マスコミ

2018年2月 8日 (木)

アメリカの核態勢見直し  ――日本政府を動かすために――


アメリカの核態勢見直し

――日本政府を動かすために――

 

核態勢見直しを撤回させるためにアメリカでも活発な動きが起きていますが、日本政府の果せる役割が大きいにもかかわらず、トランプ政権そしてアメリカの軍産複合体に迎合する声しか出せない今の安倍政権は情けない限りです。

 

それを支えている河野外務大臣や岸田前外務大臣の罪については前回言及しましたが、ではどうすれば良いのでしょうか。一緒に考えて行きましょう。

 

国政選挙で、野党、特に安倍政権による軍事国家化や改憲に効果的に立ち向かってくれる政党に勢力を伸ばして貰いたいのは勿論ですが、それが、日常的な様々な努力の総合的な結果として実現できるよう、取り敢えず実行可能で少しは効果がありそう (だと私には思える) なアイデアを二つ三つ提案してみたいと思います。このような活動を既に実行されている方がいらっしゃれば、どうすればこのような活動を立ち上げられるのか、御自身の活動強化につながる協力の仕方にはどんなものがあるのか等について具体的なアドバイスを頂ければ幸いです。

 

 「外務大臣ウォッチ」を組織して、外務大臣ならびに外務省の活動についての市民レベルからの批判と提言を行う――特に、岸田氏や河野氏は、大臣就任前から広島の被爆者やPNNDの代表として、核兵器問題についての発言をしてきていますので、過去の発言と、大臣就任後の発言との整合性をチェックし、外務省ならびに外務大臣が、被爆者や平和を求める市民の立場から真摯に仕事をするように、タイミング良く提言をしたらどうでしょうか。

 

同時に、何よりも大切なのは、日本の外務大臣が日本の国民の利害関係のみならず、日本国民の意思を代弁して仕事をしているかどうかです。「核抑止論」というような抽象的お題目を究極的な目的として掲げることが、具体的な個々の政策として実施された場合、日本国民の意思を踏みにじっているかどうかを検証し、その結果をきちんとまとめた上での提言をすることは、憲法の精神を守るためにも、国民の人権擁護のためにも必要不可欠です。

 

そのためには、複数の市民や専門家のイニシャティブと協力が必要です。まず何人かで組織を立ち上げ、活動を始め、少しずつ活動を広げられれば、効果は挙がると思います。マスコミの協力も大きな力になるはずです。何方か手を挙げて頂けると素晴らしいのですが――。

 

                 

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外務省のホームページから

 

 「核軍縮・核不拡散議員連盟」の地方版を組織する――PNNDは国会議員の集まりですが、市町村などの自治体単位で、同じような趣旨の議員の集まりがあれば、その地域の平和活動家や平和運動組織と一体になって、強力な発信ができるのではないかと思います。「平和首長会議」や「非核宣言自治体協議会」との連携も考えられますし、PNNDを支えての世界的な連携も可能になると思います。そのためには、現職の自治体議員何人かの方が、最初に動いて下されば理想的ですが、議員の忙しさを考えると、複数の市民や専門家が何人かの議員に働き掛け、協力して組織を立ち上げ、なお活動のサポートをするという道筋でも良いのではないでしょうか。何方か手を挙げて頂けると素晴らしいのですが――。

 

 「○○から平和を発信するマスコミOBのブログ」のような、インターネット活用の平和情報の発信や意見交換を、職種別のグループで始める――一人でブログを書くのは大変ですが、何人かで分担すれば内容的にも面白く、多角的なアプローチのできる発信ができるはずです。もちろん、現職の皆さんが、核廃絶に絞った活動をして下さっても良いのですが、OBの皆さんの持つ時間を有効に活用して頂ければ素晴らしいと思います。

 

 上記のようなアイデアを元に、SNSを活用してのより効果的な発信を行う――私の力では、ブログが精一杯ですが、その他のインターネット・メディアを活用することで効果的な情報収集や発信ができるのではないかと思います。知恵を貸して下さい。

 

以上、夏井いつき先生の「多作多捨」の精神で、とにかくアイデアを書き出してみました。皆さんの御意見をお聞かせ頂ければ幸いです。

 

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2018年1月25日 (木)

相撲協会の世界観 ――外国人差別は残っている?――


相撲協会の世界観

――外国人差別は残っている?――

 

昨年からワイドショーのネタとして頻繁に取り上げられているのが日本相撲協会ですが、あれだけ多くの女性ファンがいながら、未だに女性は土俵に上がらせない「伝統」は守っています。これを「差別」と捉える人も多くいますが、それで思い出すのが、小錦の現役時代に大問題になった「外国人差別」です。しかし、その時には、相撲協会の差別体質が批判されたと言うよりは、相撲協会を批判した小錦へのバッシングのように見えました。当時、この点について『アキバ・ウィークリー』で触れていますので、まずそれをお読み下さい。

 

                             

Photo

KONISHIKIのホームページから

 

 

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小錦差別事件について

――日本社会での人種差別に対する対応は十分だろうか――

[アキバ・ウィークリー第13号 (1992 57日収録)]

 

皆さん、こんにちは。衆議院議員の秋葉忠利です。アキバ・ウィークリー第13号をお届けします。5月の第2週号です。

 黒人ドライバーに対して集団暴行を加えた件で起訴されていた、ロスアンゼルス市警察の白人警察官4人が29日全員無罪になりましたが、この無罪判決に怒った黒人を中心とする市民が暴動を起こしたことは皆さんご存知の通りです。

 あれほどはっきりしたビデオの映像があるにも拘わらず、何で無罪になってしまうのか疑問を感じた方も多いのではないかと思います。アメリカ社会に根強く残っている人種差別を追放するのが如何に難しいかを改めて目の前に突きつけてくれた事件であり評決でした。

 さて、ひるがえって、私たち自身、日本社会における人種差別に対して十分な対応をしているかどうかを考えると、残念ながらまだまだだという気がします。

 例えば、小錦発言が良い例です。先月20日付けの日本経済新聞、22日付けのニュヨーク・タイムズ紙に小錦の発言として、「横綱になれないのは人種差別のせい」という言葉が掲載されてから、ずっと小錦がこの発言をしたのかどうかが問題にされました。折角貴重な発言をしてくれた小錦が、あたかも悪者であるかのような扱いさえ受けたことも問題だと思いますが、しかしマスコミを含めて私たちが問題にすべきだったのは、小錦が横綱になれなかったのは、本当に人種差別のせいかどうか、もしそうなら、それをどう変えていくのかという点であって、だれがその問題提起をしたかではない筈です。

 この点について「文芸春秋」4月号に掲載された、小島襄氏の「"外人横綱"は要らない」を読む限り、横綱審議委員会、少なくともその委員の一人が外国人差別をしていることは明白です。横綱審議委員会としては、この小島氏の考え方に対する公式見解を示していないのですから、これを黙認している、あるいは、これが審議委員会の見解だと取られても仕方がないと感じるのは私だけではないと思います。これを裏付けるデータがあることも皆さんご存知の通りです。

 第一に、大関で二場所連続優勝またはそれに準ずる好成績という原則ですが、小錦より強さの点で劣る力士が過去横綱になっていることは皆さんご存知のとおりです。

 第二に、小島氏自身認めているように、横綱昇進の審議で過去人格が問題にされたことは、殆どありません。外国人力士の場合にだけ「品格」が問題にされるのであれば、これは立派な差別です。

 新弟子が少なくなった挙げ句の果てに、強くなれば横綱になれると外国人力士をリクルートし、その上、これほどあからさまに差別を行うことが許されるのでしょうか。横綱審議委員会ならびに相撲協会の品格ある対応を心から望みます。

 

 これで、アキバ・ウィークリー第13号を終わります。次号は515日にお届けします。皆さんのご意見、反論をお聞かせ下さい。

 

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1992年から四半世紀以上経った今、外国人が横綱になることは当り前どころか、日本人が横綱になれるかの心配 (その理由は外国人差別と全く関係はありませんが) をしなくてはならないほどになりましたが、相撲協会の外国人差別はなくなったのでしょうか。

 

次回はこの点について考えて見たいと思います。

 

 

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2018年1月17日 (水)

勉強するジャーナリストは輝いている ――過去と未来をつなぐ力を実感しました――


勉強するジャーナリストは輝いている

――過去と未来をつなぐ力を実感しました――

 

20178月に開かれた原水禁の世界大会の分科会で、私がかねてから尊敬している元朝日新聞記者の岩垂弘氏が、核兵器禁止条約についてフロアから発言してくれました。この条約が7月に採択された歴史的背景と平和運動の役割についての言葉にも重みがありましたが、この条約についての評価を知るために国会図書館に足を運んで、全国各地で発効されている日刊紙全てに目を通したことにもさらりと触れられました。

 

もう40年近くにもなる付き合いですが、現役を退いた後も、このような努力を続けられていることに敬服すると同時に、大きな感動に包まれました。私は、日頃からマスコミに対しては厳しい批判を続けていますが、それは、若い世代のマスコミ人たちにも、岩垂さんのような偉大なジャーナリスト、さらにはかつて「原爆記者」と呼ばれた多くの広島のジャーナリストたちと同じレベルでの仕事をして欲しいという期待を持っているからです。

 

批判をしながらも、若いジャーナリストたちの中で優れた仕事をしている人たちの頑張りには声援を送ってきましたが、今日は久し振りに、「勉強振り」では先輩たちにも引けは取らないだろうと思える若手のジャーナリストに取材を受けました。仮に、「Aさん」と呼んでおきましょう。

 

 

 

               

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東京から取材に来てくれたAさんとは、プリンスホテルでお会いしました。良い天気で海が綺麗でした。

 

 

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取材の目的や具体的質問については昨年の内にメールで、詳しく丁寧に書かれたものを受け取っていました。それに返信する形で、関連する未公開の資料等もお送りしておきました。

 

送ったものを読んで貰えるだろうとの期待はありましたが、それだけではありませんでした。テーマに関連する拙著もすべて読んでいてくれただけではなく、国会図書館で私の書いた関連論文を調べ、その中でも関連の深いものを読み込んだ上での質問が続いたのです。中には私が忘れていたインタビュー記事もあり、またテーマを語る上では必須のデータをエクセル等の図表、リストとしてしかも見易く色分けして作ってきてくれていましたので、より鮮明に記憶を辿ることができました。

 

Aさんは、岩垂さんや私たちの世代と比べるとはるかに若い世代に属しますが、国会図書館の有効活用という点では、ジャーナリスト魂、研究者魂をしっかり受け継いでくれているようでした。そして、私が記憶の糸を紡ぎながら話している最中、話の腰は折らずに、テーマとは関連のない事柄についてもメモを取り続け、タイミングを見て自分の質問を発してくれました。とてもリラックスして話せましたので、記憶の再生にも役立ちました。そして恐らく「ここは使える」と考えたであろう箇所については、私の記憶だけではなく、それをサポートする「物証」を確かめるというジャーナリストの基本も踏まえてのやり取りでした。

 

特にテレビが問題ですが、最近はあまりにも政府誘導型の言説が多くて、テレビもマスコミも敬遠する日々が続いていましたが、久し振りに、多くを学ぶことのできる報道が生れるであろうとの予感がしています。それは、私たちの世代が経験してきた過去を未来につなぎ、次の世代その先の世代の政治や社会が輝かしいものになる上で、大きな貢献をすることになるだろうと信じています。

 

最後にもう一つ。東京からのお土産として私の大好物である、とらやの羊羹まで頂きました。ことによると、このブログも読んでくれていたのかもしれません。

 

 

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2018年1月 5日 (金)

トランプ大統領を窮地に追い込むのは ――フットボール選手その他のアスリートかもしれません――


トランプ大統領を窮地に追い込むのは

――フットボール選手その他のアスリートかもしれません――

 

暮に御紹介した、デーブ・ズィリンの著書『アメリカのスポーツと抵抗運動』は2005年に出版されていたのですが、そのオーディオ版がつい最近リリースされ、それを聞くことで新たな展望が開けてきました。そこで学んだことを復習しながらお伝えしてきたのですが、この本は10年以上前までしか触れていません。最後の方で取り上げられている2003年の出来事とその後のアメリカスポーツ界はどうなっているのかにも興味を持ちましたので、調べて見ました。

 

その結果、私にとっては驚くべき発見がありました。我が国のマスコミは取り上げていませんが、今でもアメリカのスポーツ界はアメリカ社会全体を動かすほどの大きな運動を展開しるのです。それに真っ向から対峙しているのがトランプ大統領なのですが、ことによると最後のジョーカーをつかまされるのは大統領かもしれないと思えるほどの広がりを持ちつつあります。

 

何回かに分けて、その動きを御紹介します。その前に、それに至る歴史から始めましょう。

 

2001年のアメリカ同時多発テロ以後、スポーツ界そしてアメリカ中で大きなニュースになったのは、NFLのスター・プレーヤーだったパット・ティルマンがフットボールとその後の巨額の契約を捨てて軍に志願し、イラク戦争に従軍したことでした。(残念なことに2004年には、友軍の弾に当って、ティルマンは戦死します。)

 

しかし、アメリカのメディアは、ティルマンの行動を英雄的なものとして褒め称えました。そして、2004年の戦死も同様の扱いで取り上げられました。

 

でも、アメリカのスポーツ界も多様です。2003年には、ニューヨークにあるマンハッタンビル・カレッジという小さな大学の女子バスケットボール・チームのシニアだった、トニー・スミスはゲームの始まる前の国歌の演奏の際にアメリカ国旗に背を向けました。彼女はイラク戦争は正義に反していると感じ、そんなことをしているアメリカという国家の国旗そして国歌に敬意を表すことはできないと考えたのです。

 

             

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ニューヨーク・デイリー・ニュースから

 

両隣の二人の選手も手をつないで頭を垂れ、国旗に背は向けてはいませんが、スミスを支持しています。

 

この行動を心配した大学の学長は、言論の自由・表現の自由という立場からスミスを守ろうとしますが、マスコミは徹底的に彼女と学長の批判に明け暮れました。「この行動はゴミだ。アメリカよ消えてしまえと言っているに等しい。そしてこれから国のために命を捧げようとしている人たち、そして既に国のために究極の貢献をした人たちに背を向け、彼らを愚弄する行為だ」といった調子の言葉が二人に浴びせられました。

 

そんな批判が起ることなど全く考えてもいなかったスミスは傷付きますが、それでも自分の考え方を変えることはありませんでした。その後彼女はマンハッタンの、子どもたちを犯罪に向わせ兼ねない環境を改善する仕事に現場で関わっています。

 

同時に彼女の行動は、1968年のメキシコ・オリンピックの際のトニー・スミスとジョン・カーロスの勇気と重ねて語られることも多く、多くの若者の間に浸透したことも事実です。そして2003年から10年以上経った2016年に、再び、彼女の勇気の再来だと言われる事件が起ります。

 

 

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2017年12月24日 (日)

サンタクロースは本当にいるのでしょうか? ――二つの証拠があります――


サンタクロースは本当にいるのでしょうか

――二つの証拠があります――

 

「工場長」さんのコメントで、息子さんが既に証明してくれているとのことなのですが、その中にあったNORAD (北アメリカ航空宇宙防衛司令部) による追跡調査の結果も踏まえて、念のため、サンタクロースが存在する二つの「証拠」を報告しておきます。

 

               

Santawithkids2014

             

Bailiwick Studios at https://flickr.com/photos/17728695@N00/16031107682

 

一つ目は、1897年に、8歳の少女バージニア・オハンロンさんが、かつて存在したアメリカの新聞『ザ・サン』(ニューヨーク・サン)に書いた手紙での質問「サンタさんはいるの?」に答える形で掲載された社説です。これを書いたのは同社のフランシス・チャーチ記者で、その後リクエストに応えて、毎年この社説が掲載されるようになりました。かなり長いので、その要約をアップしておきます。

 

 

Cary_building_001_2

ニュー・ヨーク・サンのあった建物

By Gryffindor (Own work) [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0) or GFDL (http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html)], via Wikimedia Commons

 

バージニア、サンタさんはいますよ。それも、あなたの人生に最高の美しさと喜びを与えてくれている愛や寛容さ、そして献身があるのと同じくらいの確かさで。サンタさんは生きています。そして永遠に生き続けます。バージニア、これから1000年後、いや1万年後にも、子どもたちの心に愛と喜びの火を灯し続けるでしょう。

 

そして、もう一つは、NORAD (北アメリカ航空宇宙防衛司令部) が、2014年の12月に発表した調査報告です。

 

山のような歴史的データ、ならびにNORADによる50年以上の追跡調査の結果、私たちはサンタクロースが、世界中の人々の心の中に元気に生きていると信ずるに至った。50年以上のレーダーと衛星による追跡から得られた飛行プロフィールのデータから、サンタは恐らく、身長5フィート7インチほど、体重は(クッキーを食べる前だと)260ポンドだと考えられる。また、戦闘機からの写真に基づいての判定は、ウエストがかなり大きく、頬はバラ色、そして流れるような髭を蓄えている。

 

NORADの確認情報では、サンタの橇は、多目的、全天候型、垂直かつ短距離離陸のできる地球着地可能飛行機である。超長距離を燃料補給なしで飛行可能であり、我々の知り得る限り、1224 (時には一月前から試験飛行のため) にのみ使用されている。

 

北アメリカ航空宇宙防衛司令部

 

これに対する反論もあるようですが、野暮ですので割愛します。

 

Googleには、Santa Trackerというページもあります。こちらからの確認も楽しいかもしれません。

 

 

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コメント

サンタがいる証拠の中には、アメリカの大学(ダートマス大学だったと思いますが)が捉えた飛行するサンタの映像もあり、映像から推定速度まで計算されていました。また別の大学が何故サンタのソリが飛べるのかということを航空宇宙工学に基いて詳細に解説したサイトもあったように思います。アメリカのサイトには、このように夢と科学を繋ぐサイトが多くありました。

ただ、あとで後悔していたことがあって、それは「サンタがいない(例えば親だった)という証拠は全て、その家にはサンタが来なかったという証拠でしかない」と言ったことで、他の子を傷つけてしまったかも知れない、ということでした。

今日のNHKニュースでフィンランド北部のサンタクロース村からサンタクロースが出発す様子が報じられていました。

「工場長」様

コメント有り難う御座いました。

「その家にはサンタが来なかった」のは、例えば病気の子どものお見舞いに時間が掛って、全部の子どもにまでプレゼントを届けられなかったのでは、という可能性もあります。となると、来年は来てくれるかも知れません。

サンタはいる、それも三世代四世代のサンタで、プレゼントもサンタが作れないものもあって、その結果、例えばアップルにも外注していて、届けるのも家まで来ても忙しいので両親に託して次の家に回る、というような説明もあるそうです。

「昔の子供」様

コメント有り難う御座いました。

サンタクロースの住所は「北極」だという理解が広まって、北極に近いフィンランドの村、ロヴァニエミがサンタ村として定着しています。

そしてサンタのモデルになったと言われる聖ニコラウスの生れたのは、今のトルコ領内のパタラという町で、育ったのはミラという港町だそうです。そして未だにその地の人々は、聖ニコラウスの子どもや困った人たちへの思いを大切に引き継いでいるとのことです。

2017年12月17日 (日)

沖縄は世界最大級の核基地だった ――「騙されていた」私たちの次の行動は?――


沖縄は世界最大級の核基地だった

――「騙されていた」私たちの次の行動は?――

 

皆さんには、「ニュース」ではなく「周知」の事実なかも知れませんが、910日に50分枠で放映されたNHKスペシャル「沖縄と核」の中で、核基地としての沖縄の本質が如何に深刻であるのかが報道されていたようです。

 

その番組が明日の夜、100分版として放映されるとのことです。その番組紹介です。

 

アメリカ統治下の沖縄におかれていた核兵器。しかし、これまでその詳細は軍事機密とされ、明らかにされてこなかった。NHKは、今回「沖縄と核」に関する未公開映像や機密資料を入手。さらに元米兵から新証言を得た。そこから明らかになったのは、東西冷戦が激化する中、最大1300発の核兵器が置かれ、世界最大級の核拠点となっていた実態だった。

 

1217() 午後1000

BS1スペシャル「沖縄と核]

 

  <http://www4.nhk.or.jp/bs1sp/x/2017-12-17/11/25143/3115276/>

 

           

Bs1

 


         
   

 

これほど大それたことをしていたとは、ナイーブな我々、市民には想像も付かなかったことなのではないでしょうか。そんな主権者蔑視、傲岸不遜な政治が今の安倍政権に引き継がれているのですが、これほどの「嘘」「隠蔽」が分った時点で、私たちが黙っていては、これから先も同じことを繰り返すであろう、日米軍産複合体、日米嘘八百連合体――適切な呼び名を思い付かないほどの実態ですが――に力を与えてしまいます。

 

まず、17日に、BS1スペシャルを視た上で、どう反撃すべきなのか、怒りと共に皆さんと一緒に考えられればと思います。

 

 

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コメント

9月10日放送をみて、辺野古移設への危機感が増しました。
誠実な政治のために国民が知るべし情報を開示して欲しいです。

再度 失礼します。
この 嘘 隠蔽 も含め、沖縄の方々がどれ程までに虐げられてきたか 沖縄の歴史を知っていただけたら、もっと多くの方々に向き合ってもらえると思います。
今、沖縄で起こる問題に誹謗中傷される方も ちゃんと学んでいただいて 自分たちのこととして捉えてもらえたら世の中 考え方も変わるかもしれません。
と 私の願いです。

「和」様

二つのコメント有り難う御座いました。

今夜の「沖縄と核」を視ましょうと、多くの友人・知人に電話で勧めて下さっている方もいます。知識は力になりますし、どこに軸足を置くかで強さも生まれます。

私たちを引っ張ってくれるジャーナリストや知識人、もちろん政治家の役割も重要です。その一人、植村隆さんの講演は「いのちとうとし」さんが、報告してくれましたが、他の方々についての報告もしてきました。こうした皆さんの活躍は、私たちにとっては勉強の機会になり、また頑張っている皆さんには激励になると思いますので、これからも、取り上げて行きたいと思います。

http://kokoro2016.cocolog-nifty.com/blog/2017/12/post-c33b.html

普通に考えれば、日本に核兵器は頻繁に持ち込まれているし保管もされているでしょう。
爆撃機、原潜、軍艦と核攻撃能力のある戦争兵器は日本にたくさんありますからね。
朝鮮戦争やベトナム戦争で、沖縄は拠点ですから。
それと、以前には岩国基地にも保管されていると言われてましたが、今回の岩国基地が空母艦載機の拠点になった事で、核兵器の保管は必ずあるでしょう。
日本も非核三原則は最初から存在していなかった。
これでノーベル平和賞をもらった、自民党の元首相は、世界を騙した大詐欺師ですね。ノーベル賞を与える団体は、この受賞は間違いだったとすべきですね。
中国とソ連に一番近い米軍基地に、核兵器があるのは軍事的に当然のことですね。相手のICBMでの核攻撃がアメリカ本土に到達する前に核攻撃できる拠点が、在日米軍基地なんですからね。
つまり、日本は核の傘の下にあるのでなく、核攻撃に常に晒されていますね。

「やんじ」様

コメント有り難う御座いました。

「普通に考えられる」人が少ないのか、そんな能力が薄れているのか、安倍内閣は続いています。どの時点で騙されていることに気付いたのかにかかわらず、その時の怒りをどのような形のエネルギ―に変えたのかを共有することで、現状を変えるための動きを少しでも大きくして行ければと思っています。次に取れる行動は何なのか、御教示頂ければ幸いです。

そのために是非、知恵を貸して下さい。

2017年12月 3日 (日)

『われ御身を愛す』 ――愛新覚羅慧生と大久保武道の遺簡集――


『われ御身 (おんみ) を愛す』

――愛新覚羅慧生と大久保武道の遺簡集――

 

あと一週間で、19571210日から60年になります。そのタイミングで再び注目されているのが、「天国で結ぶ恋」とも呼ばれた、愛新覚羅慧生さんと大久保武道さんの心中です。2017121日(金)放送、TBS系列「爆報!THEフライデー」でも取り上げられています。

 

60年前の1210日、二人は天城の山中で発見されましたが、4日の夕方に姿を消し、捜査願いが出されていました。捜索隊によって発見されたのが6日後なのですが、二人は学習院大学の同級生で、慧生さんは19歳、武道さんは20歳の若さでした。

 

               

Photo

             

天城山

 

この事件は「天城山心中」と呼ばれ、「天国に結ぶ恋」とも評されて大々的に報道されました。それは、愛新覚羅慧生さんが清朝最後の皇帝で満州国の皇帝になった愛新覚羅溥儀の姪 (溥儀の弟溥傑の長女) であり、母は、旧侯爵の嵯峨浩 (さが ひろ) という身分が大きく影を落していたようです。溥儀については、映画「ラスト・エンペラー」がヒットしましたので、今の方が60年前よりは良く知られている存在かも知れません。

 

大久保武道さんは、青森県八戸の旧家の出身ですし、当時、アルバイトもせずに学習院大学に通っていたのですから、掛け値なしの「庶民」とは言えないような気もしますが、嵯峨家から見ると「身分」格差が大き過ぎたのかもしれません。

 

当時、私は中学生でしたが、高校2年の時に、二人の遺簡集『われ御身を愛す』が出版され、ベストセラーになりました。高校生の間でも、特に同級生女子たちの間では大きな話題になりました。

 

愛し合う二人の迎えた死はあまりにも悲し過ぎるのですが、マスコミを中心に「純愛」の物語として受け止める人たちが多かったように思います。今なら、石川さゆりの「天城越え」と結び付ける人もいるかも知れません。


「心中」の真相は二人にしか分りませんが、武道さんの遺族は、せめて天国で二人が安らかな一時を過ごしてくれたらと祈っているようですし、嵯峨家の関係者や友人たちは、慧生さんが最後まで武道さんを翻意させようと説得を続けたと信じているようです。

 

「心中」に使われたのは武道さんの父が憲兵時代に携帯していた拳銃ですが、もし、拳銃が身近になければ、このような悲劇は起きなかったかもしれないと考えてしまうのは短絡的な結論でしょうか。

 

そして、さらに大きな背景としては国家主義と戦争を考えない訳には行きません。満州国の存在抜きでは語れない昭和史が少し違った形を取っていれば、と考えるのも論理の飛躍かもしれません。こんな感慨をセンチメンタルな溜息としてのみ記憶するのではなく、次の世代への責任を果すためのエネルギーに変えられたらと思っています。

 

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2017年11月24日 (金)

選挙時のマスコミ調査票 ――内容は同じ ⇒ 全社の統一調査票にすれば――


選挙時のマスコミ調査票

――内容は同じ ⇒ 全社の統一調査票にすれば――

 

公示日のブログで触れたことですが、第48回総選挙で大変だったことの一つは、マスコミの調査票でした。 (以下、その時の引用が続きます)

 

「特に大変だったのは、調査票の書き込みです。初めて自分で書くという経験をしましたが、細かく色々なことを書き込まなくてはなりません。しかもかなりプライベートなことまで、そして、生れてから今までの歴史を全て網羅しなくてはなりません。

 

まずは朝日新聞社の調査用紙を御覧下さい。

             

Photo

               

 

 

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1社の用紙に記入するだけでも大変なのですが、マスコミ関係の全社からの依頼がありますので、総量はかなりあります。多くの人が手伝ってくれている場合でも、調査用紙の記入の大変さは聞いていましたが、家人と二人で手分けして掛っても、疲労困憊でした。しかも、内容は各社ほとんど同じです。時間が勿体ないとは思いましたが、とにかく午後までには済ませることができました。改善のための提案を選挙後にできればと思っています。」

 

ということで、問題提起です。調査票の内容は、朝日新聞社の物を示しましたが、大同小異です。そこからの提案

 

 マスコミの統一調査にして候補者の負担を少なくする――各社毎に別の調査票を配りその一つ一つを候補者に書かせるのではなく、マスコミの方で書式を統一して、候補者は一枚だけ書き込む。それを各社が必要に応じてコピーして使う。

 候補者の個人情報は、必要最小限にする――例えば、子どもの通う学校名まで必要だとは思えませんし、三親等以内の(故人も含まれる)国会議員、首長等の経験者も、世襲制の助長にはなってもあまり意味のある情報とは思えません。

 趣味や感銘を受けた書物、配偶者とのなれそめ、武勇伝、エピソード等、仮に候補者紹介の際に使うにしろ、調査票に書かれていたからという理由だけで使うのでは、官僚的にコピペをする結果にはなっても、血肉のある候補者像にはつながらないように思います。

 さらに、候補者の自己申告をそのまま載せることにはならず、必ず裏を取る必要があるはずですので、そちらの取材中心にすべきではないでしょうか。あれだけ大変な思いをして書き込んだ調査票について、ある記者からは「学歴詐称」の疑いを掛けられましたので、この点は深刻だと思います。

 過去の調査票を活用する--過去に選挙に出た人については、調査票のかなりの部分はすでに何度となく情報を提供している事柄です。その中で、生年月日などは変りません。以前にマスコミが集めているデータを打ち出して、それに加筆訂正をする形にすれば、お互いずいぶん時間を節約できるように思います。

 

さて、このような問題提起をした理由の一つは、これだけの情報を提供していても、これまでの何回もの選挙の最中、そして選挙後にしつこいほどマスコミが直接、または電話で聞いてきた事柄があるからです。それは、新聞の発行日、あるいははテレビの放映の日に、候補者である私が何歳なのかという問合わせです。

 

調査票の一番最初に、名前と生年月日は明記してあります。にもかかわらず、何月何日には何歳ですか、と問い合わせてくる意味が全く分りません。時間を掛けて調査票に書き込んでも、こんな基本的情報さえ無視されてしまうのですから、他の事柄も有効に使われているとは思えません。いっそのこと、調査票そのものを止めてしまっても良いのではないでしょうか、とまで言いたくなってしまうのです。

 

 

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2017年11月 8日 (水)

日本女性のための「ジャパン・ファースト」はなし? ――イバンカだけでなく、日本の女性からも拍手して貰えたのに――


日本女性のための「ジャパン・ファースト」はなし?

――イバンカだけでなく、日本の女性からも拍手して貰えたのに――

 

 

このところ、フェークニュースとして話題になったのは安倍総理とイバンカ補佐官が113日に出席した、女性活躍の推進を目指す「国際女性会議WAW!」での挨拶でした。ガーディアン紙が「空席がイバンカ・トランプを歓迎した」と評した会議です。

 

「関係者を動員すれば良かったのに」とも思いましたが、この会議の出席者の多くは外国からの人たちです。トランプ政権の白人至上主義を初めとする人権無視、他国の立場は無視する「アメリカ・ファースト」主義等に抗議するため、イバンカ補佐官のスピーチをボイコットした外国人がかなりいたとしてもおかしくはありません。

 

共同通信によるとその会議で安倍総理は、トランプ米大統領の長女イバンカ大統領補佐官が設立に関わった女性起業家を支援する基金への5千万ドル(約57億円)拠出を表明した、とのことです。外務省のサイトで確認すると、総理大臣の発言は次の通りです。

 

自らもビジネスを立ち上げた実業家として,また,トランプ大統領が信頼する補佐官として,イヴァンカさんは,本年のG20ハンブルグ・サミットで,「女性起業家資金イニシアティブ」の立ち上げを主導されました。日本は,このイニシアティブを強く支持します。そして,最大拠出国の一つとして,5千万ドルの支援を行うことを決定しました。

                             

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これだけ読むと、金額は別にしてそれほどの問題があるようには見えないのですが、(後に一部修正されていましたが)、元々のマスコミ報道では、

 

 この基金がイバンカ補佐官個人で運営している基金であり

 そのために税金が使われ

 それが、安倍総理個人のお手柄になる。

 

という、「モリ・カケ・ヤマ・アサ」スキャンダルと同じパターンではないかという、疑惑が見え隠れしていたように読めました。それを、そのまま受け止めてしまった読者が多かったのかもしれません。

 

この基金については、世界銀行の公式ページでの説明が分り易いと思いますので、そちらを御覧下さい。

 

世銀のページの最後には、イバンカ補佐官について次のような注が付けられています。

 

本ファシリティの構想に貢献し、女性の起業という課題を強く支持してきたイバンカ・トランプ米国大統領補佐官は、本ファシリティの運営管理または資金調達には関与しない。

 

これで、①の個人の基金ではなく世界銀行の活動の一環であることが分りましたし、発展途上国の女性の起業や経済活動を助けるという趣旨にも頷けます。額はともかくとして日本政府が何らかの金額を拠出することには問題はなさそうです。しかし、お金のことは、「そこに使わなかったら他にどう使えるのか」を常に考える必要があることも覚えておいて下さい。

 

さらに、③のお手柄ですが、世界中に我々の税金をばら撒いて人気取りに奔走してきたのが安倍総理ですから、マスコミも読者も正確に状況を把握していると言って良いようです。

 

しかし、私が一番引っ掛かったのは、安倍総理のスピーチの中でイバンカ補佐官を持ち上げたすぐ後の言葉です。

 

日本は,世界において,これからも「女性活躍」の旗を高く掲げ,強いリーダーシップを発揮していく決意です。

 

「アメリカ・ファースト」を掲げている人の前で、「ジャパン・ファースト」はおくびにも出さず「世界において」と言えば、それは「アメリカ・ファースト」の追認になってしまうでしょう。

 

でもそれが言えなかったのは、日本国内では「女性活躍」の結果が全く出ていないからです。ほぼ同じ時期に公表された世界経済フォーラムの「ジェンダー・ギャップ指数」が、明確にその点を示しています。以下、日本経済新聞の電子版です。

 

世界経済フォーラム(WEF)は2日、世界各国の男女平等の度合いを示した2017年版「ジェンダー・ギャップ指数」を発表した。日本は調査対象144カ国のうち、114位と前年より3つ順位を落とし、過去最低となった。女性の政治参画が遅れているのが主な理由で、1日に発足した第4次安倍内閣の女性活躍の推進が一層問われそうだ。

 

「女性活躍」の旗を高く掲げていてこの結果になったのであれば、やる気がないか、能力がないことになります。でもお題目だけ掲げて国民を騙す常套手段だと考えると、悔しい話ではありますが、一応の説明にはなります。

 

経済も114位という世界最低のレベルですので、貧困国や発展途上国への支援も大切ですが、日本という私たちの国の中でも女性の起業について、もっと力を入れても良いのではないでしょうか。

 

イバンカ補佐官がそれほど大事なら、彼女の来日に合わせて「イバンカ補佐官来日記念日本女性起業支援基金」を作って、女性の起業家に資金提供を提供することくらい簡単にできるではありませんか。

 

それも、57億円とは言いません。約10分の16億円を「イバンカ・ファン・クラブ」とでも名付ける「トランプ・安倍お友だち」サークルから集めることくらいできるでしょう。

 

6億円の内、1億円は運営費に充て、残りは、一人/一企業あたり100万円として全国の約50の都道府県単位で、各県1000万、つまり10人の起業家を助けることが可能です。全国では500人になります。もし税金を使っての対策にするのなら、この10倍を考えても良いのではないでしょうか。

 

[陰の声] 基金を作るのは良くても「イバンカ」なんて名前を付けただけで、拒否反応だけが残ると思うよ。

 

世界でも最低レベルの地位に甘んじ、それでも毎日頑張っている日本中の女性たちが元気になるメッセージを送ること、そしてそのための施策を展開することは、イバンカ補佐官という一人の女性にオベッカを使い、トランプ大統領の覚え目出度き存在になることなどとは比べ物にならないほど、大切で基本的なことなのではないでしょうか。

 

 

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2017年11月 5日 (日)

「多様性」を中心に選挙制度を考える ――今の制度では民意が反映されていないと8割の人が考えています――


「多様性」を中心に選挙制度を考える

――今の制度では民意が反映されていないと8割の人が考えています――

 

昨日の続きです。「多様性」を確保するという視点から政治を考えて見ることが、今の時代を生きる上での基本になって欲しいという思いです。

 

                 

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多様性を最大限に保障する政治制度は、全員参加制度です。100人の集団で、100人すべてが最終決定に関われば、最も多様な意見が反映されることになるからです。その対極にあるのはその中の「一人」による独裁制であることも分って貰えると思います。

 

しかし、国という大きな単位で、常に全員参加の決定を行うのは難しいので、選挙で代表を決めることになります。そのためには、何らかの基準を設けて選挙制度を整備する必要がありますが、何のために選挙を行うのかの再確認から始めるべきだと思います。

 

「政治改革」の名の下に導入された小選挙区比例代表並立制というシステムを推進した人たちは、「政権交代のできる制度」こそ最優先されるべきだと主張しました。そのためには、民意の忠実な反映、特に多様性を確保することは二の次三の次という価値観をあからさまに表明して、マスコミもこぞってその考え方を支持しました。こんな暴論で事が進んだ背景にあったマスコミの驕り、そして一部の学者の知的不誠実さを忘れてはなりません。

 

もし政権交代をすること自体が、多様性以上に尊重されるべきであるのなら、選挙など行わずにジャンケンで決めることにした方がお金もかからず、確率的には半々で権力が変りますので、その方が良いという議論さえ可能です。

 

しかし、政権交代を実現するために選挙制度のデザインをすることは本末転倒です。元々の母集団でも大切だった「多様性」が選挙の結果にも保障されることが本則でなくてはなりません。つまり、選挙の本来の目的とは「多様性」の確保であり、それこそ最優先されるべきなのです。そして母集団と同じように、その多様性を生かすためには寛容さがなくてはなりません。力の強い側が、力を恃みにして弱者を押し除けてはいけないのです。つまり、話し合いと創造的な折り合いを付けることが基本です。

 

そのための選挙制度としては、少数派の意見も投票結果に反映される比例代表制度が当然の選択です。実は、この点を理解するためには、その正反対のことが起きればどうなるのかを考えて見ることが役に立ちます。

 

極端なケースとして独裁制を考えると、そこで否定されている最大の要素は「多様性」だと言って良いでしょう。もう一つ、独裁制の下では、独裁者が全てを決めることになるので、当然、時間は掛りません。時間の有効活用等、時間を持ち出して話し合いを拒否する、あるいは話し合いの時間を短くすることは、独裁制につながる道であることもしっかり確認しておく必要があります。

 

もう一つ、多くの政治家や政党が「自らの身を切っての改革」といった旗印の下、推進しようとしている「議員数削減」も、「多様性」の視点から考えると決して陥ってはいけない落とし穴です。

 

数学ではしばしば、物事の本質を理解するために、「極端な」ケースを想定して、つまり「思考実験」として物事を考えることが有効です。議員削減の極端なケースとは、議員数を極限まで減らして一人にしてしまうことです。それは、独裁制ですので、「議員削減」が何を目指しているのかはこのことだけからも明らかでしょう。

 

しかも、多くの場合、「身を切る」あるいは「身を切られる」のは、少数派、あるいは弱者の代表で、議員数削減に賛成する人たちは、削られることはなく身分は安泰である場合がほとんどです。「身を切る」改革とは結局、弱者を排除し切り捨てるための口実として使われていることが分ります。

 

最後に二つのグラフを御覧下さい。最初は内閣府が2014年に行った世論調査で、今の政策に民意が反映されているかどうかを聞いています。大雑把に総括すると、8割ほどの人は「反映されていない」と考えています。そして残りの2割くらいが「反映されている」という意見ですが、小選挙区比例代表並立制が導入された1994年くらいから急激に乖離が進んだことは記憶しておくべきでしょう。

 

 

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そして民意が反映されないのは、小選挙区制が原因です。5割に満たない得票率で、8割もの議席を占有する結果に多くの有権者が不満を持っているということなのですが、得票率と議席占有率の大きな乖離もグラフとして見ておきましょう。

 

Photo_3

 

安古市高校の生徒さんたちの質問は次回に回さざるを得なくなりましたが、質問は素晴らしかったのに、十分には答えられなかったことも補足しての「回答」を、次回アップします。

 

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コメント

多様性は別の見方をすれば解りにくいと言う事も出来ます。投票率の
低さもこの辺が原因ではないでしょうか。私は欧州の選挙制度の方が
良い様に思う。各政党が旗の色を鮮明に出しフリーハンドで選挙戦を
行い、民意の結果によって一つの政党が過半数を取れなければ初めて
連立を模索するという事です。国民には解り易い選挙といえます!

「鯉の応援団」様

コメント有り難う御座いました。

ここで言及されているのはフランスの過半数当選式小選挙区制のことでしょうか。それとも国会における総理大臣の指名についてなのでしょうか。

後者だとすると、例えばドイツでも日本でも下院における投票で過半数を得た人が指名され、日本の場合は参議院との関係はありますが、過半数を得た人がいない場合は決選投票になります。ここで、「連立」の可能性が出てきますが、基本的にドイツと日本の間で制度的な違いはないと考えた方が良いように思います。

前者だとすると、ドイツは小選挙区当選優先拘束名簿式比例代表制で、フランスとは違います。基本的には比例代表で、小選挙の当選者が多いと「超過議席」が与えられるという仕組みです。

政党色を出して選挙を行っている政党は、日本にもあります。「フリーハンド」で選挙という意味が私には良く分りません。

わたしは、市民連合が「多様性重視」のこういう方向の議論を提起し、各野党の統一綱領として提案していくことが大事だと思っており、すでに内部的に提起しています。各野党が変に合併せずに、それぞれの良さを活かしたほうが、野党全体のパイも伸びるでしょう(参院一人区と衆院小選挙区では次回一回限りの棲み分けは仕方がないですが)。

「hiroseto」様

コメント有り難う御座いました。

野党全体として推進できる共通の指針を一つか二つ明確に示せれば、政治の状況はかなり変ってくると思います。そのためには「多様性」のように少し抽象的でも、これからの社会の本質をハッキリ召している概念が大切だと思います。

市民連合、頑張って下さい。

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