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2020年2月11日 (火)

「憲法遵守義務」の重要性 ――他の条項でもこの「義務」を補強しています――

《憲法では繰り返しで「強調」》

先月の11日、死刑制度を出発点にして、司法制度と憲法との間に存在する「矛盾」について考えてみました。再度お読み頂ければ幸いです。

http://kokoro2016.cocolog-nifty.com/shinkokoro/2020/01/post-1b8fb0.html

それ以来、このテーマについて考え続けているのですが、謎は深まるばかりです。謎を解明して、「こうすれば全て上手く行きます」という解決策をお示ししたい気持は山々なのですが、まずは深まる謎から始めたいと思います。

そのためのお浚いですが、「憲法マジック」と名付けた現象は、憲法には「○○である」とハッキリ書いてあるのに、憲法の専門家や裁判所等の「定説」や「通説」では、「○○ではない」という解釈が罷り通っている状態を指します。

Photo_20200210213201

前回は、「死刑」について、13条では禁止しているのに、最高裁判所の判決では「合憲」であるという「憲法マジック」を俎上に載せましたが、それと同じかそれ以上に問題なのが99条の憲法遵守義務です。「義務」という言葉が使ってありますが、定・通説によるとその意味は義務ではなく「道徳的要請」、あるいは「宣明」に過ぎないのだそうです。

ここまでは、『数学書として憲法を読む――前広島市長の憲法・天皇論』でも詳しく論じましたので、改めてお読み頂くことにして、今回はそれをもう少し違った角度から考えてみたいと思います。一つには、99条が遵守義務を課しているのは、天皇ならびに摂政、そして全ての公務員なのですが、今回は主に公務員の遵守義務に限定して考えたいと思います。もう一つは、憲法の中に、違った形で遵守義務を強調している箇所はないのかを探すことです。

物事を強調する際によく使われる手法の一つは、同じことを繰り返し繰り返し言い続けるというものです。もうこの文章の中でその手法を使っています。憲法内でもこの手法は使われています。たとえば、11条と97条は基本的人権について、ほぼ同じ内容を繰り返して強調しています。広い意味では「繰り返し」の中に入れても良いと思われるケースは9条です。9条によって我が国は軍隊を持てないことになっています。これを憲法内では、軍隊についての規定がないという事実で補強しています。

この点についてはもう少し説明をしておきますが、それは「数学書として読む」という立場と矛盾はしませんし、憲法を作る上での常識、あるいは一定の規則を明文化する上での前提、とでも言ったら良いような事柄です。

そもそも一国が軍隊を持つということは、国民の中から兵士として命を賭けて戦う人を選び、一定の条件の下に実際に戦争を行うということを意味します。つまりそれは、他国の兵士たちと殺し殺されるという行動を取る結果をもたらします。そして国家が、このような選択を行い、国民の生命を危うくするような強制を行うことは、憲法が定めている国民の基本的人権を著しく侵す行為であることも明らかです。13条その他の規定は、国家が国民に死を与えることを許していないからです。

それでも憲法が、軍隊の存在を認めようとするのであれば、当然、軍隊についての最小限の規定を伴わなくてはなりません。しかも、その規定の中の出発点は、基本的人権を侵害する上での根拠を示すことです。それも、仮に明示的に行われていないとしても明確に示されなくてはならないのです。しかし、現行の憲法にはそのような規定はありません。それは、9条によって軍隊は持たない、持てないのですから当然なのです。逆に、軍隊の規定がないことから、9条の意味としては、軍隊としての機能を持つ集団が存在することも許されない、という結論にもなります。

なぜこれが「繰り返し」なのかですが、数学的に説明しておきたいと思います。9条で決めているのは、日本という国については、軍隊という「集合」は空であり、永遠に空であるということです。(数学の用語で、ある集合が「空」であるとは、その集合の中身は何もないという意味です。) そして、軍隊の規定が憲法内にないということは、それが憲法の規定としては「空集合」として存在していると表現できます。つまり、空集合としての繰り返しが行われているのです。

憲法の遵守義務についての補強を行っている条文には15条があるのですが、それについての説明は次回までお待ち下さい。(それまでに、「自説」を作って頂けるのであれば、大歓迎します。)

[2020/2/11 イライザ]

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