アメリカ

2017年10月 9日 (月)

アメリカの銃規制 ――複雑な問題ですが、銃規制派の主張の方に分があるように思います――


アメリカの銃規制

――複雑な問題ですが、銃規制派の主張の方に分があるように思います――

 

 

ラスベガスで、10月1日に、銃の乱射事件がありました。58人が死亡し489人が負傷した悲惨な事件ですが、その結果として、再び銃の規制についての議論が盛んになっています。

 

             

Handgun_control

               

版権: 77sch / 123RF 写真素材

 

この問題については、8月26日27日の二回にわたって、いくつかの統計を引用してみました。単純に、銃の少ない国の方が殺人率は低い、とは言えませんが、銃の全くない社会では、銃による殺人はあり得ませんので、一般的には銃の規制は正当化されるはずです。銃の規制反対派、強化賛成派の考え方を、統計とともに再度お読み頂ければと思います。

 

 

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2017年9月24日 (日)

国際法違反が罷り通る国連で良いのか ――核を弄び危機を煽っているのは「核兵器禁止条約」に反対している国々――


国際法違反が罷り通る国連で良いのか

――核を弄び危機を煽っているのは「核兵器禁止条約」に反対している国々――

 

 

北朝鮮の核実験とミサイル発射が続き、李外相は太平洋上での水爆実験にまで言及しています。対してトランプ大統領の北朝鮮に対する言葉も激しさを増し、「火と嵐」が「タフさで不十分」との判断の下、国連演説では北朝鮮の「完全破壊」にまでエスカレートしました。安倍首相は、「虎の威を借る狐」よろしく、もっと「圧力」を掛けろとけしかけています。

 

               

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DOD photo by U.S. Air Force Staff Sgt. Jette Carr

 

北朝鮮は、トランプ演説後に金委員長が異例の声明を発して、「米国の老いぼれの狂人を必ずや火で罰する」と言っていますし、それに先立つ9月18日の労働新聞(朝鮮労働党機関紙)では「もしアメリカが戦争の道を選ぶなら******アメリカは核兵器による恐るべき攻撃を受け、悲惨かつ最終的な破滅を見ることになろう」と述べています。

 

 

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労働新聞が公表した画像

 

対して韓国は、21日に北朝鮮に対する9億円の人道的支援を行うと決定し、文大統領は国連の演説で、「北朝鮮の核は不可逆的に放棄すべき」と述べ、「追加挑発の場合は新たな措置を模索」とも加えて、「圧力」を掛ける路線を支持するのと同時に、北朝鮮の崩壊、吸収統一あるいは人為的統一は追求しないといういわゆる「3ノー(NO)」政策を再確認し、朴政権を倒した「ろうそく革命」のような平和的手段の重要性を強調しました。それは、演説中「平和」という言葉を30回使ったこと、そして「軍事的衝突により平和が破壊されてはならず、皆さんと国連がろうそくになってほしい」というメッセージに込められています。

 

中国やロシアが対話路線を強調していることに加えて、フランスやドイツも同様に対話を求め、スイスは大統領が仲介の労を取るとまで提案しているにもかかわらず、我が国の政府やマスコミの報道は、トランプ・安倍路線に目を奪われて世界の良識を認識できないようです。ここで付け加えておきたいのは、もう一点、とても重要なことを忘れているという事実です。それは、国連その他の場で行われている過激なレトリックが実は、国際法違反であるということなのです。

 

「力の支配」と「法の支配」と分けることでお分り頂けると思いますが、国際法は「法の支配」の立場です。トランプ・安倍路線は「力の支配」を公然と掲げ、その結果、北朝鮮とともに国際法違反を犯しているのです。


改めて強調します。「法の支配」を設立基盤としている国連の総会で、その大原則を無視し「力の支配」を信奉し実行している国々の主張をこれ以上容認して良いのでしょうか。

 

今年7月に締結され、9月20日に国連で署名式が行われた核兵器禁止条約では、核兵器の使用ならびに、核兵器を使用すると脅すことも禁止しています。しかし、北朝鮮は、党の機関紙、労働新聞を通してその脅しを行い、アメリカは、明示的に核を使うとの脅しには至っていませんが、それと同等の発言をしていますので、これも国際法違反です。

 

核兵器禁止条約は未だ発効していないから違反をしても良い、我が国は署名もしていないし批准する気もないのだから、問題にならない、という声がアメリカ・北朝鮮・日本・オーストラリア等の国から聞こえてきそうですが、この条約は集大成であって、他の条約や一般国際法を参照しても大問題なのです。国際反核法律家協会がその点を簡潔に説明してくれていますので、ここではその要約をしておきます。

 

(A)戦争をするとしても、そのために使うことのできる手段は無制限ではない。

 ジュネーブ諸条約の追加第一議定書では、敵国に対して、全人口を一人残さず殲滅するという脅し、ならびにその前提で戦闘行為を行うことを禁止している。

 また、ニュルンベルグ裁判では、ナチスの「国家総力戦」という考え方を否定している。それは、戦時国際法の全てに反し、その根底にある原則にも反しているからだ。つまり、「総力戦」は、戦争目的のためには他の全ての事柄は二次的な地位に落され、全ての規範・原理・原則・保障・条約の持つ意味が軽んぜられることになるからだ。

 一つの国家全てを破壊する目的で戦争を行うことは、1948年に採択され、1951年に発効したジェノサイド条約に違反している。つまり、その条約の禁止している「国家や人種や民族、宗教的なグループの全滅または部分的な破壊することを目的とする殺戮」に該当するからだ。

 戦争手段に制限のあることは、攻撃側のみならず防衛側にも適用される。したがって、北朝鮮からの攻撃に対してのアメリカまたは同盟国の防衛にも適用される。しかも、2003年のイラク戦争におけるアメリカの方針は、北朝鮮からの攻撃がなくても、アメリカが戦争を仕掛けることも「防衛」の範疇に入るという意味である。

 北朝鮮は核兵器を使用するとの脅しを明示的に行っている。アメリカは、そこまでは言っていないが、「火と嵐」や「完全破壊」はその方向を強く示している。これは、核兵器禁止条約が正に禁止していることだ。

 

(B) 戦争に訴えるというアメリカならびに北朝鮮の脅しは、戦争を正当化できる根拠がないので国際法違反である。

 

 国連憲章51条は、敵からの攻撃があった場合にのみ、自衛のための軍事力の使用を認めている。これまでに攻撃はなかったし、それが近々起こることも考えられない。

 国連の安全保障理事会はこの件についての軍事力の使用を認めていない。直近の安保理決議でも、軍事力の使用を認めない範囲での制裁が強化されている。これまでの決議でも、北朝鮮との間の平和的な解決を追求することが強調されている。これは国連憲章の第2条の3によって義務化されている。つまり、「全ての国際的争いは、平和的に解決されなくてはならない、それは、国際的に平和と安全そして正義を危険にさらさせないために必要だから」

 

つまり、アメリカと北朝鮮がお互いに戦争への道をエスカレートさせるのではなく、まず、両国が直接の対話を始めること、そして軍事力の不使用協定から朝鮮戦争終結、さらに朝鮮半島の非核化へと進む平和への道を探ることにあるのは、明らかでしょう。


国際反核法律家協会のホームページも御覧下さい。近日中には、この件についてもアップされると思います。 

 

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2017年9月22日 (金)

天国と地獄 ――自分には甘く、他人には厳しい――


天国と地獄

――自分には甘く、他人には厳しい――

 

国連でのトランプ演説や安倍演説について言いたいことは沢山ありますが、韓国の文大統領演説(現地時間21)や北朝鮮の外務大臣演説(同、22)も併せて考える方がより客観的な分析ができると思いますので、それは少し先に延ばします。その準備として今回は、私たち自身が持つ「偏見」、「バイアス」を再確認しておきたいと思います。

 

私たちの多くは「死後の世界」に関心を持っているように思いますが、キリスト教やその他の宗教の信者にとって、天国に行くのか、それとも地獄に落ちるのかは信仰の根本に関わる事柄だと言って良いのではないでしょうか。この点について、アメリカの週刊誌『US News & World Report』が、1000人の人を対象に行った調査の結果を19973月に報告しています。

 

「死後に天国に行くであろうことが確実な人、あるいは恐らくそうなるであろう人は誰か?」という問に対する回答を集計したものです。天国に行けない人は地獄行きか、その中間にある煉獄に行くということらしいのですが、詳しい方に教えて頂ければ幸いです。

 

               

Photo

             

版権: <a href='https://jp.123rf.com/profile_ximagination'>ximagination / 123RF 写真素材</a>

 

さて、調査の方法ですが、人名を示して「Yes」か「No」かを答えて貰った結果だとのことですが、次のリストは、「この人は天国に行ける」と何パーセントの人が考えているのかを示しています。一番評価されたのはマザー・テレサですが、これには納得する人が多いと思います。

 

マザー・テレサ (79%) ――― 調査後の19979月に永眠

オプラ・ウィンフリー (66%) ――― テレビの人気番組の司会者

マイケル・ジョーダン (65%) ――― バスケットボール選手

コリン・パウエル (61%) ――― 統合参謀本部議長、後に国務長官

ダイアナ妃 (60%) ――― 調査後の8月に永眠

アル・ゴア (55%)

ヒラリー・クリントン (55%)

ビル・クリントン (52%) ――― 弾劾される前の評価

パット・ロバートソン (47%) ――― テレビ伝道士

ニュート・ギングリッチ (40%) ――― 下院議長

デニス・ロッドマン (28%) ――― バスケットボール選手

O.J. シンプソン (19%) ――― バスケットボール選手

 

実は、この調査ではもう一つ、大変興味深い結果が示されています。マザー・テレサの79%を大きく上回る87%の人が、「自分は天国に行く」と信じていたのです。別の言い方をすると、マザー・テレサより自分の方が天国に行ける確率が高いと思っている人がかなり多いということなのです。

 

大きく括ってしまうと、「自分には甘く、他人には厳しい」ということなのでしょうが、個人のレベルでの「自分」と「他人」だけではなく、「自国」と「他国」の関係や「自党」と「他党」、それに加えて「自社」と「他社」とか、「自校」と「他校」等、様々な組織やグループにも当てはまる傾向なのかも知れません。このことが、今私たちの直面している政治状況や、国際関係に何らかの影響を与えているのかも知れません。それを考えて見ることで、新たな光が見えれば素晴らしいのですが――。

 

 

 

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2017年9月16日 (土)

誰が一番得をしているのか ――犯人捜しの鉄則です――



誰が一番得をしているのか

――犯人捜しの鉄則です――

 

推理小説やドラマのファンとしていつも気になるのが、「誰が得をするのか」です。犯人捜しの鉄則なのですが、北朝鮮の暴走行為・挑発そのものについて、またそれをどう受け止めるのかについても参考になるのではないでしょうか。

 

まず、これだけ世界から注目され続けているのですから、北朝鮮自体、そして金正恩委員長に取って大きなメリットのあることは言うまでもないでしょう。

 

                 

Kim_jongun_photorealisticsketch

                     

ウイキペディアから

   
   

 

では、日米に取ってはどうでしょうか。NHKの世論調査によると、急激に下っていた安倍内閣の支持率がこのところ上向いています。

 

 

Nhk

NHKの世論調査

 


そしてアメリカでも、最悪の支持率がさらに下がりつつあったトランプ政権ですが、これもこのところ、少し改善しています。

 

Photo

Five Thirty Eight のページから

 


推理小説ではありませんから、単純な結論に走るべきではありませんが、しかし、危機を煽ることで得をしている三人の指導者の利害関係が一致しているのだから、バランスを取りながら危機的状態は維持し続けるというシナリオが当分続いてもおかしくはありません。

 

ここで、注釈を付けておくと、独裁国家である北朝鮮では、リーダーの意思を国家に強制しているのかも知れませんので、状況は違うのかもしれませんが、一般的に国家そのものの利害関係とそのリーダーの利害関係は100パーセント一致している訳ではありません。

 

さらに、国際政治を動かす要因は複雑です。だからこそ、多くの専門家らよるもっともらしい予測が繰り返されているのですが、同時に単純なシナリオの方が真実を語っている場合もかなりあるのです。

 

このシナリオから考えられるもう一つの可能性は、戦争をしてしまうとこのバランスが崩れてしまうということです。しかし、理不尽な攻撃をされた、という事態になると世論は大きく変ります。戦争をしたいと考えているリーダーは、そちらのシナリオ作りに励んでいるのかもしれません。


あくまでも冷静に、合理的・論理的に、考えたいものです。

 

 

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コメント

推理小説と言えば、今「三度目の殺人」という映画が上映中ですが、そこでは「群盲象を評す」ということが描かれています。

北朝鮮のミサイル問題も色々な視点、様々な立場からの考察が可能ですが、間違いないのは核抑止論は核拡散にしか繋がらず、地球全体で如何に核を減らしなくしていくかが重要だと思います。

ミサイルを撃たれる度に支持率が上がるのが
癪で癪で堪りません。

北朝鮮の現状は、アメリカが原因だと思います。
北朝鮮は大国の核保有国の核抑止論に従っているだけですね。核兵器の保有と相手国への核攻撃力。
ところでどうして朝鮮戦争を終わらす努力をしていないのでしょうか?
そこにはアメリカの東アジアでの軍事力の維持のためとしか思えません。大規模な北朝鮮への侵攻のための軍事演習をし、故意に朝鮮戦争を維持させているように見えます。
安倍内閣は、なんの役にも立たないJアラートで国の危機感を演出し、自衛隊の必要以上の軍事力の強化とアメリカの手下として戦争ができる組織にしょうとしてますね。
また、アメリカと一緒になって北朝鮮を煽り、北朝鮮を利用して憲法の改悪が必要だと国民を洗脳してますね。
安倍内閣は自ら日本を危機にして、日本を守るのは私だとし、また国民にそう思わせ支持率を上げてますね。この手法は明治維新以降の日本が世界に戦争を仕掛けて不幸な道に進んだのと同じではないでしょうか。

「三度目の殺人」は別として普通の小説やドラマでは悪役や「敵」がはっきりしていますが現実というのは白黒が簡単ではなく「昨日の敵は今日の友」ということまで起こります。とはいうものの今のところ誰が一番悪いかと言えばやんじさんの言う通りで日本政府は非難する相手を完全に間違えています。政府は分かった上でのことですが国民は騙されてはいけません。

北朝鮮による核開発やミサイル発射を「到底容認できない」と言うのであれば、米国や韓国や日本が行う軍事演習やミサイル発射や核保有も同じ様に容認できないものであり、それを「自衛のためだ」と言うなら北朝鮮と同じです。もし日本海や北海道沖で北朝鮮とロシアが軍事演習したら日本や米国はどうするのでしょうか。

「工場長」様、「⑦パパ」様、「やんじ」様、「是枝」様、「同類」様

コメント有り難う御座いました。本来、お一人お一人にコメントのお礼とお返しのコメントをすべきなのですが、これほどの重大問題について、少しずつ違った視点から、それでもベクトルが一致しているコメントを頂いて、大感激しています。その気持をこのような形で表現させて頂くことをお許し下さい。

皆さんの御指摘の通り、現在進行中の核を巡る大ドラマは異常です。目標は当然核廃絶でなくてはなりませんし、核抑止論が虚構であることも世界的に共有されてきています。そして戦争になれば、犠牲になるのは市民です。この点を一番強調しなくてはならないのが、日本政府のはずなのですが--。

できるだけ早くこの虚妄を暴いて、民主的で平和と環境を柱とする政権を創るため頑張りましょう。また、以前の記事の二つ、これと関連がありますので、御覧頂ければ幸いです。

核を巡る「偽善」
http://kokoro2016.cocolog-nifty.com/blog/2016/09/post-faf9.html

Xデーに何が起きるか
http://kokoro2016.cocolog-nifty.com/blog/2017/04/x-4159-f5b1.html

確かに実務もそうです。
ミステリーのように「第一発見者を疑え」とはならず,むしろこれは最後ですね。

「ふぃーゆパパ」様

コメント有り難う御座いました。

実務でもそうなのですね。政治も実務の内でしょうか。

2017年9月14日 (木)

何故「カルバン・クライン」なのですか? ――本拠はニューヨークです――


何故「カルバン・クライン」なのですか?

――本拠はニューヨークです――

                

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ニューヨークで物議を醸したCalvin Kleinの広告

版権: <a href='https://jp.123rf.com/profile_zhukovsky'>zhukovsky / 123RF 写真素材</a>

 

外国の固有名詞の片仮名表記で一番長くモヤモヤが続いていたのは、「カルバン・クライン」です。元々は「Calvin Klein」なのですが、何故「カルバン」?

 

ウイキペディアでも「カルバン・クライン」ですし、ネットで検索してもほとんど全て「カルバン・クライン」で統一されています。

 

御丁寧にYahoo!知恵袋での質問には、次のような回答もありました。「カルバン・クライン」と「ミッシェル・クラン」とどちらも「Klein」なのに、なぜ表記が違うのか、に対する「ベストアンサー」は、「カルバン・クライン」は英語読み、「ミッシェル・クラン」はフランス語読みだからというものなのです。「カルバン」は英語読み?という疑問符が付きます。

 

疑問を解くために、「Calvin Klein」の日本語公式サイトで確かめてみました。それが一番手っ取り早いはずですので、見てみると  Calvin Klein Japan – Official Online Storeは次のような感じです。つまり、目次を除いて日本語表記はありません。

 

Calvin_klein_official_online_shop

 

このサイトでも、本拠はアメリカであることが分りますし、ウイキペディアでも「Calvin Klein」の本拠はアメリカで、Calvin Klein氏本人もアメリカ人であると書かれています。となると、読み方はアメリカ英語の発音に従うのが自然でしょう。

 

では、アメリカ英語で「Calvin」をどう読むのかですが、このファースト・ネームを持つもう一人の有名人がいます。アメリカの第30代大統領の「Calvin Coolidge」です。その読み方ですが、「カルヴィン」または「カルビン」が普通です。今まで、クーリッジ大統領関連の片仮名表記で、「カルバン」は見たことがありません。

 

もうこれで十分だと思いますが、「Calvin Klein」は「カルビン・クライン」が元の発音に近く、「カルバン・クライン」は、それよりかなり離れています。耳でも確かめて下さい。困ったときのYouTubeのお出ましです。



 

 

まだ、納得が行かない方のために、「多数決原理」を採用してみます。複数のスピーカーが、どう発音しているのかを録音しているサイトがあります。矢印を次々に押してみて下さい。御自分の発音を残すこともできます。

 

 

最後に発音とは関係がないのですが、ちょっと目を引く「トリヴィア」です。「Calvin Klein」社のホームページで「About Calvin Klein」の説明を読んで初めて知ったことなのですが、「Calvin Klein」のブランドは「PVH Corporation」が所有し、世界中に製品を販売しているそうです。自社ブランドの他にライセンスされたブランドとして多くの名前で製品を供給しているのですが、その一つに「Donald J. Trump Signature Collection」、つまり、「ドナルド・J・トランプ コレクション」があるのです。

 

「カルバン」と「カルビン」の違いが大きいと感じるのは私だけかもしれませんし、「コスコ」と「コストコ」のような経緯があるのかも知れません。何か御存じの方がいらっしゃれば御教示下さい。

 

さて三回にわたって、英語の固有名詞を片仮名でどう表記するのかについてお読み頂き有難う御座いました。このシリーズは、続けて行きたいと思います。

 

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コメント

企業名やブランドの場合、イメージ=印象ということも大きな要素です。例えばメルセデス・ベンツの場合、欧米では「メルセデス」、日本や韓国では「ベンツ」とだけ呼ぶことが一般的で、それはベンツという名前が如何にもドイツを連想させるため、かつての欧米では印象(ドイツ=ナチス)が悪く、日本や韓国では印象(ドイツ=技術や医療の最先端)が良い、という理由ということでした。(最近は日本でもなるべくメルセデスに統一しようとしています)

Calvin Kleinは確かにアメリカの企業であり、創業者のCalvin Kleinもアメリカ生まれのアメリカ人ですが、日本のファッション業界ではアメリカよりフランスの方がイメージが良い、という意図もあって、敢えてフランス読みにしているのかも知れません。

「工場長」様

コメント有り難う御座いました。

デザインではフランスの方が格が上、という理由は十分にあり得ますね。あるいは、フランス語を齧ったことのあるワンマン社長の思い込みとか、発音の難しさ易しさに配慮したとか、可能性としてはあり得るのですが、確証がないものでしょうか。

こういう場合、当事者に聞くのが一番確かだろうと、直接、と言ってもアメリカ人に聞いても仕方ないと思い、日本サイドで聞いてみました。

日本でCalvin Kleinを製造・販売しているのはオンワード樫山ですが、ブランドを管理しているのはPVHジャパンなので、そちらのカルバン・クライン担当からの回答です。

回答は「本人の発音も、アメリカで使われている発音も、カルビンよりカルバンに近かったので、当初からカルバンという表記にしており、それ以上の意図はない」ということでした。

「工場長」様

コメント有り難う御座いました。またPVHジャパンに問い合わせて下さり、有難う御座います。

YouTubeにアップされている発音から、片仮名表記だとどちらに近いのかは明らかだと思いますが、発声の段階を客観的に測ることはできても、それが耳でどう聞こえるのかの客観的なデータを取るのはかなり難しそうですので、そう言われてしまうとそれでお終いですね。

でも、片仮名表記に関わらず、英語の発音を正確に再現する努力はし続けても良いのかもしれません。

2017年8月27日 (日)

アメリカでの銃砲規制強化についての賛否 ――様々な問題が複雑に絡んでいます――

アメリカでの銃砲規制強化についての賛否

――様々な問題が複雑に絡んでいます――

 

 

               

Handgun_control

             

Gun Control、銃規制のシンボル

 

版権: 77sch / 123RF 写真素材

社会的に重要な問題についての賛成と反対の意見両方を、比較対照するサイト、「ProsCons.org」に掲載されている、賛成と反対の意見を紹介します。

 

Proconorg_2

ProsCons.orgのホームページから

 

それぞれ13項目あるのですが、全ての項目の詳細を訳して紹介するとなるとスペースも時間もかかりますので、銃の規制強化反対派の意見の見出しを以下、列挙します。説明が必要な点には簡単な解説を付けますし、争点を理解する上で必要があれば、賛成派の意見やデータも援用します。

 

 アメリカ憲法の修正第二条によって、個人が銃を保有する権利は守られている。

 

修正第二条は「規律ある民兵組織は、自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を保有し、また携帯する権利は、これを侵してはならない」です。その意味については、日本の憲法9条の解釈と似たような憲法解釈の問題になっています。私も含めて多くの人は、国家の軍隊ではない民兵、州兵が身近なのですが、という組織、しかもそれが「規律ある」という条件の下で武力の保有が許される条項だと読んでいます。この点は規制強化賛成の争点⑭に掲げられています。

 

 銃の規制強化によって犯罪は減らない。銃の保有こそが犯罪を減らしている。

 銃の規制は個人の持つ自衛権を侵害している。さらに人々の安心感を奪っている。

 銃規制、特に「assault weapons(日本語訳はアサルト武器のようです)を禁止することは、個人が狩猟や競技のための銃を保有する権利を侵害する。

 銃の規制は、犯罪者が銃を持つことや違法行為を犯すことを防げない。

 銃の規制は政府に過度の力を与えることになり、独裁政治にさえつながる。その結果、市民から全ての銃を奪う結果になりかねない。

 銃の購入・登録の際に、購入・登録者の背景調査をしたり、銃の特定のためのマイクロ・スタンピングと呼ばれるレーザーによる刻印を行ったりすることはプライバシーの侵害である。

 銃規制の強化が不必要なもう一つの理由は、銃による死者は比較的少数だという事実があるからだ。

 銃の規制強化や個人所有の銃の数が減っても、自殺数は減らない

 

ここで、反対派が根拠にしているのは、次のような数字です。数字が並んで分り難いと思いますが、アメリカの数字を中心に読んで頂ければと思います。まずは表にまとめましたので御覧下さい。

 

                             
 

 
 

銃の保有率

 
 

自殺率

 
 

リトアニア

 
 

0.7

 
 

45.06

 
 

日本

 
 

0.6

 
 

18.41

 
 

韓国

 
 

1.1

 
 

12.63

 
 

アメリカ

 
 

88.8

 
 

12.3

 

 

リトアニアは100人当たりの銃保有数は0.7と世界で最低レベルなのに、1999年には、10万人当たりの自殺者数は45.06と、この種の統計が存在する世界71か国の内、最も多かった。また日本は、銃の保有率は100人中0.6と最低レベルだが、自殺率は、18.41だ。韓国は、銃の保有の面では、1.1だが、銃による自殺率は、10万人当り12.63と一番高い。それに対して米国は、銃の保有率では88.8と世界最高だが、自殺率は、12.3で世界で26位と、上記の国々と比べると低くなっている。

 

これに対しての規制強化賛成派の主張は正反対です。賛成の理由⑬です。(読み易くするために略記しますが、「保有率」は100人当りの銃の保有数ですし、「他殺率」や「自殺率」は、10万人当たりの数字です。)

 

                               
 

 
 

銃保有率

 
 

殺人率

 
 

自殺率

 
 

スイス

 
 

45.7

 
 

0.31

 
 

3.29

 
 

フィンランド

 
 

45.3

 
 

0.4

 
 

4.19

 
 

アメリカ

 
 

88.8

 
 

4.19

 
 

5.76

 

 

スイスとフィンランドは銃の規制が厳しい国だ。そしてスイスの保有率は45.7で、世界で三番目に高い。しかし、銃による殺人数は2009年に24(殺人率は0.31)、自殺数は253(自殺率は3.29)だ。フィンランドの銃保有率は、45.3で世界4位だが、2007年の殺人数は23 (率としては0.4)、自殺数は172(率は4.19)だ。

 

対してアメリカは、保有率88.8、他殺件数は12,632、他殺率は4.19、自殺数は17,352 (率は5.76)2016年の比較では、人口の多い、経済的に豊かな他の国々に比べてアメリカは、殺人率は25.3倍高く、銃による自殺は2010年の統計で8倍だった。

 

さらに、これらの国々での全殺人を分類した上で比較すると、女性の被害の90%はアメリカで起きていた。また0から14歳の被害の91%15歳から24歳までの被害の92%、そして全殺人の82%はアメリカで起きていた。

 

これらは、銃の規制の厳しさの違いの反映だと考えられる。

 

また、賛成派の主張⑨では、銃規制の強化は自殺の減少につながることを示す研究結果を引用しています。2014年の研究では、銃の保有数が減ると、自殺数も減ることが確認されています。また2009年の研究では、銃へのアクセスが州法により制限されると、男性の自殺の減ることが確認されています。特に影響のあったのは、銃保有を許す免許証がないと保有できない制度のあること、そして未成年者への販売禁止だったということです。また、自殺願望を持つ人間が銃を手に入れられないとき、毒物や刃物によって自殺を実行することは考えられないという調査結果も示されています

 

反対派の主張に戻ります。

 

 銃規制の強化は不必要。銃についての教育、また銃を安全に扱うことについての教育によって銃による事故死を防ぐことができる。

 銃規制の強化は、市民が海外から侵略された場合に身を守る機会を奪う。

 銃規制の強化はメキシコで実施されているが効果は現れていない。アメリカでも同じことになる。

 銃規制は人種差別的だ。

 

歴史的に、何か事があるとマイノリティーが銃を持つことに対する規制が強化されて来たという事実があります。

 

 憲法修正第二条は、健康で丈夫な男性が銃を持ち、必要であれば民兵としての活動を通して平和を維持し国を守ることを意図している。

 銃規制の努力は、これまでに効果を示すことができなかった。

 

最後に我が国の状況をまとめておくと、高度成長期だった1970年代後半には、100万丁以上の銃が民間で保有されていましたが、最近では40万以下にまで減っています。

 

 

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2017年8月26日 (土)

銃砲所持の意味すること ――日米差を元に考える――

銃砲所持の意味すること

――日米差を元に考える――

 

アメリカが銃社会であることは良く知られています。そして殺人件数や、10万人当り何人が被害に遭っているのかという他殺率の高いことも良く知られています。それを関連付けて、「銃」 = 「殺人」という単純な形で銃を考えてきたのですが、問題はもっと複雑、かつその根も深いことが分りました。

 

数字を見ながら、説明したいのですが、アメリカにどのくらいの銃があるのか、数字を見ると吃驚します。数字は、ProsCons.orgというサイトに引用されているものを主に使いますが、このサイトは社会的に重要な問題についての賛成と反対の意見両方を、数字を中心に比較対照してくれています。まずは、人口100人当り何丁の銃があるか、という数字です。一人一丁とすると、何人が持っているかと同じことになりますが、一人で何丁も持っている場合もありますので、銃の数の統計です。

 

 一位はアメリカで、88.8丁――9割に近いのです。

 二位はイエメンで、54.8.――アメリカの約半分。

 三位はスイスで、 45.7

 

ここまで見ただけでアメリが並外れて銃の所有率の高いことが分りますが、日本はどうなのでしょうか。

 

日本は164位で、0.6丁です――アメリカの100分の一以下です。

 

(なお、元々の数字の出典はSource: Small Arms Survey, "Small Arms Survey 2007," www.smallarmssurvey.org, 2007 です。)

 

アメリカではこれだけ銃の数が多いのですから、当然、その銃によって犯罪が起き、殺人の被害に遭う人も多いはずです。その統計をグラフで見てみましょう。

 

 

Photo_3  

                           

(このグラフが掲載されていたのは、「社会実情データ図録」という日本語のサイトで、様々な役立つ情報をまとめてくれています)

 

10万人当りの他殺者数は、2000年の数字でアメリカが約6人、日本は0.5人ですので、アメリカは日本の約12倍、銃の数の100倍と比較すると、その差は目立たなくなっていますが、それでも大変多いことは事実です。

 

もう一つ注意しておきたいのは、他殺率が世界で一番高いのはホンデュラスで、10万人当り67.19人で、アメリカの10倍ほどと、とんでもない数字です。しかし、100人当りの銃の数は6.2丁で、世界では88位なのです。これも踏まえて考えると、銃の数が多ければ多いほど、殺人率が高くなる、と簡単に結論してはいけないことが分ります。

 

それ以上に問題の複雑さを痛感したのは、次のグラフを見たときでした。

 

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1999年から2015年までの間に起きた、アメリカにおける銃による死の内訳

 

平均すると、一年では約33千人以上が銃によって死んでいるのですが、その6割近く、つまり、58.7%は、銃を使っての自殺なのです。これは40年ほど前、「殺人」の内訳は、見ず知らずの人を強盗殺人等する件数より、家族や友人知人を殺す件数の方が多いことを教わった時と同じくらい、虚を突かれた思いで受け止めました。

 

アメリカの自殺件数は、一年当りで約37,800人。その内、銃によるものは51.9%つまり、19,600人です。次が窒息死(23.3%)、続いて薬物によるもの(17.0%)、以下は、2%台かそれより小さい数字になっています。

 

日本における自殺者数は、2016年には22年振りに22,000人を下回る21,764人でした。アメリカの人口が大雑把に日本の倍だとすると、この数字だけで日本の自殺件数の多いことが分ります。そして自殺手段については、男性では縊死(66.4%)、ガス(13.3%)、飛び降り(7.1%)、薬物(3.3%)と続きます。

 

さて、日本とアメリカの自殺手段の大きな違いは、銃があるかないかです。仮に、日本でもアメリカと同じように、あるいはそれほどではなくても銃が比較的簡単に手に入り、銃を持つ人がかなり多かったとすると、銃による自殺数も多くなることが推測されます。

 

国際的な比較で、日本の自殺率が多いことは知られていますが、数字を比較するに当って銃がどの程度簡単に手に入るのか、ということも併せて考えることで、日本社会の置かれている状況が如何に深刻であるのかが、浮き彫りになるような気がします。

 

政府も多くの自治体も、自殺防止のための対策に取り組んでいますが、さらなる知恵を得る上で、より正確な実態把握がその一助になることを祈っています。

 

 

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コメント

日本では銃による自殺は、時々警察官がやってニュースになってますね。
警察官の自殺で、銃によるものがどれくらいの率なのかも気になります。もしかしたらアメリカに近い数字になるのでしょうか。
アメリカが銃社会なのは、人種差別などが多いからだと思います。差別する事は相手を信じないのですから、銃で武装して身を守る意識が強いのだと思います。

ある事柄に影響する因子は多いのが現実で、単純な相関で判断するとポリオの原因がアイスクリームになったりしますし、原因と結果が逆だと思えることもよくあります。

最近は、学者の中に喫煙がこれだけ進んでいるのに肺ガンが増加し続けるということから、副流煙が肺ガンを防いでいると主張する人もいるようです。

事実を知るというのは難しいものだ、と今更ながら思うことがあります。

日本の銃も166人に1丁もあるのですか?
警察や自衛隊のも入れてでしょうが、この
数字に驚きました。
1000人に1丁くらいかと思っていました。

「やんじ」様

コメント有り難う御座いました。

アメリカが銃社会である背景は色々あると思いますが、銃規制を強化すべきかどうかについて明日取り上げますので、宜しくお願いします。

「工場長」様

コメント有り難う御座いました。

私の認識不足だけだったようで、アメリカ社会でも銃と自殺の関係について、色々な研究結果があるようです。その一端は、ProCon.orgの賛成・反対意見に反映されていましたので、その要約を明日のブログで御紹介します。

「⑦パパ」様

コメント有り難う御座いました。

猟銃や競技用の銃等、民間のものの総数です。ここで引用したのは、海外の調査機関の数字ですが、総数は71万という数字でした。

ネットで拾うと、最近の日本での数字は39万くらいらしいです。1970年代後半には100万丁もあったらしいのですが、最近は減少傾向にあるようです。

2017年8月23日 (水)

日米地位協定を変えられないのは? ――本音は「変えたくない」でしょう――

日米地位協定を変えられないのは?

――本音は「変えたくない」でしょう――

 

 

昨日に続いて、「嘘」と言えば、昨年12月の「タウンNEWS 広島平和大通り」の記事を再度お読み頂きたいのですが、そのテーマはTPPでした。また、それを受けて「『1984年』を読もう」では、日米地位協定についての嘘を取り上げました。

最近では、オスプレイの度重なる事故やジュゴン訴訟等のニュースでも関心がさらに高まっている沖縄の基地ですが、江崎鉄磨・沖縄北方相が「地位協定は見直さないと」と発言し、その後うやむやになりました。これは嘘と言うよりは無知ゆえに起きた混乱だったのかもしれません。

 

沖縄の歴史や現状そしてあまり理解されていない法的な枠組みを知るには、前泊博盛著の『日米地位協定入門』がお勧めです。

 

             

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もし、安倍政権が、あるいは日本政府が沖縄の人々の気持ちを汲んで、本気で地位協定を改定したいと考えているのなら、この発言を奇貨として世論にアピールし政治的環境を整えることは可能だったのですから、ここにも安倍政権の本音が垣間見えます。

 

真実は皆さんも御存じの通り、正反対です。日本政府、特に安倍政権は、「何が何でも地位協定は変えない」にしがみ付いているのです。

 

そう思える究極的な根拠は、被爆者援護法を求める運動に対して基本懇と呼ばれる諮問委員会が1980年に出した意見の中にある「受忍論」です。つまり、戦争の際の犠牲は国民が甘んじて「受忍」せよ、という方針です。本当のところ、これが国としての戦争と国民との間の関係を明確に述べている言葉です。

 

それ以上に恐ろしいのは、これが戦争ではなくても、国民に被害が生じる場合の政府の態度だと考えると、いろいろな絵解きができることです。例えば福島原発の事故についての政府対応です。

 

地位協定を結ぶに至った日本政府はこの考え方に基づいて態度を決めているとしか考えられません。いや1960年に発効した地位協定が先で、基本懇はその考え方を踏襲したに過ぎないと理解した方が正確だと思われます。この点を浮き彫りにするため、仮に、地位協定を改定したいと日本政府が提案したとして、日米間でどのようなやり取りになるのかを想定してみました。

 

()  日米地位協定を改定したい。特に日本側に裁判権を譲って欲しい。つまり、米兵が、基地の外で犯罪を犯した場合、日本の警察が逮捕し、日本の刑事手続きに従って捜査、起訴、裁判をすることを認めて欲しい。犯罪によって被害を受けた日本人の人権を守るためだ。

 

()  人権を守ることは最重要事項だ、しかし、裁判権を譲渡することはできない。それは、米国政府が、世界のどこであっても米国人の人権を守る義務を課されているからだ。米兵が、日本国内で犯罪を犯したとしても、彼/彼女の米国人としての人権は守らなくてはならない。しかし、被疑者を日本側に引き渡して、日本の制度による捜査や裁判を受けさせると、米本土で保障されている被疑者の権利が侵害される。例えば、米国では弁護人が同席しない場所で警察や検察から尋問されることはない。その権利は保障されているからだ。しかし、日本の警察では弁護人抜きでの尋問が普通で、そのことだけから考えても、米国人の人権は侵害されてしまっている。

 

[陰の声]  もし日本政府が日本人の人権を本気で守る気があるのなら、この時点で、「日本の法律や制度を変えて、アメリカ以上に被疑者の人権が守られる制度にするので、その暁には地位協定を改定して欲しい」といった発言をするはずです。

 

()  ――――――(声なし)

 

[陰の声]  黙って、地位協定をそのままにすることで、日本政府は沖縄の人々の人権を侵害するだけでなく、被疑者の人権を保障する制度への改変にも頬かむりをすることになります。でも、基本懇の「受忍論」を大前提にすると、このどちらも政府としては「当然」の対応だということになります。

 

問題が大きくなり過ぎた感があるかもしれません。でも、ジュゴン保護の立場からの訴訟がアメリカの裁判所で真剣に取り上げられ、基地問題が脚光を浴びるようになるなど、一つずつ、大切な行動を積み重ねることでより大きな波が生れます。

 

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コメント

アメリカ政府の言い分はそうなんでしょうが、でも、この言い方だと、観光で日本に来ているアメリカ人も適用されないと理屈は通らないのではないでしょうか。
また、日本以外の国では、同じでない国もあるのではと思います。
日米安保で、アメリカ軍は日本の法律の規制も憲法の制約を全く受けません。
日本政府は、全く関与できないのです。
東北の大震災では、「トモダチ作戦」と称して、アメリカ軍を日本政府の了解もないのに自由に動かしました。救援用の物資を積んでましたが、あれが武器や弾薬や核兵器が積まれていても日本政府は何も言えなかったでしょうね。
日米安保で、アメリカ軍はこの国を自由にでき、日米アメリカ軍人とその家族は、軍事行動中でなくともその身分と地位を守るための日米地位協定だと思います。
日本の領土には、日本政府とアメリカ軍政府の二つの政府が存在しており、日本政府はアメリカ軍政府に属されているという事でしょうね。
日米安保と地位協定は、二つで一つですから、地位協定だけを改正はできないと思います。
日本は首都圏上空を自衛隊は守ることができない、アメリカ軍に支配された国なんでしようね。

「やんじ」様

コメント有り難う御座いました。

日米間に、安保条約や地位協定等の不平等な関係があり、それを変えなくてはいけないという点については、賛成して頂けたのだと思います。

しかし、日本政府がアメリカ政府に対してそんな提案もしていませんし、アメリカの意向に対しての反論も、あらゆるレベルでしていません。日本政府を変えるためには、私たちが安倍政権や日本政府の基本的な価値観を重層的・具体的に理解して、広範な運動を作るためのエネルギーが必要です。

そのために少しは役立つ想定問答として活用して頂ければ幸いです。

≪一日遅れのそれも雑魚の魚交じり...≫
『戦後史の正体』by孫崎享 をきっかけに、
今、『知ってはいけない ....』by矢部宏治 を読み終えましたが、
知れば知るほど、暗い気持ちに。
国民がもっと賢くならないと、このままズルズル戦後100年を迎えてしまう。
小選挙区制に党議拘束を蹴って青票投じた広島旧1区の
社会党代議士、のような方 or 前文科省事務次官、のような方。
このような秀でた方に舵取りを願わない限り、ことは動かない。
いやそういう他人頼みがよくないのだよ。わかってる。
ひとりびとりが考え、出来る範囲で行動する。これね。
でも凡人はスーパーマン(ウーマン)を期待してしまうのですワ。

プラトンやカント、ニーチェのような偉人・哲人たちも賢人政治に期待していたようですので、スーパーマン(ウーマン)の存在と役割は人類にとって自然なのかもしれません。

そして、ニュートンやアインシュタインのような天才の仕事も、時代の流れを考えると、天才と呼ばれた彼らではなくてもいずれは誰かが同じ結果に辿り着いたであろうという見方もあるようです。それを政治の世界に敷衍すると、必要な時にはスーパーマン(ウーマン)が登場するはずだと楽観視して良い、と強弁することも可能です。

それも信じつつ、地道な努力も続けたいと思います。

2017年8月 8日 (火)

NHK BS 今夜9時から  「アナザーストーリーズ」 ――オバマ大統領広島の地へ~歴史的訪問の舞台裏――

NHK BS 今夜9時から 

アナザーストーリーズ」

――オバマ大統領広島の地へ~歴史的訪問の舞台裏――

 

番組の予告から

2016527日、バラク・オバマが、現職のアメリカ大統領として初めて広島を訪れ、被爆者と抱擁を交わした。あの歴史的訪問はいかにして実現したのか?その裏には、高いハードルを越えようと懸命に努力した日米両国の物語があった。思いをホワイトハウスに伝え続けた広島。核兵器を使った唯一の国として“道義的責任”に向き合おうとしたアメリカ。大統領のスピーチライターが明かす、アナザーストーリー」

より詳しくは、番組のサイトを御覧下さい。


私も取材を受けました。スピーチライターと米兵被爆者の調査を続けた御自身も被爆者の森重昭さんに焦点が合わせられるようですが、一見の価値があるテーマだと思います。

 

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2017年7月21日 (金)

同じお題で書きましょう ――「スカッとした話」とは言えないのですが――

 

同じお題で書きましょう

――「スカッとした話」とは言えないのですが――

 

大まかな比較になりますが、アメリカの小売店と日本のそれとを比べると、接客は日本の方が丁寧だという印象です。それも店によりますし、販売商品等にもよりますから一概には言えませんし、長く住んでいるとその土地の雰囲気にも慣れてきますので、普段の生活ではあまりストレスには感じなくなるものです。

 

そんな中で、郊外にあったSears(シアーズ)には良く行きました。特に、DIY関連の道具や材料は品揃えも豊富で品質も定評がありましたので、頼りにできる店でした。

 

             

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By Niceckhart (Own work) [CC BY-SA 3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], via Wikimedia Commons

 

何を買いに行ったのかは覚えていないのですが、ある夕方、Searsの自動車部品売り場で私の番を待っていました。でも、前のお客さんと店員さんとの間はちょっとぎくしゃくしていて、それも店員の側が何かにイライラしている感じでした。

 

私の番になって、「What can I do for you?」という店員の声も荒っぽく苛立っていましたし、顔付きもちょっと険しさが残っていました。でも、根っから意地悪そうな人でもなく、何より若い学生っぽさがありました。因果なことなのですが長く教える立場にいたため、若い学生くらいの人を見るとつい一言出てきてしまうのです。

 

「ことによると、あなたに取って今日はいろいろ嫌なことがあったのかもしれない。そうだとしたら同情します。でもそれと、今日たまたまこの店にやって来た私たち客とは関係ないのでは?

 

一瞬の間をおいて、その店員の表情が変りました。

 

「あなたの言う通りです。あなたとは関係ありません。今日という日がもっと悪くならないように努力します。」

 

 

買い物を終えて、お互い同士「Have a good day!」そして「Have a good day!」と言って別れましたが、余計な一言かも知れなかった言葉の意味を汲んでくれた若い店員の賢さに感心しながら一日を締め括ることができました。彼に取っても少しは良い日になったのであればそれ以上望むことはありません。

 

 

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コメント

コメント失礼します。
まさに、このブログを読んでスカッと致しました。指摘を受けて直ちに反省し態度を改めた若い店員さん。素晴らしいですね。今の日本政治家の現状に嫌気どころか嫌悪、どこまで国民をバカにして、どれだけ嘘をつき続けるのか。みえみえの言い逃れ、虚偽答弁、自分自身に恥ずかしくないのか、、間違ったり、悪いと思ったら謝る、責任を取る。要職を辞す。当たり前の事だと思います。
店員さんの様な態度こそがスッキリとした尊敬に値する生き様です。

参加ありがとうございます。

若い店員さん、とても偉いですね。なかなか素直に
なれるものではないし、ましてや指摘されると反抗
したくなるのが若者じゃないですか。素晴らしいお話
をありがとうございました。

先生の言い方も素晴らしかったんですね!

こういう互いの思いが平和へと繋がって行くと思います。

「ハクセキレイ」様

コメント有り難う御座いました。大統領が罷免されること必至だったアメリカのウォーターゲート事件では、元々の盗聴より、それを隠そうとした嘘の方がより重く糾弾された記憶があります。

誰が読んでも真実としか思えない記録を否定し、自分で言った言葉も認めない政治家たちには政治に関わる資格などありません。

次の選挙、そしてその次の選挙、さらにこれからの数年間のすべての選挙で、都議会選挙と同じように自民党・与党には投票しないという決意を有権者がすれば政治は簡単に変るはずなのですが--。

「⑦パパ」様

コメント有り難う御座いました。こんなに素直に話が通じるのは例外だと言った方が良いかもしれません。でも、言葉がより大きな意味を持つ大学や言葉を大切にしている人たちの間では、このような会話が比較的多かったような気がします。

とは言え、どんな世界でも「自分こそ正しい」と信じて疑わない人たちの数も半端ではありません。となると、権力を持って、しかも「自分の言うことが全てだ」と根っから信じ込んでいる政治家たちが一番危険なのかもしれません。

「ふぃーゆパパ」様

コメント有り難う御座いました。そうですね。冷静さと謙虚さ、そして寛容さが平和の三本柱かもしれません。

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