仕事が一段落して一息入れています (違和感のある日本語 その3)
仕事が一段落して一息入れています
(違和感のある日本語 その3)
東京でのマスコミ関係の仕事が一段落して、一息入れています。で、今日はマスコミとは離れた話題です。マスコミの横暴についてはまたの機会に――。
ところで皆さん「一段落」を何と読みましたか。「いちだんらく」なら正解です。でも「ひとだんらく」と読んだ人もいるかも知れません。これは間違いなのですが、こう引っ張られるのも分ります。それは、次に来る「一息」は「ひといき」ですし、「一段落」と同じ意味を持つ「一区切り」は「ひとくぎり」だからです。
この件についてはこれで「一区切り」が付いたとして、次の画像を見て下さい。
布団をどうしているのでしょうか。布団を「敷いている」が正解ですが、これは「しく」と読みます。間違えそうな場合は、「敷布団」を思い出してください。これはさすがに「ひき布団」とは読まないでしょう。
でも、「布団をひく」という人もかなりの数に上っています。特に関西では、こう読む人が多いと言われています。それは、関西とそれ以西では「し」を「ひ」、「七」を「ひち」と発音する傾向があったからです。「七福神」を「ひちふくじん」とか、「質屋」を「ひちや」という類です。
さらに最近では、関東でも「ひく」と読む人が増えているという報告もあります。方言の全国共有化が進んでいるからだとも言われています。
もう一つ、ことを複雑にしているのは、元々の江戸っ子は、関西とは逆に、「ひ」を「し」としか発音できない人が多かったのです。タクシーに「日比谷まで」と言って「渋谷まで」連れていかれた話はその典型です。そのことを意識するあまり、本来は「し」と読むべきところまで、頑張り過ぎて「ひ」と発音してしまうことも多かったのです。
ちなみに、江戸っ子だった私の父は、何度注意しても、死ぬまで「布団をひく」と言い続けていました。
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