平和

2018年2月13日 (火)

2018年全国被爆二世団体連絡協議会総会

2018年全国被爆二世団体連絡協議会総会


―被爆二世集団訴訟への取り組み強化を決定―

 

今日は、「2018年全国被爆二世団体連絡協議会総会」について報告します。

隔年ごとに開催される「全国被爆二世団体連絡協議会」(以下「被爆二世協」という)の総会は、2月11日、12日の二日間、今年も広島市で開催されました。総会には、広島、長崎だけでなく山口県や大阪府などから70人の被爆二世が参加し、2019年まで2年間の活動方針を議論し、決定しました。私も、広島県原水禁を代表として参加しました。

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まずこの総会で決定した、これから2年間の活動方針です。大きな柱は、3つです。

第1の柱は、昨年2月に広島、長崎でそれぞれの地裁に提訴した「被爆二世集団訴訟」への取り組みを強化することです。

第2の柱は、国連人権理事会を通じて「被爆二世の人権保障」を求める取り組みを進めることです。

第3の柱は、再びヒバクシャをつくらないために、核兵絶と世界の平和を求める活動を積極的に取り組みことです。

そしてこれらの活動を通じて、フクシマの被曝者と連帯し、住民や労働者の健康を守り、健康被害の補償を求める取り組みに参加することが決まりました。

 

総会の最重要課題は「被爆者二世集団訴訟」でしたが、この問題は先日のブログでも報告していますので、今日は、「国連人権理事会」を通じての「被爆二世の人権保障」の動きについて、報告してみたいと思います。ます。

日本政府による被爆二世対策がなかなか前進しない中で、被爆70年以降の活動の一つとして「被爆二世問題を国際社会(国連人権委員会)で人権侵害として訴え、日本政府に被爆二世の人権保障を求める取り組みを進める」ことになりました。

2015年に初めて、「被爆二世協」の代表をジュネーブの国連欧州本部へ訪問団を派遣し、その活動のスタートを切ったそうです。そして日本政府の人権状況の審査が行われる昨年(2017年)11月6日から17日の国連人権理事会に向けた活動として昨年3月の情報提供、10月には、各国の在日大使館訪問、そして10月16日から18日の3日間、ジュネーブ現地での各国政府代表部への働きかけや国連で活動しているNGOとの意見交換国連人権高等弁務官事務所の訪問など、精力的な活動を展開してきました。その努力が実り、コスタリカとメキシコが、日本政府の勧告の一つとして「被爆二世の問題」に言及し、11月16日に採択された日本審査の報告書には次のように盛り込まれました。

○被爆者援護法を被爆二世、とりわけ健康問題に対し、適用を拡大するように考慮すること(コスタリカ)

○福島原発事故被害者、ならびに被爆者の将来世代に、医療を保証すること(メキシコ)

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                                          国連欧州本部

この勧告について日本政府は、3月に開催される国連人権理事会までにこの勧告を受け入れるかどうか報告することになっています。被爆二世問題が、国際社会(国連の場)で取り上げられるようになったことは、大きな前進だす。しかし現在の日本政府の姿勢からは、大きな期待を寄せることはできないと思いますが、私たちも関心を持って見守っていく必要があります。

ところで、上記二つの国の名前を読まれて思い出されることはありません。私は、「核兵器禁止条約」交渉のことを思い起こしました。コスタリカは、言うまでもありませんが「核兵器禁止条約交渉会議」で議長を務めたホワイトさんの国です。メキシコも「核兵器禁止条約の交渉」を主導してきた国の一つです。それは「核兵器禁止条約」の前文に「現在および将来世代の健康に重大な影響を与え」という文言を盛り込むことの努力した国々でもあるということです。こうした国を広げることも課題です。

そして「核兵器禁止条約」は、「核兵器を禁止し核廃絶を実現」させるという役割だけでなく、核被害者や二世問題を解決する条約でもあることも強調しなければならないと改めて強く思っています。そして、「被爆二世問題」は、決して広島、長崎の原爆被爆による二世だけの問題ではなく、世界の核被害者の将来世代の問題として考えなければならないことを、この「被爆二世協」総会で学びました。

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2018年2月12日 (月)

「東アジアの戦争危機と日本の進路」-紀元節復活反対!平和・民主主義、人権を守る2・11ヒロシマ集会

「東アジアの戦争危機と日本の進路」-紀元節復活反対!平和・民主主義、人権を守る2・11ヒロシマ集会

 

昨日(2月11日)は、「紀元節復活反対!平和・民主主義・人権を守る2・11ヒロシマ集会」と「2018年全国被爆二世団体連絡協議会総会」が開催されました。いずれも、広島県原水禁にとって重要な取り組みでしたので、今日と明日の2回に分けて、その模様を報告します。今日は、午前中に行われた「2・11ヒロシマ集会」について報告します。

 

憲法を守る広島県民会議、広島県平和運動センター、戦争をさせないヒロシマ千人委員会、そして広島県原水禁の4団体が主催し、毎年この日(2月11日)に開催してきた「紀元節復活反対!平和・民主主義・人権を守る2・11ヒロシマ集会」が、会場いっぱいとなる124名の参加で開催されました。毎年その時々の情勢に合った講演を行っていますが、今年は、安倍政権による「安保法制」に強い危惧をいただき、警鐘を鳴らし続け全国を駆け回っておられる柳澤協二さんを講師に招き、「東アジアの戦争危機と日本の進路―平和のための戦争額の視点から―」と題する記念講演が行われました。

 

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柳澤さんは、きちんと整理されたレジュメに沿いながら、今の情勢をわかり易く分析しながら、しかし問題点、特に安倍政治について、厳しく指摘をされました。

「久しぶりに広島弁を聞いて懐かしく思う。30年前、呉の防衛施設局に施設部長として、家族とともに呉に家族とともに住んでいた。資料館や江田島も見学したこと、息子がはだしのゲンの大ファンだったこと。そして呉線に乗っていた時、息子が一緒に乗っていた自衛官を見て『戦争をする悪い人たちだよね』と言った時、ことばに詰まった」。こんなエピソードから柳澤さんの話がスタートしました。「最近『日本の政治はどこに行ったのか』という疑問を持つ。」「防衛の仕事を40年。その経験を活かし『戦争とは何か』を考えたい。『平和とは何か』『戦争とは何か』をきちんと考えることが大事だ。」続いて「護憲派の人たちもしっかりとした考え方を持つべきだ」と。そしていよいよ本題です。

残念ながら、私の文章で、その全体を伝えることは不可能です。そこで、ちょっと長くなりますが、以下にレジュメのタイトルのいくつかを掲載することで、報告にしたいと思います。

「日本に広がる戦争の不安」単純な答えは、だいたい間違っている

「戦争とは何か、平和とは何か?」平和を望むなら戦争を理解する

抑止は、より強い暴力の示威による抑圧 和解は、戦争のもとになる対立をなくすこと

「戦争要因からみた現代」グローバル社会と国家・戦争・人間

「政治は、なぜ戦争を選択するのか?」戦争は他の手段による政治の継続

 政治の役割:戦争を起こさないために国民の感情を鎮めること

「人はなぜ戦争をするのか?」煽られる大衆になるのか、考える市民になるか

「日本が直面する三つの戦争」誰の、何のための戦争か、どうかかわるか?

 自分の戦争をどう防ぐのか・他人の戦争にどうかかわるか

「『アメリカの抑止力』はどこまで?」抑止と安全・安心は両立しない

「領土を守るとはどういうことか?」無駄な戦争をしないために政治がある

 無駄な戦争は、政治の失敗

「対テロ戦争にどうかかわるか?」自衛隊だけが答えではない

イラクの自衛隊―「一発も打たなかった」という成果・犠牲者が出なかったことが重要

戦争しない日本のブランド

「安倍改憲の罠」国民が支持する自衛隊は、どんな自衛隊か

大多数の国民が自衛隊を支持しているのは、一人も殺さない・戦死しない自衛隊

そして最後の「憲法と安全保障」では、憲法の前文「平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して生存を保持」「先生と隷従、圧迫と偏狭を永遠に除去しようと努めている国際社会において名誉ある地位」を強調し「非戦という名誉」を勝ち取ることが強調されました。

 

このタイトルだけでも十分に、柳澤さんの講演の中味を想像できたのではないかと思います。

私がこの講演を聞いて、特に強く印象に残ったことは、私も常々「もし戦争が起こるようなことになれば、それは政治の失敗。政治家は、そのことをもっと考えなければならない」ということを言ってきましたが、柳澤さんの講演でも、ことばを変えながら何度もそのことが強調されたことです。

 

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                                      集会アピールを提案する佐藤奈保子さん

 

最後に「私たちは、平和と民主主義、人権の尊重される社会を築くため、憲法を守り生かすこと、そして、戦争加害国の国民としての重責と被爆地ヒロシマの被った惨禍を忘れることなく、歴史と向き合い、アジア諸国を中心とする諸外国との協調・和解を進めることに全力をあげます。再び過ちを繰り返さないために、戦争につながる一切の動きを許さない運動を『被爆地ヒロシマ』から発信していくことを改めて誓い、集会のアピールとします。」という集会アピールを参加者全員で採択し、集会を終えました。

 

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2018年2月10日 (土)

「被爆二世集団訴訟の意義と課題」-第5回原水禁学校

「被爆二世集団訴訟の意義と課題」-第5回原水禁学校

 

2017年度原水禁学校の最終回となる「第5回原水禁学校」が、2月9日自治労会館で開催されました。

今回は、「被爆二世国賠訴訟弁護団」の足立修一弁護士に「被爆二世集団訴訟の意義と課題」をテーマに講演していただきました。足立弁護士と広島県原水禁は、1995年に提訴した三菱広島徴用工裁判以来の長い付き合いがあり、今回の講師をお願いしました。

 

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                              被爆二世の岸本さん

 

原水禁学校は、足立弁護士の話に先立ち「被爆二世訴訟団」の原告で広島県原水禁の常任理事でもある岸本伸三さんから「なぜ被爆二世問題の解決が重要なのか?」を提起していただきました。特に強調されたのは「国が一度戦争を始めれば、そのすべての被害に対して、国としての責任を取らなければならないことを知らしめることー国に戦争がいかに高くつくかを身にしみて分からせることによって、戦争を抑止する―ことをはっきりとさせることが、私たち被爆二世の運動である」ということでした。

 

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             足立修一弁護士

 

足立弁護士はまず最初に、自らがかかわってきた「被爆者だけど被爆者として扱われてこなかった人たち」の被爆者裁判に触れながら「在外被爆者、原爆症認定訴訟」など普通では考えられないほどの勝利を勝ち取った。何故か?「被爆の被害は、他の戦争被害と比べて大きな被害である」ことを指摘しながら、「放射能被害は、他の被害と違い元に戻ろうとしても元に戻ることはできない特殊性があり、長く続く被害なのだと」と被爆者問題の特殊性を指摘。さらに被爆二世の問題については「確かに被爆者ほどには、健康被害は顕著でないかもしれない。」しかし被爆二世の人の話を聞くと、「子どものことの健康状態は、普通の人よりも多く病気にかかったりしている」が、「それはたまたまの不運であった」では済まされない問題だと強調。そして今回の裁判は「核戦争の影響は無限に続くということをはっきりさせ、これを証明すること」だとその意義を強調されました。そして「被爆の実相を明らかにさせることを通じて、被爆二世問題の課題を明らかにさせる」と、裁判の課題が提起されました。

今後の裁判は、「①立法不作為の違法性―国が被爆二世に対して法律を作ることを怠ったため、被爆二世が不利益を被ったこと②放射線の遺伝的影響―植物や動物実験においては、放射線の遺伝的影響が証明されている」ことを具体的に証明することを通じて、この裁判を勝訴に持ち込みたいとの思いが語られました。

特に国の「人についての遺伝的影響は現時点で認められない」という主張に対して「被爆二世への遺伝的影響を調査し続けるとしたら、その結果が出るのは被爆二世がいなくなったあと。それでは遅い。その前に解決しなければ何の意味もないことになる」と繰り返し強調されました。

「行政の責任をどの段階で果たさせるのかは、運動の広がりと世論の盛り上がりしかありません。」と参加者への期待を込めた訴えで、講演は終わりました。

足立弁護士、ありがとうございました。

 

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「被爆二世集団訴訟」第4回口頭弁論は、2月13日午後1時30分から広島地裁302号法廷で行われます。一人でも多く傍聴に参加ください。

 

私は、被爆者問題かかわるときいつも思っていることがあります。まず「どんなに少量であっても放射能被害を受けた人は、被爆者(被害者)として認められる」ことが重要だということです。そして被害者である被爆者は、「放射能被害の恐れがある限り、救済されなければなりません」ということです。それを否定するのであれば、国が個々の被害者に対して「放射能の影響はない」ことを証明すべきです。戦争による原爆投下さえなければ、被爆をすることはなかったのですから。この考え方は、なにも原爆被害の問題だけではありません。原発事故による被害もそうです。そして水俣をはじめとする公害被害者の問題もそうです。「被害者は救済されなければなりません」

今日の講座に参加しながら、改めてそのことを感じました。

 

2017年原水禁学校は、今回で終了しました。今年の反省を生かしながら、新たなテーマで次年度と言っても今年の秋になりますが、第3回原水禁学校を開校することにしています。

 

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2018年2月 9日 (金)

広島県被団協(坪井直理事長)「2018年新年代表者会議・新春のつどい」開催

広島県被団協(坪井直理事長)「2018年新年代表者会議・新春のつどい」開催

 

一昨日(2月7日)午前10時から「広島県原爆被害者団体協議会」(坪井理事長)が毎年開催している「新年代表者会議及び新春のつどい」が、広島平和ビルで開催されました。

県北では「大雪が降る」という気象状況で当日になって10人ぐらいの欠席の連絡があったようですが、それでも厳しい寒さを乗り越えて、60名余の被爆者、被爆二世が参加する中での開会となりました。

前田事務局長の司会で始まった会議は、黙とうの後、体調不良で欠席となった坪井理事長のメッセージが紹介されました。「皆さん。ハートは熱く、頭はクールに 共に手を取り合って生き抜きましょう。」締めくくりの言葉です。

 

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続いて箕牧副理事長からのあいさつ。「現在、副理事長は4名いますが、いずれも体調不良などで私しか参加していません。」という言葉。被爆者の高齢化が危惧される現状を反映した言葉で始まりました。続いて昨年の被爆者に希望を与えた「核兵器禁止条約の成立」「ICANのノーベル平和賞受賞」などを評価した後、一転してこのブログでもここ数日紹介しているアメリカの核態勢見直し(NPR)を厳しく批判するとともに、それへの支持を表明した日本政府の姿勢に対し厳しい批判。そして「こんな世界の動きを見ていると、残念ながら私たち被爆者が、生きている間には『核兵器廃絶』は実現しないのではないかとさえ思わざるを得ない状況です。でも、負けるわけにはいきません。ヒバクシャ国際署名など全力で取り組みましょう。」と参加者に呼びかけました。

 

その後来賓からのあいさつ。私も、広島県原水禁を代表して参加をし、あいさつをさせていただきました。「被団協は、『核兵器廃絶』と『被爆者援護』を運動の両輪としてこられました。原水禁も同じ理念を持って、ともに協力しながら、一緒に努力してきました。一人でも多くの被爆者の命があるうちに、なんとしても『核兵器廃絶』を実現させなければなりません。そのためにも『ヒバクシャ国際署名』を成功させるために、原水禁としても全力で取り組みます」と。私が、過去の歴史の触れるのは、多くの先達たちの努力があって今があることをけっして忘れてはならないという強い思いがあるからです。

 

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ところで会場の様子を見て気づいたことがあります。今までになく、女性被爆者と被爆二世の参加が多くなっているなということです。ちょっとした雰囲気の違いを感じました。そして、もっと大きな違いは、机の配置が従来のスクール形式から、テーブル形式に代わったことです。「せっかく集まってもなかなか参加者同士の話ができない」という反省から、今年は、参加者がそれぞれの悩みや思いを率直に意見交換できるようにと工夫された机の配置になったようです。

1990年代前半から、いろいろの立場で、この年初めに開催される「新春につどい」に何度も参加していますが、こんなことを感じたことは、今年が初めてです。

 

私たち来賓は、この交流・意見交換の場には参加することはできませんでしたので、その様子を具体的にお知らせすることはできないのが残念ですが、きっと良い交流・意見交換ができたものと思っています。

今年も、「広島県被団協の皆さんとともにがんばろう」と決意を新たにした一日になりました。

 

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2018年2月 8日 (木)

アメリカの核態勢見直し  ――日本政府を動かすために――


アメリカの核態勢見直し

――日本政府を動かすために――

 

核態勢見直しを撤回させるためにアメリカでも活発な動きが起きていますが、日本政府の果せる役割が大きいにもかかわらず、トランプ政権そしてアメリカの軍産複合体に迎合する声しか出せない今の安倍政権は情けない限りです。

 

それを支えている河野外務大臣や岸田前外務大臣の罪については前回言及しましたが、ではどうすれば良いのでしょうか。一緒に考えて行きましょう。

 

国政選挙で、野党、特に安倍政権による軍事国家化や改憲に効果的に立ち向かってくれる政党に勢力を伸ばして貰いたいのは勿論ですが、それが、日常的な様々な努力の総合的な結果として実現できるよう、取り敢えず実行可能で少しは効果がありそう (だと私には思える) なアイデアを二つ三つ提案してみたいと思います。このような活動を既に実行されている方がいらっしゃれば、どうすればこのような活動を立ち上げられるのか、御自身の活動強化につながる協力の仕方にはどんなものがあるのか等について具体的なアドバイスを頂ければ幸いです。

 

 「外務大臣ウォッチ」を組織して、外務大臣ならびに外務省の活動についての市民レベルからの批判と提言を行う――特に、岸田氏や河野氏は、大臣就任前から広島の被爆者やPNNDの代表として、核兵器問題についての発言をしてきていますので、過去の発言と、大臣就任後の発言との整合性をチェックし、外務省ならびに外務大臣が、被爆者や平和を求める市民の立場から真摯に仕事をするように、タイミング良く提言をしたらどうでしょうか。

 

同時に、何よりも大切なのは、日本の外務大臣が日本の国民の利害関係のみならず、日本国民の意思を代弁して仕事をしているかどうかです。「核抑止論」というような抽象的お題目を究極的な目的として掲げることが、具体的な個々の政策として実施された場合、日本国民の意思を踏みにじっているかどうかを検証し、その結果をきちんとまとめた上での提言をすることは、憲法の精神を守るためにも、国民の人権擁護のためにも必要不可欠です。

 

そのためには、複数の市民や専門家のイニシャティブと協力が必要です。まず何人かで組織を立ち上げ、活動を始め、少しずつ活動を広げられれば、効果は挙がると思います。マスコミの協力も大きな力になるはずです。何方か手を挙げて頂けると素晴らしいのですが――。

 

                 

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外務省のホームページから

 

 「核軍縮・核不拡散議員連盟」の地方版を組織する――PNNDは国会議員の集まりですが、市町村などの自治体単位で、同じような趣旨の議員の集まりがあれば、その地域の平和活動家や平和運動組織と一体になって、強力な発信ができるのではないかと思います。「平和首長会議」や「非核宣言自治体協議会」との連携も考えられますし、PNNDを支えての世界的な連携も可能になると思います。そのためには、現職の自治体議員何人かの方が、最初に動いて下されば理想的ですが、議員の忙しさを考えると、複数の市民や専門家が何人かの議員に働き掛け、協力して組織を立ち上げ、なお活動のサポートをするという道筋でも良いのではないでしょうか。何方か手を挙げて頂けると素晴らしいのですが――。

 

 「○○から平和を発信するマスコミOBのブログ」のような、インターネット活用の平和情報の発信や意見交換を、職種別のグループで始める――一人でブログを書くのは大変ですが、何人かで分担すれば内容的にも面白く、多角的なアプローチのできる発信ができるはずです。もちろん、現職の皆さんが、核廃絶に絞った活動をして下さっても良いのですが、OBの皆さんの持つ時間を有効に活用して頂ければ素晴らしいと思います。

 

 上記のようなアイデアを元に、SNSを活用してのより効果的な発信を行う――私の力では、ブログが精一杯ですが、その他のインターネット・メディアを活用することで効果的な情報収集や発信ができるのではないかと思います。知恵を貸して下さい。

 

以上、夏井いつき先生の「多作多捨」の精神で、とにかくアイデアを書き出してみました。皆さんの御意見をお聞かせ頂ければ幸いです。

 

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2018年2月 7日 (水)

アメリカの核態勢見直し  ――NPRを撤回させるためのアメリカの動き――


アメリカの核態勢見直し

――NPRを撤回させるためのアメリカの動き――

 

アメリカ政府の「核態勢見直し」 (略してNPR) が、核兵器使用への道を大きく開き、核戦争の可能性を増すこと、ひいては人類滅亡へ転がり落ちるかもしれないという危機感は、被爆者は勿論、世界中の平和団体が共有しています。一度は発表されてしまっていても、それを撤回させ核廃絶の方向に舵を切り直させるための努力が必要です。

 

アメリカでは、NPRならびにトランプ大統領の核兵器に対する姿勢が、核の先制使用に直接つながらないように、議会が宣戦布告の決議をしない限り大統領といえども核兵器は使えない、という趣旨の法案を、エド・マーキー上院議員とテッド・リュー下院議員が提出しています。

 

             

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By U.S. Senate Photographic Studio-Rebecca Hammel [Public domain or Public domain], via Wikimedia Commons

 

さらに、マーキー上院議員とアール・ブルーメナウアー下院議員が、SANE Act (Smarter Approach to Nuclear Expenditure--核関連支出についてのより賢明なアプローチ法) を提案しています。「sane」は、正気のという意味もありますので、それを略称として使うことでこの法案の意味を伝えています。 内容としては、今後10年間で、核関連予算を1,000億ドル削り、同額を環境関連分野に使うというものです。

 

議会では少数派である民主党議員による提案ですから、過半数の賛成を得るのは難しいにしろ、NPRの内容があまりにも絶望的であるだけに、共和党の良識ある議員たちの中からはこれらの法案に賛成する人が現れてもおかしくはありません。そのために、自分たちの選挙区・州選出の議員たちに働き掛ける運動がアメリカでは起きています。

 

こうした法案を提出してアメリカ議会でリーダーシップを発揮しているマサチューセッツ州選出のマーキー上院議員は、核軍縮・核廃絶を目指す世界的組織である「PNND(核軍縮・核不拡散議員連盟)の共同議長です。PNNDは、核兵器禁止条約の採択に当っても大きな役割を果しました。

 

国際組織ですから、日本支部もありますが、それは「核軍縮・核不拡散議員連盟(PNND)日本」です。その会長は河野太郎外務大臣なのですが、彼は、NPRが核抑止力を強化するものとして歓迎する見解を直ちに発表しました。「PNND日本」の立場とは相容れないどころか、その対極に位置する考え方です。そして、世界の核状況を悪化させました。終末時計は過去最悪の「二分前」まで進んでいますが、それをさらに悪化させている罪は計り知れません。

 

 

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官邸ホームページから

 

爆心地が自らの選挙区の一部である岸田文雄代議士も外務大臣になると、被爆者や被爆地を裏切って、核兵器禁止条約に反対する等の言動を続けてきました。これも終末時計が「人類滅亡2分前」までになった原因の一つです。河野太郎代議士も外務大臣になると自分が会長を務め、核廃絶のための様々な活動をしてきた「PNND日本」を裏切っています。それほど外務省の力が強いのかも知れませんし、外務省は単にアメリカ追従をしているだけなのかもしれませかが、それも視野に入れて、安倍政権の核政策を変えさせるための努力を続けなくてはなりません。

 

ではどうすれば良いのか、次回は、思い付くままにいくつかのアイデアを皆さんと共に検討してみたいと思います。

 

 

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2018年2月 6日 (火)

アメリカの核態勢見直し  ――「使いたい」という思いをブロックできるのは――


アメリカの核態勢見直し

――「使いたい」という思いをブロックできるのは――

 

アメリカ政府が「核態勢見直し」(米・国防省の訳では「核態勢検討」ですが、略して「NPR)を公表しました。その内容は少し前から知られており、125日に『原子科学者会報』が、毎年発表する「終末時計」の針を「人類滅亡2分前」と、過去最悪の状況として表現したのも、このNPRの内容が元になっていました。

 

一言でその内容を要約すれば、トランプ政権は核兵器を使いたくてしようがないことを滲ませつつ、そのための口実作りと核兵器予算全ての膨張と核政策の拡大を明確にした文書だと言えるでしょう。北朝鮮の核やミサイル開発、そして安倍政権の支援が視野に入っていることは、国防省のホームページに用意されているエグゼクティブ・サマリーが、ロシア語、中国語、韓国語、フランス語の他に日本語にも訳されていることに反映されています。(国連の公用語であるスペイン語やアラブ語が入っていないことにも注意して下さい。)

 

                   

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日本語のページに行くには、次のURLをクリックして下さい。

 

https://media.defense.gov/2018/Feb/02/2001872891/-1/-1/1/EXECUTIVE-SUMMARY-TRANSLATION-JAPANESE.PDF

 

NPRの内容については既にマスコミの詳しい報道が出ていますので、「口実」として使われている部分は省略して、アメリカ政府の意図と今後どんなことをしようとしているのかに絞ってまとめておきたいと思います。

 

まず、「抑止力」を強化するという名目ですが、そのために、核の小型化や柔軟な対応ができるようなシステムの開発・導入を謳っています。そのために必要とあればいつでも地下核実験を再開できるような態勢を続行、さらに、1メガトンを超える最大級の核兵器のお蔵入りも延期する方針です。

 

「小型化」の一例として、0.1キロトン級の「ミニ・ニューク」の使用が挙げられます。広島・長崎の原爆は十数キロトンですので、その100分の一の大きさです。都市全体ではなく、一ブロックだけの破壊、戦車隊の殲滅と言った規模の力を持つ核兵器です。つまり大都市全て、あるいは一国、あるいは電子コミュニケーション機能の壊滅、という規模の核兵器の使用ではなく、戦況を有利にする兵器という意味で「戦術核兵器」と呼ばれます。

 

こうした規模の核兵器を「使用可能」と呼んで使うという方向性がNPRには盛り込まれています。しかし、「使用可能」という思い込みに反して、小さい核兵器でもそれを使えば、核兵器を使ったという事実は残ります。となると、核の先制使用はしないと明言している国、例えば中国が核兵器を「正当に」使って良いという口実を与えてしまいます。

 

そして、北朝鮮が「仮に」そんな攻撃を受けたと仮定すると、大陸間弾道ミサイルの技術が完成していればアメリカを攻撃するでしょうし、完成していなければ、そして最終的に勝ち目はないと分っていても「腹いせ」に、より近い国々、つまり韓国、日本、オーストラリア等を攻撃目標にする可能性は十分にあります。

 

さらに、一度核兵器を使ってしまえば、それがエスカレートして行くことは通常兵器と同じです。いやそれ以上だと考えた方が良いでしょう。行き着く先は、最終的に人類が滅亡する規模の核兵器のやり取りだということは、お分り頂けると思います。

 

通常兵器による戦争を奨励する積りは毛頭ありませんが、都市の一ブロックを破壊するのが目的なら、核兵器ではなく通常兵器で十分です。そして太平洋戦争では、原始的な焼夷弾で事足りたではありませんか。

 

このように、人類全体が巻き込まれ、滅亡の危機に晒される可能性の原因になっているNPRをアメリカ政府に撤回させ、「正気の」世界観を取り戻させるためには、特に日本政府の役割が重要です。日本政府が、トランプ大統領に対して「唯一の被爆国としての提言は、NPRを撤回して、核兵器禁止条約を署名・批准することしかない」と建言すれば、世界は動きます。

 

しかし、日本政府の頑なな姿勢は皆さん御存知の通りです。それを変えるためには何ができるのか、次回から皆さんと一緒考え見たいと思います。アメリカでは何が起きているのかもお浚いしたいと思います。

 

 

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コメント

JAXAは3kgの衛星を乗せた長さ9.54mの電信柱ほどの大きさの小型ロケットの打ち上げに成功したそうです。
それもキャノン電子が参加し民生品を使ったことで、5億円の制作費で済んだそうです。

またアメリカの物理学者は「プルトニウム原爆は最新技術では1.5kg、途上国の技術でも2kgでの超臨界が可能である。
またウラン原爆は爆縮方式なら3-5kgでの超臨界が可能と見られている」
と発表したそうです。

衛星の落下速度はメチャクチャ早く、とてもミサイルでは撃ち落せないそうですから、
その2つを組み合わせて、原発に打ち込めば、世界を簡単に破滅させることができるということになりますね。

そんな面倒くさいことをしなくとも、
直接小型ロケットを原発に打ち込んだ方が簡単か。
世界中の原発が射程距離に入りますね。

あな恐ろしや、恐ろしや・・・

「ロケットマン」様

コメント有り難う御座いました。

おっしゃる通り、本当に攻撃したいのであれば、手段はいくつもありますし、お金を掛けなくても済むものも多くあります。にもかかわらず、「戦争教」とでも言ったら良いかもしれない世界観で世界支配をしている人たちには、大きな利益があるということでしょう。それに対抗出来るのは、私たちのはずなのですが---。

戦争教、
確かに、そんな感じもありますね。
韓国には原発が4ヶ所、約40基くらいあり、電力の30%くらいをまかなっているようですが、
北朝鮮がその気になれば、通常ミサイルで簡単に破壊することは可能でしょうが、
そうなれば、韓国は破滅するでしょうね。
それをやったら、北朝鮮はアメリカ、それこそ中国からも報復を受け、破綻するのは目に見えています。
戦争になりそうだといいつのることが、アメリカ、北朝鮮、韓国、日本の企業にとってもベストだいうことと、
同時に時の政権を維持するにはベストだという思いがあるのではないでしょうか。
それはまさに戦争教といっていいでしょうね。

「戦争教」様

コメント有り難う御座いました。

「戦争になりそうだ」「敵の攻撃から国民を守らなくてはならない」と言った掛け声で、高価な戦争用の兵器や機器を調達し、あり得ない事故で数十億、数百億の単位のお金が飛んで行ってしまうという無駄もあります。

ここ数週間の出来事を振り返ると、今、私たちの生活を脅かしているのは、気候変動による雪や寒さの被害であり、地震や噴火の被害ですね。可能性の低い軍事的侵略に備えるためだという名目で軍隊を正当化するのではなく、必要性は疑う余地のない、そしてあまりお金を掛けて来なかった、自然災害の救援を主な仕事にする強力な組織こそ必要なのではないかと思います。

それを整備するのには改憲の必要も全くないですし。

2018年2月 5日 (月)

「ヒロシマ総がかり行動実行委員会」街頭署名活動

「ヒロシマ総がかり行動実行委員会」街頭署名活動

 

一日遅れとなりましたが、「戦争させない・9条壊すな!ヒロシマ総がかり実行委員会」が、一昨日(2月3日)に実施した街頭署名活動の報告です。

 

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今年初めてとなった「3日行動」は、市内2か所で、街頭署名活動を取り組みました。私たち「戦争させないヒロシマ千人委員会」は、午後2時から1時間、43名(もう一か所の福屋前は41名)が参加し、本通り青山前で街宣をしながら「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一」3000万署名への協力を呼びかけました。少し寒さが和らいだとはいえ、防寒着に身を固めて歩く人たちの反応は今一つという感じでしたが、それでも私たちの呼びかけに応えて101名(福山前は126名)の方たちに、署名に協力していただきました。そんな中に、女子高生の署名する姿もありました。

 

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昨年5月3日に、安倍首相が突然「新たに憲法9条に自衛隊の存在を書き込む」「2020年に新憲法施行をめざす」と発言して以降、改憲への動きが急速に強まりましたが、1月22日に開会された第196回通常国会でも、憲法改正問題が大きな政治課題の一つとなろうとしています。すでに開会された衆・参の予算委員会でも、突っ込んだ論議にはなっていませんが、何人かの委員から安倍首相に対し、見解が求められています。

そもそも行政府の長が、「憲法改正」を述べることが許されるのかという問題は、このブログでも何度か指摘されていますので、今日は今国会での奇妙な安倍首相の答弁を取り上げておきたいと思います。

 

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1月30日の衆院予算委員会で、安倍首相は、「自民党内の憲法改正議論をめぐり9条2項の削除論がある」ことを指摘する質問に対し、「2項を変えることになれば、書き込み方でフルスペック(全面的)の集団的自衛権が可能になる」と答えるとともに「(2項を維持したまま自衛隊の存在を明記する)私の提案では2項の制限がかかる」とも語り、「2項を維持したままであれば、集団的自衛権は現行と同じように一部容認にとどまる」と強調しました。都合のよい論法だと思います。「集団的自衛権の行使は、憲法に違反する」としてきた従来の政府見解を閣議決定だけで、いとも簡単に「憲法解釈を変更」してしまうような政治をまかり通らせた安倍首相。「憲法を尊重擁護」しない政治家に「私の提案では制限がかかる」など言われても、それを信じることができないのは私だけでしょうか。

 

そんなことを考えながらの2月3日の街頭署名行動でした。

 

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2018年1月30日 (火)

広島県原水禁第87回理事総会と第4回原水禁学校

    広島県原水禁第87回理事総会と第4回原水禁学校

 

今日は、昨日に続き1月27日に開催された「広島県原水禁第87回理事総会」と「第4回原水禁学校」について報告します。

 

広島県原水禁は、毎年1月27日に「広島県原水禁理事総会」を開催し、昨年一年間の活動の総括と新年度の活動方針を決めます。土曜日の今年は、昼の「ネバダ・デー座り込み」を終えて、午後2時から自治労会館で来賓に連合広島の久光会長をお招きし「第87回理事総会」を開催しました。

 

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昨年の活動については、このブログでも紹介していますので、2018年度の特徴的な活動方第針をここでは掲載します。

第1は、「核兵器禁止条約」の批准に向けて、特に日本政府の核政策を変えさせる運動を強化することです。そのために、国会議員への働きかけや県内自治体議会で批准に向けての決議を採択させることです。そのためにも被爆者団体から提起されている「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶署名」を積極的に取り組むことも決めました。

第2は、2018年「原水禁学校」を開催し、若い人たちへの運動を継承する努力を続けることです。

第3は、昨年2月に広島地裁に提訴した「被爆二世への国家補償と援護」を求める被爆二世裁判への支援を強化することです。

第4は、安倍政権が進めようとしている「憲法改悪」を許さない活動を多団体と協力して、原水禁としても強化することです。

もちろん、これまで取り組んできた様々な課題を今年も強化することは当然です。

最後に「理事総会決議」を採択し、終了しました。

 

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「第87回理事総会」終了後、第4回原水禁学校が始まりました。

今回の講師は、県原水禁常任理事で原発はゴメンダヒロシマ市民の会代表の木原省治さんで、テーマは「エネルギー基本計画と脱原発」でした。

いくつか印象に残ったことを記します。

その一つは、木原さんは、脱原発運動に関わることになったきっかけです。

1978年、初めて訪れたアメリカで、交流した各地の市民団体の人たちから「ヒロシマ・ナガサキデーを、原発の施設前で非暴力運動として行っている」と言われたことが、原発問題と関わるきっかけとなり、その年の10月に「原発はゴメンダヒロシマ市民の会」を結成し、脱原発の活動を開始したということです。何よりその行動力のすばらしさに脱帽です。

二つ目は、「電力供給は過剰な状況が続いている」ことを、中国電力が作成している資料から具体的に、説明されたことです。ここ最近非常に厳しい寒さが続き、ニュース番組などでは「節電」を呼びかけていますが、それでも十分すぎるほど電力は供給されているとのことです。島根3号機も上関原発も全く必要がないことが数字をもって示されました。

 

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              原発建設反対運動を続ける祝島から上関原発予定地を見る

三つめは、今回のテーマでもある「エネルギー基本計画」への私たちの態度です。昨年から、「エネルギー基本計画」の見直し論議が始まり、今年には新たな「基本計画」が策定されることになりますが、「原発をベースロード電源」とする現在の基本計画を「骨格を変えないまま」では、当然済みそうにない状況にあることを「①核燃料サイクルの破たん②安全対策費の高騰と福島原発事故処理の見通しが立たない③実効ある避難計画が立たない」ことなどを具体的数字も含めて問題提起されました。

そして私たちの運動によって新「エネルギー基本計画」で「新増設はしない」ことを明記させれば、島根原発3号機は運転できず、上関原発計画も断念させることができることが強調されました。

今回の講演は、参加者40名にとっても「ストン」と気持ちの中に納まる中味で、今後の私たちの運動の大きな力となる内容でした。

次回第5回原水禁学校は、2月9日に講師:足立修一弁護士、テーマ「被爆二世裁判の意義と課題」で実施します。

 

 

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2018年1月29日 (月)

2018年「1・27ネバダ・デー」座り込み

        2018年「1・27ネバダ・デー」座り込み

 

広島県原水禁は、去る1月27日、「1・27ネバダ・デー」の座り込み、「2018年広島県原水禁理事総会」「第4回原水禁学校」などの取り組みを行いました。この活動の状況を、今日と明日の2回に分けて報告します。今日は、「1・27ネバダ・デー」の座り込みについて報告します。

 

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米国・ユタ州シーダー市の「シティズンズ・コール」(代表ジャネット・ゴードン)が呼かけ、1984年以来毎年この日に実施している「1・27ネバダ・デーの座り込み」は、今年も厳しい寒さのなか午後0時15分から30分間、61名が参加し実施しました。

座り込みの意義や模様は、昨年のブログで報告していますので、今年は少し視点を変えてこの日の行動を振り返ってみたいと思います。

この行動を呼びかけた「シティズンズ・コール」は、ユタ州シーダー市で作られた「核実験による核被害者」によってつくられた市民組織です。なぜこの地に核被害者の組織ができたのかを考えてみたいと思います。

 

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上の地図を見ていただければよく分かるようにシーダー市は、ネバダ核実験場からほぼ真東に位置し、240キロぐらい離れた街です。ちょっと注意をしてみていただきたい場所は、有名なラスベガスの位置です。核実験場から南東に位置していますが、シーダー市よりずいぶんと近い距離にありますが、ここでは核の被害は問題になっていません。近距離のラベカスでは問題になっていない核被害が、なぜ240キロも離れたシーダー市で問題になっているかということです。

1951年1月27日に初めてネバダ核実験場で核実験が行われ、以後1958年までに公表100回の大気圏内核実験(その後、地下核実験は1992年まで828回実施)が行われています。しかし100回を数える大気圏内核実験ですが、風向きが南東あるいは西に向かっている時は、実験は実施されませんでした。それは、この風向きで実施すると「死の灰」が、ラスベカスやロサンゼルスなどの多数の住民に影響を与えることを恐れたからです。ここでの核実験は、風が北ないし北東方向に吹いている時だけ行われたため、ネバダ州北部やユタ州の住民など実験場の風下に住む人々に上に「死の灰」が降り注いだのです。この地域は人口がまばらであるというのが理由であり、この地域に住む人々の存在は無視されました。

 こうした中で、1980年にネバダ核実験場の風下地域に住む住民の被害調査と被曝者支援のため結成されたのが「シティズンズ・コール(市民の声)」で、その創設者の一人がジャネット・ゴードンさんです。ジャネットさんは、1985年8月に原水禁世界大会に参加するため初来日し、その後も原水禁とは、連携しながら運動を進めてきました。

ところで、核実験に関わってはもうひとつ面白い(という言い方は失礼かもしれませんが)資料があります。下の図です。

 

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何を目的としたものかわかりますか。

1955年から米原子力委員会(現エネルギー省)が、ユタ州南部など風下地域の住民に配布した「ネバダ核実験場における原爆実験の影響」と題する40ページの小冊子の一部です。上側の絵は、「核爆発を見るときには濃い色のサングラスをかけるか、後ろを向く」と説明され、下の絵も「後ろを向け」ば核実験の影響は受けないということのようです。

ジャネットさんたちの話によれば、「当時、放射能の恐ろしさなど全く知らされていなかったので、多くの人々がネバダ核実験場が見える丘に上がって実験を眺め、やがて自分たちの頭上を原子雲が流れていくのを見た」ということです。その結果が、多くの住民にガンをはじめとする放射能による健康被害を広げたのです。

 

風下住民の核被害の問題について、少し長く触れたのは、昨年7月に成立した「核兵器禁止条約」では、「核兵器の禁止」だけでなく、前文で「核実験による被害者にもたらされた受け入れがたい苦痛と被害」が言及され、さらに第6条で「被害者に対する援助及び環境の回復」という核実験被害者の救済が条文に盛り込まれていることにもう少し関心持ってほしいという思いがあるからです。

 

そして強調しておきたいことは、ネバダ核実験場では今もなお、アメリカが行っている新型核兵器開発などのための臨界前核実験が行われているということです。核実験場が閉鎖されない限り、核兵器開発は続いているということです。今年の「ネバダ・デーのアピール」でも、「ネバダ核実験場を閉鎖させよう」を訴えの一番目に掲げています。35回目の「ネバダ・デー」の座り込みとなりましたが、残念ながらこのスローガンはいまも続いています。

 

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