安芸の郷の建物 屋上緑化
安芸の郷の建物 屋上緑化
社会福祉法人安芸の郷が建設した、森の工房AMAは2003年10月に屋上を緑化した建物として完成してから13年が経過している。関係者の皆さんが心配していた雨もりもなく年月の経過に伴い、緑が厚く広くなってきた。日々利用していて、夏の暑い日も体感的には天井からの熱気は感じられず、庭の地面の反射熱の方が熱く感じられる。写真は2006年5月に安芸区矢野中学校屋上から撮影したもの。後ろの山が日浦山でふもとに瀬野川が流れている。森の工房AMAの敷地は戦前に山を削って敷地ができた。ちなみに山を削った土は現在の陸上自衛隊の第13旅団の場所の埋め立てに利用されたと地元の方から聞いた。(旧日本軍→占領軍→自衛隊と変遷)。山の緑の復元も願って屋上緑化、庭へのたくさんの樹木の植樹を開所時に行って今日まで来ている。
2013年6月の森の工房AMAの屋上の様子。ブルーベリーと周囲の生け垣としてヒラドツツジが植えてある。右隣の建物が広島原爆養護老人ホーム「おりづる園」(社会福祉法人常光福祉会が運営2007年4月開所)、左隣が生協ひろしま海田支所で非営利の団体が隣り合っている。
この森の工房AMAの建物は、緑の建築家といわれる大阪の美建・設計事務所の石井修所長(故人)の設計によるもので、屋上を利用してブルーベリーの畑を作り、生食やジャムに加工して販売し、ここで働く障害者の皆さんの工賃の原資にしたいとの願いを建築物として実現して頂いたもの。
建物は2006年7月に広島市の第10回街づくりデザイン賞の緑化部門賞を受賞、当時の秋葉忠利市長から表彰状と写真の通り石でできたプレートを頂いたので事業所自家製の額縁に入れて、入口のレンガの塀壁に取り付けてある。
今年5月に森の工房AMAの屋上から左上の矢野中学校を見る場所から撮影。ブルーベリーの下はノシバで覆われている。屋上に工事で出た土をそのまま利用して厚さ30センチに敷き詰めて、最初だけラジノクローバーの種をまいたのちクローバーや月見草など下草となる雑草は様々なせめぎあいの結果ノシバが隆盛を誇っている。
それでも野原の中で今の時期はニワゼキショウや
オオニワゼキショウが咲いている。屋上緑化はともすればきれいに手入れされた空間が多いが森の工房AMAではブルーベリーの畑なので、年数回の草刈りと刈った草はそのまま土に返す方法を繰り返しているので、ゴミはゼロ。屋上に降る雨は床下に集めてブルーベリーの潅水に再利用している(貯水量40トン)。この緑に覆われた屋上は夏の断熱、冬の保温、コンクリートの紫外線からの保護、周辺の温度上昇の抑制などの恩恵をもたらしてくれるので、省エネ、省電力に貢献してくれている。その上にブルーベリーの果実も生産している。ちなみに冷暖房は都市ガスを利用した方式で過度に電気に依存することを避けてエネルギーの分散を実現している。建物面積は993.62㎡、地上1階、地下1階、屋上緑化面積約700㎡あまり。
社会福祉法人 安芸の郷 理事長 遊川和良
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