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2020年1月 7日 (火)

「大久野島の歴史展」に行きました

4日に開会した「大久野島の歴史展」、当日は準備を手伝っただけでしたので、昨日ようやく時間を取って会場を訪れることができました。

会場は、大久野島の歴史がきちんと整理されて、展示されています。

日露戦争時代の大久野島は、瀬戸内海の多くの島がそうであったように、砲台を備えた要塞が作られました。展示は、この解説から始まります。次に移動すると「大久野島毒ガス製造と被害」の様子が、写真パネルで示されています。

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大久野島の毒ガス製造工場は、1927年に建設工事が始まり、1929年5月19日に陸軍造兵廠火工廠忠海兵器製造所として開設され、終戦の前年まで毒ガスを作り続けます。

1925年には、ジュネーブ議定書(正式名称「窒息性ガス、毒性ガスまたはこれらに類するガスおよび細菌学的手段の戦争における使用の禁止に関する議定書」)作成され、29年には発効しています。この議定書は、「使用のみが禁止」され、開発・製造などが禁止されないという不十分さはあったものの、この時期に毒ガス工場が建設されたことに注目しなければなりません。

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展示は、「日本軍の毒ガス戦と加害」へと移ります。侵略していた中国大陸での毒ガス使用が告発されています。

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次に「大久野島の毒ガス戦後処理」が展示されています。海洋時、焼却、埋設の方法がとられました。現在でも、大久野島にあった防空壕には埋設されたままの状態です。次の項で触れますが、「化学兵器禁止条約」によって国外に持ち出した毒ガスについては、遺棄国である日本政府が処分する責任を負っていますが、国内に埋設されたものは、被害を及ぼす影響がない限り、処分しなくてもよいことになっています。大久野島に埋設された毒ガスは、そのままの状態が続くことになります。

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展示は、「日本軍遺棄毒ガスがどのように処理されているか」につづきます。

中国に遺棄された毒ガス兵器の問題解決については、1990年に中国から要請を受けましたが、それがようやく具体化したのは、1997年に化学兵器禁止条約が発効してからです。同条約によって「遺棄国」として「国外に遺棄した化学兵器の廃棄の責任」を負った日本政府が、1999年7月30日に中国政府との間で「中国における日本の遺棄化学兵器の廃棄に関する覚書」に署名し、ようやく2000年から処理事業が開始されました。

内閣府のホームページによると2018年3月末現在で62,615個の毒ガスが発掘・回収され49,607発が廃棄処理されています。一説には、「日本国政府も、旧日本軍が中国国内に遺棄した毒ガス兵器等の数は約七〇万発と推定している(中国政府は、二〇〇万発と主張している。 )」とも言われていますので、廃棄処理がいつ終了するのは、見通せない状況です。

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この廃棄処理が続いている間にも、中国国内で遺棄毒ガス兵器による被害が発生していることも忘れてはなりません。

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会場中央には、毒ガス製造時に使われた器具や、様々な書籍資料も展示されています。そこで熱心に資料を読む二人組の女性がいましたので、声をかけると中国からの留学生でした。遼寧省出身の一人は、「中国でも少しは聞いていたが、こんなに詳しく知ったのは初めてです」と話していました。

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来場者の熱心に見入る姿が、目を引きます。写真は、6日(月)の午前11時ころの会場の様子です。私は参加できませんでしたが、5日に行われた毒ガス製造体験者の証言には、150名を超える参加者があったそうです。ぜひ読んでいただきたい本として、長く忠海病院の内科医とし毒ガス障害者治療に携わってこられた行武正刀先生編著「一人ひとりの大久野島 毒ガス島からの証言」(2012年刊)を紹介します。

このブログで全てを紹介することはできません。よく整理され、豊富な資料が展示されていますので、残りあと三日(9日正午まで)一人でも多くの人に見に来てほしいという思いを新たにした参観でした。

いのちとうとし

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