞がぶっちぎりのトップで、日本で最も信頼できる新聞と評価されていました。
投稿: 読者 | 2016年6月28日 (火) 22時09分
通りすがりさん、コメントありがとうございます。
私もYahooを通じて、産経新聞の記事をよく読みます。
多様な意見を知る良い機会だと思っています。
だんだんと新聞の個性が薄くなっていくように思えるときだけに、地方の新聞から得られる情報に、参考になることも多いように思います。
投稿: いのちとうとし | 2016年6月28日 (火) 09時00分
父はバリバリの自民党員でしたが赤旗を購読していました。理由は「普段は見聞きしないが知るべき事実が書いてあるから」ということで、その息子はどちらかと言えばリベラルですが産経新聞を読んでいます。意外にも事実報道については正確なことが多いです。今は電子版もあるので、保守を支持する人こそ、沖縄新聞や東京新聞を読むべきだ、と思います。もちろん、リベラルな人達も、そこにしかない情報が得られますけど。
投稿: 通りすがり | 2016年6月28日 (火) 08時25分