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2021年2月 1日 (月)

新たな決意で核のない平和な世界を目指そう・その4 ――「成功例」を別の視点から整理し直そう・2――

新たな決意で核のない平和な世界を目指そう・その4

――「成功例」を別の視点から整理し直そう・2――

 

今回で4回目です。これまでのまとめをしておきましょう。まず人類の多数派が共有し、人類全体の「資産」と考えて良いような考え方があります。それを「自明の理」と呼ぶと、1945年には「自明の理」を確認する形で「核兵器廃絶宣言」なり「核兵器禁止条約」といったものが出来ていて当然だったことを指摘しました。

その核兵器禁止条約がようやく発効しましたので、次の目標を確認すると、それは、核兵器の完全廃絶になります。目標に期限を付けて、これを「2040ビジョン」と名付けました。念のため、再掲しておきます。

 2040ビジョン

  • 出発点: 今
  • 最終目標: 2040年までに、核なき世界の実現と核の脅威からの解放を達成
  • 中間目標: 2030年までに、日本政府が核兵器禁止条約を批准する

この目標達成のためには、これまでの成功例から教訓を得て、次の具体的ステップを踏んで行くことが必要です。前々回までは、核兵器禁止条約 (TPNWと略します) の発効に至るまでの平和運動の「成功例」を掲げておきました。

そして前回は、「成功例」を少し違った視点、つまり「事実」として「成功しましたよ」という事例を確認するのではなく、「何故」あるいは「どのように成功したのか」についても考えながら5つの「柱」を提示し始めました。前回はその内の三つまで紹介しました。

「多数派の力」を活用   

➁ 条約や法律制定を目標に掲げた

国家が条約や法律を遵守するよう、裁判所に訴えを起こした

です。今回は、残りの二つです。

非核兵器地帯を創る

平和創造の基礎単位としての都市と市長の役割

 

まず、

非核兵器地帯を創る

 非核兵器地帯条約とは、ある地域の国々が核兵器を持たないことに合意し、核保有国は、その地域の国々を核兵器で攻撃しないという保証を与える条約を指します。その保証は、Negative Security Assurance (消極的安全保障、略してNSA) と呼ばれます。以下、非核兵器地帯のリストを掲げますが、この中で、NSAによる保証が行われているのはトラテロルコ条約だけなのですが、その他の条約については世論の力がNSAの代りになっていると考えられます。各条約の概略は下記の通りです。

1 南極条約 (1959) 2013年に50か国 

2 トラテロルコ条約 (1967) 中南米の全ての国33か国プラス核保有5か国批准 

3 ラロトンガ条約 (1986) 南太平洋の13か国・地域プラス、ロ中仏英批准--米は署名のみ

4 バンコク条約 (1997) ASEAN諸国10か国――核兵器国は全て未署名 

5 ペリンダバ条約 (2009) アフリカ諸国54か国中、28か国批准、仏中英が批准、米ロは署名のみ

6 セメイ条約 (2009) 中央アジア5か国  

7 モンゴル非核兵器地帯宣言(1992)と地位の確認(1998) 核保有5か国が、「モンゴルに協力する誓約の再確認」を発行(2000)

 これらの地域に色を付けた世界地図も御覧下さい。

Photo_20210126211501  

南半球は全て非核兵器化されていますので、後は北半球を非核化すれば良いだけです。

 平和創造の基礎単位としての都市と市長の役割

 スコットランドは2014年に、イギリスから独立するか否かを決めるための住民投票を行いました。独立すれば、(現在イギリス国内では唯一、スコットランドに置かれている) 核兵器を廃棄すること、NATOからは脱退し、EUには残るという結果になるはずでした。投票の結果、そのシナリオは実現しませんでしたが、イギリスがEUから離脱した今、状況は流動的です。

 スコットランドがこのように大胆な行動を取るのには理由があります。スコットランドの全ての自治体は、既に「非核自治体宣言」をしており、平和市長会議のメンバーだからです。そもそも、非核自治体運動はイギリスが発祥地なのですが、地理的に考えると、スコットランド内のどこにも核兵器を置ける場所はないことを意味するからです。

 世界の都市は例外なく戦争を否定しています。それは、戦争による被害は都市が受けるからです。事実、戦争による大きな被害の代名詞は、圧倒的に都市の名前なのです。広島、長崎はもとより、ゲルニカ、ドレスデン、重慶、南京等がすぐ頭に浮びます。

 その結果、「Never again!」が都市共通の合言葉になっています。広島・長崎の被爆者の言葉では、「こんな思いを他の誰にもさせてはならない」です。その結果、2003年に平和市長会議が「2020ビジョン」を提起したときには、雪崩を打つように加盟都市が増えたのです。その事実をグラフで示しておきましょう。

  Photo_20210126212301

都市は軍隊を持ちません。官僚的思考では、だから国家より劣った不完全な存在だと考える傾向さえありますが、実は、未来の世界の基本的構成単位としての役割を果しているのです。この点については、改めて論じたいと考えています。

さらに、都市は軍隊を持ちません。ですから、都市が他の都市を攻撃することはあり得ません。そんな都市同士の関係では、かつて戦争をした国の間でも、都市と都市の間で、「誰が誰に何を最初にしたか」という責任のなすり合いにはなりませんので、戦争の回避と否定についての共同戦線を張ることが可能になります。核廃絶についても同様に都市間の連帯によって大きな枠組みを作ることが可能です。その中に、国家を組み入れて目標に近付くというシナリオには、それが多数派の市民の意志を反映していることから大きな力があるのです。

次回は、「2040ビジョン」達成のための具体的ステップ になり得る、[次のステップ候補4]を説明したいと思います。

[2021/2/1 イライザ]

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コメント

⑤ 平和創造の基礎単位としての都市と市長の役割
これが一番シンプルで訴える力、大と思われます。
まずはそういう首長を選べばいいんだ。まずは身近なところからと、
行動を起こしやすい。などと言うは易く~、ですが。
...都市は軍隊を持ちません...
このことも恥ずかしながら、
いつだかのご著書で気付かされましたが、
「9条」的理想を持ちあわせていない国はせめて、これだけでもと。
...Sの全ての自治体は、既に「非核自治体宣言」をしており、
平和市長会議のメンバー...!!!
👏思わず、スコッツえらかぁ👏
米・就任式でのバーニー・サンダースの姿が多くの合成写真に。
meme(ミーム)とか言うらし。これが楽しい。
一番気に入ったのは→ヤルタ会談でchurchillの隣りに。
②はエリザべス女王とアナ・ウィンター(VOGUE現?!編集長)と。
③エンパイアSビル建築現場・休憩時間中の作業員の端っこに。
④日本の千代田線!?の優先席に。
残念ながら映画での傑作ものは、そうなかった。

「硬い心」様

コメント有り難う御座いました。

バーニー・サンダースのミーム、いくつか見ることができました。トトロのバス停に座っているのが可愛くて良いですね。

それと、暖かそうなミトンを欲しいという人から、リサイクルされたウールを使ってこのミトンを編んだ、ジェン・エリスさんには1万8000ものリクエストがあったそうです。

一人で全部のリクエストには応えられないので、あるNPOと協力して、全員のリクエストに応えるそうです。売上金は、子供たちの夢をかなえる目的で活動している、チャリティー組織に寄付されるとのことです。

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