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2020年5月 4日 (月)

新型コロナウイルス断想・その4 ――手製の布マスクでも効果はある――

新型コロナウイルス断想・その4

――手製の布マスクでも効果はある――

 

 

新型コロナウイルス対策で、後手後手に回っている安倍政権の象徴が、あの「意地を張っている」としか見えない、見苦しいマスクなのですが、マスク批判をするために信頼できる情報探しのために開いたサイトから、目から鱗の何点かの事実を学ぶことができました。前回確認したのは、

 

  • 感染には、10μm以下のマイクロ飛沫が大きな役割を果していて、それは会話をしていても相手に広がっていて、そこに焦点を合わせないと感染対策にはならない。
  • しかし、そのマイクロ飛沫は、布製の手作りマスクを着用することで、口から外に飛散するウイルス量をかなり減らせる。

 

今回は、コロナウイルスの感染がいつどのような形で起きているのかを「Science」誌に掲載されたオックスフォード大学の研究者たちによる論文を元に、Pueyo氏が作成したグラフで見てみましょう。

Photo_20200503103201

 

この図は、一回の感染からどのような形で何人にそれが広がるのかを示しています。色の付いた部分の面積が、一回の感染から何人の人に感染するのかを示しています。それは、通常 と表記させる基本再生産数のことで、この図の場合は2.0です。

縦軸は、一日当りに起きる感染者数を示しています。横軸は、感染してから何日経っているのかを示しています。空色で示しているのは、症状が出る前に感染する場合で、45パーセントがここに入ります。緑は症状が出てからの感染で、これは40パーセント、ピンクは環境からで10パーセントです。「環境」には接触が入ります。そして残る5パーセントは全く症状の出ない人からの感染です。

このグラフの見方ですが、感染が始まってから5日目には、一人の人が、約0.4人の人に感染させています。その中の多くはもう症状の出ている人からの感染ですが、症状の出ていない人からの感染もかなりあります。

しかし、このグラフで大切なのは、ほぼ半分の人は、症状の出ていない人から感染しているという事実です。その中で、今まであまり注目されて来なかったマイクロ飛沫の役割を考え、そのマイクロ飛沫はマスクで拡散を防ぐことができるのなら、マスクは役に立つ、という結論になるではありせんか。

マスクが日常的には使われていない欧米では、感染したら仕方がないからマスクをするという行動の仕方は自然です。でも「症状がないのにマスク?」と考えていた人たちを説得する上で、ここでの結論は役立ちます。感染していても症状が出ていない人からの感染が半分近くなる、という結論から、「私もマスクをした方が良いのかも」という意識が生まれる可能性があるからです。

日本では今や、マスクが手に入らないほど多くの人が日常的にマスクをしています。「自分はコロナに罹りたくない」という動機でマスクをしている人が多いにしろ、感染してしまっていても自覚症状のない人の多くも、当然マスクをしています。このような人たちからの感染がかなり抑えられるという結果になっていることも重要です。そんな日本では、どのくらいの人が装着すればという問そのものがあまり意味を持ちませんが、欧米では大切な説得ポイントになる事柄です。

そしてマスクの質についても、自分が罹らないためには、という目的と一体的に考えられる傾向があります。しかし、もしかしたら自分も感染しているかもしれない。それを広げないためにはどんなマスクが必要なのか、という視点を新たに持つことによって、さらなる感染を防ぐことも可能です。そのために役立つのが次のグラフです。

Photo_20200503103301

 

縦軸は、何パーセントの人がマスクを装着しているかを示しています。横軸は、マスクの質です。100パーセントのマスクは、ほとんどウイルスを外には出さない、完璧に近いマスクです。中の色は、感染率を示しています。青に近いほど、感染率がゼロに近く、黄色は今までと同じように感染が広がることを示しています。中の曲線は、感染率を示しています。「1」という数字は、感染率1を示しています。つまり、一人の人から感染するのが1人であるということです。バツ印が付けてあるのは、質的には60パーセントくらいのマスクを、60パーセントの人が装着しても、感染率は1以下になる、つまりコロナをコントロールできるという位置を示しています。

つまり、質的にはそれほど褒められるものではなくても、それを60パーセントの人が装着すればコロナはコントロールできるということを示しています。

この図が信頼できるものであることの説明としてはこれでは不十分です。ここに示した曲線が、もっと右上の方向に移っていても良いのではないか、何故直線ではいけないのか等、説明が必要です。そのためには、3月2日の「見解」で登場した、感染の推移をモデル化したグラフに戻らなくてはなりませんので、次回、丁寧に説明したいと思います。

 [2020/5/4 イライザ]

 

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コメント
いつも勉強になっております。

60%の人が60%の質のマスクをしているとコロナをコントロールできるとの見解、新鮮に読みました。日本人は90%以上がマスクを装着しているので、コントロールできたらなあと思うのですが。

昨日のテレビではクルーズ船の感染伝播は手指から多くの感染者が出ていることをやっていましたので、その点についての見解があればお知らせ下されば有難いです。

「ポラリス」様

コメント有り難う御座いました。

説明が不十分で済みません。60パーセントの人が、効果60パーセントのマスクでコントロールができるというのは、Pueyo氏が使っている、基本再生産数が2だからです。日本の場合は、その数字は2.5が使われています。その根拠は明確に示されていませんので、それは問題なのですが、2.5を前提にすると、もっと高性能のマスクをもっと多くの人が装着しないと、マスクだけではコントロールするのは難しいという結論になります。

この点は、その6で (5月7日) 説明する予定です。

接触感染についても勉強したいと思っていますが、クルーズ船の場合、閉じられた空間にウイルスが入り、掃除も十分に行き届かず、その場所を感染した人が使い続ければ、ウイルスが生き続ける (不正確な表現ですが) のは当然だと思います。

アベノマスクは届いていませんが、マスクの市場価格は下がり始めており、サーバーダウンを繰り返して抽選販売されたシャープ製マスクも既に高価な部類となっています。工業製品の常識からすると、僅か4%供給時点で不良率が数パーセントに達した衛生製品は全量回収の上で焼却処分です。それでも「アベノマスクのおかげでマスク価格が下がり支給した費用を上回る経済効果があった」とする評論家もいて、発想の豊かさに驚嘆しています。

「工場長」様

コメント有り難う御座いました。

「発想の豊かさ」と受け止める、「工場長」さんの心の豊かさに脱帽です。

それを延長すると、「忖度」をするということは、相手の気持ちを考えるだけの「思いやりの心」があることになりますね。官僚や御用学者たちは、自分たちには「発想の豊かと」と「思いやりの心」があると信じ込んで自画自賛をしているのでしょうか。

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いつも勉強になっております。

60%の人が60%の質のマスクをしているとコロナをコントロールできるとの見解、新鮮に読みました。日本人は90%以上がマスクを装着しているので、コントロールできたらなあと思うのですが。

昨日のテレビではクルーズ船の感染伝播は手指から多くの感染者が出ていることをやっていましたので、その点についての見解があればお知らせ下されば有難いです。

「ポラリス」様

コメント有り難う御座いました。

説明が不十分で済みません。60パーセントの人が、効果60パーセントのマスクでコントロールができるというのは、Pueyo氏が使っている、基本再生産数が2だからです。日本の場合は、その数字は2.5が使われています。その根拠は明確に示されていませんので、それは問題なのですが、2.5を前提にすると、もっと高性能のマスクをもっと多くの人が装着しないと、マスクだけではコントロールするのは難しいという結論になります。

この点は、その6で (5月7日) 説明する予定です。

接触感染についても勉強したいと思っていますが、クルーズ船の場合、閉じられた空間にウイルスが入り、掃除も十分に行き届かず、その場所を感染した人が使い続ければ、ウイルスが生き続ける (不正確な表現ですが) のは当然だと思います。

アベノマスクは届いていませんが、マスクの市場価格は下がり始めており、サーバーダウンを繰り返して抽選販売されたシャープ製マスクも既に高価な部類となっています。工業製品の常識からすると、僅か4%供給時点で不良率が数パーセントに達した衛生製品は全量回収の上で焼却処分です。それでも「アベノマスクのおかげでマスク価格が下がり支給した費用を上回る経済効果があった」とする評論家もいて、発想の豊かさに驚嘆しています。

「工場長」様

コメント有り難う御座いました。

「発想の豊かさ」と受け止める、「工場長」さんの心の豊かさに脱帽です。

それを延長すると、「忖度」をするということは、相手の気持ちを考えるだけの「思いやりの心」があることになりますね。官僚や御用学者たちは、自分たちには「発想の豊かと」と「思いやりの心」があると信じ込んで自画自賛をしているのでしょうか。

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