歴史

2017年10月20日 (金)

ヒロシマネ平和大作戦 ――亀井亜紀子候補の本気に触れました――


アップヒロシマネ平和大作戦

――亀井亜紀子候補の本気に触れました――

 

 

               

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本通り前で

 

 

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島根県庁前で

 

昼過ぎまで広島市内で街宣をして、夕方は島根県庁前の「ヒロシマネ平和大作戦」に参加しました。島根一区の立憲民主党公認・亀井亜紀子候補の応援のためです。

 

投票日までの残り時間が少なくなっていますので、このブログも簡単にせざるを得ませんが、亀井候補の憲法9条についての信念は特筆に値します。彼女の本気度がズシリと伝わってきました。

 

ベトナムを訪れた際の経験を元に、米軍がソンミ村で行ったのと同じ虐殺を当時ベトナムで米軍と行動を共にしていた韓国軍が行っていたこと、そして集団的自衛権の名の下自衛隊が米軍と共に戦えば、同じように、罪のない外国人を殺す羽目になる。それは何としても避けなくてはならない、という主張です。集団的自衛権についての議論の中でも、とても具体的かつ説得力のある指摘だと思います。

 

その他にも報告したいことは、あるのですが、時間が足りません。島根一区の皆さんには、是非、加盟候補の街頭での演説をお聞き頂きたいと思います。

 

最後に、広島市内で思い掛けない人から応援して貰ったことに触れない訳には行きません。白神社前で、政連車の上からスピーチをしているとき、交差点を斜めに横切ってこちらにかけてくる女性がいました。和服の美しい人でした。知っている人なのですが、咄嗟のことで名前を思い出せず、激励のお礼はしましたが、そのままスピーチを続け、その後、別のスポットまで移動しました。

 

しばらくしてスマホにメールが届きました。千葉の中学の同窓生からでした。宮島での能の観賞のため広島まで来ていたこと、美術館に行くためにホテルの玄関を出ると聞いたことのある声が響いてきたので、応援に駆け付けたとのことでした。

 

まさか、千葉にいると思っていた人が応援に駆けつけてくれるとは思っていませんでしたが、このメールを見た他の同級生からも、続々と応援メッセージが届きました。千葉でも立憲民主党支持の輪が広がっています。

 

明日からは、政連車が広島県内を走ります。最後の集中的活動に入ります。

 

 

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2017年10月 4日 (水)

小沢一郎の影 ――「政変」の度に劣化してきた政治の質――


小沢一郎の影

――「政変」の度に劣化してきた政治の質――

 

[この稿では敬称は略します]

 

小沢一郎がいくつもの「政変」を仕掛けて政治の方向を捻じ曲げてきたことは良く知られていますが、希望の党の出現にも彼の影が垣間見えます。

 

             

Photo

               

 

そもそも、現在のような酷い政治状況ができてしまったのは、1994年に小選挙区制が導入されたからですが、その立役者が小沢一郎だったことは周知の事実です。日本新党を率いていた細川護熙は自民党との連携を考えていましたが、総理大臣にするという小沢の誘いに乗り、その交換条件として小選挙区制の導入に合意したのです。その細川は、最近になって「もともと、自分は中選挙区制が良いと思っていた」と述べているのですから無責任も良いところです。

 

2009年の第45回衆議院議員選挙で民主党が大勝し、鳩山内閣が成立した背景には、2003年の民主党(鳩山代表)と自由党(小沢党首)との合併による勢力の拡大がありました。2008年には無投票で党の代表として三選されていた小沢が総理大臣になれなかったのは、その後、陸山会事件等のために代表を辞任したからなのですが、念のため書き添えると、この件で小沢は無罪になっています。

 

非自民内閣の成立という「政変」以上に注目されたのは、普天間基地移設問題、つまりマニフェストに掲げられた「最低限県外」が実現するかどうかでした。これが実現することと日本とアメリカとの関係が正常化することとはほぼ同じことだったのですが、鳩山首相と小沢幹事長の金銭問題もあり、腰砕けしてしまいました。その後も、数だけはあったために民主党政権は菅内閣、野田内閣と政権だけは維持できましたが、東日本大震災と福島の原発事故もあり、消費税の税率アップも追い打ちを掛けて、自民党に取って代られることになりました。

 

小選挙区制により質的に変ってしまった日本の政治は、鳩山内閣とその後継内閣の失政によって大きく劣化し、その間、小選挙区制の悪しき側面を生かすために自民党が採用した戦略でさらにそのスピードを加えてしまいました。

 

そして、三度目の「政変」として登場したのが、希望の党ですが、この政変によってさらに劣化するかもしれない可能性を何としても阻止する必要があります。

 

今回の「政変」のリーダーは、もちろん、小沢一郎の愛弟子だった小池百合子です。政治的な主張は小池の方が小沢より右寄りですが、「政局」そして「政変」の仕掛人としての技量は、「出藍の誉れ」と評しても良いのかもしれません。

 

となると、前の「政変」で小沢が仕掛けたような大きな政治的な変更は何になるのかを問わなくてはなりませんが、それは当然改憲です。選挙制度の変更は、実質的な意味での憲法改正(改悪)だと主張していたのは、故國弘正雄・元参議院議員ですが、それ以上に大きいことと言えば、憲法の改悪しかありません。

 

最優先事項は安倍内閣打倒だから、その一点に集中して希望の党との連携をする、という立場も理解できるのですが、自民党・公明党・希望の党・維新、どの党に入れても、それは改憲につながる一票だという点もしっかり自覚しなくてはなりません。

 

マスコミは、希望の党の動向だけを報道している感があり、かつての小選挙区導入の際の動きと重なります。当時のマスコミは、小選挙区制導入に反対する私たちを「守旧派」と排除し、世論を扇動しました。そのマスコミは、改憲の阻止にはあまり関心がないようにさえ見えるのですが、憲法を遵守し改憲を阻止しようと頑張っている、社民・新社会・共産そして新たに加わる立憲民主が、マスコミ予測を大きく上回る票を獲得することで、次の展望が開けてくることだけは間違いありません。

 

 

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2017年10月 1日 (日)

二つの国難 ――元寇も1274年と1281年の二度ありました――


二つの国難

――元寇も1274年と1281年の二度ありました――

 

 

安倍総理が勝つためだけに仕掛けた「国難解散」ですが、その「国難」とは安倍政権の存在そのものであることは、数日前に取り上げました。まずはその中身を正確に理解することから始めましょう。その上で、総選挙についての考え方をまとめられればと思います。

 

               

Photo

             

版権tribalium123 / 123RF 写真素材

 

私たちが「国難」と聞いて最初に頭に浮ぶのは、「元寇」です。元の皇帝フビライ・ハーンが企てた日本侵略ですが、「文永の役(1274)」そして「弘安の役(1281)」とも呼ばれます。これらの国難からの教訓は昨年12月に取り上げましたが、ここで注目したいのは、国難が二度あったことです。

 

 

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Araniko [Public domain], via Wikimedia Commons

 

そして「国難解散」の「国難」も安倍政権の存在そのもの一つではなく、二つの国難を克服しなくてはならないという皮肉な共通点です。もう一つの「国難」は、もちろん「希望の党」です。

 

 希望の党の危険さの大前提は、小池百合子という政治家と彼女の黒幕たちが、機を見るに敏な資質を持っていることですし、その一環として、社会の置かれている現実を伝える代りに、聞き心地の良いレトリックを駆使して人心を収攬する術に長けている点です。

 

 それは、2030年までの原発ゼロを打ち出したことからも明らかです。関東を含む東日本では、西日本以上に原発への不安が今も大きな影を差し掛けていますが、70から80パーセント人たちに取っては希望の党の存在意義として受け止められるはずです。

 

 しかし、希望の党の本質はここにはありません。「解党」してまで希望の党に雪崩込んだ民進党の全ての立候補者を公認しないという姿勢、しかもそれは憲法と安全保障についての考え方によっての選別であることから分るのは、希望の党の最終目的が改憲だということです。

 

 蓮舫率いる民進党に対しては原発ゼロの方針を認めず、小池率いる希望の党になるとOKを出した連合の考え方は良く分りませんが、上記の③という点を考えると、連合は改憲を推進する側に付いていると見られても仕方がありません。

 

 候補が確定せず、どの党から出馬するのかもこれらかという時点で選挙結果の予測は難しいのですが、自民党が勝てば改憲、希望の党が勝っても改憲の流れは強まるというシナリオだけは確実でしょう。今回の選挙ではそれをどう阻止するのかが最重要課題です。

 

 となると、社民・新社会・共産の三党に頑張って貰うしか選択肢はないのですが、「しか~~~~~ない」という必要条件的な考え方ではなく、厳しい状況をどうプラスの方向に変えられるのか、十分条件的に考えながら、短期決戦に臨めればと思います。

 

解散・総選挙についてはさらに続きます。

 

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2017年9月28日 (木)

2017原水禁学校の開催決定 ――昨年と同じように充実した内容です――


2017原水禁学校の開催決定

――昨年と同じように充実した内容です――

 

 

2017年9月広島県原水禁常任理事会が開かれました。地道な活動報告もありましたが、今回の目玉は、「2017原水禁学校」の開催です。昨年に続いて二度目ですが、プログラムの基本は変えずに少し応用問題にも踏み込んだ感じです。

 

             

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常任理事会

 

まず「将来の原水禁運動の担い手づくりを進めるため」という開催趣旨の下、今年も10月から2月にかけて月1回の日程で学習会を開催します。参加者としては、原水禁、平和運動センターの構成員の皆さん約80人を中心に、多くの市民の皆さんにも参加して頂けると良いのですが――。関心のある方は、このブログのコメントとして連絡先をお教え下さい。非公開にしますが、こちらから詳細をお知らせします。

 

日程ですが、次の表を御覧下さい。

 

開催日程

 

                                   
 

月 日

 
 

時間・会場

 
 

      内 容

 
 

1025()

 
 

18:30

 

自治労会館

 

 大会議室

 
 

「原水禁運動の歴史に学ぶ」

   講師:金子哲夫さん
 

 (広島県原水禁代表委員)

 

 

 
 

1125

 

()

 

フィールドワーク

 
 

13:0016:00

 

広島城・被服支廠

 

 

 
 

「被爆建物見学と被爆体験を聞く」

 

 

 
 

1213

 

()

 
 

18:30

 

自治労会館

 

 大会議室

 
 

「核兵器禁止条約と日本の役割」

  講師:秋葉忠利さん
 

(広島県原水禁代表委員)

 

 
 

127

 

()

 
 

15:00

 

自治労会館

 

 大会議室

 
 

「被爆二世裁判の意義と課題」

   講師:足立修一さん (弁護団)
 

 

 
 

29

 

()

 
 

18:30

 

 自治労会館

 

  大会議室

 
 

 「エネルギー基本計画と脱原発」

  講師:木原省治さん
 

 (広島県原水禁常任理事)

 

 

 

 

皆さんからの御連絡をお待ち致しています。

 

 

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2017年9月11日 (月)

「線量計が鳴る」 ――中村敦夫さんの朗読劇が新たなうねりを創り出しています――

「線量計が鳴る」

――中村敦夫さんの朗読劇が新たなうねりを創り出しています――

 

中村敦夫さんについては皆さんの方が詳しく御存じだと思います。何しろ私は、一世を風靡した『木枯し紋次郎』の頃にはアメリカで生活していましたので、リアルタイムで番組を見たことがありません。また有名なセリフ「あっしにゃぁ関わりのねぇこって…」を聞いたこともないのです。でも、今日改めて「凄い人」であることを再確認できました。

親しみを込めて「敦夫さん」と呼ばせて頂きますが、最初にお会いしたのは政治家として筋の通った活動をされていた頃でした。小選挙区制の導入に反対し、彼が会長を務めていた「公共事業チェック議員の会」でも行動を共にしました。その頃から風格のあるリーダとして、また頼りになる兄貴分として私たちは敦夫さんの後を付いて行っていました。

その敦夫さんが「ライフワーク」として自ら書き下ろした朗読劇「線量計が鳴る」の全国公演を通して、またまた大ブレーク中です。

福山に続けて広島では別院での公演がありました。会場には200人ほどの熱心なファンが詰め掛けました。

 

             

Photo

               

 

朗読劇の内容紹介は、簡潔で分り易い「中村敦夫公式ページ」からお借りしてきました。

形式

一幕四場の出演者一人による朗読劇。
元・原発技師だった老人の独白が展開されます。
二場と三場の間に十五分間の休憩。
それを入れて、計二時間弱の公演です。
背景にスクリーンがあり、劇中の重要なワードなどが、
映写されます。他の舞台装置は不要。

物語

一場 
原発の町で生れ育ち、原発で働き、そして原発事故で
すべてを失った主人公のパーソナル・ヒストリー(個人史)

二場
原発が作られ、日本に入ってきた事情。
原発の仕組み。福島事故の実態。

三場 
主人公のチエルノブイリ視察体験。
被曝による医学上の諸問題と現実。
放射線医学界の謎。

四場
原発を動かしている本当の理由。
利権に群がる原子力ムラの相関図。

私たち200人ほどを釘付けにした2時間を報告できるだけの筆力がありませんので、とにかく機会を作って公演を御覧下さい、とお勧めします。スケジュールは、公式ホームページに掲載されています。

でも、ほんのチョッピリでも雰囲気をお伝えしたいので、最後の方の言葉を御紹介しましょう。

原発を推進する考え方は「オウム原発真理教」と捉えると分り易い。その表の教義は「核燃料サイクル」。永遠にタダでエネルギーを作り続けることができるというマジックの信奉だ。そして裏の教義は「ボッタクリ」、それを操っているのは「原子力ムラ」「原発マフィア」あるいは「六角マフィア」だ。

人間味あふれる2時間でもあったのですが、それは劇中、福島県須賀川市の有機農業者の死に言及されていることが象徴的に示しています。この方は、3月に開かれたひろしま・ふくしまを結ぶワンコインシンポジウムのゲスト、樽川和也さんがお話し下さった御父上のことだろうと思いましたが、改めて、日本という国家の権力がこのように理不尽な結果を数えきれないほど生んでいることに怒りを覚えました。

私の隣で熱心にメモを取っていた女性は、一言一言に頷き、「そうそう」と相槌を打ち、「そうだったんだ」と発見の喜びを表していました。

敦夫さんは最後に短い挨拶をしてくれましたが、今年中に24回の公演があり、新聞記者に何回続けるのか聞かれて「100回」と答えたと決意を述べてくれました。舞台から去る敦夫さんに一声、「ありがとう」と客席の男性から力強い感謝の言葉が発せられましたが、それは会場にいた全員の気持でもありました。

 

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熊本県合志市議会議員 神田公司さん撮影 (次の写真も)

 

楽屋に御挨拶に伺いましたが、3年掛けて書き下ろした脚本が上手く動き出したのは、東北弁で喋ることに決めた時であることや、現在の日本の政治について憂慮していること、何とかしたいという思いを若い世代の人たちと共有することで、新たな道が開けるのではないか等、私たちの世代を代表してまだまだ活躍して頂けそうな感触を得て、今後の新展開にさらなる期待をしつつ辞去しました。

 

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2017年9月10日 (日)

フォトジャーナリスト・豊崎博光さん (2) ――拓殖大学での講義「科学・技術と社会」です――


フォトジャーナリスト・豊崎博光さん (2)

――拓殖大学での講義「科学・技術と社会」です――

 

フォトジャーナリスト・豊崎博光さんの紹介を続けます。かつて私も同じようなタイトルで講義をしたことがありますが、豊崎さんの講義のテーマは「核」です。授業計画を見て私も聴講したくなるような内容でしたが、豊崎さんからお送り頂いた授業用の資料を是非お読み頂きたいと思います。まず目的からですが、概要を見るだけで豊崎さんの熱意が伝わってきます。

 

               

Photo

             

拓殖大学正門 (同大学ホームページより)

 

講義題目――科学・技術と社会 (Science/Technology and Society)

講師豊崎博光 (TOYOSAKI  Hiromitsu)  文京キャンパスにて開講

(A) 授業の目的

世界はいま、科学技術が生みだした核兵器と原子力発電(原発)が併存する核の時代ですが、核実験や原発事故の放射能による被ばくの時代でもあります。本授業では、核兵器と原発の実像と被ばく被害の実相を深めます。

(B) 授業の到達目標

核兵器や原発の開発、被ばく被害を世界や日本の歩みの中で考えることで多角的に見る能力、議論できるカを得ることです。また、小論文を書くことで自分の意思を伝える力を養うことができるようになることです。

(C) 授業計画

 ガイダンス

授業の進め方、成績評価の方法について説明後、今日の世界と日本の核、原子力の時代、被曝被害を学ぶ問う授業の意義について解説します。

 原爆の投下と報道管制

広島、長崎への原爆投下による衝撃、原爆投下を日本や海外のメディアがどのように伝え、何が報道されなかったなどを検証し、原爆投下の実相について学びます。

 核軍拡競争のはじまり

第二次世界大戦後のアメリカとソ連(ロシア)についでイギリスも始めた核兵器開発と実験、核軍拡競争とそれによる影響について学びます。

 水爆の登場と原水爆禁止運動

原爆の1000倍以上の威力がある水爆の開発、アメリカの水爆実験によるマグロ漁船第五福竜丸などの被災事件をきっかけに始まった日本と世界の原水爆禁止運動について学びます。

 部分的核実験禁止条約の意義

米ソ英についでフランス、中国の核実験による”死の灰による地球規模の被害と、部分的核実験禁止条約成立の意義について学びます。課題の小論文の提出を求めます。

 ウラン採掘と核兵器製造、原子力発電

核兵器や原子炉の核燃料の製造はウラン鉱石の採掘から始まります。採掘から精錬、濃縮、核兵器や核燃料製造、核廃棄物の処理までの工程の被害や影響について学びます。

 原子力発電

原子力発電(原発)の始まりとその実像、原発が日本と世界に広がった政治的、社会的背景、そして核拡散防止条約などによる原子カの国際管理について学びます。

 原発事故の衝撃

アメリカのスリーマイル島原発、ソ連のチェルノブイリ原発と福島第一原発事故から原発事故被害とその影響の実相について学びます。課題の小論文の提出を求めます。

 反核・非核運動と反原発運動

米ソの中距離核ミサイル配備から始まったョーロッパの反核運動、太平洋の人々の非核運動と原発事故をきっかけに始まった反原発運動について学びます。

 被爆者からヒバクシャ

広島、長崎の原爆被爆者のほかにウラン採掘や核実験、原発の運転や事故などで生みだされる放射線被ばく者(ヒバクシャ)とそれらの入々に対する補償法について学びます。

 核が生みだす差別

核兵器開発や原発事故の被害、核廃棄物の処分などを世界の先住民族の人々に押しつけるニュークリア・レイシズムという事実、人権を無視した放射能人体実験について学びます。

 地球被ばく

核実験の死の灰や核兵器製造施設、チェルノブイリ原発や福島第一原発事故などで放出された放射能による地球規模の被害と影響について学びます。課題の小論文の提出を求めます。

 兵器廃絶の道

国際司法裁判所の核兵器違法判決、全面的核実験禁止条約の採択、非核地帯化条約の成立など眼に見える核兵器廃絶の道について検証し、核なき未来について学びます。

 核の負の遺産

核兵器の開発や実験、原発事故による被害、大最の核廃棄物の処分、放置される被ばく者など核開発の負の遺産について検証し、改めて核兵器、原発について考えます。

 まとめ

これまでの核兵器の開発と実験と製造、原発の運転と事故などとその被害の授業内容を振り返り、核・原子力ユネルギー利用の将来について討論します。

(D) 授業の方法

講義形式で進めます。各回の授業のキーワードを示して関心を持ってもらい、私が撮影した写真や取材で得た資料、新聞や雑誌の記事などをパワーポイントで見て学ぶことで各回の授業のテーマの理解を深めます。

(E) 予習・復習

授業の冒頭で、次回授業の課題と内容を提示し、参考図書や資料映像などを明示します。また、授業後はリアクションペーパーの提出を求め、リアクションペーパーの質間や疑問に答えることで理解度を深めます。

(F) 成績評価の方法

講義の内容に関して3回、課題の小論文の提出を求めます。成績評価は、小論文の内容についての評価が80パーセント、リアクションペーパーの内容評価が20パーセントです。

(G) 教科書・参考書

教科書は使用しない。授業ごとに講義内容を要約したプリントを配布し、その中で適宜、参考図書や参考文献などを紹介し、また資料映像の視聴を勧めます。

 

被爆体験と被爆者の哲学をできるだけ正確に後世に残すため、広島市では国内外の多くの大学と協力して「広島・長崎講座」の開講のお手伝いをしてきましたが、豊崎さんのコースは、そんな講座の一つのお手本として、もっと多くの大学に広まって欲しい内容です。

 

さらに、こんな内容の教科書、しかも豊崎さんの写真やデータもふんだんに使ってあるものが出版されれば、それを使って授業をしたいと考える人も増え、「広島・長崎講座」によって、次の世代への継承に勢いが付くのではないでしょうか。

 

「凄い人」シリーズは、不定期に続きます。

 

 

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2017年9月 9日 (土)

フォトジャーナリスト・豊崎博光さん ――凄い人シリーズの続きです――


フォトジャーナリスト・豊崎博光さん

――凄い人シリーズの続きです――

 

傘寿を過ぎ米寿に近い方々が元気で活躍されている姿に大いに刺激を受けて、その報告何度かさせて頂きましたが、一応「高齢者」の一員ではあってもまだ若い方々の中に、それに負けず劣らずの活動を続けている皆さんが多くいます。

 10代、20代そして30代の若い世代の皆さんが素晴らしい活躍をしている姿にも希望を感じていますし、それより上の壮年期の皆さんの力強い活動にはもちろん大いなる期待を持っているのですが、出来れば、私たちの世代が経験し積み重ねてきた土台をしっかりと踏み締めた上でのさらなる高い境地の開拓をして貰えればと、「老爺心」ながら、「凄い人」たちの紹介を続けたいと思います。順不同で、敬称も略す時があると思いますが、尊敬している気持に変りはありません。今回はフォトジャーナリストの豊崎博光さんです。

                  

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 前に報告した「竹林の八賢」のお一人ですが、私が豊崎さんから学んだ多くのことの内、四つを強調しておきたいと思います。

 念のためここでお断りしておきたいのですが、「月旦」をする積りはありません。しかし、限られたスペースでの紹介ですので、失礼な言い回しや説明の行き届かない部分、あるいは不十分な表現等があるかもしれません。その全ては、書き手である私の限界や勉強不足のせいですので、コメント欄で加筆・訂正等して頂ければ幸いです。

「核」は大変複雑なテーマですので、一人の人間が短時間でその全てを理解するのは至難の業です。理解を助けるための一つの手法として、その全体像をある角度から切り取ってその断面から理解することは有効です。医学で使われるCTスキャンで使われている方法でもあります。豊崎さんが強調してきたのは、核被害者という角度です。二つ目は、その被害の総体を問題にしている点です。つまり、「核」の核心をなす核物質の発掘から、加工、使用、廃棄というライフサイクル全ての段階で人間がどう関わりどのような被害が生じ、それに対してどんな対策が講じられているのか(多くの場合放置されているのですが)、そして二次、三次被害がどう絡まってくるのかを検証しています。

三つめは、それらの被害が生じている現場に飛んで、被害者の人間的な次元を捉えていることですし、四つ目は文字だけではなく、その場その場での真実をカメラを通して私たちに視覚的に伝えてくれていることです。

前置きが長くなりましたが、まずは、豊崎さんの略歴を御覧下さい。

194819481月、神奈川県横浜市生まれ。1968年に東京写真専門学院(現、東京ビジュアルアーツ)報道写真科ニ部を卒業後、フリーとなる。復帰前の沖縄、在日朝鮮人と韓国人、アメリカの先住民族インディアンなどを取材後、1978年にアメリカの核実験場となったマーシャル諸島を取材。以後、ウラン鉱石の採掘場や核実験場、事故を起こした原子力発電所など核兵器の製造開発や原子力発電などによる人間の健康と心への影響、暮らしや環境への被害、反核・非核運動や核被害者大会の取材のために世界各地を訪れる。

取材地は、マーシャル諸島やポナぺ、トラック、パラオ、サイパン、テニアン島などのミクロネシア全域、ハワイ、ジョンストン島、バヌアツ、オーストラリアなどの太平洋からアメリカ、カナダ、スウェーデン、ドイツ、オーストリア、イタリア、ベラルーシ、ウクライナ、カザフスタン、ロシアの北極圏にいたる。各地には繰り返し訪れ、とくにマーシャル諸島には1978年から2006年までに20回以上訪れて被害者や被害状況の変遷を取材しつづける。

199211月に横浜市で開かれた「第6回国際非核自治体会議」では、会議のコーディネーター兼スピーカーを務める。拓殖大学、中央大学で非常勤講師として「核の時代史」の授業を行う。

私たちにとってラッキーなのは、こうした広範な取材の成果を、まとまった著作として読み、写真として見られるということです。是非、一冊でも手に取ってみて頂ければ幸いです。

著書:

 『核よ騒るなかれ』(1982年、講談社)

 『グッドバイ・ロンゲラップ』(1986年、築地書館)

 『蝕まれる星・地球』(1995年、平和のアトリエ)

 『アトミック・エイジ』(1995年、築地書館)――1995年の第1 回平和・協同ジャーナリスト基金賞受賞(この賞については別稿で説明します)

 『核の影を追って』(1996 年、NTP 出版)

 『マーシャル諸島 核の世紀』(2005 年、日本図書センター)――2005 年に日本ジャーナリスト会議賞受賞

 『写真記録 原発・核の時代』(2014年、日本図書センター)

 共著に、『水爆ブラボー 31日ビキニ環礁・第五福竜丸』(草の根出版会)、『核の20 世紀』(平和のアトリエ)、『原発・核』(日本図書センター)など。

長くなりましたので、次回は豊崎さんの大学での講義内容を通して、核時代を振り返ってみたいと思います。

 

  

 

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2017年9月 8日 (金)

法政大学山口ゼミ(3) ――指導教官・山口二郎教授のコメント――


法政大学山口ゼミ(3)

――指導教官・山口二郎教授のコメント――

 

法政大学山口ゼミの広島合宿について報告してきましたが、やはり最後を飾るのは、指導教官・山口二郎教授の言葉です。

私も「理念」を重んじて現実を変えるという立場で頑張ってきた。しかし、最近、特に昨日は核実験があったばかりですが、現実主義からのアプローチが脚光を浴びている。とは言え、冷戦時代には大国の指導者たちはそれなりの枠組みの中での「合理的」判断をしてきたと言えるのではないか。

しかし、北朝鮮の言動、さらには非国家主体が核兵器を持つ可能性なども視野に入れなくてはならない時代になっている。それを受けて、力によるコントロール、威嚇等が必要だと論じる人たちも増えている。こういう東アジアの現実に対して、あなたはどう感じているのか。

 

               

Photo

             

山口教授と二人で

 

それに対しての私のコメントです。

核兵器を使わせない、戦争を始めさせない、ということを最優先課題にすると、話し合いしか選択肢はないのですが、実はもっと前からその努力をして来なくてはならなかったのです。そうしなかった付けが今の状況なのですが、例えば、一つの可能性として、トランプ大統領が金委員長と会って話し合いをするのが一番効果的なのではないかと今でも信じています。その具体的な話し合いの内容として、トランプ大統領の就任直前に「北東アジア非核地帯条約」を推進すべきだという手紙を送りました。

その内容は二回にわたってこのブログにアップしましたのでそちらをお読み下さい。アメリカの有力紙も手紙の一部を取り上げてくれました。それからかなり時間が経っていますが、このアプローチは、トランプ大統領、あるいは安倍総理がその気になれば今でも実現可能です。勿論そのためには、世界の世論を味方に付けなくてなりません。話し合いの目的は当然、核兵器を使わない・使わせない、そして戦争はしないことですし、そのための話し合いであることを前面に掲げればそれは可能です。さらに、核の独占体制を強化することではなく核廃絶が視野に入ってないと説得力は大幅に減じます。話し合いでの問題解決を提唱し実行すること、初めてトランプ大統領も安倍首相も歴史に名を残すことができるのではないでしょうか。

最後に山口教授の素晴らしいまとめがありました。

まず、「核兵器は使えない」という現実を日本が伝えることを出発点にすべきだ。日本がそう言うことにこそ一番説得力がある。北朝鮮問題の解決には、軍事的オプションはあり得ない。それはハッキリしている。このところ、「軍事的オプション」という言葉を使う人も出てきたが、それはあくまでも強がりと見るべきだ。

「使えない」ことを確認した上で、使えないのなら核兵器の保有には意味がなくなるのだから、なくして行きましょうという流れにならざるを得ない。北を核保有国として認めたら、という意見も出てきているが、そうなると、韓国も核武装したいと言うだろうし、となると日本も、という結果になる。しかし、「東アジアの非核化」という旗を、日本は降ろしてはいけない。

独裁者に言葉で立ち向かったって無力だと現実主義者たちは言うけれど、力で向っても無力だ。制裁を強化するという手段では今まで全く効果は挙がっていない。それなら、交渉によってまず緊張のレベルを下げるという方向が賢明な選択肢だ。

「田舎の学問より京の昼寝」と言われますが、山口教授そしてゼミ生の皆さんから大きな刺激を頂きました。最後に山口教授はカープの大ファンです。合宿の後、マツダ・スタジゥムで対阪神線の応援をして帰京されました。カープの勝利にまで貢献して下さり、再度、お礼を申し上げます。

 

 

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2017年9月 4日 (月)

これでは知事失格、退場ですよ、小池さん! ――それとも、世界の目が朝鮮人犠牲者に向くようにするため?――

これでは知事失格、退場ですよ、小池さん!

――それとも、世界の目が朝鮮人犠牲者に向くようにするため?――

 

91日の「防災の日」は、1923(大正12)91日に起きた関東大震災に由来しています。今年の91日がこれまでとは違う形で注目されたのは、43回を迎える「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典」に、小池百合子・都知事や山本亨・墨田区長が追悼文を送付しないと決めたからです。

 

その理由として小池知事が挙げたのは、310(1945年の東京大空襲の日)91日に東京都慰霊堂で毎年営まれる「遭難者慰霊大法要」に都知事が出席すること、そして、「関東大震災で犠牲となられた全ての方々への追悼の意を表し、全ての方々への慰霊を行なってきた」ので、その中の特別な人たちへの追悼も含まれる、というものでした。さらに、「民族差別という観点というよりは、災害の被害、さまざまな被害によって亡くなられた方々に対しての慰霊をしていくべき」だとも言っています。

 

集合論の演習問題の解答としても問題はありますが、一応、誤りではないとも解釈できます。しかし、都知事としては問題があります。敢えて「失格」あるいは「退場」という言葉まで持ち出して問題提起をしているのは、世界の趨勢が「国家」から「都市」へと舵を切りつつあるときに、周回遅れだけではなく、「逆走」していることをアピールしたいからです。

 

           

Photo

                 

版権: <a href='https://jp.123rf.com/profile_freehandz'>freehandz / 123RF 写真素材</a>

 

この点について書き始めるときりがありませんので、良く知られた「箴言」や法律を援用しながら、ポイントを絞りたいと思います。

 

まず、国家と都市との違いです。ここが一番面白いところなのですが、今回は簡単に、地方自治法を引用して、法律がその違いの一部をはっきりと規定している事実を確認します。以後、お役所言葉の「自治体」の代りに「都市」という言葉をできるだけ使うようにしますし、「東京都」と「都市」も混乱のない範囲で同一視します。

 

第10条  市町村の区域内に住所を有する者は、当該市町村及びこれを包括する都道府県の住民とする。

 住民は、法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の役務の提供をひとしく受ける権利を有し、その負担を分任する義務を負う。

つまり、日本国民の中には外国人は含まれませんが、都民、あるいは市民の中には外国人も入るということですし、都政・市政の恩恵も受ける権利があるということです。(負担の義務も果さなくてはならないことは勿論です)。だからこそ、広島市をはじめ、多くの都市の住民投票条例では、外国人も一票投じられるような規定になっているのです。もっとも、国のレベルになれば外国人の人権を軽く見て良いという意味ではありません、念のため。

 

とは言え、どの都市でも外国人の数は多数派ではないでしょうし、差別の対象としての外国人も少数派です。しかし、少数派であるが故に、その権利を侵害して良いことにはなりませんし、権利の侵害が起き易いことを考えれば、行政としては特に外国人の権利を守るために力を入れる必要のあることは自明の理です。しかし、それだけでは十分ではありません。リンカーンはもっと過激に少数派の権利を守れ、と私たちに檄を飛ばしています。

 

もし、多数派がその数の力だけによって、憲法で保障された少数派の持つ権利を奪うようなことがあれば、それは、道義的には革命を正当化する。その権利が基本的な物であればなおさらだ。(第一次就任演説)

 

その少数派の権利が関東大震災後には、多数派によって (とは言え、多数派の中では少数派であったことを信じたいのですが) 残虐な形で蹂躙されたのですから、未来永劫その過ちが繰り返されないように努力するのは当然です。それは、広島・長崎の被爆者たちの願いである「こんな思いを他の誰にもさせてはならない」と軌を一にしています。

 

過去のマイナスを繰り返さないためには、過去をきちんと記憶しそこからの教訓を生かさなくてはなりません。ハーバード大学の哲学者だったジョージ・サンタヤーナは次のように言っています。

 

過去を記憶できない者は、その過去を繰り返す宿命を背負わされる。

 

時が経つに連れて、人間の記憶は薄れて行きます。東京オリンピックの3年後には、100周年を迎える関東大震災ですが、私たちが何もしなければ、震災後の混乱の中で虐殺された多くの朝鮮人についての記憶も薄れて行きます。そんな時間の流れに拍車を掛けるのではなく、未来の都民が同じような被害を受けないよう、しっかりと当時の記憶を次の世代に手渡すのが、都市のリーダーの役割なのではないでしょうか。

 

国家としての立場とは違って、都市の役割は市民・都民の生活を一番大切にすることにあります。その年の使命と直結しているこんな簡単な理屈が分らないのでは、「都知事失格・退場!」と言われても反論できないでしょう、小池さん。

 

でも、もしかして―――。こんな形での論争を起こすことで、日本だけでなく、世界の人々の目が、今という時に、関東大震災後の朝鮮人の虐殺に注がれることになるよう、自らへの厳しい批判が起る道を選んだのだとしたら、「小池さん、お主も相当の悪(わる)よのう!!

 

 

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コメント

もっともっと言ってください。
2005年郵政選挙でわが豊島区・東京10区に
刺客・落下傘候補として、いえ、ブルドーザー、
いえいえ、キャタピラ戦車のごとく押し寄せて来て、
小林興起氏を蹴散らせてしまいました。
”女性が輝く社会”の女性とは、望月衣塑子記者や
ぼうごなつこ(漫画家)さんのような方なのです。
にしても、これほどモロに→こちらに驚いています。
彼女の頭のなか→そんなもんでしょで驚きませんもの。

今回の件は、
なんとなくトランプ大統領のシャーロッツビルでの発言に似ていますね。

コメント有り難う御座いました。

小池百合子都知事の「政局」を重視する考え方は、小沢一郎、小泉純一郎との共通点ですし、「右翼」的発想は、石原慎太郎、安倍晋三以上かもしれません。それに「NO」を突き付けられるのは、生活・生命を基本に行動する市民です。

「シャーロッツビル」様

コメント有り難う御座いました。

両者に共通しているのは、「論理」を盾に本音を隠す「詭弁」ですね。野崎昭弘先生の『詭弁論理学』が参考になるかもしれません。

2017年8月27日 (日)

アメリカでの銃砲規制強化についての賛否 ――様々な問題が複雑に絡んでいます――

アメリカでの銃砲規制強化についての賛否

――様々な問題が複雑に絡んでいます――

 

 

               

Handgun_control

             

Gun Control、銃規制のシンボル

 

版権: 77sch / 123RF 写真素材

社会的に重要な問題についての賛成と反対の意見両方を、比較対照するサイト、「ProsCons.org」に掲載されている、賛成と反対の意見を紹介します。

 

Proconorg_2

ProsCons.orgのホームページから

 

それぞれ13項目あるのですが、全ての項目の詳細を訳して紹介するとなるとスペースも時間もかかりますので、銃の規制強化反対派の意見の見出しを以下、列挙します。説明が必要な点には簡単な解説を付けますし、争点を理解する上で必要があれば、賛成派の意見やデータも援用します。

 

 アメリカ憲法の修正第二条によって、個人が銃を保有する権利は守られている。

 

修正第二条は「規律ある民兵組織は、自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を保有し、また携帯する権利は、これを侵してはならない」です。その意味については、日本の憲法9条の解釈と似たような憲法解釈の問題になっています。私も含めて多くの人は、国家の軍隊ではない民兵、州兵が身近なのですが、という組織、しかもそれが「規律ある」という条件の下で武力の保有が許される条項だと読んでいます。この点は規制強化賛成の争点⑭に掲げられています。

 

 銃の規制強化によって犯罪は減らない。銃の保有こそが犯罪を減らしている。

 銃の規制は個人の持つ自衛権を侵害している。さらに人々の安心感を奪っている。

 銃規制、特に「assault weapons(日本語訳はアサルト武器のようです)を禁止することは、個人が狩猟や競技のための銃を保有する権利を侵害する。

 銃の規制は、犯罪者が銃を持つことや違法行為を犯すことを防げない。

 銃の規制は政府に過度の力を与えることになり、独裁政治にさえつながる。その結果、市民から全ての銃を奪う結果になりかねない。

 銃の購入・登録の際に、購入・登録者の背景調査をしたり、銃の特定のためのマイクロ・スタンピングと呼ばれるレーザーによる刻印を行ったりすることはプライバシーの侵害である。

 銃規制の強化が不必要なもう一つの理由は、銃による死者は比較的少数だという事実があるからだ。

 銃の規制強化や個人所有の銃の数が減っても、自殺数は減らない

 

ここで、反対派が根拠にしているのは、次のような数字です。数字が並んで分り難いと思いますが、アメリカの数字を中心に読んで頂ければと思います。まずは表にまとめましたので御覧下さい。

 

                             
 

 
 

銃の保有率

 
 

自殺率

 
 

リトアニア

 
 

0.7

 
 

45.06

 
 

日本

 
 

0.6

 
 

18.41

 
 

韓国

 
 

1.1

 
 

12.63

 
 

アメリカ

 
 

88.8

 
 

12.3

 

 

リトアニアは100人当たりの銃保有数は0.7と世界で最低レベルなのに、1999年には、10万人当たりの自殺者数は45.06と、この種の統計が存在する世界71か国の内、最も多かった。また日本は、銃の保有率は100人中0.6と最低レベルだが、自殺率は、18.41だ。韓国は、銃の保有の面では、1.1だが、銃による自殺率は、10万人当り12.63と一番高い。それに対して米国は、銃の保有率では88.8と世界最高だが、自殺率は、12.3で世界で26位と、上記の国々と比べると低くなっている。

 

これに対しての規制強化賛成派の主張は正反対です。賛成の理由⑬です。(読み易くするために略記しますが、「保有率」は100人当りの銃の保有数ですし、「他殺率」や「自殺率」は、10万人当たりの数字です。)

 

                               
 

 
 

銃保有率

 
 

殺人率

 
 

自殺率

 
 

スイス

 
 

45.7

 
 

0.31

 
 

3.29

 
 

フィンランド

 
 

45.3

 
 

0.4

 
 

4.19

 
 

アメリカ

 
 

88.8

 
 

4.19

 
 

5.76

 

 

スイスとフィンランドは銃の規制が厳しい国だ。そしてスイスの保有率は45.7で、世界で三番目に高い。しかし、銃による殺人数は2009年に24(殺人率は0.31)、自殺数は253(自殺率は3.29)だ。フィンランドの銃保有率は、45.3で世界4位だが、2007年の殺人数は23 (率としては0.4)、自殺数は172(率は4.19)だ。

 

対してアメリカは、保有率88.8、他殺件数は12,632、他殺率は4.19、自殺数は17,352 (率は5.76)2016年の比較では、人口の多い、経済的に豊かな他の国々に比べてアメリカは、殺人率は25.3倍高く、銃による自殺は2010年の統計で8倍だった。

 

さらに、これらの国々での全殺人を分類した上で比較すると、女性の被害の90%はアメリカで起きていた。また0から14歳の被害の91%15歳から24歳までの被害の92%、そして全殺人の82%はアメリカで起きていた。

 

これらは、銃の規制の厳しさの違いの反映だと考えられる。

 

また、賛成派の主張⑨では、銃規制の強化は自殺の減少につながることを示す研究結果を引用しています。2014年の研究では、銃の保有数が減ると、自殺数も減ることが確認されています。また2009年の研究では、銃へのアクセスが州法により制限されると、男性の自殺の減ることが確認されています。特に影響のあったのは、銃保有を許す免許証がないと保有できない制度のあること、そして未成年者への販売禁止だったということです。また、自殺願望を持つ人間が銃を手に入れられないとき、毒物や刃物によって自殺を実行することは考えられないという調査結果も示されています

 

反対派の主張に戻ります。

 

 銃規制の強化は不必要。銃についての教育、また銃を安全に扱うことについての教育によって銃による事故死を防ぐことができる。

 銃規制の強化は、市民が海外から侵略された場合に身を守る機会を奪う。

 銃規制の強化はメキシコで実施されているが効果は現れていない。アメリカでも同じことになる。

 銃規制は人種差別的だ。

 

歴史的に、何か事があるとマイノリティーが銃を持つことに対する規制が強化されて来たという事実があります。

 

 憲法修正第二条は、健康で丈夫な男性が銃を持ち、必要であれば民兵としての活動を通して平和を維持し国を守ることを意図している。

 銃規制の努力は、これまでに効果を示すことができなかった。

 

最後に我が国の状況をまとめておくと、高度成長期だった1970年代後半には、100万丁以上の銃が民間で保有されていましたが、最近では40万以下にまで減っています。

 

 

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