国連

2017年6月19日 (月)

「ビリョクだけど ムリョクじゃない!」第20代高校生平和大使結団式

「ビリョクだけど ムリョクじゃない!」第20代高校生平和大使結団式

 

昨日午前10時からアステールプラザ(広島市中区)で、節目となる「第20代高校生平和大使」の結団式が行われました。「高校生平和大使」は、1998年に長崎で選ばれた2名が、初めて国連本部(200年からは欧州本部)を訪問して「核兵器廃絶と世界平和の実現」を訴えて以来、毎年続く活動です。

今年も「高校生平和大使派遣実行委員会」の呼びかけに応えて応募した高校生から、北海道や福島、東京など全国15都道府県で22名が選出され、この結団式に集まり、これから1年間の活動を誓い合いました。

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第18代高校生平和大使を務めた脇原華怜さんの司会で始まった結団式は、まず最初に「派遣実行委員会」の小早川実行委員長が「皆さんからは、輝く希望のようなものを感じた。選考委員は、この子たちは必ず『核兵器廃絶、広島長崎の思いを伝えてくれる』と確信して、皆さんを選びました。署名に込められた思い、それを支えている多くの高校生たちの思いを受け止めてください。そして被爆者の皆さんの希望の星になってください。」と激励。そして一人ひとりに委任状が手渡されました。

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続いて22人の高校生平和大使の決意表明。

広島で選ばれた船井木奈美さん(英数学館2年)は、「学生の平和活動の中で、同世代の関心のなさを痛感します。被爆者の方たちが、『二度とヒバクシャを出さないでほしい。』と言われる思い、そして72年前の事実、平和の大切さを、同世代や次世代の人たちに伝えたい。そのためにも1万人署名活動をより活発にするよう努力します。」と決意を述べました。

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同じく広島の小林美晴さん(広島大学付属高校2年)も「被爆者の思いを伝えることが大切。そのためにも被爆体験を風化させてはならない。署名に込められた思い、集める活動に加わってくれた仲間の思いを届けたい。」と語り、同じ広島の久永風音さん(広島皆実高校3年)は、「被爆者の体験を聞いたことが、平和活動のスタートでした。人と人とのつながりが平和の基礎です。人は誰も大切な人。そのためにも核兵器も戦争もない世界を作らなければなりません。」と決意を述べました。

他の高校生平和大使からも次々とそれぞれの思いが伝わる力強い決意が述べられました。

前日広島入りした高校生平和大使たちは、柳川良子さんの被爆体験を聞き、慰霊碑への献花、被爆二世の案内で平和公園を中心とした「碑めぐり」、さらに原爆資料館見学など、被爆の実相を学ぶ活動を行いました。その中でも特に、柳川さんの被爆体験が強く印象に残ったようです。

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今回選ばれた第20代高校生平和大使は、1年間地元での平和活動を続けるとともに、8月19日から26日の日程で、スイス・ジュネーブにある国連欧州本部を訪れ、国連軍縮局に全国の高校生が集めた「高校生1万人署名」を提出することになっています。

そのための署名活動は、全国で取り組まれており、すでに広島でも平和公園元安橋などで、多くの高校生が集まり、取り組まれています。

 

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今年は、「核兵器禁止条約交渉」が国連で行われている画期的な年です。この高校生平和大使たちが、国連欧州本部を訪れる時期には、「核兵器禁止条約」がまとまっていると思われます。「核兵器禁止条約交渉」に参加しない日本政府に代わって、高校生平和大使の皆さんが、被爆者や被爆地広島、そして全国の人々が願っている「核兵器禁止条約の制定によって核兵器廃絶へ」の強い思いを伝える大きな役割を果たしてくれるものと確信しています。

 

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2017年6月 4日 (日)

問題は「たばこ」だけではありません ――核兵器、原発、環境、教育等あらゆる分野で同じことが起きています――

 

問題は「たばこ」だけではありません

――核兵器、原発、環境、教育等あらゆる分野で同じことが起きています――

 

熱が入るとついつい長ったらしいエントリーになってしまいますが、頭の中では分っている積りになっていたことでも、文章にしてみると別の視点からの考え方に気付いたり、自分の知識の浅さに愕然としたりします。お付き合い頂く皆さんにも何らかのメリットがあることを願いつつ続けます。

 

今回は、WHOの標語を厚労省が薄めている2011年より前の例を何件か取り上げます。どこに問題があるかはお読み頂くことで伝わるものばかりです。

 

2006 Tobacco : Deadly in any form or disguise

 (たばこ:どんな形や装いでも命取り)

[日本政府]  やめたい人を手助けする禁煙支援

 

               

Who2006_poster

             

WHO2006年世界禁煙デー・ポスター

 

2005 Tobacco control and health professionals

 (たばこに向かう保健医療専門家-行動と対策を)

[日本政府]  たばこ規制における保健医療専門家の役割

 

2004 Tobacco and Poverty

 (たばこと貧困:その悪循環から逃れよう)

[日本政府]  禁煙支援の推進

 

2003 Tobacco free films tobacco free fashionAction

 (たばこと無縁の映画やファッションへ 行動を!)

[日本政府]  受動喫煙防止対策等の喫煙対策

 

この中でも特に2006年の標語の違いは、それこそ命取りです。またこの事実は、2012年にWHOが出した『たばこ産業の干渉』の中で、WHOが指摘している「干渉」の結果、日本政府が乗っ取られてしまっていることを示しています。もっとも、専売公社の時代まで遡ると「たばこ産業」イコール「日本政府」だったのですから、事態はもっと深刻なのかもしれません。念のため、WHOによる「干渉」のリストを再度、掲げます。

 

 政治的あるいは立法についてのプロセスを乗っ取ろうと企んでいる。

 たばこ産業の経済的な重要性を誇張している。

 たばこに正統性があるかのように装うための世論操作をしている。

 やらせの団体等を使って、たばこ支持派がいると見せかけている。

 確立された科学的事実の信頼を損なうようなことをしている。

 規制しようとする政府を訴訟によって、あるいは訴訟を起こすと脅すことで圧力を掛けている。

 

敢えて申し上げるまでもないことかもしれませんが、このリストの中の「たばこ産業」を「軍産複合体」や「原子力 ムラ」等に差し替えても、立派に通用する内容です。そして日本政府、特に安倍政権がこうした勢力と協力関係を作り、現在の政治が嘆かわしい状況に置かれてしまっていることは皆さん御存じの通りです。

 

さらに、このような陰の力の意思を「忖度」しながら、あるいは「結託」してこんなシナリオを描いているのが官僚たちですが、前川元文科事務次官の例に見られるように、掃きだめの鶴のように志を曲げず、自らの良心に従って市民一人一人の権利を守るために闘っている人たちもいます。

 

塩崎大臣は官僚ではありませんが、今後も「屋内全面禁煙」のために頑張って欲しい存在です。ここで、マイケル・ムーア監督の登場です。「トランプをやっつけるための10のアクション・プラン」は、私たちが応援する政治家や議員に対しても効果的です。これまでの努力を評価し感謝した上で、さらに頑張って貰いたい内容をきちんと伝えることがポイントです。「原則」のつかない「屋内全面禁煙」実現のために頑張って欲しいことを多くの市民が発信すれば、強硬な反対派も業界もやがては多数派の意見、そして科学的知見を尊重せざるを得ない結果になるはずです。

  

 

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コメント

私が強く思うのは、少なくとも科学者や技術者は絶対に忖度してはならない、ということです。

安全に関する規制が緩いことは特定の産業を守ることが多いものですが、逆に、規制が厳しくても、それが国民を守るためより、特定の産業を守るための非関税障壁であったり、既得権益を守るためのものであることもあり、そうした規制の必要性や妥当性を裏付けるデータが、科学者の忖度による恣意的なものであることも少なくないように思います。

例えば、排ガス規制ひとつみても、アメリカとヨーロッパ、そして日本では内容に違いがありますし、対象も違い、どの国も堂々と「世界一厳しい基準」と言えますが、そこには国民ではなく、特定の業界に対する配慮があることも感じられます。

そこを国民第一、人類最優先とするためには、このブログに書かれているように、一人ひとりが少しでも声をあげ行動していくことが重要だと思いますが、そのためにも正確な知識や情報は不可欠で、科学者や技術者は、いくら予算が欲しくても、誠実で正直でなければならないと思うわけです。

「工場長」様

コメント有り難う御座いました。

御指摘のように、科学者や技術者が真実以上に優先すべきことはないはずですが、金・権力・イデオロギー・その他の欲望に毒された人々も多くいます。絶対的な予防策はないにしろ、やはり教育の役割は大きいと思います。

その教育を有家持つ大学等で軍事研究をしようとする人々が現れ、それらの人々の数を金で増やそうとする政府がテコ入れしています。

対抗して「軍学共同反対」の声も大きくなっていますが、今やあらゆる場面で私たちの主張をきちんと広め、より多くの仲間を作る努力が一層大切になっています。以前のエントリーでも報告しています。

http://kokoro2016.cocolog-nifty.com/blog/2016/09/changeorg-e7cf.html

2017年6月 3日 (土)

「資料館に一度も入ったことがないんですよ」-安楽寺前住職・登世岡浩治さん

「資料館に一度も入ったことがないんですよ」-安楽寺前住職・登世岡浩治さん

 

昨日、広島宗教者平和協議会が、安楽寺(広島市東区牛田本町1丁目5-29)本堂で開催した「登世岡浩治さんからお聞きする被爆体験談」の会に参加しました。

 

登世岡さん(87)のお話の最初はこうでした。「私は、本願寺別院の平和活動の中心的な役割も担ってきたのですが、自分自身の被爆体験は、断片的にしか話しかしてこなかったのですよ。話ができなかったのです。話すと怖くなるのです。資料館にも一度も入ったことがないんですよ。見れば思い出して怖くなるからです。しかし、子どもたちには行きなさいといっています。」ちょっとびっくりです。

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続いて被爆体験を語るきっかけとなった話に移りました。「1994年、平成6年の3月の終わりです。被爆49周年ですが、仏教では50回忌です。初めてタイのバンコクで原爆体験を話しました。日タイ友好協会の平和シンポジウムに参加した時、どうしても話してくれと繰り返し頼まれて、ようやく原稿に書いてみました。」「200人ぐらいの人がいるところで、被爆体験と平和の願いを話しました。」「終わると20から30人くらいの人が集まってきて、次々と質問が出てきました。」

 

この体験がきっかけとなって登世岡さんは、日本でも話そうと思われてということです。

国内で被爆体験を話された最初は、近くの小学校の子どもたちでした。

 

「その4年後に、牛田小学校の先生から『被爆の話を子どもたちにしてほしい』と依頼をされて平成10年(1998年)6月、3年生の子どもたちがお寺に来てくれて、話をしました。毎年続いています。今は早稲田小学校でも話しています。今年は、192名にも増えたものですから、本堂の床が抜けてもならないと、小学校の体育館で話すことになっています。」

いよいよ被爆体験です。

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「72年前。私は中学校4年生、15歳でした。被爆地は、江波の軍需工場です。学徒動員で働いていました。製缶工場で鉄板のガス切断や溶接の作業をしている時でした。」当時の模様が続きます。「お日さんが出るときの何倍もの明るさ。窓から飛び出して広島の中心部を見ると、白い雲が立ち上り、ピンク色の雲が上がってと思ったら、今度は黒い雲が上がった。」実に鮮明なお話です。「工場から逃げようとした時であった『顔は焼け、服はボロボロ手を挙げて歩いてくる人たち』。幽霊とはこんなものかと思った」

 

「さらに逃げる途中で黒い雨にあった。一旦古江のおばさんの家に行ったが、家が気になるので帰ることにした。線路伝いに歩きながら、白島の工兵橋で見た黒焦げの死体。焼けてしまった牛田の街の姿。何とか庫裏が残った家にたどり着いたが、小網町の建物疎開に行っていた中1の弟の純治さんは帰っていなかった。」

 

さらに話は続きます。「ずぶ濡れの服のままお母さんと二人で、白島線をたどりながら京口門付近まで弟さんを探しに行った。『水を下さい、水をください』という女学生に出会ったが、何もできなかった。京口門から先には行けず、弟さんを見つけることもできず、家に帰ってきた。」

Photo_3                             被爆後の安楽寺 中心から左側に本堂の骨組みや銀杏が映っている

ようやく弟さんと出会うことができたのは「工兵橋たもとの田所さんから連絡が入り、ようやく純治を見つける。顔がむくれ上がってみてもわからないほどやけどを負っていたが、ベルトのバックルを見て確信した。夕方担架に載せて寺まで連れ帰った。」

そして弟さんとの悲しい別れ。「なくなる2日前には、枕元で両親と2番目の姉と一緒にお経を唱えた。純治さんも一緒に口を動かしていたが、途中で止まり、4人に『ありがとう』の言葉を最後に、意識は途絶え、12日昼過ぎに亡くなった。庫裏の天井をはがし、棺桶を作り、近くの公園で火葬した。弟を火葬にする。これほどむごいことはない。」

 

最後に「核兵絶ということを真剣に考えて欲しい。」と呼びかけて約1時間半余りの被爆体験が終わりました。

改めて、被爆者一人ひとりに重い体験があるのだということを実感させられました。

 

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ここ安楽寺は、爆心地から2キロ余りありますが、本堂は骨組みだけを残して全壊しました。その後その残った木を使って本堂は、再建されたそうです。

 

安楽寺に近づくと、門の屋根を突き破る形で上に伸びた被爆銀杏の巨樹が元気に葉を茂らせています。この銀杏のおかげで、お寺から北側は、延焼を免れたともいわれています。安楽寺の前の小路には、「いちょう小経」の名がつけられています。

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少し早めについた私は、本堂裏に広がっている墓地に入ってみました。私が目にしただけでも、いくつものお墓に「昭和20年8月6日」の文字が刻まれていました。中には「原爆死」という言葉も。

 

6月15日からニューヨークの国連では、2回目の「核兵器禁止条約交渉会議」が始まります。語りたくない被爆体験を語る被爆者の思いが、この交渉会議の参加者に伝わることを強く望まずにはいられません。

 

そして、今度こそ「核兵器廃絶への道」を確かなものにしなければなりません。それは広島にいる私たちの役割だと改めて決意した一日でした。

 

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2017年6月 2日 (金)

5月31日は世界禁煙デー ――5月31日から6月6日までは禁煙週間です――

 

531日は世界禁煙デー

――531日から66日までは禁煙週間です――

 

2020年を目標年に、国際オリンピック委員会や世界保健機構(WHO) は、日本政府に国の主導で「屋内全面禁煙」を実施するよう勧告しています。それに対して、厚生労働省は「喫煙室」を設ければ「分煙」を認めるという立場を取り、自民党内の喫煙支持派は、飲食店などの判断を尊重する立場のようです。つまり、どちらも屋内全面禁煙には反対ということです。

 

しかし、塩崎泰久大臣は、自民党の強硬派に対して26日、閣議後の記者会見で「建物内の原則禁煙という前提を譲るのは、なかなか難しい」と強調するなど、それなりに頑張っています。「原則禁煙」の「原則」が曲者ですが、恐らく厚生労働省官僚たちの言いなりになれば、そのまま自民党案を飲むことにもなり兼ねないような気がしますので、そんな環境下、大臣が頑張っていると考えるのは、贔屓目に過ぎているでしょうか。

 

でも、これまでの厚労省が喫煙問題に如何に後ろ向きだったのかの歴史を振り返ると、こう考えたくなる気持もお分り頂けるように思います。そのために、毎年WHOが世界禁煙デーに発表する煙草についてのスローガンと、厚労省が禁煙週間に発表するテーマとを比較してみましょう。世界禁煙デーのスローガンは英語ですが、その下のカッコの中の訳は、2017年と2016年は日本禁煙学会によるもの、2015年以前は厚労省によるものです。

 

2017 Tobacco – a threat to development

              (たばこは成長の妨害者)

2016 Get ready for plain packaging

             (プレーン・バケッジを目指そう)

 

2017年の標語は、いわゆる先進国では禁煙が進んでいるために、たばこ産業は開発途上国を新たな市場として煙草を売り込んでいる状況に対する言葉です。2016年のスローガンは、たばこの箱には健康被害を正確に伝える表現以外のどんなメッセージも使ってはいけない、もちろん色も使わないプレーンなものにすることで、たばこを魅力的なものであるというメッセージを伝えないようにしましょう、という呼び掛けです。

 

この2年とも、厚労省は次のスローガンを採用しています。

 

              2020年、受動喫煙のない社会を目指して~たばこの煙から子ども達をまもろう~

 

                     

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オリンピックを念頭に置くと理解できなくはないのですが、2015年より前の対比とも関連付けると、別の意図も見えてきます。そしてこの標語は、恐らく2020年まで変えない積りなのだと思いますが、「目指して」は「実現します」ではなくあくまで目指せばそれで良いのですから、強い決意は伝わってきません。「屋内全面禁煙」にならなくても、約束違反にはならないのです。

 

2015 Stop illicit trade of tobacco products

 (たばこ製品の不正な取引をなくそう)

 

[日本政府] 2020年、スモークフリーの国を目指して ~東京オリンピック・パラリンピックへ向けて~

 

日本社会ではあまり知られていませんが、世界的に売られているたばこの1割は不正な取引によるものだと推計されています。税を払わない分だけ安くなること、法律には従わないパケッジなので健康上の問題が表記されていないなどの弊害があります。

 

2014 Raise taxes on tobacco

 (たばこ税の引き上げを!)

 

[日本政府]  オールジャパンで、たばこの煙のない社会を

 

この辺りから、日本政府の本音が見えてきます。元々は、国有の会社なのですから、税を上げるのは簡単なはずですし、その効果についても十分分っている日本政府が音頭を取って税の引き上げをするのは簡単なことです。でも、「目指して」という緩やかな形さえ取らずに「無視」です。

 

2013 Ban tobacco advertising, promotion and sponsorship

 (たばこの広告、販売促進、スポンサーシップを禁止しよう)

 

[日本政府]  たばこによる健康影響を正しく理解しよう

 

確かに、広告や販売促進、スポンサーシップを禁止する目的の一つは健康被害の正確な理解ですが、具体的に何をすれば良いのかを提案しているのがWHOのメッセージです。それを薄めて、これまた日本政府がその気になれば明日からでもできる提案を抽象的なお題目に摩り替えています。

 

2012 Stop Tobacco industry interference

 (たばこ産業の干渉を阻止しよう)

 

[日本政府]  命を守る政策を!

 

『たばこ産業の干渉』とは、WHOが発行したパンフレットです。この中で、WHOは世界のたばこ産業が、たばこについての規制をさせないように、様々な形で干渉していることを報告しています。そのような干渉を止めさせようという呼び掛けです。「干渉」とは次のような行為を指しています。

 政治的あるいは立法についてのプロセスを乗っ取ろうと企んでいる。

 たばこ産業の経済的な重要性を誇張している。

 たばこに正統性があるかのように装うための世論操作をしている。

 やらせの団体等を使って、たばこ支持派がいると見せかけている。

 確立された科学的事実の信頼を損なうようなことをしている。

 規制しようとする政府を訴訟によって、あるいは訴訟を起こすと脅すことで圧力を掛けている。

 

これまた、日本政府がその気になれば、かなりの改善がすぐにできることなのですが、この年の禁煙週間で厚労省は「平成24年度においては、喫煙及び受動喫煙による健康被害等についての普及啓発に加え、今年度の世界禁煙デーのテーマである「たばこ産業の干渉を阻止しよう」についても、普及啓発を積極的に行うものである」と述べ、その年に開いたシンポジウムで取り上げられたテーマは、たばこ産業の干渉には触れていません。

「政府における主なたばこ対策」

「次期健康日本21と受動喫煙対策(仮)」

「命を守る政策を!(仮)」

「パネルディスカッション「受動喫煙からみんなの命を守るために(仮)」

 

簡単に比較が終り、納得して貰えると思っていたのですが、結構長くなってしまいました。実は、これ以前にはもっと酷い乖離があるのですが、それは次回に回します。


そしてもう一つ大切なのは、この傾向を逆の方向から見ると、つまり、昔は酷かったけれど今はそれほどでもない、と読むと、厚労省のたばこに対する施策や考え方が少しは改善されている、ということにもなるのです。そして塩崎大臣はその傾向を加速化させ、真面目にたばこ対策に取り組もうとしているように私には見えるのですが、それは私が贔屓目に見過ぎているからなのでしょうか。そのどちらであっても、大臣にはもっと頑張って貰わなくてはなりません。そのために何ができるのかも考えて見たいと思います。

  

 

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コメント

日本は食べるものに関する規制は厳しいが、大気汚染に関しては甘いと言われています。私は喘息なので気象庁が出しているPM2.5などの予測データを見て暮らしていますが、花粉や黄砂の情報は広報しても、より命に関わるPM2.5については非常に消極的な公開に留まっているように感じます。

福島の原発事故後は放射線についてもそうですが、食中毒などに比べ「直ちに影響のない」大気汚染については規制も緩い上に、情報も十分ではなく、かかりつけの呼吸器科の医師も、いつも憤っています。

日本の大気汚染は世界でも上位であり、WHOの調査でも、日本で大気汚染のために死亡する人の数は交通事故死の5倍以上で年間2万5千人と言われています。

肺に毒物を入れることが如何に危険なことなのか、基本的な認識=教育から必要な気がします。

「工場長」様

コメント有り難う御座いました。

私たちは胃に入れるものについては敏感でも、肺になると鈍感だという基本的な違いを御指摘下さり、有難う御座います。なぜ日本社会がそんな価値観を持つに至ったのかも知りたいと思います。その辺も含めて、一度、ブログで論じて頂けるとさらに有り難いのですが。

2017年5月28日 (日)

「核兵器廃絶!ヒロシマ市民集会」開催

「核兵器廃絶!ヒロシマ市民集会」開催

 

昨日午後3時から広島市役所前の平和ビルで、核兵器禁止条約のためのヒロシマ共同行動実行委員会主催の「核兵器廃絶!ヒロシマ市民集会」が、120人(受付名簿)を超える参加を得て開催されました。

 

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この集会は、6月15日から国連で開催される「核兵器禁止条約についての第2回交渉会議」を成功させ「核兵器禁止条約」の成案を何としても採択させることを目的とした緊急行動として実施されたものです。

 

核兵器廃絶をめざすヒロシマの会(HANWA)の呼びかけに応えた広島で活動をする反核・平和団体18団体が賛同してこの実行委員会は結成されました。広島県原水禁は、4月28日の三役会議で参加を決定しました。そして第1回の実行委員会が開催されてからわずかにひと月の短い期間でしたが、「核兵器の廃絶と核兵器禁止条約の実現」を願うそれぞれの団体の熱い思いが結集し、昨日の集会が実現しました。

 

 

第9条の会ヒロシマの藤井純子さんの司会で始まった集会は、まず最初に実行委員会を代表して青木克彦HNWA共同代表が、開会のあいさつ。

 

青木さんは、「核兵器禁止条約交渉会議に欠席した日本政府の態度に強い失望と怒りを感ずる。核兵器禁止条約制定のため、広島の決意を世界に発信しよう」と集会の意義を強調。

 

続いて広島市長と広島県知事からのメッセージを紹介。

 

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そして今日のメインである川崎哲さん(ICAN国際運営委員、ピースボート代表、核兵器廃絶日本NGO連絡会協同世話人)が、「核兵器禁止条約交渉の現状と展望」をテーマにした基調講演。

 

川崎さんは、パワーポイントを使いながら、これまでの経過や5月22日に提案された議長の条約案などのついて詳しく報告されました。

 

まず最初に「今歴史的な条約が出来ようとしている。高揚した気分です。しかし、政府レベルでは、広島、長崎の実態が知られるようになって来たが、世界の市民レベルではまだまだ」と現状を報告しながら「ヒロシマの役割」を強調とともに「1946年に成立した国連決議第1号は、核兵器廃絶決議だった」ことを紹介。

 

さらにオバマ前大統領の昨年の広島訪問の意義に触れながら、これまでの国連を中心とする国際社会における核兵器廃絶への動きを説明。2012年以降「核軍縮の人道的側面」からの動きが強まり、有志国連合により「NPT条約の第6条の効果的な措置のためには、核兵器禁止条約を作ることの必要性」が強調され、昨年秋の国連総会で「核兵器禁止条約交渉会議」を行うことが確認されたと経緯が話された。

 

その中で、日本政府が「核兵器国と非核兵器国の間の対立を一層助長する」という理由で反対したことを厳しく批判。日本政府は、今も同じ態度を続けている。

 

そうして経過を経て示された議長の条約案を解説。ただ議長案は、今後も変わる可能性があると指摘。

 

その中で「核兵器禁止条約への懐疑論」について詳しく解説と反論。

 

NPTと矛盾する:NPT第6条(核軍縮)履行=禁止条約だから矛盾しない 

 

②安全保障を軽視している:もし使用されたら、非人道的な破壊に至る。本当の意味で安全を考えているのはどちらか 

 

➂核保有国の入らない禁止条約は意味がない:保有国が入らなくても、規範となり圧力になる。ますます使えない兵器となることによって、核兵器開発に投資をする意味がなくなる

 

そして最後に、「ヒバクシャ国際署名を7月に国連に提出する予定なので6月7月に、これをしっかりと取り組んでほしい」と私たちの活動への示唆を与えて報告は終わりました。

 

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続いて共同行動実行委員会森滝春子事務局長が、共同行動の目的と今後の行動スケジュールを提起。「核兵器廃絶にとって正念場のこの時期、この実行委員会にさらに幅広く結集し、核兵器禁止条約キャンペーン・ヒロシマ緊急共同行動を展開する」

 

次に二名の被爆者のアピールと反核団体を代表して二名が決意表明。

 

第2回会議に参加される被爆者の箕牧智之さんは、「人間のいのちは一つしかない。いのちには重い軽いはない。失ったいのちは返ってこない。核兵器の非人道性を知るために資料館にぜひ来てほしい。被爆者のいのちがあるうちに核兵器をなくさなければならない。」と訴えました。

 

そして「第2回交渉会議が進展し、核兵器禁止条約が策定され秋の国連総会で採択されることを強く求める。日本政府が、これまでの態度を改め、会議に出席し、被爆国として積極的な役割を果たすことを求める。」「ヒバクシャを先頭とする先人の血のにじむような戦いを引き継ぎ、核兵器の非人道性を最もよく知るヒロシマから声を一つにして、核兵器禁止条約を実現することを強く求め、世界に訴える。」緊急行動宣言を採択しました。

 

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閉会のあいさつで秋葉忠利原水禁代表委員(前広島市長)は、「日本政府が広島1区選出の岸田衆議院議員を外務大臣に選んだ責任と岸田さん自身が『広島1区を選んだ重みを自覚しなければならない』」ことを指摘しながら、アメリカ国内の世論調査で「原爆投下は正しかった」とする人たちが、1945年の90%から徐々に低下し、2016年には45%にまで低下していることを紹介し、「アメリカの核政策も根本的に変り得る」ことを強調しながら「歴史的なこの時、未来に対して責任を持とう」と訴え、集会は終了しました。

 

Photo_6                                         わが家で咲いた花

 

なお次回の行動は、6月15日(木)午後7時30分から原爆ドーム横で開催されるキャンドル・メッセージの集いです。

 

 

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2017年5月25日 (木)

核兵器禁止条約交渉への参加を! ――外務大臣と総理大臣の翻意を促す申し入れをしました――

 

核兵器禁止条約交渉への参加を!

――後世の「笑いもの」にならないために―

 

核兵器禁止条約交渉の後半が615日に再開されますが、その際の議論の叩き台として22日にコスタリカのホワイト議長が草案を公表しました。その中で特に、「核兵器使用の犠牲者(ヒバクシャ)の苦難を心に留める」という文言が採用されていることを高く評価したいと思います。

 

できることなら、この言葉は広島出身の岸田外務大臣が、あるいは「唯一の被爆国」という言葉を良く使う安倍総理が会議に出席した上で、被爆者の立場を世界にアピール。その結果として原案にも盛り込まれた、というシナリオの結果だったら素晴らしかったのに、と残念でなりまません。

 

しかし、このお二人のうちのどちらかが後半の会議に出席し「被爆者の存命中に何とかして核兵器の廃絶を」という流れを作ることは可能です。

 

そのために24日、内閣官房と外務省で、総理大臣ならびに外務大臣あての要請書を担当官に渡してきました。これまでの努力の延長線上にあるのですが、できることなら直接お会いして要請できないかと考えました。お会いできたのは代理の方々ですが、アポ取りをしてくれたのは、広島県選出民進党の参議院議員森本真治氏で同議員の事務所にもお世話になりました。

 

まずは岸田外務大臣宛の要請書ですが、16日に開かれた広島県原水禁の常任理事会で承認された内容です。

 

再び「核兵器禁止条約交渉」への参加を強く求める

――被爆者の悲願実現のために――

 

100-8919

東京都千代田区霞が関2−2−1

外務大臣 

岸田文雄 殿

 

 

核廃絶を求め続けてきた被爆者、平和を希求する広島市民そして日本国民、さらには世界の圧倒的多数の期待を裏切り、日本国政府が国連で開催された「核兵器禁止条約交渉」に不参加を決めたことは大変残念ですが、私たち原水爆禁止広島県協議会は、常任委員会の決議を基に再度、翻意を促します。

被爆者と世界に対する被爆国としての責任を再確認し、6月に開かれる「核兵器禁止条約交渉」には参加すること、さらにアメリカをはじめとする核保有国に対しても共同歩調を取るよう働き掛けることを求めます。その理由については、45日の要請文中、既に触れていますが、今回はその中でも、特に被爆地広島を代表・代弁すべき貴殿の決断への期待がさらに大きくなっていることを強調しておきます。

 

 これまで核なき世界の実現を悲願として世界に訴え続けてきた多くの被爆者が既に鬼籍に入っています。そして、自分たちの生きている間に核兵器が廃絶されることを信じて今でも活動している被爆者たちも高齢化しています。一人でも多くの被爆者が、自らの目で核なき世界の実現を確かめられるよう最大限の努力をするのは、貴殿ならびに日本国政府が徒に回避してはならない義務であります。

 貴殿ならびに日本国政府はしばしば「唯一の被爆国」あるいは「唯一の戦争被爆国」であることを世界にアピールしてきました。当然それに伴う責任も果さなくてはなりません。それは、被爆体験を二度と繰り返させないために、被爆者のメッセージを忠実に実現する努力をあらゆる場面で誠実に行うことです。

 また、爆心地を含む広島一区選出の議員として、外務省あるいは日本国政府の意思以上に被爆者の存在とメッセージを重んじる立場に立つことを選択した貴殿が、その決意を実行に移すのは今です。広島選出の外務大臣として、鼎の軽重を問われないよう、この責任を忠実に果すよう強く求めます。

 

繰り返します。私たち原水爆禁止広島県協議会は常任理事会の決議に基づき、貴殿が、被爆者そして核廃絶を願う世界中の大多数の市民の声に応えて、615日から再開される「核兵器禁止条約交渉」に参加すべく翻意することを求めます。

 

 

2017524

 

原水爆禁止広島県協議会

                代表委員 秋葉 忠利

代表委員 金子 哲夫

代表委員 佐古 正明

 

 

総理大臣への要請書もほぼ同じ内容ですが、一か所、岸田外務大臣を任命した責任ならびにそれに付随して生じる連帯責任の部分が大切だと思いますので、その部分を掲げておきます。

 

また、岸田氏は、爆心地を含む広島一区選出の議員として、外務省あるいは日本国政府の意思以上に被爆者の存在とメッセージを重んじる立場に立つことを選択した政治家です。彼がその決意を実行に移すのは今であることは言を俟ちません。岸田氏を外務大臣に任命したことで貴殿は、広島一区選出の岸田外務大臣の義務履行への意志を重んじる責任そして、総理大臣としての連帯責任を負っています。総理大臣としての任命責任を全うすることを強く求めます。

 

内閣官房・内閣総務官室では、調査役の檀原均氏と請願担当主査の日高優介氏が対応してくれました。口頭でも説明をしましたが一切コメントはなく、「伺った内容を起して総理にお伝えします」という言葉が返ってきました。

 

             

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左から秋葉代表委員、森本参議院議員、檀原調査役

 

 

外務省では、軍備管理軍縮課長の村上顯樹氏と事務官の古川祥久氏が対応してくれました。

 

20170524_13_55_50

左から村上課長、森本参議院議員、渡邊広島県原水禁事務局長、秋葉代表委員

 

核兵器禁止条約は国連総会で採択され、世界の圧倒的多数の国々が署名・批准し核保有国と雖も無視できなくなることは、長期的な世界の趨勢を見ると明らかです。要請書には書きませんでしたが、そうなった時に、「唯一の被爆国」である日本政府が不参加だったことは、後世の「笑いもの」になること必定です。そうならないように今、外務省・外務大臣・総理大臣が決断すべきであることを、「武士の情け」で提案しました。


担当部署ということもあり、村上課長からは一応の説明がありました。新しい内容ではありませんでしたが、紳士的かつ丁寧に対応してくれた点は評価したいと思います。

 

外務省としては核保有国も巻き込んでの会議にしたいと思っていること、そのための代替案も示していること、今回の会議には核保有国は全も、核依存国も不参加なので、良い結果にはなないと見極めて日本も不参加になったこと等です。「代替案」というのは、これまでも言い古された「漸進的」進め方で、結局、Aを達成するためにはまずBが必要、そしてそのためにはCが必要、という具合にそれぞれ高いハードルを設けて、何も進まない状態を作った上で、ため息を吐いて「難しい」と嘆く、といったシナリオです。

 

しかし、大切なのは、こんな姿勢で核兵器の廃絶に対応するのは、核不拡散条約の第六条に掲げられている「誠実な交渉義務」違反だという点です。

 

最後に村上課長が強調したのは、「我が国が目指しているのは核廃絶であって、今回の会議の核兵器の禁止ではない。禁止されただけでは廃止されないかもしれない」ということでした。

 

核廃絶のために被爆者と共に世界を駆け巡り、核保有国を説得し、市民団体との連携も深めて、核廃絶につながるあらゆる努力をし尽してきた人がこう言うのならまだ話は分ります。しかし、あらゆる場で「核兵器は国際法違反ではない」ことを主張し、国際司法裁判所での審理に当っては、広島・長崎市長の陳述ができないように働き掛け、マーシャル諸島共和国の国際司法裁判所への提訴も屁理屈で葬り去るなど、とにかく、核廃絶への努力を表から裏からそしてあらゆる角度から妨害してきた外務省が、とても正気では言えない言葉です。

 

しかし、今回の要請が岸田大臣の許まで届けられ、岸田大臣の英断によって、核兵器禁止条約の交渉に6月から参加する可能性についても諦めてはいけないと思います。被爆者の思いと市民社会の良識・そして正気を発信し続けましょう。

  

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2017年5月20日 (土)

核兵器禁止条約交渉に日本政府も参加すべし ――広島市と広島県が音頭を取って働き掛けて下さい――

 

核兵器禁止条約交渉に日本政府も参加すべし

――広島市と広島県が音頭を取って働き掛けて下さい――

 

2017519日、衆議院の法務委員会で自民・公明・維新は、「強行採決」によっていわゆる「共謀罪」新設法を可決しました。2015年の919日には参議院での強行採決によって「戦争法」が可決されたことを思い起すと、政府・与党は「19日」に特別の意味を持たせているのかもしれません。

 

一つの可能性ですが、彼らが多数を恃んで「強行採決」連発している事実を少しは疚しく思っているのだとしましょう。仮に強行採決の日にちが5日、12日、それに19日といった風にずれると抗議行動が毎週行われるような結果になります。それぞれ違った内容ですから、道行く人たちもさすがに、政府・与党が如何に酷いことをしているかに気付くではありませんか。

 

戦争法を廃止させるための行動を毎月19日に続けていた「戦争をさせない広島1000人委員会」は19日、「共謀罪」法案の強行採決への抗議と参議院での廃案を目指すというもう一つの目標も掲げて本通りの青山前で街頭行動を行いました。集まってくれたメンバーは60人を超えました。また、たまたま通り掛かった市民の方々の中からも、チラシを持ってアピールすることで私たちと行動を共にしてくれる新たな仲間も現れるなど、大変心強い一時間になりました。

 

               

Photo

             

街頭行動の一場面

 

このところ立て続けにニュースになっている、「2020年までの改憲」「高浜原発の再稼働」「加計学園への便宜供与」等、一見無関係のように見えますが、より大きな枠組みの中に置いてみると、底辺でしっかりつながっている様子がハッキリします。この点については改めて解説させて下さい。

 

また、共謀罪についての問題点は多過ぎて手短に説明するのは困難ですので、これも回を改めて詳しく論じたいと思います。

 

今回は街頭行動に先駆けて、広島県知事そして広島市長への申し入れを行いましたので、その報告をさせて下さい。

 

国連で3月から始まった核兵器禁止条約締結のための交渉ですが、日本政府は参加していません。アメリカをはじめとする核保有国も当然、参加していないのですが、世界の市民団体の多くの支持ならびに参加を得て、志を同じくする世界の圧倒的多数の国々が進めてきた核兵器禁止条約制定の動きは大きな流れを作りつつあります。今の会議で条約案が採択されれば、国連総会では圧倒的多数の賛成票によって正式に国連の認める条約として、各国の署名そして批准を待つことになります。

 

今の段階では、このような動きを無視している核保有国ならびに、日本、韓国、オーストラリア等の「核依存国」もやがてはこの条約に参加せざるを得なくなります。しかし、「唯一の被爆国」だと世界に向けて言い続けてきた日本政府が、この条約案の審議には参加していなかった、そして後になって渋々その存在を認めることになった、というのではあまりにも情けないではありませんか。

 

しかもそれが、爆心地を選挙区としている外務大臣の任期の最中の行われることになると、後世の人たちから呆れられても仕方がありません。

 

そんな事態にならないよう、6月に再開される禁止条約締結のための交渉に日本政府も参加するよう、再度翻意を求める要請を外務大臣と総理大臣にする予定です。

 

しかし、この気持はただ単に広島県原水禁に止まるものではありません。広島市民・県民全ての願いであるはずです。知事も市長もその点は理解してくれています。それぞれ外務大臣そして総理大臣にその旨の要請をしています。

 

しかし、その効果は挙っていないのです。被爆者は高齢化していますし、被爆地を代表する政治家が外務大臣を務めるという「好機」も半世紀に一度あるかないかの出来事です。その機会を生かすためには、市長・知事に音頭を取って貰い、「全ヒロシマ」の陳情団を組織して外務大臣と総理大臣の説得に当るくらいの覚悟が必要なのではないでしょうか。

 

その趣旨を簡明に記した市長への要請書を以下に掲げます。

 

要請書

「核兵器禁止条約交渉」不参加に抗議し政府の翻意を求める共同行動のお願い

 

730-0042

広島県広島市中区国泰寺町1丁目634

広島市長 

松井一實殿

 

私たちは、被爆者や平和を希求する広島市民・広島県民、さらに日本国民そして世界の圧倒的多数の声を無視して、日本国政府が国連で開催された「核兵器禁止条約交渉」不参加を決めたことを到底容認し難く強く抗議してきました。

それだけではなく、日本国政府には翻意を促してきています。すなわち、被爆者と世界の人々に対して、被爆国として果たすべき責任を再確認し、できるだけ早く「核兵器禁止条約交渉」に参加すること、さらにアメリカをはじめとする核保有国に対しても共同歩調を取るよう働き掛けることを日本国政府に求めてきました。

特に安倍総理大臣と岸田外務大臣がそれぞれ「被爆国」あるいは「被爆地」の代表としての責任を果すよう求めています。御参考までに両大臣への要請書を同封致します。松井市長・湯崎知事にも広島市民・広島県民の代表として総理大臣・外務大臣に対して同様の働きかけを行って頂くよう、できれば私たちの先頭に立ち、被爆者団体や平和団体等にも呼び掛けた上、「ヒロシマの声」を総理大臣ならびに外務大臣に直接届け要請する行動をオーガナイズして頂くようお願い申し上げます。

時間は迫っています。今行動しないと、被爆者の存命中の核兵器廃絶という目標に到達できないかもしれないという、瀬戸際です。

 

2017517

 

原水爆禁止広島県協議会

代表委員 秋葉 忠利   

代表委員 金子 哲夫

代表委員 佐古 正明

 

Photo_2

広島市の谷本市民局長に要請書を託す

 

 

Photo_3

広島県の下崎課長に趣旨説明

 

 

 

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2017年4月 4日 (火)

総理大臣と外務大臣への抗議文 ――情理を尽して翻意を促している積りです――


総理大臣と外務大臣への抗議文

――情理を尽して翻意を促している積りです――

 

先週開かれた国連の「核兵器禁止条約締結のための交渉」に日本政府は参加しませんでした。会議の議長はコスタリカのゴメス大使が務めましたが、出席した市民社会のリーダーたちからは会議そのものが順調にスタートしたとの報告がありました。

 

               

Photo

             

 

既にこのブログに書かせて頂いたように、私自身は「堪忍袋の緒が切れた」状態だったのですが、少し冷静になって、総理大臣と外務大臣に抗議し翻意を促す書簡を書いてみました。広島県原水禁としての強い意思表示です。

 

近日中に二人に届けること、そして広島市長と広島県知事にも、もう既に行動を起しているかもしれないのですが、同様の働き掛けをして貰うよう要請したいと思っています。どんな形でも結構ですので、皆さんにも共同行動に参加して頂けると幸いです。

 

総理大臣と外務大臣では、内容が微妙に違いますので、以下、両方を掲げさせて頂きます。

 

 

(A) 安倍総理大臣への書簡

 

「核兵器禁止条約交渉」不参加に抗議し政府の翻意を求める

 

内閣総理大臣 安倍晋三 殿

 

本年322日付の私たちの要請にもかかわらず、また、広島をはじめとする被爆者さらには平和を希求する広島市民、日本国民そして世界の圧倒的多数の声を無視して、日本国政府が国連で開催された「核兵器禁止条約交渉」不参加を決めたことは到底容認し難く強く抗議します。

「過ちて則ち改めるに憚ること勿れ」と論語にあるように、被爆者と世界に対する被爆国としての責任を再確認し、6月に開かれる「核兵器禁止条約交渉」には参加すること、さらにアメリカをはじめとする核保有国に対しても共同歩調を取るよう働き掛けることを求めます。以下、何点か理由を述べておきます。

 

 「国際社会の分断を一層深め、核兵器のない世界を遠ざける」という貴殿の断定に対しては、そもそも「分断」の原因が、核不拡散条約(NPT)6条に義務付けられている「誠実な交渉義務」を核保有国が果してこなかったからであり、「分断」を解消するためには、第6条の遵守そしてその一歩である今回の交渉への参加が最も効果的であることを指摘しておきます。

 さらに「現状では交渉会議に建設的かつ誠実に参加することは困難だ」は「語るに落ちた」典型です。第6条の「誠実な交渉義務」を果していない核保有国は既に、「誠実に参加すること」を拒否しているのですから、これは理由になりません。自ら作った「困難」さは、交渉に参加することでしか解消されません。

 さらに日本を含む核依存国がこうした核保有国の姿勢を忖度し支持してきたことが状況を悪化させてきた責任も問われます。

 貴殿ならびに日本国政府がしばしば「唯一の被爆国」あるいは「唯一の戦争被爆国」であることを世界にアピールしてきました。当然それに伴う責任も果さなくてはなりません。それは、被爆体験を二度と繰り返させないために、被爆者のメッセージを忠実に実現する努力をあらゆる場面で行うことです。

 また、爆心地を含む広島一区選出の議員を外務大臣に起用したことは、上記の責任を果すというさらに明確な意思表示であり、特段に重い責任を貴殿が負っていることを意味します。

 仮に禁止条約ができたとしても「北朝鮮が守らないかもしれない」とのアメリカ側の心配は、トランプ大統領が選挙期間中に行った約束通り、北朝鮮との対話を行い、その際に貴殿も同席して北朝鮮を説得するという努力をした後で考えても十分間に合うことです。「まず隗より始めよ」ですから、アメリカこそ、交渉の場に加わってお手本を示すべき立場なのではないでしょうか。

 

被爆者そして核廃絶を願う世界中の大多数の市民の声に応えて、「核兵器禁止条約交渉」に参加すべく翻意することを求めます。

 

 

20174月〇日

 

原水爆禁止広島県協議会

 代表委員 秋葉 忠利

代表委員 金子 哲夫

代表委員 佐古 正明

 

 

           

           

(B) 岸田外務大臣への書簡

 

「核兵器禁止条約交渉」不参加に抗議し政府の翻意を求める

 

外務大臣 岸田文雄 殿

 

本年322日付の私たちの要請にもかかわらず、また、広島をはじめとする被爆者さらには平和を希求する広島市民、日本国民そして世界の圧倒的多数の声を無視して、日本国政府が国連で開催された「核兵器禁止条約交渉」不参加を決めたことは到底容認し難く強く抗議します。

「過ちて則ち改めるに憚ること勿れ」と論語にあるように、被爆者と世界に対する被爆国としての責任を再確認し、6月に開かれる「核兵器禁止条約交渉」には参加すること、さらにアメリカをはじめとする核保有国に対しても共同歩調を取るよう働き掛けることを求めます。以下、何点か理由を述べておきます。

 

 「国際社会の分断を一層深め、核兵器のない世界を遠ざける」という貴殿の断定に対しては、そもそも「分断」の原因が、核不拡散条約(NPT)6条に義務付けられている「誠実な交渉義務」を核保有国が果してこなかったからであり、「分断」を解消するためには、第6条の遵守そしてその一歩である今回の交渉への参加が最も効果的であることを指摘しておきます。

 さらに「現状では交渉会議に建設的かつ誠実に参加することは困難だ」は「語るに落ちた」典型です。第6条の「誠実な交渉義務」を果していない核保有国は既に、「誠実に参加すること」を拒否しているのですから、これは理由になりません。自ら作った「困難」さは、交渉に参加することでしか解消されません。

 さらに日本を含む核依存国がこうした核保有国の姿勢を忖度し支持してきたことが状況を悪化させてきた責任も問われます。

 貴殿ならびに日本国政府がしばしば「唯一の被爆国」あるいは「唯一の戦争被爆国」であることを世界にアピールしてきました。当然それに伴う責任も果さなくてはなりません。それは、被爆体験を二度と繰り返させないために、被爆者のメッセージを忠実に実現する努力をあらゆる場面で行うことです。

 また、爆心地を含む広島一区選出の議員として、外務省あるいは日本国政府の意思以上に被爆者の存在とメッセージを重んじる立場に立つことを選択した貴殿が、その決意を実行に移すのは今です。広島選出の外務大臣として、鼎の軽重を問われないよう、この責任を忠実に果すよう、求めます。

 仮に禁止条約ができたとしても「北朝鮮が守らないかもしれない」とのアメリカ側の心配は、トランプ大統領が選挙期間中に行った約束通り、北朝鮮との対話を行い、その際に貴殿も同席して北朝鮮を説得するという努力をした後で考えても十分間に合うことです。「まず隗より始めよ」ですから、アメリカこそ、交渉の場に加わってお手本を示すべき立場なのではないでしょうか。

 

被爆者そして核廃絶を願う世界中の大多数の市民の声に応えて、「核兵器禁止条約交渉」に参加すべく翻意することを求めます。

 

 

20174月〇日

 

原水爆禁止広島県協議会

代表委員 秋葉 忠利

代表委員 金子 哲夫

代表委員 佐古 正明

 

 

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2017年4月 1日 (土)

日本こそ最初に核兵器禁止条約交渉に参加せよ ――被爆者や被爆体験の「抹殺」に怒りの声を――



日本こそ最初に核兵器禁止条約交渉に参加せよ

――被爆者や被爆体験の「抹殺」に怒りの声を――

 

人間、生きて行く間には何回か「もう好い加減にしろ!」と言いたくなる時があります。かつての私は「何回か」という頻度ではなく、かなり「頻繁に」そんな発言をしていました。でも「老化現象」の一部なのかもしれませんが、段々と腹の立つことが少なくなってきていました。でも最近の政治状況を見るに付け、何とも遣り切れない思いは強くなり、核兵器禁止条約締結のための交渉に日本政府が参加しないと表明したことで、もう我慢が限界に達しました。本来なら、日本こそ最初にこのような交渉に参加すべきですし、それ以前の問題として、世界をリードしてこのような舞台を設定すべきなのです。

 

「好い加減にしろ!」という形で、怒りを直接、安倍総理大臣、岸田外務大臣、外務省等にぶつけることも大切です。圧倒的多数の市民が、電話やファクス、直接の訪問、デモや集会等で「怒り」をぶつければ、いくら総理大臣といえども無視し続けることは難しくなるはずです。だからこそ、マイケル・ムーア監督の「トランプをやっつけるための10のアクション・プラン」でも、このような行動が推奨されています。

                  

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そして少しでも多くの人にこのような行動に参加して貰うためには、「怒り」だけではなく、「情理を尽した」説明も効果的です。日本政府の「言い訳」が出鱈目であること、そして日本が「被爆国」であることを国際社会で強調してきた為政者たちには、自分たちの言葉に責任を持つ必要のあること、さらに、外務大臣が被爆地広島選出の議員である責任を簡単にまとめておきたいと思います。

 

 「国際社会の分断を一層深め、核兵器のない世界を遠ざける」という、政府の言い分にに対しては、そもそも「分断」の原因が、核不拡散条約(NPT)6条に義務付けられている「誠実な交渉義務」を核保有国が果してこなかったからだと反論しておきましょう。

 NPTは、核保有国も批准した条約ですので、それを守らないのは当然、国際法違反です。(条約に参加していない国も、「一般国際法」に従う義務があります。)

 「現状では交渉会議に建設的かつ誠実に参加することは困難だ」という政府の断定は、「語るに落ちた」典型です。第6条の「誠実な交渉義務」違反をしている国は既に、NPTの規定を「誠実に」は守っていないという事実から出発しなくてはなりません。だから、圧倒的に多数の国々が、多数決が力を持つような場で、国際世論を反映する決定をして行こうというのが、今国連で起きていることなのです。そもそも「建設的かつ誠実に参加すること」を自分たちが拒否したのですから、日本政府が言う「困難」さを作ったのは核保有国そして核依存国です。それを変えるためには、核保有国、核依存国が交渉に参加する以外の道はありません。

 どの世代も、自分たちが作ったのではない課題を解決しなくてはならないという宿命を背負わされています。地球全体でもそうですし、国単位でも同じことが言えます。そして特に都市や地域という単位での責任は重大です。

 広島という地から選挙に出る選択をした時点で、政治家は、被爆者や被爆体験の意味を代弁するという、人類史的かつ未来志向の責任を負っています。その責任を全うすることは、広島選出の政治家全ての義務です。

 特に被爆者の訴えを一番効果的に世界に発信できる外務大臣という要職に、広島選出の議員が就いているのですから、彼の責任は他の政治家の何倍にもなっていると考えて良いと思います。

 そして、彼に実際に投票した有権者たちには、「広島という歴史的存在に本質的に付随している」責任を果せと迫ることをお願いします。「今責任を果さなければ、次回は投票しない」という発信をして下さい。

 広島県知事、広島市長、広島選出の各級議員も同様に、「広島選出」の意味をそれぞれの立場から訴えて下さい。

 「広島」という立場は、国内という枠組みでも重要ですが、世界的には、「広島」を「日本」に変えても全く同じ議論が通用します。総理大臣そして外務省には特に、「被爆国」としての責任を果す義務が、あるのです。

 

皆さんの声を総理大臣や外務大臣その他の政治家に届けて頂くために、念のため、総理大臣や官房長官、外務大臣の連絡先を掲げておきます。怒りの声、あるいは情理を尽して物事の理非曲直をきちんと伝えるメッセージ等を皆さんの言葉で送って頂ければ、政治は変ります。

 

 

安倍晋三 総理大臣(自民 衆・山口4区):

【首相官邸】

100-8968 東京都千代田区永田町1-6-1

TEL: 03-3581-0101/03-5253-2111 FAX: 03-3581-3883

HP: http://www.kantei.go.jp/

(メールフォームあり。各府省にも送信可)

HP: http://www.s-abe.or.jp/

(メールフォームあり)

 

菅義偉 官房長官(自民 衆・神奈川2区):

【 横浜本部事務所 】

232-0017 横浜市南区宿町2-49

TEL. 045-743-5550 FAX. 045-743-5296

380-0935 長野県長野市中御所岡田102-28

HP: http://www.sugayoshihide.gr.jp/

(メールフォームあり)

 

岸田文雄 外務大臣(自民 衆・広島1区):

【広島事務所】

730-0013 広島市中区八丁堀6-3 和光八丁堀ビル9

TEL(082)228-2411 (代表)  FAX:(082)223-7161

【国会事務所】

100-0014 東京都千代田区永田町2-2-1 衆議院第一議員会館1222号室

TEL(03)3581-5111 (代表) 内線 51222

TEL(03)3508-7279 (直通) FAX:(03)3591-3118

HP: http://www.kishida.gr.jp/

(メールフォームあり)

 

広島県原水禁でも、抗議のメッセージ、為政者たちが責任を果すよう促す文書を関係各方面に届けたいと思っています。文案ができた段階で報告させて頂く積りです。

 

 

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2017年3月30日 (木)

核兵器禁止条約交渉開始 ――参加しない日本政府は国際社会で被爆者を「抹殺」しているのです――


核兵器禁止条約交渉開始

――参加しない日本政府は国際社会で被爆者を「抹殺」しているのです――

 

現地時間327日に、国連で核兵器禁止条約締結のための交渉が始まりました。日本は、高見沢軍縮大使が「この交渉には参加しない」という演説をしただけで、今後の交渉には参加しないことを表明しました。

            

Photo

                 

核兵器禁止条約交渉一日目

 

昨年10月に交渉開始の決定をした国連の第一委員会でも日本は反対をしましたが、その時以来主張は一貫しています。今回の言葉は、「国際社会の分断を一層深め、核兵器のない世界を遠ざける」そして「現状では交渉会議に建設的かつ誠実に参加することは困難だ」。

 

こうした言葉が如何に空虚で出鱈目か、さらには知性も良識もかなぐり捨てアメリカの意向を忖度し、日本も核兵器を持ちたいという妄想に操られている結果だということは何度も指摘していますが、このブログの昨年1030日の「核兵器禁止条約締結への大きな一歩!112日の「外務省の詭弁に市民はどう対抗できるのか」、そして同3日の「「亀裂を深めている」だけでなく「作り出している」日本政府・外務省」を再度お読み頂ければ幸いです。

 

こうした日本政府の「情けなさ」、「傍若無人」振り、「破廉恥」さ、等々、どう私たちの気持を表現すれば胸が晴れるのか思いあぐねている方には、ジョージ・オーウエルの『1984年』をお勧めしましたが、今回は「我慢するのももう限界だ」という皆さんとともに行動しようという決意表明ができればと思います。

 

私が「限界」を感じている理由をもう一つ挙げておきましょう。「国家」とは国際社会で、その国に属する人間の生命・財産や意向を代表し代弁する義務を負っていると考えられます。集団自衛権を認め自衛隊の海外派兵も容認しろと政府が言った時には、海外に住む日本人の生命を保護するためだという理由を上げたのですから、この点は政府も認めなくてならないはずです。

 

さて、核兵器廃絶の議論を国際的に行う際、当然被爆者の体験やそれに基づいた被爆者の意向を国際社会に伝え、その意向が実現されるため他の国家に働きかける役割は、どこかの国家が行わなくてはなりません。それはどこの国なのでしょうか。

 

国際社会では日本政府が「唯一の被爆国」だと言い続けているのですから、当然、日本でなくてはなりません。その日本政府は、核兵器を禁止しようとする国々が苦労の末に、「交渉開始」まで漕ぎ着けた核兵器禁止条約締結のための会議に参加しないと、「堂々と」述べています。

 

これは被爆者に対する「裏切り」だと表現されていますが、それだけではありません。日本という国家が被爆者の存在を重んじ彼ら彼女らの意思を国際社会で「自国民」の言葉として代弁することを拒否しているという事実は、世界中の200近い国家の中で、被爆者の生命や体験、そして哲学を、国連を含めた国際社会で代表する国、代弁する国が一国もないということに他なりません。

 

単純化すれば、被爆者の存在を無視している日本という国家は、事実上被爆者がいないも同然の扱いをしているのですから、それは、国際社会という枠組の中で被爆者を抹殺したことになります。そんな国家に対して手を束ねていても良いのでしょうか。

 

日本が始めた戦争という枠組みの中でアメリカの投下した原爆によって殺され、あるいは負傷し地獄の苦しみを受けてきた被爆者たちが、核兵器の廃絶が現実的な課題として国際社会で取り上げられている今、今度は自国という国家によって「存在しない」も同然という、過酷な運命を背負わされていることに、今こそ私たちは真っ正面から向き合うべきなのではないでしょうか。

 

どはどうすれば良いのかですが、次回は私たちも覚悟を新たにして、安倍総理大臣、岸田外務大臣、国会議員、広島県知事、広島市長等に働き掛けるときが来たことを確認したいと思います。

 

 

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