田谷行平展
先週の土曜日に「どうもおかしい」と思い病院に行って風邪の治療をしたのですが、思いがけず長引き、やっと昨日一週間ぶりに回復し、外歩きができるようになりました。
少し寒さはありましたが、天気に恵まれ、二つの催し(「田谷行平展」と「紙屋町シャレオ古本まつり」)に足を運ぶことができました。いずれも、今日が最終日です。
今日はその一つ、並木通りの「ギャラリーたむら」で25日から開催されている「田谷行平展」を紹介したいと思います。
ギャラリーたむらでの田谷さんの個展は、ギャラリーがオープンした翌年の1982年からほぼ毎年開催されています。ここ20数年は、年明け2番目の展覧会としてこの時期に定着しています。田谷さんは、ギャラリーたむらが毎年個展を続けている唯一の地元在住の作家です。
会場の入り口に今年の展覧会に寄せる田谷さんの思いが綴られたキャプションがあります。書かれています。
<生きている作品が描きたい>矛盾と葛藤の中で、過去から現在拭い去る事のできない体験や思い出からの出発が私自身への問題提起でもあり答えでもあった
見えるもの 見えないもの
あるもの ないもの
聞こえるもの 聞こえないもの
知ること 知らにこと
変わってしまうこと 変わらないこと
今の次に来るところはどんなところ
毎年、この展覧会のための新作が準備され、いつも新しい展開を楽しませていただけます。
展覧会開会中は、土日に作家が在廊するということで、昨日は楽しみに見に行きまました。「『新しいアクリル絵の具』に出会い、今年もいろいろなことを試してみました。たむらさんでの展覧会は、毎年、新しいことを自由にやらせてもらっています。」田谷さんのことばです。最近は、こんなギャラリーがだんだんと少なくなっています。「積極的に新しいチャレンジをしてほしい」ギャラリーたむらの店主の願いでもあります。こんな良い関係が、展覧会が40年近くも続いている要因だと思います。
田谷さんの展覧会で気になることは、もちろん作品そのものへの期待は当然のことですが、作品に付けられたタイトルも気になります。ちなみに最初の写真のDNのタイトルは「古いレコードを聴きながら」です。
私が購入した作品のタイトルは、「遠い日のあなたの贈り物」です。(下の写真)
個展での出会いは、私にもう一つの楽しみを与えてくれます。作品を離れて政治や身の回りのことについて意見交換できることです。1942年生れの田谷さんは、白島で被爆。核兵器廃絶へも強い思いを持っておられます。作品を離れた対話では、それぞれの人柄や思いが伝わってきますので、いつも時間を忘れて話し込むことになります。これも毎年の個展の楽しみの一つです。昨日も2時間余りの時を過ごしてしまいました。風邪が回復し、何とか展覧会中に会場に行くことができ、今年も本当によい時間を過ごすことができました。
いのちとうとし
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