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2019年7月20日 (土)

「星は見ている」全滅した広島一中一年生父母の手記集

昨日のブログの続きです。国泰寺高校同窓会事務所を訪れた時、帰り際に、日本ブックエース発行の平和文庫の一冊として発行(2010年)された「星は見ている 全滅した広島一中一年生父母の手記集」を寄贈していただきました。「星は見ている」を読まれた方も多いと思います。今回私が寄贈を受けた本にはコピー印刷された小冊子が入れ込まれていました。市販されているものには、この小冊子は入っていないと思いますが、大切なことが書かれていますので、ここで紹介します。

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小冊子には、「『星は見ている』の再発行にあたってのお詫び」が記されています。そのお詫びの一部を掲載します。「原爆で死んだ県立広島第一中学校生徒の遺族により書かれた手記集『星は見ている』は、昭和二十九年八月に初版発行後、昭和五十九年十一月及び平成十七年七月に遺族により再版が行われ、さらに昨年、平成二十二年十二月に株式会社日本ブックエースにより初版本の再版が行われました。日本ブックエースによる再版においては、著作権の関係があり、阿部知二さん、石川達三さんら著名な方々十一人による読後感がカットされ、昭和五十九年及び平成十七年に再版した際に加筆された部分も加えられていないので、その部分をコピーしてお届けするのをお許しください」。確かに「平和文庫」版の最終ページには、小さな字で「読後感」が削除されたことが書かれています。しかし、再版時に加筆された四人の遺族の手記が、削除されたことは書かれていません。

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ところで、この本に記載されていることでちょっと気になること(犠牲者の数)があったので、それを調べようと広島市中央図書館に行ってきました。昭和二十九年、昭和五十九年、平成十七年発刊の三冊を比較して、少し新しいことがわかりました。「新しいこと」といってもすでに周知のことかもしれませんが、私にとっての新しいことです。

まず「読後感」のことです。「読後感」というのですから、当然再販以降に加えられたものだと勝手に考えていました。ところが初版となる「昭和29年発刊」のものにすでに「読後感」が掲載されているのです。これはどういうことなのでしょうか。よく読むと「はじめに」の末文にこう書かれています。「貧しいこの一巻のため身に余るお言葉の数々をお寄せ下さった諸先生に、心からお礼を申し上げる」と。ゲラか原文かを読んでいただき、感想をお願いされたのだなということが分かりました。そうであるなら、著作権の問題があったとしても、今回の発行(2010年)でも、そのまま載せればよかったのにと思います。

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もう一つの疑問は、「昭和五十9年及び平成十七年に再版した際加筆された部分」のことです。小冊子では、最初の再販(昭和五十九年版)から加筆されたように読み取れるので、その本と初版を比べてみたのですが、全く同じでした。実際に加筆されたのは、平成十七年版からです。この版は、広島の「フタバ図書」から出版されています。しかし、5編が加筆されたことは、どこにも記載がありませんので、気づかずに読み過ごしてしまいそうです。

加えられた5編のうち4編は、遺族の手記です。残りの1編は、遺族ではありませんが広島第一中学校在学中の校舎内で被爆しながら生存し、現在も証言活動を続けておられる兒玉光雄さんの手記が短い文章ですが掲載されています。確かに出版社には、シリーズ発行の場合、決められた編集方針があると思いますが、特に遺族や生き残った被爆者の貴重な手記が削除されたことは残念なことだと感じました。

私の書棚にも1冊あるはずですが、すぐに見つけることができません。どの判を所有しているのか、探すのが楽しみです。

次回(22日)には、広島一中の犠牲者数について、書こうと思っています。

いのちとうとし

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