脱原発

2018年8月11日 (土)

被爆73周年原水爆禁止世界大会・長崎大会のまとめ ――核を巡る「現在」がコンパクトに分ります――

 

被爆73周年原水爆禁止世界大会・長崎大会のまとめ

――核を巡る「現在」がコンパクトに分ります――

 

被爆73周年原水爆禁止世界大会・長崎大会が、9日に終りました。これで今年の世界大会の全日程が終ったのですが、最後に長崎大会のまとめをアップしておきます。核を巡る「今」という時の姿がコンパクトにまとめられているだけでなく、これからの活動を支えるエネルギーを生み出す力を伴っての報告です。

 

               

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被爆73周年原水禁世界大会・長崎大会 まとめ

 

原水爆禁止世界大会実行委員会

事務局長 藤本泰成

 

728日、福島大会で始まった原水禁世界大会は、広島大会に続いて本日の長崎大会閉会総会と非核平和行進で幕を閉じます。記録的な猛暑の中で、開会総会から、分科会、閉会総会と、足を運んで様々議論いただいたことに、心から感謝を申し上げます。

 

また、大会を通じて開催にご尽力いただきました大会実行委員会の皆さま、そして中央団体、各県運動組織の皆さまに、心から感謝を申し上げます。若干の時間を頂戴して、集会のまとめをさせていただきます。

 

東京電力が、福島第二原発の廃炉を決定しました。しかし、本集会での様々な報告を聞いていると、事故を起こした福島第一原発サイト内においても、そしてサイトの外の世界においても、事故そのものと、事故の被害を含めた社会的影響は、全く終わっていないことが分かります。開会総会での福島県平和フォーラム事務局長湯野川守さんの報告や福島告訴団団長の武藤類子さんの報告から、福島第一原発の「事故の収束」と言うにはほど遠い実態が分かります。あふれ出る放射能汚染水、行方が分からない溶融燃料、拡散し続ける放射性物質、原子力資料情報室の澤井正子さんが言うように「原子力緊急事態発令中」という状態が、2011311日以来続いているのです。

 

2200万個とも言う、黒いグロテスクなフレコンバッグの山と暮らす毎日、公園、校庭、家の庭、仮置き場には、放射性物質を含んだゴミが埋められています。中間貯蔵施設には、その数%しか運ばれていないと言います。支援の打ち切りと帰還の強制は、一体となって行われています。自主避難だと言われ、住宅の無償提供も打ち切られた区域外の避難者の生活は困窮しています。全体で15%少しと言われる帰還した人々も、孤立化しているのが現状です。

 

福島では、設置されてきた3000台の放射能を測定するモニタリングポストも、2400台が撤去されると言います。目に見えない放射能、モニタリングポストは、風評被害を広げるのでしょうか、復興の妨げなのでしょうか。12市町村から継続配置を求められています。新聞社のアンケートでも、約半数が設置継続に賛成、反対は4分の1に過ぎません。

被害者の側にたった施策の充実を、補償と支援を勝ち取らなくてはなりません。

 

チェルノブイリ原発事故被害者のジャンナ・フィロメンコさんの報告から、核被害の共通点が浮かんできます。事故を知らされずに暮らしていた。一時避難のつもりで身の回りの者だけもって家を出たが、永遠に帰れなくなった。移住した子どもたちが「チェルノブイリのハリネズミ」などと呼ばれ差別に苦しむ。子どもたちが、がんや心臓疾患などの健康被害に苦しめられる。

 

フクシマと同じ被害の実態が明らかになっています。原水禁は、世界中の核被害者と連帯してきました。米国やオーストラリアで、少数民族の居住地で、乱暴なウラン採掘が行われ、放射性物質による被害が広がっている実態があります。日本の原発も、経済発展から取り残される地域に「飴と鞭」の政策で押しつけられてきました。チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西の振津かつみさんの報告にある、核利用が社会的抑圧、差別、搾取の構造の上に立つという指摘と、核の開発と利用は、核の被害なしにあり得ないと言う指摘、私たちはもう一度しっかりと胸に刻まなくてはなりません。世界の被爆者と連帯し、その運動を学び合い、様々な視点からとりくみをつくり出そうではありませんか。

 

原水禁運動の原点は、被爆の実相です。そのことを起点に、国家補償に基づいて「被爆者援護法」を求めて来たヒロシマ・ナガサキの被爆者の、長きにわたるとりくみを、現在のフクシマに活かさなくてはなりません。チェルノブイリのとりくみと被害者救済のためのチェルノブイリ法に学び、私たちの運動をつくりあげていきましょう。

 

5次のエネルギー基本計画が出ました。全くでたらめの計画です。「電力自由化で競争が増していく中で、コストが膨張する原子力発電は、民間ビジネスとしては無理だろう」原子力資料情報室の西尾爆さんの報告で、廃炉の時代を迎えた現状と政策転換の重要性が示されました。2030年代に原発の電力が2224%は、あり得ない数字なのです。長崎大会の運営委員会の席上で、「自然エネルギーへの転換のために消費者の選択が大切」との意見をいただきました。自然エネルギー発電の割合の多寡を見極め、新電力・地域電力の選択を私たちの側から求めていくことが、「脱原発社会」の実現に重要です。

 

ドイツからのゲスト、緑の党のべーベル・ヘーンさんの、脱原発を選択したドイツからの報告はきわめて重要です。ドイツは段階的に原発を廃止し、202212月には全てが閉鎖される予定だということです。ドイツの自然エネルギー比率は、2017年現在で38.5%にまで延びています。脱原発の選択が、自然エネルギーの進捗を後押ししていることが分かります。「フクシマがドイツを変えた」と述べられました。私たちは、ドイツのとりくみに学びながらも「ドイツが日本を変えた」と言われるのは恥ではないでしょうか。私たちは、自らの手でエネルギー転換を図らなくてはなりません。

 

核兵器禁止条約そしてトランプ政権の「核態勢の見直し」への日本政府の姿勢も、大会全体を通じて議論されました。被爆者の思いを踏みにじり、核兵器廃絶へ後ろ向きの姿勢が明らかになっています。米国の核抑止力に頼りながら、自らもプルトニウムを保有し「潜在的核兵器保有国」であろうとする日本は、戦争被爆国としての核兵器廃絶へのリーダーシップを取ることができません。核兵器禁止条約への批准を政府に求めていく運動が大切です。

 

憂慮する科学者同盟のグレゴリー・カラキーさんは、米国の資料から、核戦力の充実と拡大抑止、日本への核兵器の再配備さえ求める姿勢を明らかにしました。日本政府は、朝鮮半島の非核化をめぐる南北首脳会談、米朝首脳会談にたいして、全くコミットすることができずにいます。今こそ、私たちが求めて来た「東北アジア非核地帯構想」を実現しなくてはなりません。朝鮮戦争の終結、国交正常化を経て、「東北アジア非核地帯条約」締結への道を歩もうではありませんか。日本政府に、朝鮮民主主義人民共和国との早期の国交正常化を求めていきます。

 

今年、26日、98歳で俳人の金子兜太さんが亡くなりました。金子さんは、2015年から東京新聞の「平和の俳句」の選者を務めました。201511日、最初の句は、

 

  「平和とは 一日の飯 初日の出」

 

愛知県の18歳、浅井さんの句で、金子さんの評は、「浅井君は、毎日ご飯に感謝し、その毎日の平和を守る覚悟だ」と言うものでした。

 

金子兜太さんは、海軍主計中尉としてトラック島に赴任し、餓死者が相次ぐ中、捕虜生活も経験しながら奇跡的に生還しました。その金子さんが1961年に長崎で詠んだ句があります。

 

  「彎曲し 火傷し 爆心地のマラソン」

 

金子さんは、爆心地への坂道を上るランナーを見て、「人間の身体がぐにゃりと曲がり、焼けて崩れていく映像」が、自身の目に浮かんだと述べています。原爆の悲劇を、14の文字の中に、はっきりと映し出しています。

 

2015年、戦争法反対の運動の盛り上がりの中で、金子兜太さんは「アベ政治を許さない」とのメッセージを揮毫しました。「集団的自衛権の名の下で、日本が戦争に巻き込まれる危険性が高まっています。海外派兵されれば、自衛隊に戦死者が出るでしょう。政治家はもちろん、自衛隊の幹部たちはどのように考えているのでしょうか。かつての敗軍の指揮官の一人として、それを問いたい」と述べています。「アベ政治を許さない」の中に、戦前と戦後を生き抜いた金子兜太さんの、確固たる信念が見えます。決して、私たちは戦争という愚行を繰り返してはなりません。どのような理由があろうとも繰り返してはなりません。それは、86日の広島が、89日の長崎が、私たちに教えています。

 

被爆73周年原水禁世界大会の終わりにあたって、みなさんとともに確認したいと思います。

 

 

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[2018/8/10日 イライザ]

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2018年8月 9日 (木)

被爆73周年原水爆禁止世界大会・広島大会のまとめ ――今年も、とても勉強になる大会でした――

201889日アップ

 

被爆73周年原水爆禁止世界大会・広島大会のまとめ

――今年も、とても勉強になる大会でした――

 

84日から、3日か開かれた被爆73周年原水爆禁止世界大会・広島大会ですが、6日の昼前に無事幕を閉じました。広島県の実行委員会としては、全国から多くの皆さんをお迎えすることが出来、大変嬉しく感じています。参加者の皆さんには、炎天下、熱心に様々な活動に参加して頂きました。今年も私たちに取っては素晴らしい勉強の機会になりましたし、初めてこの大会に参加された方々に取っても、今後の活動につながる意味のある3日間になったことを確信しています。

 

広島大会の「まとめ」をこのブログにアップすることも恒例になりましたが、今年も、新たな視点から分析なども加わり、読み易く、原水禁運動の「今」を理解する上で、とても役立つ文書だと思います。

 

               

Photo

             

写真は開会総会から

 

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被爆73周年原水禁世界大会・広島大会 まとめ

原水爆禁止世界大会実行委員会

事務局長 藤本泰成

 

暑い暑い広島大会に、最後まで参加いただきありがとうございました。3日間の日程を終えようとしています。本当に様々な議論がありました。少しお時間をいただき、私なりのまとめをさせていただきます。

 

2018年になって、私たち原水禁運動をめぐる情勢は、大きく動いています。それは、朝鮮半島と福島において顕著であると言わざる得ません。被爆73周年原水禁世界大会は、その事を根幹にすえて、様々な議論が続けられたと思います。

朝鮮半島の非核化に向けた米朝首脳会談の開催、そして東電による福島第二原発の廃炉決定、2つの事実は、私たちが求めて来た「東北アジア非核地帯」と「脱原発社会」へ向けた、大きな一歩であることは間違いありません。しかし、現状がきわめて混迷していることも事実です。分科会の議論がその混迷を様々捉えていました。そして、そのことは、私たちが考える以上に深刻であると言えます。

 

5分科会では、全ての原発の廃炉が決定した福島の現状と課題が議論されました。「終わりの見えない福島第一原発」と題した、原子力資料情報室の澤井正子さんの報告は、衝撃です。すでにメディアが取り上げることも少なくなったF1の現状は、まさに「原子力緊急事態発令中」と言えます。溶融した燃料デブリの回収は30年から40年かかる、1台数億円とも言われる調査ロボットは、高放射線量の中で、迷子になり、動かなくなり、捨てられる。澤井さんは「調査さえうまくいかないのに」と現状へ懸念の声あげています。凍土壁設置で騒がれた汚染水対策も十分ではなく、1100トンとも150トンとも言われる地下水が流入し、増え続けるトリチウム汚染水のタンクは、もうすぐサイト内では設置できないような状況になります。海洋放出という話しもささやかれていますが、澤井さんの、「トリチウムは、体内の細胞の中に長く止まり、長期被爆の怖れもある」との指摘を聞くと、現状の深刻さに震える思いがします。

 

福島から参加した、福島原発告訴団団長の武藤類子さんは、除染で出た放射性廃棄物のフレコンバック2200万個と、共に暮らす福島の現状を報告されました。問題が山積し余りに多岐にわたるために、適切な対処ができず、「連鎖的に人権が侵害されていくように感じる」と表現されています。告訴団は、東電幹部の刑事責任を追及する裁判も行っています。責任の所在が全く明らかにされてこなかった原発事故。事故の原因と責任を明らかにすることが、フクシマを繰り返さない事への、「脱原発社会」への一歩につながると思います。

 

6分科会では、チェルノブイリの被害者であるジャンナ・フィロメンコさんをお呼びして、核被害の世界連帯での議論が行われました。医師でチェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西の振津かつみさんの報告にある、核利用が社会的抑圧、差別、搾取の構造の上に立つという指摘と、核の開発と利用は、核の被害なしにあり得ないと言う指摘、私たちはもう一度しっかりと胸に刻まなくてはなりません。そうした上で、子どもたちの甲状腺がんに象徴される健康被害に対して、国家賠償に基づいて「被爆者援護法」を求めて来たヒロシマ・ナガサキの原水禁運動の成果を、現在のフクシマに活かし、チェルノブイリと連帯し、そしてチェルノブイリ法に学び、私たちの運動をつくりあげていかなくてはならないと思います。

 

1分科会では、辺野古新基地建設の土砂搬入を目前にする沖縄をテーマに議論が展開されました。憂慮する科学者同盟のグレゴリー・カラキーさんは、開会総会の挨拶で「米国の核兵器をアジアに、さらには日本国内に持ち込ませたいと密かに言っている人がいる」と述べ、加えて核抑止力に言及し「核の傘は、放射性降下物、有毒な放射線、核の冬の大飢饉から私たちを守ることはできない」と述べました。第一分科会では、グレゴリーさんから、「日本政府は、新しい小型の核兵器を作るというトランプ政権の決定に拍手を送りました。日本の外務省の一部の高官は、米国の新しい核兵器を沖縄の米軍基地に配備することを歓迎すると発言しまた」との事実が指摘されています。沖縄返還時点での密約問題は、現在においても日本政府の重要な課題であることが分かります。非核三原則を遵守することが強く求められます。

 

朝鮮半島を、東北アジアを目の前に、米国の東アジア戦略の要としての沖縄では、米軍基地の存在が、様々な問題を引き起こしています。沖縄平和運動センターの岸本さんから、第1分科会で、そしてこの閉会集会で、辺野古新基地建設の現状に関しての報告がありました。翁長雄志沖縄県知事は、公有水面の埋立承認の撤回に向けて動き出しました。辺野古建設撤回に向けて、県知事選挙へ向けて、翁長知事の強い思いを感じます。沖縄防衛局は、聴聞日の延期を申し出て、埋立の既成事実をつくろうとしています。817日にも予定される、土砂搬入を決して許してはなりません。

 

国際シンポジウムでは、東北アジア非核地帯構想を中心に、朝鮮半島の非核化に関して日米の視点から議論されました。ピースアクションのハッサン・エル・ティヤブさんから、朝鮮半島の非核化を要求する米国トランプ政権の、新たな「核態勢の見直し」の中での核戦力の強化の実態が報告され、しかし、社会インフラの劣化の中で、核の近代化への1.7兆ドルもの財政支出に、大きな批判が上がっていることが紹介されました。

 

「核態勢の見直し」は、核兵器廃絶と朝鮮半島の非核化の要求に矛盾するものとして見過ごすことができません。しかし、一方で米国の拡大抑止の強化を要求する日本政府の姿勢が、例えばオバマ政権の核廃絶への歩みを進めようとする姿勢に大きな障害になっていることが、グレゴリー・カラキーさんから指摘されています。核抑止に依存する日本政府の姿勢を、正していくことが重要な課題です。

ピース・デポの湯浅一郎さんからは、朝鮮半島情勢を踏まえ「東北アジア非核地帯条約」へのとりくみを開始すべきとの提案がありました。同席した広島原水禁代表委員の元広島市長、平和市長会議のリーダーだった秋葉忠利さんから、世界の非核地帯条約は、例えばアフリカでは半世紀をかけて成立した。時間がかかることを踏まえたとりくみが大切であり、それを後押しするのは市民社会の粘り強いそしてしっかりとした意思であるとの指摘がありました。様々なアプローチから、時間をかけたとりくみが必要であると思います。

 

ある方からのメールで、2015年に刊行された「被爆者はなぜ待てないか」という本に出会いました。著者は、関東学院大学で教える奥田博子さん。福島原発事故後に書かれた本書では、「戦争被爆国日本において、なぜ再びヒバクシャ出たのか」という問いに対して、ビキニ核実験での被爆の後に、東西冷戦の中にあった日本は、「米国の核の傘に依存した平和」と「米国の原子力産業に依存した繁栄を享受する道」を進んできた。「原爆」が「平和」に書き換えられ、潜在的核抑止力を担保するために、「原子力の平和利用」が高々と掲げられ、市民社会が取り込まれてきたと述べて、福島第一原発の事故が、戦後の日本社会が原爆体験や被爆の記憶にきちんと向き合ってこなかった事にこそ、その要因があるのではないかと指摘しています。

 

全ての国の全ての核に、そして平和利用にも「核と人類は共存できない」として反対してきた私たち原水禁運動は、核兵器と核の平和利用・原発を、ヒバクシャの視点からもう一度結び直して、運動の展開を図る必要があります。

 

マーチン・ルーサー・キング牧師の「黒人はなぜ待てないのか」から引用されたであろう本書の「被爆者はなぜ待てないのか」とのテーマは、被爆73周年を迎えた今日、私たちの運動に重くのしかかってくる言葉ではないでしょうか。ヒバクシャの思いを、実現しなくてはなりません。

  

福島原発事故以降、21基の原発が廃炉になりました。再稼働も9基にとどまっています。原発の新規増設・リプレースも困難です。「脱原発社会」を求める声は、国中に充満しています。

 朝鮮半島では、非核化への動きが進み出しました。核兵器禁止条約も採択されています。今こそ、ヒバクシャの思いを実現する、格好の条件が生まれつつあります。

 

三日間の様々な声を、それぞれの生活の場に持ち帰り、新しい時代を求めて動き出そうではありません。

 

最後に、本大会の開催にご尽力いただいた広島県実行委員会の皆さまと、各中央団体・各県運動組織の皆さまに、心から感謝を申し上げて本大会のまとめと致します。

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[2018/8/8日 イライザ]

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2018年5月10日 (木)

「大飯原発4号機の再稼働」抗議と福島原発ひろしま損害賠償請求訴訟

「大飯原発4号機の再稼働」抗議と福島原発ひろしま損害賠償請求訴訟

 

昨日関西電力は、3月14日に再稼働した大飯原発3号機に引き続き、4号機の再稼働を強行しました。この大飯原発4号機の再稼働に抗議、即時停止を求める座込みが、広島県原水禁の呼びかけで、平和公園・慰霊碑まで午後5時45分から30分間、31名が参加し、「抗議のアピール」を採択し終了しました。

大飯原発4号機が設置されている福井県では、すでに高浜原発の2機が稼働しており、わずか10kmしか離れていない場所に4機もが稼働するという状況になっています。こうした集中的に原発が立地する地域ですから、当然複数の原発で事故が起きることを想定した避難対策が求められることになります。ところが関西電力は、今度も住民の避難計画は置き去りのまま再稼働を強行しました。これだけでも原発の再稼働が認められないのは、当然のことではないでしょうか。

ふたたび安全神話を振りまきながら、再稼働を次々と強行することで、国民の間に「再稼働慣れ」ともいえる状況を作り出そうとしているように思えます。だからこそ、私たちも粘り強く「原発再稼働反対の意思表示を続けることが必要だ」とこの抗議の座り込み行動を続けています。

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ところで再稼働した原発での事故が続いています。3月23日に再稼働した九州電力・玄海原発3号機は、わずか1週間後の30日に屋外の配管の上部からの蒸気漏れ事故が発生しています。さらに四国電力でも、5月9日の日付で「伊方発電所3号機、充てんライン圧力計元弁付近からの1次冷却漏えいについて」という事故報告がされています。たまたま定期点検中だったため、大きな事故にはなっていませんが、こんな事故があいつで発生しているのです。この事故報告を読んでちょっと笑ってしまったのは「伊方原発」とは記載されるべきが、「伊方発電所」となっていることです。もっとびっくりしたのは、玄海原発の事故に対する原子力規制委員会の更田(ふけた)豊志委員長の発言です。更田委員長は、4月4日の定例会見で、「放射性物質に接しない2次系で起きたこのトラブルについて、『安全上のインパクトに関わるような話ではない』と述べた。」と報道されています。「ちょっと待ってよ」と言いたいです。「事故をそんなに軽んじていいのですか」と。そして「じゃー伊方原発の場合は、1次系だけど、こっちはどうなの?」と問いたいです。「のど元過ぎれば」ということわざがありますが、再び安全神話への道を突き進んでいるように思えてなりません。

 

そうした原発推進側の姿勢は、昨日午後3時から広島地裁で行われた福島原発事故で広島に避難してきた被災者の方が生活の保障と賠償等を求めて起こされた「福島原発ひろしま損害賠償請求訴訟」の公判でもはっきりと表れていました。昨日の公判は、被告国側による「国の責任論」に対する反論の主張でした。同種の裁判で、東京や京都などで敗訴している国の主張でしたが、相変わらずの責任回避の主張に終始し、そこには、事故を起こした責任に対する反省もないどころか、福島原発事故によって被害を受けた人たちに対する思いもひとかけらも見ることができませんでした。そこにあったのは、原発事故を風化させようとする国と電力会社の姿勢だけです。

 

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          原告団長の渡辺美和さん(左から二人目)と弁護団

 

公判閉廷後の報告会で原告団長の渡辺美和さんは、次のように訴えました。「今日も原告の参加が少なかったです。みんな親や兄弟の介護のために福島に帰ったり、体調を悪くしている。パートで休めない。7年経って、健康、金銭、精神的にも大変な状況になっています。原告の意見陳述書も作らなければなりませんが、『自分の夢や希望を失ったこと』を書かなければと思うのですが、でも『夢も希望もこれからも持ちたいという思い』があります。その葛藤の中で、どう書こうかと迷っています。それが実態です」と。重い言葉でした。

 

「フクシマを忘れてはならない」「再び原発事故を繰り返させてはならない」改めて強く感じた一日でした。

 

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2018年4月27日 (金)

4・26 チェルノブイリ・デーの座り込み

426 チェルノブイリ・デーの座り込み

広島県原水禁は426日、広島平和公園・原爆慰霊碑前において、チェルノブイリ原発事故の翌年から毎年続けて今年32回目となる「426チェルノブイリデー」の座り込みを、市民82人が参加して行いました。

 

座り込みの冒頭で、県原水禁の金子哲夫代表委員が事故の翌年にニューヨークで開催された核被害者世界大会での思い出を語っていただきました。その内容は、スウェーデンのラップランド(原発から2000キロ離れた地域)の先住民の方の報告です。先住民が主食としていたトナカイやカモシカの肉が食べられなくなった。放牧していた18,000頭のトナカイを殺処分しなくてはならなくなった。その原因は2000キロも離れたチェルノブイリ原発事故で流れてきた大量の放射能が地上に降り注ぎ、キノコ類やコケには放射能が蓄積しやすく、そのコケ類を食べるトナカイの肉に放射線が蓄積するという食物連鎖被害で、食文化まで奪われてしまったとのこと。一旦原発事故が起きてしまったら、原発近辺だけでなく被害は広い範囲に及ぶこと。やはり「核と人類は共存できない」ということを改めて感じさせられた報告であったと紹介され、あらためて原発に頼らない脱原発政策への転換に向けて取り組みの決意を述べられました。

 

参加者は約30分の座り込みの最後に、広島県教職員組合の頼信直枝さんがアピールを読み上げ参加者一同で採択しました。座り込み参加者は慰霊碑に向かって黙祷し、行動を終了しました。なお、早速県原水禁事務局は、このアピール文を経済産業大臣宛に送付しました。

 

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「4・26チェルノブイリデー」アピール

チェルノブイリ原発事故から32年が過ぎた現在もなお、原発から30キロ圏内や300キロ離れた高汚染地域が永久に居住禁止となり、人が住めない廃墟となっています。そして、広範囲な放射能汚染は続き、身体への影響は、甲状腺ガン、白血病、そのほかの疾病が多数あらわれ、その苦しみは今も続いています

 

一方、我が国でも、福島第一原発事故から7年が経ったいまでも事故の原因は確定できないだけでなく、現状を把握できず、収束の見通しが立っていません。震災による影響を事前に防ぐ努力についても、東京電力内部では大津波対策が必要なことを認識していたにもかかわらず、経営者トップは「予見できなかった」と反省しないなど、原因や責任をうやむやのままにして、そのうえ政府も福島原発事故を風化させようとしています。

 

福島第一原発事故以降、子どもたちの甲状腺の問題をはじめ、汚染水や除染、原発事故処理業務にあたる労働者の被ばく、健康被害など、多くの問題が深刻化しています。政府は「帰還困難区域」を除く地域の「避難指示」を解除し、「安全」を強調しますが、依然放射能被害への不安は大きく、働く場所もない、生活に必要な病院や生鮮食料品の店がない

など、被災地の多くが帰りたくても帰れない町になってしまっています。

原発事故被害者の痛みを私たちは、決して忘れてはなりません。

 

チェルノブイリ事故も福島の事故も、あらためて「核と人類は共存できない」ことを教えています。かつて安全神話を強調して原発政策を推進してきたのは、自民党政権です。その責任を取ることもなく、安倍政権は、国民の過半数超える人々の反対の声を無視し、再び原発政策を推進し、原発の再稼働を強行しています。私たちは、すべての原発の再稼働・新増設に反対します。

原発事故は、新たなヒバクシャを作ります。

 

人類史上はじめて原子爆弾の惨禍を被った私たちヒロシマは、放射能被害の恐ろしさを最もよく知っています。再び過ちを繰り返さないために、核兵器廃絶そして原発に反対し原子力に頼らない再生可能エネルギーへの転換を求めていきます。私たちは、このような惨禍を生み出した原発からの脱却に向けた政策転換を強く求めて、取り組みを行っていきます。

 ◆チェルノブイリ原発事故を忘れてはなりません!

 ◆福島第一原発のような事故を二度と起こしてはなりません!

 ◆原発の再稼働・新増設を許してはなりません!

 ◆新たなヒバクシャを生み出してはなりません!

 ◆全ての原発被害者への補償と救済を強く求めます!

                         2018年4月26日

             「4・26チェルノブイリデー」行動参加者一同

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2018年4月11日 (水)

「第33回 4・9反核燃の日全国集会」-青森

「第33回 4・9反核燃の日全国集会」-青森


全国から約1000名が結集

 

去る4月7日(土)午後2時から青森市・青い海公園で「第33回 4・9反核燃の日全国集会」が開催されました。今年は、広島県原水禁からは一名が参加しました。

この全国集会は、1985年4月9日に当時の北村青森知事が県議会全員協議会の場で「核燃料サイクル施設建設受け入れ」を表明したことに抗議し、その撤回を求めて翌年から始まりました。当初は、青森県の核燃反対派が、抗議集会を開催してきましたが、1989年からは全国規模での集会が開催されてきたものです。今年も原水禁国民会議や原子力資料情報室、青森県反核実行委員会、核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団、核燃料廃棄物搬入阻止実行委員会の5団体によって集会実行委員会が結成され、全国からの参加者約1000名が参加し、集会とデモを行いました。

 

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集会では、主催者あいさつ、基調報告に続き、全国からの報告が行われました。集会は、気温3度、横殴りの雨が降りしきる中で開催されました。厳しい悪天候のため、残念ながらとてもメモを取る余裕もありませんでしたので、ここでは発言者を紹介します。原子力発電に反対する福井県民会議代表の中嶌哲演さん(明通寺住職)、大間原発訴訟の会代表の竹田とし子さん、福島県平和フォーラム副代表の瓜生忠雄さん、新潟地区労会議議長の阿部清利さん、元東海村村議会議員の相沢一正さんです。

中嶌哲延さんはこう訴えました。「私は若狭にいて、関西電力に原発を押し付けられる被害者だといってきましたが、この集会に先立ち青森県内の3か所の核施設を回って、今度は私たちが、青森県の人たちに被害を押し付ける立場になったしまったということを感じました。立場が逆転してしまったことを全国の人たちが考え、どう向き合えばよいのか本当に考えなければなりません」と。特に印象に残って発言でした。

全体で確認された集会アピールの要旨を掲載し、集会趣旨の紹介にしたいと思います。

<集会アピール(要旨)>

〈略〉受け入れを表明してから33年目を迎えるが、この間当初の計画通りに事業が進んでいるものは一つもない。ウラン濃縮工場は全停止、低レベル放射性廃棄物の搬入が10カ月も止まり、受け入れ再開がようやく始まった。再処理工場に至っては、着工から28年目の2021年上期に完工が予定されている。しかし、原子力規制委員会職員からも「日本原燃の希望的観測にすぎない」と報じられている。2016年末に高速増殖炉・原型炉「もんじゅ」の廃炉が決まり、誰の目から見ても、核燃料サイクル政策は完全に破綻している。〈略〉安倍内閣は六ケ所再処理工場の安定的な運転に寄与するためとして「使用済核燃料再処理機構」を設立し、国民が環境にやさしい電力会社を選んでも、再処理とMOX加工などの費用を負担し続ける制度を作り上げた。その上、各電力会社の廃炉費用まで、電気利用者に上乗せしようとしている。〈略〉

原子力発電の使用済燃料は、どこにも搬出できないと原子力発電の運転を止めざるを得ない。一日も早く脱原発社会を実現するために、使用済燃料を六ケ所村再処理工場とむつリサイクル貯蔵に搬入させない闘いを強化する必要がある。

以上のことから、下北半島に操業・建設・計画を続けている六ケ所核燃施設、東北電力東通原発1号機、東京電力東通原発1号機、大間原発、むつリサイクル貯蔵施設の撤去を求め、全国の原発を運転停止に追い込み、未来の子ども達への負担軽減のために全力を挙げて取り組むことをアピールする。

   2018年4月7日

    「第33回4・9反核燃の日全国集会」参加者一同

 

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集会参加者はアピール採択後、市内のデモ行進へと移りました。デモ終了後、会場を屋内に変え、「全国交流集会」が開催されました。

そして翌日(8日)は、青森市からバスで移動し、六ケ所村再処理工場正門前で、現地抗議行動を行いました。この模様は写真で見てください。

 

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私は、今回で3度目の「反核燃の日全国集会」への参加となりましたが、第1回目の参加は、1989年4月9日に行われた初めての全国規模での抗議集会です。当時原水禁国民会議の代表委員を務めておられた森瀧市郎先生の同行者として、現地入りしました。この日の集会場は、核燃施設建設予定地からわずか数キロの尾鮫浜。海岸に作られた特設ステージ。当日は今年と同じように、小雨混じりの冷たい風の吹く中での集会でしたが、東北各地を中心にバスが次々と到着した景色を思い出します。そして全国から集まって参加者は1万1千人。この人々を前に、森滝先生が、声高く「核と人類は共存できない」と訴えられた姿が忘れられません。集会後参加者全員で、デモ行進と「核燃基地包囲の人間の鎖」などで反核燃をアピール。森滝先生も元気にすべての行動に参加されました。ちょっと見えにくいですが、当時の原水禁ニュースに乗った「人間の鎖」の写真です。バスの車列が見えると思います。

 

1989

 

そんなことを思い出しながら参加した今年の「4・9反核燃の日全国集会」でした。

 

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2018年4月10日 (火)

 中垣顕實法師から・その2 ――4月1日の質問に、ニューヨークからの返信です――

 

中垣顕實法師から・その2

――41日の質問に、ニューヨークからの返信です――

 

「グローバル・ヒロシマ」というテーマで41日に開かれた中垣顕實法師と私の対談の最後に頂いた質問の中に、中垣法師を指名してのものが二つありました。ニューヨークに戻られた師から丁寧な回答がありましたので、前回に続いて二つ目を御紹介します。


 

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以下、中垣師の答を引用します。

**********************************

「9・11以降、アメリカは内向きになっていったときかれますが、25年NYで布教されてきて、その平和活動をされている中で、どのようにその変化を感じておられますか。それはどのどのようなものですか。3・11のちの日本の変化をNYからどのように見ておられますか。」

 

アメリカといっても広いのでその考え方は地域によってまちまちですので、私の場合、基本的にニューヨークというアメリカの中でも特殊な立ち位置になると思います。

 

アメリカは内向きになってきたということですが、ニューヨークに関する限りはそれは必ずしもそうとは思われません。例えば私よく関わるインターフェイス(超宗教)関係などでは、9・11以降、より盛んになり、今までそれぞれの宗教で行っていたことを様々な宗教者たちが協力して行う傾向が一挙に増えました。宗教と自由ということからイスラム教やユダヤ教といった一宗教を差別することは間違っているということでニューヨークの宗教者たちが一緒に彼らを守ろうという行動にでましたが、これらは内向きではなく、外向きの行動です。実際、9・11の報道は報復賛成ばかりが報道され、報復反対を訴える多くの運動は報道されませんでした(そのあたりは私の著書『マンハッタン坊主つれづれ日記』をお読みください。この本は9・11の時に私のまわりでおこっていたことを書いています。それらは報道制限がなされていた一般の新聞やニュースには報道されなかったことです)。ある9・11の被害者の遺族会は広島や長崎を訪れ、その体験を学ぼうという外に向かう行動をとっていました。

 

もちろん、ニューヨークも9・11の前と後とを比べるとそのバイタリティーは変わりましたが、内に向かっていると感じたことはあまりありません。むしろ宗教間、また仏教間ともにより親しくなり、ともに協力して社会にはたらきかけていく機会が多くなってきたと思います。現在のトランプ政権に関しても、ニューヨーク州の立場は移民問題などに関しても正反対の立場をとっています。

 

3・11は私の半世紀の誕生日でしたので、アメリカにいながら自分とは切り離せないような感じがしています。ただ3・11に関して思うことは、報道は本当のことは公表できないようだし 、放射能汚染にしてもそんな簡単に解決できていないはずだが、まるで問題はないかのように扱われている、また、そのことを持ち出すと非国民のように取られるような変な体制ができているようです。福島原発の事故処理も完全にできていないのに、地震の多い日本でまだ原発にこだわるなど、何か論理にあわない行動が満ちあふれているように思われる。 また憲法第9条の問題にしても、現代に合わない憲法のように取り扱われ、本来第9条こそどんどん輸出して、諸外国もこのような憲法を作るように働きかければいいものを、その反対に軍事国家に近づこうとしている姿は、唯一の被爆国である日本が取る立場なのかと耳を疑う。他にもいろいろとありますが、個人的には、世界の流れについていこうとばかり気にしている日本ですが、唯一の被爆国である日本が世界の平和をリードしていくような立場をとれる国になってほしいものだと思います。

 

講演の時にもいいましたが、福島も広島も長崎も海外からみればすべて日本で起きたことです。日本ではそれらが県外で起きたことで自分には関係ないと思われる出来事であるかもしれませんが、世界的な目でみれば、すべて日本で起きたことであり、日本はそれらをしっかり代表した立場を表明し、行動していくべきなのだと考えます。

 

[ニューヨーク平和PRFファンデーション創始者・会長 中垣顕實]

  

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2018年3月24日 (土)

 玄海原発3号機の再稼働に抗議する ――慰霊碑前の座り込みに40名参加――

 

玄海原発3号機の再稼働に抗議する

――慰霊碑前の座り込みに40名参加――

 

九州電力は、昨日午前11時に玄海原発3号機の制御棒を引き抜き、再稼働を実施しました。広島県原水禁は、これに抗議し午後6時から30分間、緊急慰霊碑前座り込み行動を行いました。緊急な呼びかけでしたが、被爆二世、市民・労組員など40名が参加し、抗議文を採択するとともに、九州電力の瓜生道明代表取締役社長への抗議文を送付することを決めました。

 

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玄海原発は、緊急防護措置区域の半径30キロ圏内に福岡、長崎両県を含む3県8市町が入っており、避難計画の対象は計26万人を超え、有人離島は国内の原発では最多の20に上っているといわれています。しかし、その避難計画の実効性は、自治体任せとなっており、充分な避難計画が建っているとはとても言えない状況です。

 

3月14日の関西電力大飯原発3号機に続く今回の再稼働は、国民の多く「脱原発」への強い思いを無視するだけでなく、「原発回帰」の姿勢を鮮明にするものであり、絶対に認めることはできません。引き続き声を大きくしていかなければなりません。

 

座り込みの最後に採択されたアピール文は以下の通りです。

 

****************************************

玄海原発3号機の再稼働に抗議し、

すべての原発運転の即時停止を求めるアピール

 

九州電力は、本日23日、多くの反対の声を無視して、玄海原発3号機を起動し再稼働させました。

玄海原発3号機と4号機は、住民が130キロの位置にある阿蘇山の火山噴火の危険性があり安全でないと再稼働差し止めを申し立てていた原発です。阿蘇山の最大噴火による火砕流の影響については、広島地裁ではその影響を認め、伊方原発の差し止め判決を行ったばかりであるにもかかわらず、佐賀地裁は20日に危険性を認めない、と申し立てを却下しましたが、住民は納得せず福岡高裁へ即時抗告したばかりです。

福岡高裁での控訴審判決がまだ始まっていないにもかかわらず、九州電力は本日限界原発3号機の再稼働を行い、4号機も5月に再稼働を行うとしています。

福島原発事故から7年、東京電力福島第1原発事故による住民の避難生活や健康への不安、地域コミュニティーの崩壊は、今も深刻です。さらに、いまだ原発事故の原因が究明されていないばかりか、事故の全体像すら把握できず、廃炉への道筋も明らかとなっておらず、費用も拡大するばかりです。この事実にしっかりと向き合わなければなりません。

原発は、事故が起きれば、電力会社一社で責任を持って対処することは不可能であり、その負担を国民が負わされることを私たちは、福島原発事故で体験しています。

原子力規制委員会も認めているように原発に絶対の安全はありません。

多くの国民が、原発に頼らない社会の実現を願っています。

原発の安全神話を再び繰り返す政府や電力会社の姿勢は、住民の命や不安を置き去りにするものであり、決して許されるものではありません。

今やるべきことは、再生可能エネルギーのさらなる開発など、危険な原発に頼らないエネルギー政策を推進することです。

福島の被害者の思いを忘れてはなりません。

核と人類は共存できません!

私たちは、玄海原発3号機の再稼働に強く抗議するとともに、即時に運転を中止することを求めます。

私たちは、原発なき社会を求める多くの市民とともに、これからもすべての原発の廃炉を求めて取り組みを進めます。

以上

 

2018年3月23

 

「限界原発3号機再稼働抗議・慰霊碑前座り込み行動」参加者一同

 

 

[2018/3/23いのちとうとし]

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2018年3月18日 (日)

当事者意識が日本政治蘇生のカギ   ――おしどり ケン・マコさんが良いお手本です――


当事者意識が日本政治蘇生のカギ  

――おしどり ケン・マコさんが良いお手本です――

 

日本政治蘇生のキーワードとして「言語化」「当事者意識」の二つを選びましたが、それは311日に開催された「フクシマを忘れない!さようなら原発ヒロシマ集会」で、人見やよいさんとおしどり マコ・ケンさんたちのトークに触発されたからです。


 

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前回は人見さんの言葉を通して「言語化」の意味を探りましたが、今回はおしどりさんのパフォーマンスを通して「当事者意識」について考えて見たいと思います。

 

おしどり マコ・ケンさんは、夫婦コンビの吉本「芸人」として関西で活動していましたが、7年前の東日本大震災前から活動の舞台を東京に移しました。震災後に、子どもたちを対象にしたイベントに参加していたのですが、そのイベントに呼ばれていた芸能人たち、さらには公共広告機構での「東日本 頑張れ」のコマーシャルに出演している人たちも、どんどん関東から離れていくことに気付き、大きな違和感を持ちました。子どもたちには真実を伝えたいと考えて、お土産として渡すものの中に自分で書いたメッセージを入れることにしたそうです。子どもたちに間違ったことを伝えてはいけないと強く感じて、さらなる勉強に弾みが付き、そのプロセスで、東電の催す記者会見が大切な情報源であることに開眼します。テレビが東電の記者会見の中継を止めた後もインターネットでの中継を見続け、そして勉強のためにその内容を全部書き起こす作業を続けましたが、その内に、会見で質問のできる人が限られているパターンのあることに気付きます。

 

多く質問している人たちとは違って、フリーランスや週刊誌の記者たちの質問は、自分たちが知りたいと思っていることを鋭く付いていること、でも、良く質問に当る人たちは「そんな質問はいらない!」というような声で、質問者の発言を遮るようなことにも義憤を感じました。

 

そんな声が上がった時には「私たちは聞きたい!」とヤジるために、とは言っても実際にヤジることはなかったそうですが、東電の記者会見に出席し始めました。最初の内は100人以上いた記者たちもだんだん少なくなり、最近では23人ということもあったし、テレビのカメラが一台も入らない会見もあったということなのですが、おしどりさんは、ずっと記者会見に通い続けました。また福島にも足を運び、さらには、記者会見で得た知識、自分たちで勉強した結果を元に、分らないことは専門家に聞いたり現地に出掛けて取材・調査・研究を続けたとのことでした。

 

その結果をお二人は、地道に各種のメディアで報告し続けてきましたが、それが世界的にも伝わり外国からの講演等の招待もあるとのことでした。こうした活動の一環を今回の集会で披露してくれました。

 

2014年の86日に公表された「福島原子力事故における未確認・未解明事項の調査・検討結果~第2回進捗報告~」に添付された、「事故時に観測された中性子と燃料溶融との関連について」という資料から、メルトダウンを起こした2号機について、「中性子が出てきたタイミング」と「2号機メルトダウンのタイミング」が同じである事実を正確に読み取り、その意味を先日の集会でも分り易く説明してくれたのです。

 

これほどこだわる「理由」こそ、「当事者意識」だと思います。私たちは、森羅万象全てのことに同じような関心を持ち続けることは不可能です。今住んでいるところから離れた場所での出来事には、関心が薄れるのは、いわば自然なことです。歴史的にも少し時間が経てば忘れるのは避け難いことですし、未来のことでも明日への関心の方が一年先のことよりは強くて当然です。

 

同時に、世界の全てのことは有機的につながっています。そして、グローバル化された現在では、世界の「片隅」の出来事を、実は私たちのすぐ隣のこととして受け止めなくてはならないケースも増えてきています。さらに、私たちにとって一番身近な事柄に、究極的には影響を与える政治や経済の動きも大切です。それも私たち自身が関わることで方向を決められる場合が、実は多いのです。

 

ですから、社会全体の動きを見詰めて、未来も含めての私たちにとって本質的な影響のある事どもについて、「それは私自身の問題だ」と認識し行動する必要もあるのです。つまり、「当事者」として関わらなくてはならないケースも多いのです。おしどり マコ・ケンさんは、そのお手本を示してくれています。

 

もう一つ、マコ・ケンさんが示してくれたのが、「継続して」「長い時間」関心を持ち続けることの大切さです。東電の記者会見でも担当者が何人も変る中、マコ・ケンさんはずっと同じ場所で、継続して「取材」を続けてきました。東電の「嘘」も簡単に見破れますし、これほど「博識」の取材者を前に東電の担当者も襟を正さなくてはならなくなっています。それ以上に、東電の会見担当者がおしどりマコ・ケンさんから正しいことを学ばないと、仕事ができないレベルにまでなってしまっています。このこと自体、東電はお二人に感謝状くらい出してお礼を言うべきだと思います。そして、これだけの時間を掛けた行動自体が、東電への大きな圧力になっています。さらに、私たち、一つの問題に長い間関わって来た高齢者に取っての大きな励ましにもなっています。

 

「言語化」と「当事者意識」の意味が少しは届いたことを祈っていますが、振り返って考えると、広島でもそして長崎でも、さらに世界の至るところで、人見さんやおしどりさんたちの多くの先輩が同じように血の滲む努力をしてきたことにも思いが広がります。それも参考にすることで、私たち自身の内なるエネルギーを爆発させる準備ができればと思います。

  

[2018/3/17イライザ]

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2018年3月17日 (土)

日本政治の蘇生は私たちの力で   ――言語化と当事者意識がカギなのかも――


日本政治の蘇生は私たちの力で  

――言語化と当事者意識がカギなのかも――

 

311日に開催された「フクシマを忘れない!さようなら原発ヒロシマ集会」については、「いのちとうとし」さんの報告がありましたが、ここでは、第一部の集会での人見やよいさんとおしどり マコ・ケンさんたちのトークに焦点を合わせてみましょう。それは、フクシマや原発に対して私たちがどう向き合うべきかという点だけではなく、政治をどう変えて行けば良いのか、そのために私たちがどう考え行動すべきなのかについての、貴重な提言でもあったからです。

 

キーワードは「言語化」「当事者意識」の二つを選びました。人見さん、おしどりさんともに、「言語化」「当事者意識」の両方についてのお手本を示してくれているのですが、それぞれの意味を強調するために、今回は人見さんの言葉を通して「言語化」の意味を考えて見ましょう。

 

人見さんは、福島第一原発から約50キロ離れた郡山市に住むフリー・ライターですが、福島原発告訴団役員として活躍しています。

 

               

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福島原発刑事訴訟支援団のホームページから

 

311日、人見さんの家のテレビ・アンテナは吹っ飛び、当時の模様を「リアル・タイム」では見ていないこと、その後の放射線に汚染された地域で生活しつつ、「安全キャンペーン」や「除染」の欺瞞や矛盾、「風評被害」の実情等、現地での体験を全国そして全世界に発信する中でガンに罹ったこと、そして、最終的には東電の幹部たちの刑事責任を問う裁判を起こすことで真実を明らかにし、未来への責任を果したいと考えるに至った歴史を、説得力のある言葉で語ってくれました。

 

特に印象的だったのは、いくつかの比喩を通してフクシマの現実、そして私たちが理解すべき構造を描いてくれたことでした。

 

「フクシマはガンと同じだ」という言葉で、御自分のフクシマの体験とガンの体験から、当事者にどう寄り添えば良いのかについて、ストンと胸に落ちるアピールを頂きました。そして「フクシマはいじめと同じ」という言葉からは、権力が弱者をいじめの循環に陥れる構図も解明してくれました。

 

「殴る」という行為でいじめを表現すれば、一回殴られることがいじめだ。でも、国は、誰でも認めていたそのいじめの定義を変えて、「20回殴られなければいじめではない」と宣言した。その結果、19回殴り続けられている人たちはいじめられていないことになり、100回殴られている人は、さすがにいじめと認められて救済策は曲りなりにも存在するけれど、それが19回に減ると、もういじめではないから殴られ続けても良いと平気で言い、「19回はいじめだ」と主張する人たちには、「風評被害を広げるな」というような形での新たないじめが始まる。

 

そして最後に、「取り返しのつかないことが起きる前に・・・」と題して、

 

自分で調べる

自分で考える

自分で判断する

自分で意思表示する

政治の話を日常にする

二度と過ちを繰り返さないように学びを伝える

 

目先のことではなく、100年後の未来を考えて

 

というまとめをしてくれました。これは全て人見さんがこの7年間実行してきたことを言葉にしたものですが、その先には、東電幹部の刑事責任を問う裁判という形での具体的行動がありました。その裁判の様子も手短に語ってくれましたが、武黒一郎元副社長は「権限はない」から、武藤栄元副社長は「シミュレーションに信頼性はないと思ったから」、また勝俣恒久元会長は「権限はなく」という理由で、それぞれ「責任はない」と主張しているとのことでした。

 

「政治は言葉」だと言われます。私たち一人一人が感じる世の中の矛盾や、怒り、過酷な状況に対する涙やフラストレーションは、人類史の中で多くの人々の努力によって、100年先の人々が同じような悲劇を繰り返さない方向に修正され、法律として権力を縛り、暴力を規制してきました。そして、その究極的手段の一つが裁判です。それは、「言語化」の最先端にある制度としての裁判の力を使って、社会正義を実現しようとすることに他なりません。厳正な裁判が行われるよう見守り、このようなプロセスを通して日本の政治が蘇る可能性を広げて行きましょう。

 

書き始めると、どんどん長くなってしまいます。おしどり マコ・ケンさんについては次回、お読み下さい。

  

[2018/3/16イライザ]

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2018年3月13日 (火)

「島根原発再稼働及び上関原発建設を中止し、原子力発電からの撤退を求めます」

「島根原発再稼働及び上関原発建設を中止し、原子力発電からの撤退を求めます」-中国電力本社へ申し入れ-

 

昨日午前11時、「フクシマを忘れない!さようなら原発ヒロシマ集会」実行委員会は、集会参加者の総意に基づき、中国電力・清水希茂社長あてに「島根原発再稼働及び上関原発建設を中止し、原子力発電からの撤退を求めます」という要望書を提出しました。この日、中電本社を訪れたのは、弁護士の山田延廣呼びかけ人と事務局の計4人でした。

最初に、山田さんから以下の要望書を全文読み上げて、中国電力に手渡しました。

 

Photo

 

2018年3月12日

 

中国電力株式会社

取締役社長 清水 希茂 様

        フクシマを忘れない!さようなら原発ヒロシマ集会実行委員会

広島市西区横川新町7-22 自治労会館1

                  原水爆禁止広島県協議会(広島県原水禁)

 

島根原発再稼働及び上関原発建設を中止し、原子力発電からの撤退を求めます

 

 日頃から、電力の安定供給のため、ご尽力されていますことに敬意を表します。

さて、東京電力福島第一原発事故が発生してから7年が経過しますが、同原発では、依然として溶融核燃料の行方も把握できない状態が続いています。様々な汚染水対策も十分な効果をあげることができず、今なお漏れ続ける放射能も食い止めることができておらず、福島原発事故は、収束していないのが実態です。何とか現状を維持しているのは、およそ7,000人の過酷な被曝労働によるものです。被曝労働対策も喫緊の課題です。

また、生活を奪われ、故郷を追われてしまった被災者は福島県だけでも5万5千人を超える人々がいまだ苦しい避難生活を余儀なくさせられています。長期にわたる避難生活の中で、生活基盤は根こそぎ奪われ、多くの方が「ふるさと喪失感」や生き甲斐をなくし、苦悩の中で暮らし続けています。そして、子どもたちの間では、福島県を中心に、154人の子どもたちに甲状腺がんが確認され、疑いを含めると193人にものぼり、年々増加の傾向を示していることから、不安感が広がっています。

福島で起きている現実は、原発がいったん重大事故を起こせば、働く人や多くの住民の被曝が避けられず、どんなに深刻な事態を招くかを明らかにしています。そのことは、原発事故は一企業が責任を持って処理できるものでないことも示しています。

今貴社に求められていることは、この「フクシマ」の実態をふまえ原子力発電から撤退することです。それにもかかわらず、貴社は島根原発2号機の再稼働に向けて4,000億円を超える莫大な費用をつぎ込み、同原発の再稼働をしようとしています。このことは、原発をなくし安心して暮らせることを切望する住民の願いを踏みにじるものであり、断じて容認することはできません。

原子力規制委員会も認めているように「原発に絶対の安全」はありません。事故を防ぐためには、原子力発電所を稼働させないこと以外にはありません。すべての原発が停止した状態においても、電力供給は十分にまかなえています。また、上関原発計画は、長年にわたり地域に混乱をもたらしてきました。福島原発事故を見れば一目瞭然のように、豊かな瀬戸内の海を放射能で汚染させるような愚かな選択をすべきではありません。恵みの海を守り続けてきた山口の人々に、貴社がやるべきことは上関原発建設を中止し、一日も早く安心できる暮らしを保障することです。

福島原発事故から7年。私たちは3月11日、被爆地ヒロシマにおいて「フクシマを忘れない!さようなら原発ヒロシマ集会」を開催し、原発のない社会の実現をめざして取り組むことを改めて決意しました。それは「核と人類は共存できない」という放射能の恐ろしさを知るヒロシマの責務でもあります。

集会参加者の総意として、貴社に次のことを要求します。

1.島根原発2号機の再稼働を断念するとともに、3号機を運転しないこと。

2.上関原発の建設計画を白紙撤回すること。 

                                                   以上

 

 

話し合いの冒頭山田さんは、前日の集会の模様に触れながら特に人見さんが強調された「子供たちの甲状腺がんの発生の実態」を紹介するとともに、「上関原発計画によって、地域が分断されている。早く計画を断念すべきだ」ということを強く述べました。さらに「原発を断念すると、経済的な影響が大きいと主張する声もあるが、将来再生可能エネルギーに転換したからと言って、経済に影響することはない」と原発政策からの転換を求めました。中電の回答は相変わらずの「①東京電力の事故を受けて、より一層の安全対策を実施してきた②資源がないわが国で電力安定供給、そして温暖化対策のために③国の方針であるベースロード電源としてバランスの取れた電源構成となるようにするためには、原発が必要」との従来の主張を繰り返すのみでした。

いろいろやり取りがありましたが、最後に二つのことを質し、約1時間の話し合いを終わりました。

質した一つは、「将来どうしたら原発に頼らない社会が実現できるのか、しようとしているのかを、ぜひ明らかにしてほしい」ということ、二つ目は「夏にもまとまるといわれる『エネルギー基本計画』の中で、もし『新・増設を認めない』となったら、上関原発計画は、断念するのか」ということです。

残念ながら、ここでも明確な答えは得られませんでした。都合のよい時には、政府の計画を引き合いに出し、自分たちの都合が悪くなると「住民の皆さんにこれまで説明してきたので」と住民のせいにする姿勢には、ただただあきれるばかりでした。

 

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ところで、中国電力本社ビルの玄関ロビーには、「島根原子力発電所の安全対策」という大きなパネルが展示されています。そこには、現在まで進められている高潮対策などが図示されていますが、ちょっと気になったのは、次の部分です。

 

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飛行機の絵とともに「意図的な航空機衝突への対応」という文字が見えることです。具体的な対策は示されていないようです。この掲示を見て「えー」と思うのは私だけでしょうか。「意図的な航空機衝突」に対して本当に対策が取れるというのでしょうか。すぐに思いだすのは、9・11テロでのニューヨーク貿易センタービルの崩壊の映像です。そして福島原発事故で炉心溶融とともに危惧されたのが、使用済み燃料プールの問題だったはずです。「意図的な航空機衝突」に中電はどんな対策を講じたというのでしょうか。

関心のある方は、ぜひ中国電力本社ビルを訪問してください。1階ですので、だれでも自由に入れます。

 

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