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2019年8月23日 (金)

「シベリヤ」それとも「シベリア」―「香月泰男・シベリア・シリーズを観る」のつづき

14日のブログのつづきです。

当日ブログの原稿を書くため、「香月泰男展覧会図録」など関連する本が何冊かあったはずと書棚を懸命に探したのですが、その時には見つけることができませんでした。原水禁大会などの資料を整理しようということで、書棚の入れ替えをしていたら、今日になって2冊、見つけることができました。一冊は、1994年に山口県三隅町(現在は長門市)にある香月泰男美術館が発行した「シベリヤ・シリーズへの原点展画集 私のシベリヤ」です。

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この図録は、1994年に同美術館が、香月泰男の没後20周年の節目の年に開催した「シベリヤシリーズの原点展」を記念し刊行したものです。私の手元にある図録は、発行年が2001年、第3版となっていますので、展覧会後も好評で版を重ねたようです。しかし、香月泰夫美術館のホームページのショップには、この図録は紹介されていませんから、今は絶版かもしれません。図録を見ていると「ちょっと気になることがあります」といっても大したことではありませんが。確か私が訪れた山口県立美術館の展覧会名は「シベリア・シリーズ」となっていました。ところがこの図録では、「シベリヤ・シリーズ」となっています。いつから「ヤ」が「ア」となったのでしょうか。

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もう一冊手元にある「山口県立美術館監修」で中国新聞社が2004年に発行した本のタイトルは「香月泰男シベリア画文集」となっていますので、今は「シベリア」ということになっているのでしょう。と思ったのですが、香月泰男美術館のホームページを開くと、依然として「シベリヤ・シリーズ」となっています。そういえば、わが家でも父の抑留の話が出た時の地名は「シベリヤ」でしたから、香月泰男もきっと「シベリヤ」といっておられただろうと想像できます。そう思いながら図録を読み進んでいくと、終わりの方に収められた「香月泰男のことば」として、これまで出版された本から引用されている文章は、やはりすべて「シベリヤ」となっています。美術館は、香月泰男が生前使っていた「シベリヤ」という呼び方を大切にされているということがよくわかります。

この図録を見ているともう一つの疑問がわきました。香月泰夫美術館の略年譜を見ていると「1974年3月香月泰男死去 同年11月 シベリヤ・シリーズ山口県に寄贈」となっています。ところが、1994年に第1版が発行されたこの図録に掲載された「シベリヤ・シリーズ作品」一覧では、57作品中51作品が「山口県立美術館蔵」となっていますが、「黒い太陽」「鷹」「避難民」「アムール」「涅槃」「渚〈ナホトカ〉」の6点は、なぜか所蔵先が記載されていません。ここにはどんな経緯があったのでしょうか。当然のことですが、中国新聞社発行の「香月泰男シベリア画文集」には、あえて所蔵先は記載されていません。

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本の内容も少し紹介しておきます。香月泰男美術館発行の「私のシベリヤ」は、「原点展画集」の名のとおり、作品の原点となった「素描」や「オブジェ」「版画」「油彩」などの関連作品が153点掲載されています。「シベリヤ・シリーズ」の作成の過程がよくわかります。その意味でも貴重な図録だと思います。私にとってもっと貴重に思えることは、展覧会にも付けられていた香月泰男の「自筆解説文」が、全文掲載されていることです。(もちろん中国新聞社版にもありますが)私が、展覧会に行って、絵とともに感動したのは、この「自筆解説文」でした。この解説文こそが、私が、私の家族のかつての旧満州時代や父の抑留生活のことを思い出させることになったのですから。やはり私にとっては、「シベリア」ではなく「シベリヤ」なのです。

いのちとうとし

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