生活

2018年8月18日 (土)

早朝ウォーキングを楽しんでいます ――今の季節の田圃は絶景です。――


早朝ウォーキングを楽しんでいます

――今の季節の田圃は絶景です。――

 

このところ、少し涼しくなってきましたが、20年近く続けて来た早朝のウォーキングのペースが上っています。そして、都市部とは違った楽しさも加わりました。季節毎に変る田園風景です。特に今の季節の田圃の美しさには言葉もありません。スマホで簡単に写真の取れることに感謝しています。

 

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イノシシ除けの柵が左下に見えます。

 

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向う側のハウスは最近できたものです。農業は盛んですが、人口は減っているようです。

 

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稲の実る速度が少しずつ違います。収穫の時期も迫っているようです。

 

元々1時間歩く予定で設定したコースですが、今では50分で歩けるようになりました。それはそれで喜ぶべきことなのですが、もう10分余分に歩くため、どこか「寄り道」的な新たな迂回コースを探しています。

 

[2018/8/17 イライザ]

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2018年8月16日 (木)

手動式芝刈り機 ――昔懐かしい機械です――


手動式芝刈り機

――昔懐かしい機械です――

 

田舎の夏は、朝早くから始まります。まだ、陽が差さない内に、あちこちから草刈り機の音が聞こえて来るのです。「草刈り」の代りに「刈り払い」とも呼ばれるようです。田圃の畔は勿論のこと、田圃に降りる土手も、道路の縁まできれいに刈るのが決りになっているようです。公的スペースだと思われるところは、農事組合法人の仕事なのでしょうか、何人かの方からなるチームで素早く刈って行きます。頼もしい限りの姿です。その結果はこんな具合に美しい「田園」です。

 

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ここまで本格的ではありませんが、我が家でも、庭とその周辺の草刈りは定期的にしています。少し伸び過ぎると、親切な御近所さんが「ついでに刈っておきましたよ」というようなことになってしまいますので、「あまり伸びない内に」が鉄則です。

 

刈り払い機の定番はエンジン式です。プロの皆さんは大体こちらを使っているようですが、それも、2サイクルか4サイクルかで使う燃料が違います。4サイクルはガソリン、2サイクルは混合油だそうです。しかも、エンジンですからスパークプラグ等が必需品ですし、メンテには手間が掛ります。

 

出来るだけ簡単な機械をということで、電動式、しかも充電式ではなく、コードで電源につなぐ有線方式のものを買いました。広い田圃の草刈りには使えませんが、我が家のような庭とその周辺では全く問題がありません。

 

というのは、実は強がりで、何年も使っていると、そして年を取ってくるとコードを引っ張っての草刈りが、ちょっと面倒臭くなってきます。面倒臭さの理由の一つは、機械の重さです。(写真を撮るためだけに持っていますので、コードはつないでありません。)

 

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モーターを地面から少し離して持たなくてはなりませんので、その分の力が必要です。筋力増強も一つの解決法なのですが、それとは違う方式で欠陥を補える芝刈り機がありました。回転式、または手動式の芝刈り機です。

 

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これを押すだけで、回転する刃が草を刈ってくれます。しかも、刃の部分を手で持つ必要はなく、両側にある車輪が支えてくれていますので、必要なのは押す力だけなのです。こんなにエレガントな古典的芝刈り機は、1950年代のアメリカ映画にも登場していたくらいの実績があります。

 

斜面に使えないという不便さはありますが、一番広い平面の部分は問題なく芝が刈れます。ということで、その部分は手動式を使っての家人の担当ということになり、御近所さんを心配させることなく、綺麗な芝生を楽しんでいます。

 

[2018/8/13 イライザ]

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2018年8月14日 (火)

自然木ベンチの鉋掛け ――元々の木の色に戻りました――

自然木ベンチの鉋掛け

――元々の木の色に戻りました――

 

サンデッキの表面をサンダーで研磨した勢いで、もう一つ、気になっていた庭のベンチの「美化」にも挑戦しました。これは、御近所さんがクリスマス・プレゼントとして持ってきた下さった貴重な自然木そのままのベンチとテーブルです。

 

再度、そのベンチの色を御覧下さい。雨風に晒されたせいでしょうか、ちょっと灰色がかっています。これも文明の利器、サンダーできれいになるのではないかと思ってしばらく頑張ってみました。

 

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でも、灰色の層がかなり厚くなっていたようで、目の荒いサンドペーパーを使ってもサンダーでは埒が明きません。いっそのこと、鉋で削った方が良いのではと考えて、何年も使っていない鉋を持ち出しました。

 

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鉋の方に気を取られて、ベンチの「before」をアップで撮り忘れたのですが、座面が終った時点で、背面はまだ灰色のベンチです。

 

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背面に鉋を掛けるのは、木目も考慮しながら斜めに掛けることになるので、利き手だけでは上手く行かず、左手も使って何とか終らせることが出来ました。その結果がこちらです。

 

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元々の木の色が蘇って、サンデッキと合わせて庭全体が明るくなりました。自然を楽しむにしても、全てを自然に任せておけば良い訳ではなく、メンテナンスも小まめにすることが大切だという教訓も学ぶことが出来て、残り少ない夏を目一杯楽しみたいと思っています。

 

[2018/8/13 イライザ]

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コメント

凄い出来上がりですね。しばらく鉋かけやサンダー磨きやっていません。それどころか先日町内の清掃に草刈り機を出して頑張っていたのですが、突然エンジンストップ!
どうやら混合ガソリンでなく、生のガソリンを給油したようでエンジンが焼け付いて「はいそれまでよ」ドジな私です。

「気まぐれ放談」様

コメント有り難う御座いました。

改めて鉋の威力に驚きました。

草刈り機は使うのが難しいですね。私は電動式を使っていますが、最近は「手動式」も導入しました。これについてはまた報告させて下さい。

2018年8月13日 (月)

サンデッキの表面に鉋掛け ――その後には、ニスを塗りました――

サンデッキの表面に鉋掛け

――その後には、ニスを塗りました――

 

もう2か月前になりますが、懸案のサンデッキが完成しました。御近所のEさんそしてTさんのお陰です。

 

その時点では自然の木肌の色が美しく、全く問題はないのですが、雨も降りますし、冬の厳しい寒さにも耐える必要があります。表面に木材保護のための塗料を塗らなくてはなりません。できれば、木の色を生かすようなものをと探してみましたが、ちょうど良い塗料がありました。

 

しかし、塗料を塗るのにはその準備が必要です。木の表面をスムーズに削らないと、塗料が上手く定着しません。サンドペーパーを使って、表面を研磨するのですが、サンデッキの表面積がかなりあるので、手仕事では無理そうです。ということを口実に、何年か前から欲しいと思っていた電動サンダーを買って、サンデッキの下処理をすることにしました。

 

買ったのは、ボッシュの吸塵オービタルサンダーです。サンダー、つまりサンドペーパーで表面を研磨する機械ですが、その原理は、摩擦によって表面を削り取ることですので、削り滓が出てきます。それを四方に散らしておくのではなく、掃除機と同じ原理で吸い取って、まとめて捨てることが出来る機能が付いている優れものです。

 

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実際に使ってみると、サンドペーパーもいろいろな種類があり、目の細かさも種類が多くて、何度か我が家とジュンテンドウの間を行き来しましたが、結果はとても上手く行きました。なんだか、プロになったような気持でした。

 

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それに、アマゾンで買った屋外用のニスを塗って全部仕上がりました。この作業は6月末には終っていたのですが、その後、豪雨災害や酷暑等があり、今日ようやくアップすることになりました。

 

サンデッキは昼間の溽暑の間には使えませんが、夜、少し涼しくなってから星を見ながら寛ぎの一杯を傾けつつ、至福の一時を過しています。

 

[2018/8/12 イライザ]

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2018年8月 4日 (土)

ジャガイモとインゲン ――我が家で穫れた野菜です――

 

ジャガイモとインゲン

――我が家で穫れた野菜です――

 

長い間、夏野菜は簡単に作れるものだと思っていました。ボストンに住んでいる間、夏になると美味しいトマトとキュウリ、そしてナスは我が家の庭で穫れたものを食べられたからですし、その後、友人たちの話を聞いても、その三種類については「問題がない」という認識だったからです。

 

ところがこの数年、どうも上手く行きません。先輩たちの意見によると、「土壌改良」が必要そうだという結論で、春先に畑を耕し、鶏糞と牛糞、そして油粕の三種を土と混ぜることにしました。友人に小型耕運機で耕して貰ったせいもあって、土がフカフカになりましたので、小松菜、青梗菜、ホウレン草、大根等を植えてみましたが、大成功でした。

 

一寸時期をずらして植えたのがジャガイモとインゲンですが、これも大豊作でした。先ずこちらがジャガイモです。これだけで4.5kgありました。

 

               

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そしてインゲンです。良く見て頂くと分りますが、インゲンが沢山なっています。

 

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全部収穫してしまっては食べ切れませんので、ほんの一部だけです。

 

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両方並べると豊かな気持が3倍くらいになりましたので、そちらも御覧下さい。

 

 

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早速、ポテトとインゲン、それにベーコンを入れたサラダで美味しく頂きました。

 

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とは言え、トマト、キュウリ、ナスの課題は未解決です。来年は上手く行くと良いのですが―――。

 

[2018/8/3日 イライザ]

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2018年8月 2日 (木)

「アベノミクス」に騙されるな! (その3) ――累進課税が成長の原動力――

 

「アベノミクス」に騙されるな! (その3)

――累進課税が成長の原動力――

 

再度、立命館大学の大田英明教授の2007年の論文「所得格差および税制と経済成長 ――中長期的影響:分配なくして成長なし――」(これを大田論文(0)と呼んでおきます)に戻って、合せて大田論文(II)の内容も御紹介したいと思います。

 

これら大田論文の凄いところはいくつもあるのですが、その一つは、『21世紀の資本』の著者として2015年頃には話題の人として取り上げられたトマス・ピケティ教授の理論を、その10年前には論文として発表していたことです。それが(0)です。

 

『週刊現代』の2015222日号に、ピケティ理論の分り易い説明がありますが、そこでは、ピケティ教授の貢献を次の三つだと紹介しています。

 

               

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2. については、1. の一部だと考えられますし、3. こそ大田教授による分析の中核です。早速、(0) と (II) の内容に入りましょう。念のため、(II)のタイトルを再度、掲げておきましょう。

 

(II)  「Economic Growth through Distribution of Income in Japan: Road to Stable Growth with Progressive Income Tax System」です。大雑把に訳しておくと、「所得配分による日本の経済成長――累進課税制度を元にした安定的成長への道」です。

 

(A) 格差の存在をデータで示す

 

所得格差、経済格差、富の格差、等いろいろな言葉が使われていますが、大田論文(0)のはしがきが、分り易い解説ですので、再度お読み頂ければ幸いです。

 

加えて、最近の動向も含めて、大田論文(II)で使われているグラフを何枚か見ることで、格差が拡大していることを確認しておきましょう。まず、一番簡単に格差を知るための数字がジニ係数ですが、この数値が大きくなってきている、つまり不平等の方向に社会が動いているのです。

 

 

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当然家計支出も右肩下がりです。

 

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それは世帯当たりの平均所得が減ってきているからです。

 

 

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勿論、実質賃金も減ってきています。このグラフは、NIPPONの数字、というサイトからお借りしてきました。

 

 

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ここまで見て来れば、格差が拡大していることを疑う余地はありませんが、ダメ押しとして、貧困率をチェックしましょう。貧困率とは、所得水準の標準値(メディアン)に比べ半分以下の所得層の比率を指します。

 

 

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(B) 累進化が成長を促す

 

格差の存在は、社会正義の立場からは大問題です。その理由だけ考えても是正されるべき状態であることは言を俟ちませんが、大田論文が示したのは、税制をより公平なものに変えることが、経済成長そのものを促すという経済的なメリットもある、ということなのです。

 

この結果を示すために、大田論文の(0)(II)では、対象にした年の税・社会保険負担率より、累進度の高い三つのケースについてシミュレーションを行いました。我が国の所得階層は全体で18のグループに分けられているのですが、実際の家計調査(2013)に基づき各所得階層の消費性向を計測した上で、各階層でどのくらいの額の負担になるのかを計算し、その結果としてどの程度の可処分所得が残るのかを算出、それを元に、家計支出を推計しています。

 

まず、三つのケースの税・社会保険負担率は次の通りです。ここでは(II)を取り上げます。

(i) ケース1           最低所得層の負担率は7%で、最高所得層の負担率は35%

(ii) ケース2           最低所得層の負担率は3%で、最高所得層の負担率は45%

(iii) ケース3           最低所得層の負担率は2%で、最高所得層の負担率は50%

 

念のために2013年の実際の負担率は

最低所得層の負担率は11.9%で、最高所得層の負担率は30.8%です。

 

ケース1、ケース2、ケース3、それぞれの場合に、18に分類された所得の額では、負担率がどのくらいになるのかを決めておかなくてはなりません。それを示しているのが次のグラフです。

 

 

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2013年当時の実効負担率の逆進性と、ケース3の累進性の高さによるその修正との対比が良く分ります。

 

さて、このシミュレーションの結果をまとめたのが次の表です。

 

 

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ケース1から2、そしてケース3と、累進性が高まると、それに連れて消費額も多くなり、また税・社会保険負担率も上がることが読み取れます。つまり、税収面での改善がその成果の一つだということです。さらに、その結果として、GDPがそれぞれ、2013年の実際の値より、約1パーセント、1.6パーセント、そして2.1パーセント上昇することが分ります。つまり、累進課税によって成長が促されるのです。

 

税の逆進性が成長を阻害する例として、大田教授が取り上げたのは、消費税率です。2013年は、未だ消費税率は5パーセントでした。仮に、税率が8パーセント、10パーセント、15パーセントに上げられた場合、それが成長にどのような影響を与えるかの試算を行っています。その結果が、次の表です。

 

 

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消費税率を5%から8%に引き上げた場合は、消費支出は3.5%落ちることになり、GDP成長率は2.0%下ります。消費税率を5%から10%に引上げた場合、消費支出は5.5%GDP成長率は3.2%引き下げ、15%に引上げた場合、それぞれ10.4%6.1%マイナス方向に働くことになります。これが(Tab.5-2)の内容です。

 

(実際、20144月の消費税引上げに伴い2014年度GDPのマイナス効果は▲2.85%となりました。これはここに引用した大田教授のシミュレーションの 2.0%をさらに上回る大幅なマイナス効果です。)

 

[最後に一言]  人口の0.01パーセントの人が、一国の資産の99パーセントを保有しているような「格差」は、一人一人の人間の尊厳さから考えて許されて良いはずはありません。それは、社会正義とか公平性、といったどの社会でも満たさなくてはならない、最低限の「常識」「良識」「公共の福祉」「幸福の追求権」といったジャンルでの判断です。それはそれで大切にし、社会共通の価値として、次の世代にも引き継いで貰う必要があります。

 

それに対して経済学は、最終的には、物質、中でもお金という尺度で物事を測り、その視点からの合理性を追求する学問です。そしてその対象として扱われてきたのは「市場」という一種の化け物なのですが、それを支配している法則は、しばしば「見えざる大きな手」という表現をされてきました。「化け物」に喩えられてきたのは、「見えざる」という言葉が示すように、私たちには理解不可能な側面があるからなのです。

 

しかし、大田理論(と敢えて呼びたいと思います。大田論文の重要性を強調したいからです。いうことはピケティ理論も)が示してくれたのは、社会正義や公共の福祉の範疇に属することとして捉えられてきた「累進課税」という仕組みが、実は、資本主義経済の柱の一つである成長という概念と密接に結び付いているということなのです。

 

多くの経済の専門家が万という単位で発信してきたにもかかわらず当ることの少なかった未来予測を見るだけでも、経済学不信に陥る気持は理解できるのですが、大田理論が私たちの示してくれたのは、経済学という学問の正統性と言ったら良いのでしょうか、人類が生存して行くに当って必要とする知恵も提供してくれる、深い哲学的な側面も備わっている学問である、ということなのではないかと思っています。

 

[2018/8/1 イライザ]

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コメント

山根終身会長、田中理事長、安倍首相、何か皆同じ匂いがしますね。

最近では、新自由主義のチャンピオンだった・IMFでさえも、格差を是正するような税制が重要という考え方になっていますね。ラガルド専務理事はそもそも、労働法と反トラスト法の女性弁護士ですので。今の日本の財務省は、新自由主義のチャンピオンだったころのIMFの理論にアメリカ留学で洗脳された人が幹部ですので、時代錯誤になっていますね。

「酷民」様

コメント有り難う御座いました。

「類は友を呼ぶ」とは良く言ったものですね。

「hiroseto」様

コメント有り難う御座いました。

あれだけ世界的なブームになった、ピケティくらいは読んでいて欲しいです。でも、それを日本の状況を踏まえて証明してくれた大田理論を採用するだけの知力が安倍政権にはないということなのでしょう。

2018年8月 1日 (水)

「アベノミクス」に騙されるな! (その2) ――「アベノミクス」の実態は「安倍のミス」――

 

「アベノミクス」に騙されるな! (その2)

――「アベノミクス」の実態は「安倍のミス」――

 

立命館大学の大田英明教授の2007年の論文「所得格差および税制と経済成長 ――中長期的影響:分配なくして成長なし――」のはしがきを御紹介しましたが、それをさらに敷衍した二つの論文が、「アベノミクス」の真実の姿を完膚なきまでに、白日の下に晒しています。

 

一つは、(I) Why the monetary easing under ‘Abenomics’ has been ineffective in   recovery of the Japanese economy?:  Integration of the markets between the US and Japan」です。「アベノミクス」の下に行われた金融緩和が何故日本経済の回復に効果を挙げなかったのか--日米の市場の一体化」とでも訳しておけば良いのでしょうか。

 

もう一つは、(II) Economic Growth through Distribution of Income in Japan: Road to Stable Growth with Progressive Income Tax System」です。大雑把に訳しておくと、「所得配分による日本の経済成長――累進課税制度を元にした安定的成長への道」です。

 

「アベノミクス」とは、「三つの矢」として①金融緩和政策、②財政政策、③構造改革の導入を柱としています。最初の金融緩和のみ過去5年以上継続していますが全く実体経済の回復には効果がありませんでした。また、二番目の財政支出は2013年度の最初のみ公共支出を拡大しましたが、その後、政府は一貫して緊縮政策(GDP比で前年比マイナス)を継続しています。これは景気回復には逆効果です。また、3番目の構造改革は労働市場の自由化(派遣法の自由化、労働関係法案など)や経済特区を外資誘致の柱にする(例:カジノ法案など)を導入するものであり、直接的に経済成長を促進するどころかむしろこうした規制緩和は勤労者の賃金水準はますます低下するような政策をとっており、事実上、アベノミクスは経済成長を促進するものではありません。むしろ富裕層と大企業を優遇することのみ力点を置いたものです。これは一連の資産課税の減免、法人税の軽減措置の導入などにも表れており、法人税収は過去20年間一貫して低下しています。

 

その結果として、前にも示した経済の基本的な体系の内、賃金の増加については、高齢者であれば、年金額の減少と税金や保険料の上昇で、「増加」したのは支出だけということは実感されていると思いますし、働いている皆さんの中では、実際に賃金が増加しているとは感じていない方々の方が多いのではないでしょうか。この背景には、アベノミクスの第3の矢にあたる規制緩和策の一環として労働市場の完全自由化に伴う非正規雇用の拡大があります。このため、労働賃金全体を大幅に抑制することとなり、現在では、求人広告の過半数は非正規雇用です。非正規雇用は正規雇用の年収の/1/3にしかすぎません。このため、こうした規制緩和は着実に一般勤労者の賃金水準を低下させてきました。また、日本はOECD諸国でも貧困層の比率は本も高い国の一つです。

 

金融緩和によって、市場に出回っているお金の量が増えれば、その中の一定の割合が投資に回されますので、「投資の拡大」につながるはずなのですが、大田論文の(I)では、それが起きていないことを証明しています。ただし、大田論文についての解釈はあくまで私の独断と偏見に依存していますので、誤りがあったり、誇張があったりすれば、それは私の責任ですので、その点についてお断りしておきます。

 

さて、マスコミには「マイナス金利」とか「質的・量的金融緩和」とか「異次元金融緩和」といった

難しい言葉が飛び交っていますが、基本的には、日銀の操作で「市場」、つまりお金のやり取りをする世界のことをこう呼んでいます。その中で扱われるお金の量が「異常に」増えているということです。それが、回り回って景気を良くして、賃金も上がるといった未来図を描いているのが「アベノミクス」なのですが、大田論文(I)では、この「金融緩和」は経済成長率や実体経済の回復にはほとんど効果がなかった(株価は成長率にほとんど関係ありません)という結論になっています。つまり、「アベノミクス」は失敗だったのです。特に2013年のアベノミクス導入の重要目標とされたインフレ目標の年2%は依然として達成せず、デフレ脱却には至っていません。

 

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By Wiiii [GFDL (http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html) or CC BY-SA 3.0  (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], from Wikimedia Commons

 

その結論に至ったのは、BVARという統計手法を使って、日米の金融や経済指標に関連のある数字を、分り易いモデルに変換し、しかもいくつかの数値の間の因果関係もハッキリさせたからです。こうした高度の分析の結果、金融緩和によっては実質的に経済が上向きにはならなかったことを示しています。

 

他の経済学者の分析と違う点は、一つには、日本という国内だけに視野を限らずに、日米両方を同時に考察したことです。またその際、日米の金融緩和政策の時間的な差も考慮した上での分析になっているという点です。

 

確かに、金融緩和によって、日米にはお金の量が増えました。しかし、それはアメリカの都合に依って時期・量が決められていたので、アメリカの景気回復には役立ったけれど、日本の景気回復とはつながらなかった、というのが一つの結論です。具体的には、米国の量的緩和(QE)の終了した201410月に合わせて日銀は量的・質的緩和(QQE)も第二弾としてマネー供給を大幅に拡大してきており、それが国際資本移動に伴い米国市場に流入し、大半は米国市場など国外に流出してきたことがあります。すなわち、日本よりむしろ米国のために大量のマネーを日銀は供給してきました。

 

さらに、日銀の金融緩和によって増えたお金は、日米ともに、生産性を高める部門に使われたのではなく、短期的かつ投機的な使い方をされてしまいました。日本国内では特に(米国では株価上昇による資産効果で一般国民も消費を増やし、企業も設備投資を増加させる効果がみられましたが、日本ではそれは見られませんでした(日本では株保有は資金に余裕のある富裕層が中心で一般庶民は米国のように保有せず銀行預金という特徴があるからです。)つまり、「アベノミクス」が目的とした「投資の拡大」にはならなかったというのが、もう一つの結論です。

 

それでは、日本経済を復活させるためにはどうすれば良いのか、という問に答えてくれるのが大田論文(II)です。解決策は、経済学の基本に戻って、しっかりした累進課税制度を採用することです。つまり、お金持ちからは、貧乏人よりたくさんの税金を払って貰うという税制にしよう、ということです。そして、所得の少ない人に取っては、裕福な人よりも大きな犠牲を払わなくてはならない消費税の「逆進性」を改善することで、その結果として大多数の国民の中低しょててく層の消費拡大が見込めます。

 

大田論文(II)は、(I)より分り易いので、次回をお楽しみに。

 

[2018/7/30 イライザ]

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2018年7月30日 (月)

「アベノミクス」に騙されるな! ――経済も、原点に戻って考えよう――

 

「アベノミクス」に騙されるな!

――経済も、原点に戻って考えよう――

 

台風12号が上陸し、特に小田原から熱海を中心に太平洋側では大きな被害が出ているようです。お見舞い申し上げます。さて、予断は許されませんが、広島県内の被災地への影響は最悪のシナリオにはならなかったようで、少しホッとしています。でも、台風の進路には吃驚しました。Yahooの天気予報で台風を調べたのですが、29日の13時に、台風の中心は宮島の真上でした。そして管弦祭も中止になったとのこと、自然の力の大きさを認識せざるを得ない7月になりました。

 

               

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台風や豪雨災害による被害を最小にするため、政治の果す役割の大きいことは言うまでもありませんが、我が国の政治の最優先事項の一つとして災害対策を捉えるべきだ、という立場から「防災省」の創設を提案しています。

 

市民・国民・庶民の生命や生活には関心のない安倍政権が、世界の見方を一夜にして転換するとは思えませんが、それでも、私たちが少しでも説得力のある材料を見付けて、少しでも多くの人たちと共有し、マスコミの中に少数ながら残っている良識の持ち主たちとも協力して、何とか世論のうねりを作りたいと思っています。

 

そのためには、かなりの程度数値化ができる経済の面からの分析が有効だと思います。幸いなことに、私の身近な人たちの中には金融や経済の専門家も多く、このところ御紹介して来た森嶋通夫先生等、尊敬する経済学者の方たちからも学んできましたし、今で、経済の分野での気骨ある方々の発言には注目してきています。そして、天は私たちを見捨ててはいなかったのです。

 

たまたま目にした立命館大学の太田英明教授の論文は、経済学の基本的な部分と、原点から点検した「アベノミクス」の本質についての「目から鱗」としか表現できない素晴らしいものだったのです。大田先生は広島市の出身で、東大の経済学部を卒業後、ケンブリッジ大学を経て、国連工業開発機関や野村総合研究所、シンガポールの経済研究所、愛媛大学等で国際経済を中心に世界的な研究・調査活動を行い、現在は立命館大学の教授として活躍されています。被爆二世として政治にもずっと関心を持ち続け、専門分野を離れてでも、日本の政治と経済を立て直すという使命に駆られての活動も続けて来られています。

 

それは、2007年に愛媛大学の法文学部論集に掲載された論文「所得格差および税制と経済成長 ――中長期的影響:分配なくして成長なし――」というタイトルにハッキリと示されています。略して「大田論文」、さらに略して「論文」と呼びましょう。勉強の好きな方には、この論文をお勧めします。

 

「アベノミクス」と経済学の基本とを結び付けるために、官邸のホームページから出発しましょう。そこには「アベノミクス」を説明するための、簡単な図式が掲載されています。

 

 

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つまり、「アベノミクス」が目指している「持続的経済成長」のためには、「消費の拡大 ⇒ 企業業績の改善 ⇒ 投資の拡大 ⇒ 賃金の増加 ⇒ 消費の拡大」という、良い循環が作られなくてはならないという、基本が描かれています。

 

それに対して「大田論文」では、所得格差を切り口として、ここに掲げられている4つの項目が、残念なことに上手く回っていないことを示しています。「大田論文」で取り上げているのは、2006年までの日本経済なのですが、それからの10年余りの傾向も基本的には同じだそうですので、説得力のある数字やグラフ、図表等は「論文」からお借りします。

 

論文ですから、短い言葉の中に内容を圧縮し、かつ論理的な議論を展開しています。論文を読むことに慣れていないと、最初の一二行で諦めてしまう人も出てきます。私が一緒に、少し寄り道をしながら、「解説」といった形で「はしがき」の趣旨をお伝えできればと思います。

 

「はしがき」

 

 日本社会における「所得格差」や「経済格差」は悪化しています。まず、所得分配が平等かどうかを示すジニ係数は一貫して「不平等」の方向に悪化しているのです。―― (ここでジニ係数の説明をしたいのですが、長くなりますのでまたの機会にします。大切なのは、この係数は01の間の値を取り、この値が0に低いほど、平等に近い所得分布になっているということです。一人の人だけに所得があり、その他の全ての人は、全く所得がない場合、ジニ係数は1になります)

 その理由としては色々な説明がされています。例えば、(a) 終身雇用制度の崩壊 (b) 正規雇用者と非正規雇用者やパートの間の賃金格差 (c) 高齢所帯の増加 (d) 若者のフリーター層の増加等です。

 しかし、それら以上に説得力のある説明は税制の影響です。税と経済成長についての因果関係については、論文中で検証されます。しかし、経済成長に関係付けるのと同時に、一人一人がどれだけ豊かな生活を送っているのかも大切です。税の面でお金持ちが優遇され、中間層以下の人たちには、そのしわ寄せが押し付けられている事実をしっかり把握することも大切です。

 お金持ちほど、税金の面で優遇されており、その結果足りなくなる分は、中間層以下の人たちの税負担で補っているということを具体的に見てみましょう。

 (a) 80年代から本格化した所得税の累進制緩和によるフラット化の流れがありました。 (b) それに加えて、1989年には逆進性の強い消費税が導入されました。 (c)しかも、その税率は当初の3パーセントから、1997年には5パーセントに引上げられました。(その後、2014年には8パーセントに引き上げ)られました。 (d) 2007年以降本格化する所得控除廃止措置等によって、中間層以下への負担が増加していることが挙げられます。

 それに対して、富裕層は最高所得税率が37 2007年度より40%),地方税は13%(同,10%),合計50%と80年代初の90%程度に比べ大幅に負担が軽減されています。

 こうした施策を正当化するために、「トリクルダウン」理論という、とんでもない考え方が使われてきました。つまり、お金持ちが自由に使えるお金が増えると、「金持ちは沢山お金を使う ⇒ それが段々下にまで落ちてきてさらなる消費につながる」から社会全体が潤うという構図で、経済が活性化されるというものです。

 しかし、こんなことは起こらないということが学界の定説になっていますし、アメリカでは父ブッシュ大統領がこれは、「原始的宗教の信仰に類する理論」だと一蹴したことでも知られています。

 結局、「経済学的に考察すると,国民経済全体からみれば,富裕層の消費は大きな波及効果は望みにくく,大多数を占める中低所得層の可処分所得の拡大に伴う消費拡大なくして安定的な成長は望めない」というのが結論です。

 そして「アベノミクス」では、この考え方とは正反対の施策を展開してきた、ということが問題なのです。

 

「アベノミクス」については次回以降も続きますが、私たちにも読める著書の一つに『IMF(国際通貨基金) 使命と誤算』(中公新書)がありますので紹介しておきます。

 

[2018/7/29 イライザ]

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2018年7月29日 (日)

「忖度」をしない気象庁 ――何故、財務省や文科省とは違うのでしょうか――

 

「忖度」をしない気象庁

――何故、財務省や文科省とは違うのでしょうか――

 

75日の夜「赤坂自民亭」を開いて、自民党の幹部たちが安倍総裁三選に向けての大宴会を開いていたことで、多くの人々は、安倍政権が如何に庶民の命や生活には無関係な存在なのかを改めて確認することになり、その結果、怒ったりガッカリしたりといった気持になっています。さらに次の6日の夜には、首相公邸に自民党無派閥議員を集めて、総裁選挙についての根回しをしていたのですから、何をか言わんやです。

 

そんな自己中心的かつ驕慢・破廉恥な政治集団にどう対抗すれば良いのかを考えるに当り、実は5日そして6日の状況が素晴らしいヒントを与えてくれています。

 

読売新聞の報道によれば、5日には、「土砂災害の恐れが高まったとして、午後1時現在、神戸市で約10万人に避難勧告が出されたほか、大阪北部地震で震度6弱を記録した大阪府茨木市や、神戸市で避難指示が出るなど、3府県の15市町で計約20万人に避難指示・勧告が出された」のです。

 

さらに翌6日の夜までには、広島も含めて西日本では市民・国民・庶民の生命が危険にさらされる状態になっていました。再び読売新聞からです。「6日も西日本を中心に記録的な大雨が降り続いた。気象庁は同日午後、福岡、佐賀、長崎、岡山、広島、鳥取の6県に対し、「生命に重大な危険が差し迫った異常事態にある」として大雨特別警報を発表した」。

 

               

Photo

             

台風12号について、気象庁のホームページから

 

このことをどんな文脈で考えれば良いかなのですが、それは、森友・加計問題です。財務省そして「安倍トモ」たちが総理大臣の意志を忖度して、嘘を頻発し文書を捏造・改竄して自分たちの利害関係を死守してきたのが森友・加計問題です。

 

それに照らして、5日の午後から夜にかけての状況を考えて見ましょう。安倍内閣やそのお友だちが庶民の生命や生活には無関心であるという事実は確認するまでもありません。庶民に対する無責任さという意味で、森友・加計問題でも安倍プラスお友だちの立場は同じです。でもそこに登場するお役人の態度は、天と地ほどの差があります。

 

気象庁の職員も財務省や文科省の職員たちと同じ国家公務員です。そして広い意味では安倍内閣が彼ら/彼女らの生殺与奪の権限を握っています。にもかかわらず、気象庁の職員たちは、安倍政権そして安倍総理の気持を忖度することなどなく、憲法15条に従って「全体の奉仕者」として、また「科学的事実」を信頼する科学者として懸命に職務を遂行していたのです。

 

安倍内閣、そしてお友だちは、2000年に制定された土砂災害防止法も、それ以前の改正河川法も、気象庁の情報に基づいて地方自治体が発する避難勧告や避難指示といった、市民・国民・庶民を守るための法律・制度・慣行を一切無視して、高々「私的」な会合を優先していたのです。このことだけで、既に憲法15条違反です。当然、行政を司る資格はありません。即時、辞任すべき失態です。それは、与党の一部として安倍政権を支え続けてきた公明党や、そのシンパの維新の党も同じです。

 

こうした状況の中で、行政の長が腐っていても、市民・国民・庶民の命を守り生活を守る政治を最小限、担保するために何ができるのでしょうか。

 

その可能性の一つが「防災省」の設置です。気象庁が万丈の気を吐いて頑張っている姿、全国の消防そして消防団が命の危険をも顧みず職務に専心しているコミットメントを元に考えることが出発点です。そこから得られる教訓は、少なくとも「災害」時には、そしてその予防のためには、「防災省」といった形の専門家集団を組織して、腐った政権が力を持っているときでも、その任務を全うできる体制を作っておくことが何よりも大切だと言うことなのではないでしょうか。

 

災害救助では自衛隊も頑張っています。でも、今はお手本としての組織の中に、軍隊としての「自衛隊」を敢えて入れていません。それには理由があります。20173月の防衛大学の卒業式で安倍総理は、「軍人勅諭」の現代語訳ともいえる言葉で自衛隊の政治的な意味合いを説明しているからです。

 

それは、「最高指揮官である私」の繰り返し、「警戒監視や情報収集に当たる部隊は、私の目であり耳であります」、「つまり、最前線の現場にあって指揮をとる諸君と、最高指揮官である私との意思疎通の円滑さ、紐帯の強さが、我が国の安全に直結する。日本の国益につながっています」、「そして将来、諸君の中から最高指揮官たる内閣総理大臣の片腕となって、その重要な意思決定を支える人材が出てきてくれる日を楽しみにしています」等です。

 

戦前、軍の最高指揮官は天皇でした。自分はそれと同じ「最高指揮官」だという点を何度も強調し、つまり自らを天皇に準えて、軍人勅諭の言葉を使えば、あたかも「朕は汝ら軍人の大元帥なるぞ」と言っているとしか聞こえませんし、そして、その後の言葉は、「されは朕は汝等を股肱と頼み汝等は朕を頭首と仰きてそ其親は特に深かるへき」を言い換えているのです。

 

それに、稲田防衛大臣が、20177月の都議会議員選挙で、「自衛隊・防衛省とも連携のある○○候補(※実際の演説では実名)をお願いしたい。防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」とうっかり本音を言ってしまったように、自衛隊の「私物化」が進んでいますし、さらには、小西洋之参議院議員に、「国益を損なう」といった趣旨の発言を公道上でした自衛隊3佐がいたこと等を考えると、シビリアン・コントロールさえ反故になっているような感さえあります。災害救助の際は除いて、その他の場合に自衛隊が、中立の立場で全体の奉仕者としての任務が果せるのかには大きな疑問符が付くのです。

 

「防災省」設置については、続いて私案を御披露したいと思いますが、それと同時に、安倍内閣打倒のための、有効な手段があることを昨日、教えて頂きました。それが実は、今日の本題の積りだったのですが、イントロが長くなってしまいました。

 

ようやく本題に入れるのですが、安倍政権の本質を私たちが理解するためには、気象庁と財務省といった具合に、分り易い対比で具体的に腐敗度や絶望度を見て行く必要があります。できれば数値化できると一番良いのですが、経済の分野ではそれが可能です。しかも、たまたま論文を読むことになった経済学者の大田先生は、世界的に共有され、当然日本政府も持っているデータを元に、説得力ある分析のできる方です。さらにそこから導き出される「目から鱗」の結論は私たちに勇気を与えて下さる方だったのです。

 

この項、当然ながら続きます。

 

 

[2018/7/27 イライザ]

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コメント

昨年まで防衛省は計画の二基で2000憶円と説明していたイージス艦が、4000憶円に跳ね上がっていて、最終的な総額で6000憶円になる可能性もあるという報道がありました。これを防災に使えばどれほどの命が救えるかですね。

「アショア」様

コメント有り難う御座いました。

御指摘の通り、悪徳商法に騙されているかのような軍事費で、何人が救われたのかという実績も示せないのですから、具体的に、防災費として命を救うために使うのが合理的です。

イージス艦が高いというなら安上がりなのは北朝鮮でも持てる核や弾道ミサイル。撃たれたら撃ち返すと言えば良いだけで、それなら安く済むのに撃たれた防ぐというのでは何百倍も難しく高くなるのは当然。だから憲法改正が必要でそうなればイージスは不要になって防災費も出るだろう。

「イーデス」様

コメント有り難う御座いました。

そもそもの前提が問題なのかもしれません。本当に北朝鮮が日本を攻撃したいのなら、高いお金を掛けて核とかミサイルを開発し、それらを使わなくても、いくらでも安く攻撃することは可能です。

核やミサイルの開発は、アメリカを視野に入れての話ですし、中国とも対等な関係を作りたいという意図もあったはずです。

その双方との関係が改善されつつある今、北が日本に対する攻撃政策だけは、後生大事に守り続ける意味はありません。日本が挑発すれば話は別ですが。

2018年7月28日 (土)

「防災省」設置案・その5   災害後の対応・その2

 

「防災省」設置案・その5

災害後の対応・その2

 

災害後に大きな力を発揮するのが、重機だということは、連日の災害現場からの報道を御覧になっている皆さんにはお分りだと思います。また医療等の専門的知識によって被災者の生命や健康を守る貴重な活動も忘れてはなりません。「防災省」の仕事の説明に当って、その他の活動にも触れたいのですが、今回は特にこの二つを中心に、 (E) について説明したいと思います。

 

[災害発生後に視点を移しての防災省の仕事]

(A) ()

(B) ()

(C) ()

(D) ()

(E) 災害救助のために必要な専門的知識、そのために使用する機器・重機等は、専門組織や民間の所有する機器等に依存せざるを得ない面が大きいため、消防団組織をモデルに、専門的なノウハウや重機を「ボランティア」として提供して貰う仕組みを、(D)で言及した3レベルそれぞれに対応する形で整備する。

 

《解説》

 災害救助に当って、多くの人手が必要ですが、消防の正規職員だけではとても数が足りません。「ボランティア」として普段から訓練を受け、適切な災害対応能力を持つ「消防団員」が活躍する場になるのと同じように、重機にしても正規に消防が保有しているものだけでは到底数が足りません。自衛隊や消防庁の持つ重機もありますが、それを加えてもまだまだ足りないのが大災害のケースです。その不足分は、被災地域の建設業を中心に日常業務で重機を使っている企業に協力を要請し、「災害出動」をして貰うことになります。

 地域の建設業関連の企業では、「○○市建設協会」(以下協会と略)といったような名称の団体を作って、その○○市と協定を結んで、災害時には重機や重機のオペレーターを提供することで大きな社会貢献をする仕組みを作っているケースが多く見られました。このような仕組みが円滑に機能するためには、行政と協会の緊密な連携が必要です。そして、災害時に利益を上げるような印象は避けたいのが人情ですから、「ボランティア」という側面が強調されます。善意の活動とは言え、企業側の負担が大きいことは言うまでもありません。

 災害時に助けて貰うことから、行政の側から考えると「恩がある」という気持が強くなり、企業側ではマイナスになった分をどこかでプラスにしたいという気持があります。これまでには、そこから出発した談合が発生したこともあったそうなのですが、その是非はともかくとして談合の背景にはこうした事情のあったことも理解しておくべきだと思います。近年では、このような事例は減少し、行政と企業との関係は透明化され、完全なボランティアに徹するか、適正な対価が払われる方向に変ってきているようです。

 ボランティアに徹した素晴らしい実践例として、NPO法人「未来の環境を考える会」を紹介しておきたいと思います。2005年に発足したNPOですが、以下の活動内容の説明は、ここで私が言いたかったことを簡潔にまとめてくれています。

 「地元中小建設業者は、常に大型・小型の重機を自社で所有しております。日頃は下水道、道路工事等では住民の方々にご迷惑をかけ、ご協力を願っておりますお蔭様で、企業として成り立っております。重機等を使用して危険な作業に毎日従事していますので、災害が発生すれば、直ちに経験と技術力を生かして地域のため人命救助、災害復旧に協力できる体制です。地震災害時の緊急救助体制を整え、救助用重機だけでなくジャッキ、ポンプ等の機材も保有しております。また、重機の動力源の補給がたいへん困難であったことも現地で身にしみておりますので、対応として会員が燃料タンク車を自費購入して常備することに致しました。私たちは重機及び車両の種類、台数、緊急時の連絡体制整えております。」

 

             

Photo

               

NPO法人「未来の環境を考える会」が提供できる重機の一例

 

 水道事業は自治体の仕事ですが、ここでも民間の協力は必要になりますし、ガスや電気は民間企業の守備範囲ですが、それでも、自社の正規職員以外の協力も必要になります。

 もう一つ、被災地で欠くことのできないサービスは医療です。そのために、2005年から都道府県単位で整備され始めた組織としてDMAT(ディーマット) があります。緊急時に立ち上がる一時的な組織ですが、ウィキペディアでは次のように紹介されています。

 「災害派遣医療チーム(さいがいはけんいりょうチーム)とは、医師、看護師、業務調整員(救急救命士・薬剤師・臨床工学技士・臨床検査技師・理学療法士・作業療法士・放射線技師・社会福祉士・コメディカル・事務員等)で構成され、地域の救急医療体制では対応出来ないほどの大規模災害や事故などの現場に急行する医療チーム」

 このように、行政と民間との協力が一体になって初めて機能するのが災害救助ですので、「防災省」が立ち上ったとすると、この「行政  民間」の間の協力関係をさらに密にする方向に進化させたいと思うのは人情なのではないでしょうか。そこで、注目したいのが、消防における消防団です。重機を提供する企業やそのオペレーターたちも消防団員と同じような位置付けで消防組織の一部として、実地訓練に参加し、災害の現場に参加し、同時に適正な報酬や手当を受け取れる仕組みを作れれば良いのではないかと思います。医療という専門集団については、DMATがかなりまとまった機能的活動ができるようになっていますので、それ以上を求める必要はないのかもしれませんが、消防団員についての次の心配を視野に入れると、違った対応があるかもしれないとも考えられます。

 それは、災害現場での活動には命の危険が伴う、という事実です。消防団員の場合には特にその点が心配なのですが、避難の勧告を個別に伝えたり、避難誘導をしたりしている際に土砂流に巻き込まれるケースなどがこれまでもありました。これは、二次災害なども視野に入れれば、DMATのメンバーにも当てはまります。「危険箇所には近寄らない」が鉄則ではあっても、必要かつ適正な保険制度等の整備も含めて、消防団の制度を改善した上で、改善版をモデルに、重機や専門的知見、そして善意を提供してくれる企業・団体・個人と行政との関係を整理することも「防災省」の任務の一つだと考えています。

 

[2018/7/27 イライザ]

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コメント

もう何年も前から石破さんが防災省の創設を掲げていますが、石破さんが首相になったら実現するでしょうか。

「自民糖」様

コメント有り難う御座いました。

石破氏には、この「公約」だけは実現して欲しいと思っています。でも、今、政権を担当している安倍内閣のときにこれだけ大きい自然災害によるダメージが出ているのですから、先ずは安倍内閣に、その反省を元に抜本的な災害対策を提示する責任があるのではないかと思います。

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