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2020年2月 5日 (水)

ヒロシマとベトナム(その9)

「入管法」改正から一年

外国人労働者の受け入れ拡大のための改正「入管法」が施行されまもなく一年を迎えます。「人手不足対策のため」として、新たに「特定技能1」「特定技能2」という在留資格を設け、「初年度に最大4万7,550人、5年間で最大34万5,150人を受け入れる」というものです。

一方で、賃金や残業手当の未払い、パワハラ・セクハラなど人権無視や過酷な労働環境のもとで失踪者や自殺者が増加し、外国人に関わる事故や事件も後を絶ちません。

こうした中で、新たな外国人労働者の受け入れが必要だとしても、異文化を理解し共生を進めるための国民の理解や円滑な受け入れと快適な生活を保障するための国や自治体の体制整備、相次ぐ労働法令違反の解消や失踪につながっている労働環境の整備など、あらゆる面で準備が整わないまま、強引に進められた「入管法」の改正・施行に大きな危惧を持ったのは私ひとりではないと思います。

在留外国人282万9千人(2019年6月末時点)

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20196月末時点の在留外国人。出入国在留管理庁 2019年10月25日公表資料を基に作成)

外国籍市民に依存した暮らしと産業

同時に、私たちの日常生活や地域産業にとって、外国人労働者が欠かすことのできない存在になっていることも事実です。東広島市の外国籍市民は昨年末に8,000人を超え、人口の4.3%に達しました。留学生、技能実習生、永住者で全体の72%を占め、いずれも増加が続いています。留学生は広島大学が目標に掲げる3,500名に向かって増加を続け、技能実習生も自動車関連や造船、電子機器部品や鉄鋼素材、農業や漁業に至るまで東広島市民の暮らしと地域産業を支える欠かせない人材として増加の一途です。

コンビニを支えているのは主に留学生や永住者、日本人の配偶者などの「資格外活動」で就労するバイトですし、コンビニで売られている弁当や惣菜、野菜やパンなども技能実習生や留学生など、外国人の労働に依存しているのが現状です。しかし、その認識はまだまだ乏しいと思います。反面、「ゴミ出し問題」など、習慣や文化の違いから起こるトラブルを通した「外国人感」はよく耳にします。

改正「入管法」施行から一年、どうなっているのでしょうか。

外国人労働者最多の165万人

先日、マスコミ各紙が「外国人労働者最多165万人」と報じましたが、1月31日に厚生労働省が、「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和元年10月末現在)」(※1)を公表しました。それによると、日本で働く外国人労働者数は前年よりも19万8,341人増え、165万8,804人と最多を更新しています。中でも技能実習生の増加は著しく、前年の増加率を大きく上回る24.5%増で38万3,978人になっています。

一方、昨年4月に鳴り物入りで創設された「特定技能」労働者は520名。「最大4万7,550人」とされた初年度の受け入れ目標の僅か1.09%です。法務省は、これまでも「申請は増えているが書類の不備などが多く認定まで時間がかかっている」と説明していたようですが、この制度そのものに欠陥があると思います。管理団体や受け入れを検討している事業者の方々の話を聞くにつけ、「進まないだろう」と予測はしていましたが余りにもの状況に、「技能実習制度」を含め、「特定技能制度」の問題点を考えずにはいられません。

それは、①技能実習制度(本来の目的と現実)の問題、②「入管法」改正で創設された「特定技能制度」(職種、在留期間、家族帯同など)そのもの問題、③未整備な(国民・自治体・企業の)受け入れ体制の問題、④技能実習制度を含む欠陥から、日本は「敬遠される国」に陥りかねないという危惧、⑤私たちが考えなければならない課題(多文化共生の地域社会づくり)などです。

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ヒロシマとベトナム ~現在から未来へ~

そこで、この「特定技能制度」の問題を幾度かに分けて考えてみたいと思います。

昨年6月、「『ヒロシマとベトナム』を考える際、日本とベトナムとの関係、そして広島との関わりを、過去・現在・未来を貫いて捉える必要があると思います。そこで、過去・現在・未来をコンセプトに、何回かに分けて書いてみたいと思います。」と寄稿を続け、これまでに大まか「過去」について書き進めてきました。

〔そろそろ、「現在」から「未来」へと進まなければ・・・、それにしても余りにも幅広く、何から始めるか・・・〕と思いをめぐらしていましたが、「特定技能制度」の問題から始めることにしました。なぜなら、やはり「外国人労働者最多165万人」の報道です。外国人労働者の国籍別では依然、中国がトップで41万8,327人、2位がベトナムで40万1,326人、その差、僅か1万7,000人。毎年30%近くの増加を続けるベトナムが、今年の早いうちに逆転し、第1位になると思います。

広島県内でも外国人数第1位の中国に迫る勢いで増え、愛知・大阪・東京に次ぎ全国で4番目に多い技能実習生の多くを占めるベトナム。30年近くベトナムとの交流活動に関わり、広島ベトナム平和友好協会(HVPF)を設立してこの10年余り、技能実習生の抱える文化の違いや言語の壁によるトラブル、バイトで学費と生活費を稼ぎながら学ぶ留学生の抱える問題に接してきました。その過程で力及ばず「失踪」させてしまった事例も経験しましたが、技能実習制度と特定技能制度の問題は深刻です。

こうしたことからも、ヒロシマとベトナムの「現在」から「未来」を、このテーマから考えてみることにします。

(※1)「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和元年10月末現在)」(厚生労働省Hpを参照ください)

(2020年2月4日、あかたつ)

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