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2019年7月 4日 (木)

在米被爆者―私も被爆者協会設立に関わりました(その2)

一昨日の続きです。

荒井さんが話されたことは、袖井さんの本にも「荒井さんから聞いた話」として詳しく書かれていますので、より正確にするため、ちょっと長いのですが本から引用します。

 Img011_20190702110101

「ハワイ生まれの三世ヒバクシャ アーネスト荒井(日本名は覚(さとる))氏の話によると『飲み友達をつくる』ということにあったという。被爆の後遺症は、酒を飲めばなおる、なおらないでも軽くなる。荒井氏の父親も体に斑点が出かけて死ぬ間際まで行ったが、一升酒を飲んだら元気になってまだ生きている、というのである(1976年夏現在の話)。酒の功徳はともかくとして、ヒバクシャ同士にしかわかりあえない問題を、集まって語ることによって、『異国』での生活も、少しは胸のつかえが降りるというものであったろう」。これからは、再び荒井さんの話です。そんな会話から、荒井さんの言葉によれば「クスリを飲む会」(薬は酒のこと)を開くということで、日本語新聞2紙に「つどいへの参加を呼びかける」広告を掲載したところ、20人ぐらいが集まったそうです。しかし、うち半数は女性だったようです。「同じきのこ雲の下で死に損なった連中でヤケ酒でも飲もう」(袖井さんの本から)というのが、そもそもの主旨だったようですが、荒井さんたちの思惑をこえて、参加者の半数が、女性では「飲む会」ではまずいので「友の会」を作ろうとなったと、荒井さんは話されました。ところが、帰宅して先に引用した袖井さんの本を開いたところ、そこに紹介された新聞広告には「広島・長崎原爆体験者の皆さま ここに二十周年目を迎えるにあたり、体験者のつどいとして仮称”体験者友の会”を組織したいと思いますので、・・・・」と記載されていますので、初めから会の名称としては「友の会」が予定されていたようです。今度荒井さんに会う機会があったら確認してみようと思います。

Photo_20190702110101

ここからが本論とも言えますが、講座の会場で、荒井さんのこの話を聞きながら、思い出したのは私に原水禁運動の本質を教えていただいた大先輩の一人で被爆者の近藤幸四郎さんのことです。近藤さんとは忘れることのできない沢山の思い出がたくさんあります。特にお酒の付き合いは、数え切れないほどあります(何時も私の分は近藤さんが支払ってくれました)。その中でも忘れられないのが、毎年8月6日の夜、毎年のように電話で呼び出されて遅くまで飲み続けたことです。原水禁大会の行事が終了し、自宅に帰りゆっくりしようと思っているところに決まったようにかかってくる電話。「金子直ぐ出てこい」「疲れているから」といっても決して許されない電話でした。店に入ると近藤さんは必ず言いました。「酒を飲むことが俺の追悼なんだ。わかるかお前に」と。近藤さんには、忘れることのできない被爆体験があったのです。8月1日から建物疎開作業に従事していましたが、5日担任の先生から「君たち一年生はよく頑張った。疲れているのであす6日はゆっくり休め」と言い渡され、被爆死を免れたのです。代わりに作業した2年生、183人は全員死亡したのです。電話局で働いていたお兄さんは、ついに帰ってこず、遺品一つ見つかっていません。近藤さんの無茶な(といつも私が思っていた)8月6日が、「死に損なった連中でヤケ酒でも飲もう」という荒井さんたちの気持ちと共通するものなんだと、荒井さんの話を聞きながら、思い返されたのです。

今年もし近藤さんと一緒に8月6日の夜を迎えることができるとしたら、こんな話をしながら飲み屋さんをはしごするのにと、懐かしく思いながらも、もうそれは決して実現しない現実を思い知ることになった今回の講座でした。

いのちとうとし

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