音楽

2018年8月21日 (火)

小樽運河で小樽の人と ――北海道に来ています――


小樽運河で小樽の人と

――北海道に来ています――

 

我が家のメンバーは、北海道に縁がなく、これまで北海道まで足を延ばしたのは私だけでしたので、昨年からスケジュールを合わせて、ようやく北海道旅行にやってきました。最初の訪問地は小樽です。ここは全員初めて訪れる街なのですが、「小樽運河」や「小樽の人」という名曲を通して、馴染みの深い土地だと思い込んでいました。そして、実際に来てみるとこじんまりして気取りのない雰囲気に満ちていました。

 

ホテルについてまずは運河の周辺を散策しました。昼間の運河です。

 

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そして北海道の演歌には必ず出てくるカモメも、手の届くくらいのところに止って観光客を歓迎してくれていました。

 

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その後、ビール工場を覗いたり買い物をしたり。そして夕食もゆっくりと楽しみました。帰りの街はすっかり暗くなっていて、夜の運河もロマンチックでした。

 

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ホテルに戻ってから、田舎住まいではなかなかできないことを決行 することにしました。ドゥオモ・ルッソというバーに行ったのです。

 

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結構若い人たちもいて、バーの文化が消えていないことも、バーテンさんのシェーカーを振る音とともに懐かしく安心しながら見守りました。また、このバーで感激したのは、野菜スティックです。北海道産が美味しいということでしょうか。野菜そのものは柔らかいのに、シャキッとした食感は爽やかそのものでした。


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そして、バーの外からは夜の運河を上から見ることができました。このアングルからの小樽運河も風情があります。スマホですから、セピア色にまではできませんでしたが、どこかから「Yesterday」が聞こえてきたような気がしました。

 

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[2018/8/20 イライザ]

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2018年6月26日 (火)

東西四大学合唱演奏会 ――第67回目の演奏会ですが、若者の心意気を感じました――


東西四大学合唱演奏会

――第67回目の演奏会ですが、若者の心意気を感じました――

 

京都市北山の京都コンサートホールで開かれた東西四大学合唱演奏会に行ってきました。四大学とは、早稲田大学、関西学院大学、慶應義塾大学、同志社大学の4で、各校の男声合唱団が集うイベントです。今回で67回ですから、戦争の記憶が生々しい1950年代に始まったと考えて良さそうです。

 

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その歴史があってのことだと思いますが、各校とも意欲的な楽曲を取り上げ、それぞれのグループの個性にあった演奏をしてくれた、と総括したいと思います。

 

詳細にわたってのコメントをするだけの力が私にはありませんし、早稲田大学グリークラブ、関西学院グリークラブ、慶應義塾ワグネルソサエティー、同志社グリークラブ、それぞれ一流の大学男声合唱団の特徴を簡単に記すことだけでも、かなりのスペースが必要です。

 

演奏会の大まかな構成と、それぞれ一行くらいのコメントを付けさせて頂いて、関心を持っていただけた皆さんには、次回是非、この演奏会に足を運んで下さいとお願いすることにしたいと思います。

 

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大学の合唱団ですから、第一部では、全員が舞台に上って、順番に4校の校歌を歌います。国歌というと、どの国の歌でも戦争と切っても切り離せない存在になってしまうので、躊躇してしまうのですが、大学のレベルでは、純粋に仲間意識と未来を創ろうとする若者のエネルギーを感じることができるので、校歌や応援歌は文句なく大好きです。

 

第二部では、各校が、この一年間の活動のシンボルとも言って良いような楽曲を選んでの演奏をします。各校の特色が一番確かに感じられる一時です。プログラムの内容は、慶應義塾大学ワグネルソサエティーのホームページからお借りしました。

 

  1. 男声合唱組曲『岬の墓』

演奏 早稲田大学グリークラブ

作曲  團伊玖磨

作詩  堀田善衛

編曲  福永陽一郎

指揮  小久保大輔

ピアノ 清水新

 

  1. 男声合唱組曲『アイヌのウポポ』

演奏  関西学院グリークラブ

作曲  清水脩

作詩  近藤鏡二郎(採譜)

指揮  広瀬康夫

 

  1. Trinklieder und Lieder der Freundschaft ~「酒と友情」~

1.Wein und Liebe(酒と愛) 作曲:F.Schubert

2.Liebe und Wein(愛と酒) 作曲:F.Mendelssohn

3.Des Hauptmanns Wunsch(親方の願い) 作曲:A.Lortzing

4.Lied der Freundschaft(友情の歌) 作曲:R.Strauss

演奏  慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団

指揮  佐藤正浩

 

  1. 男声とピアノのための『帆を上げよ、高く』

演奏  同志社グリークラブ

作曲  信長貴富

作詩  みなづきみのり

指揮  伊東恵司

ピアノ 萩原吉樹

 

そして、第三部は、4大学のメンバーたちによる合同ステージです。

 

ここで演奏されたのは、みなづきみのりの構成で、”若き芸術家とのダイアローグ”による 男声合唱とパーカッションとナレーターのための 『エスノ・ラップ・ミサ Ethno-Rap-Mass』【委嘱初演作品】

演奏 東西四大学合唱連盟

作曲 千原英喜

 

作詞 みなづきみのり


男声合唱という美しくも力強い音楽に身を委ねながら、私はやはり、汚濁と混乱の極みに陥っただけでなく、理性は否定され虚妄のレトリックしか生き残れない今の日本社会・政治を思いつつ、何とか若い力が、そこから私たちを広い希望の広場へそして青き空に導き出してくれる術はないものかと夢想していました。

 

早稲田グリークラブの『岬の墓』は、白い船が赤い花の象徴する真実を新たな世界に運ぶイメージとして私の希望を述べていてくれたように感じました。関西学院グリークラブの『アイヌのウポポ』は、アイヌの言葉を日本語には訳さずに、自然と人間の仲介をする鳥の声を劇的に表現する若者たちの声も交えて、権力者によって蹂躙されながら、それに勝つ人間の声を、自然とともに、そしてその中には美しい恋の力も交えて表現していてくれました。

 

慶応義塾のワグネルソサエティーの『Trinklieder und Lieder der Freundschaft ~「酒と友情」~』は、ロマン派の作曲家たちの楽曲から酒と友情をテーマにしたものを4曲選んでの演奏でしたが、当時の背景から分るような完成度の高い構成から流れ出る若者特有の心意気が、十分に味わえる演奏でした。

 

そして同志社グリークラブの『帆を上げよ、高く』は、同志社の創設者である新島襄が若者たちに寄せた期待を3つの曲として構成されたバランスの取れた演奏でした。

 

最後の合同演奏では、こうした4大学の個性を上手く取り入れて、より大きな歴史の流れの中に浮べ、さらにそこから未来を展望する楽曲になっていました。

 

最後にはアンコールと各大学ごとの、仕上げの一曲を聞かせて貰うことができました。

 

でもそれ以上に私たち観客にとって嬉しかったのは、演奏会終了直後に、ロビーで4大学の学生たちが、仕上げの一曲を再度演奏してくれたことです。斜め後ろの階段からの画像でその雰囲気を感じて頂ければ幸いです。

 

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この一時があったせいもあり、若者への期待がさらに大きく膨らみました。

 

 

[2018/6/25 イライザ]

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2018年6月 4日 (月)

ラブリーシンガーズフレンド ――サマーフェスティバル’18に参加しました――


ラブリーシンガーズフレンド

――サマーフェスティバル’18に参加しました――

 

「ラブリーシンガーズフレンド」とは、歌と踊りの研鑽を続ける方々と、指導者の皆さん、プロの歌手や舞踏家の皆さんが集われている会ですが、中心になってこの会を主宰されているのは青野治子先生です。

 

この会の「サマーフェスティバル’18」が、ここ数年恒例の会場であるアステールプラザ中ホールで開かれました。今年で31回目になる伝統ある催しです。

 

青野先生とサマーフェスティバルの実行委員長である松本喜展さんからのお声掛りで、毎年、ゲスト参加させて頂いています。

 

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来賓として挨拶をさせて頂きましたが、やはり昨今の嘘に嘘を重ねる安倍政権が頭を離れず、言わずもがなかとは思いましたが、次のような趣旨の言葉でこの会の大切さを強調しました。

 

嘘が横行し、社会全体が歪んでしまっているような時代ですが、それに対して歌を愛する私たちのできることは、歌詞と曲とを大切にしつつ歌の美しさを通して、言葉によって真実を語る風潮を強く出来るのではないでしょうか。その真実を基本にして人間の未来を考えるときに、より良き社会像が浮かび上がってくることを信じています。

 

司会を務めて下さった、三原みず江さん西孝恵さんにも、様々な会でお手伝い頂いてきましたが、今回は三原さんのインタビューも交えて、『蘇州夜曲』とウェスト・サイド・ストーリーから『Tonight』を歌わせて頂きました。

 

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青野先生は、私より少しお年を召していらっしゃるのだと思いますが、先生の名唱には完全に脱帽です。力強く、特に表現力では素晴らしいお手本を聴かせて頂きましたし、バックのダンスもとてもお洒落でした。

 

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実行委員長・松本さんの歌も、年を重ねてますます円熟味を加えて来たように思います。「熱唱」という言葉が相応しいかもしれません。100人ほどの出演者の皆さんの歌や踊りにも魅了されましたが、その他にも、衣装の大切さ、中でも靴の意味などについてもとても勉強になる機会でした。皆さんお元気でこれからもこの会を続けることで、広島の音楽文化、そして平和を支えて行って下さい。

 

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[2018/6/3 イライザ]

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コメント

〈 またもアンコ椿 〉
♪蘇州夜曲♪ → ♡♡♡
次回→♪この素晴らしき世界 What A Wonderful World♪はいかが。
落合恵子さんが『一冊の本』6月号で、
...この季節になると、繰り返し聴きたくなる歌...
...この歌に*彼は反戦のメッセージをこめたという記事をどこかで読んだことが...
と『グッドモーニング・ベトナム』1987でこの曲が使われたことにも触れておられる。

映画はたいして面白くもなかったが、
青々とした水田が映り、そこにこの曲が流れる。
このシーンには涙が出た。
: コメを作ってつつましく生活しているアジアの小国に、
遥か遠くの大国が大量の兵器を持って殺しに来る :
を、何分かの曲で訴える。

日曜夜BS-TBS 9時「週刊報道LIFE」👏 10時「外国人記者は見た」もなかなか。
openingにこの曲がちょっと流れ、番組の終わりに曲のendingも流れる。
*Louis Armstrongでない誰ぞがアップテンポで歌っている。
最後の oh,yeah~(←ですよね)まできちんと。これが素晴らし。

「されど映画」様

コメント有り難う御座いました。

What a Wonderful World!は良いですね。練習しておきたいと思います。

同名の曲で、Sam Cookeが1960年に歌っとヒットした軽快な曲もあります。高校生の歌ですが、「三角関数は分らないけれど、あなたを愛していることは良く分っている」というように趣旨の歌詞が高校生にアピールしたのだと思います。

2018年5月27日 (日)

ドイツリートの夕べ ――岡野泰子先生の下に集う皆さんによる好演でした――


ドイツリートの夕べ

――岡野泰子先生の下に集う皆さんによる好演でした――

 

526日の午後、廿日市市のさくらぴあ小ホールで、第26回、広島ドイツリート協会の皆さんによる、ドイツリートの夕べが開催されました。声楽家の岡野泰子先生の門下生を中心にした、ドイツリートをこよなく愛する皆さんの集団です。

 

独唱をされたのは11人。最後には岡野先生の「夜曲」 (シューベルト) が圧巻でしたが、その他の10人の皆さんの歌唱からも、ドイツリートの素晴らしさと、天地の間に存在する人間の思いが切々と伝わってきました。

 

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クラリネットの翁優子さん、ビアノの小嶋素子先生と小川百合子さん

 

ピアノ独奏は三島良子さんによるモーツァルトのアダージョ (K.540) が、全体の真ん中に位置付けられていたことで、全体を俯瞰するポイントになりました。ピアノで強調しておきたいのは、伴奏をされた方々のレベルの高さです。萩原麻未さんを育てた小嶋素子先生をはじめ、これだけのピアニストに伴奏をして歌える機会に恵まれた歌手の皆さんは幸せだなぁと思いました。

 

合唱は、四つのグループに分かれて、最初にヒロシマドイツリート協会合唱団初級部、中頃にコール・ウィスタリアと広島ドイツリート協会合唱団混声部、そして最後に、広島ドイツリート協会合唱団女性部という構成でした。

 

女性部は2005年の「85 慰霊の夕べコンサート」のマタイ受難曲の全曲演奏に当って、市民合唱団の中核としてこのコンサートの成功に大きく貢献したことでも知られています。もちろん、その時の合唱の指導は岡野先生でした。

 

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岡野先生指揮するコール・ウィスタリア

 

今回のコンサートの出演者の皆さんのバックグラウンドも興味深いのですが、もちろん皆さん音楽、そして歌うことの好きなかたばかりなのですが、大学で声楽を専攻した方々の他にも、「第九ひろしま」への参加が切っ掛けになった方、ドイツ語と歌が好きで、自然にドイツリートへの道が開けてきた方、経済を勉強しながら音楽との二足の草鞋を選ばれた唯一の男性である寺島巨史さんなど、志の高さ、そして進境の著しさに敬意を抱かざるを得ません。

 

そんな皆さんをより高い音楽性へと導いているのが今年76歳になられた岡野先生ですが、私も僭越ながら御指導頂いた経験から、門下生の皆さんが研鑽を積む上での目標であり、そして「師」という言葉の相応しい存在であることを改めて実感しました。

 

次回にも、さらなる境地に達していらっしゃるであろう皆さんの、今まで以上の精進に期待しています。

 

[2018/5/26 イライザ]

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2018年5月19日 (土)

カラオケで誕生日会 ――バースデーケーキのサービスもありました――


カラオケで誕生日会

――バースデーケーキのサービスもありました――

 

少し前になってしまいましたが、東京に住んでいる友人が広島に滞在している間、久し振りにカラオケにでもということになりました。場所はいつも利用しているシダックスの本通りクラブ。60歳以上の割引があり、ルーム料金30%引きというクーポンも使いました。そして、友人Aの誕生月だと伝えると、お店のスタッフの方が、事前予約してあればバースデーケーキのサービスがあったのにと、一緒に残念がってくれました。

 

でも少し経ってから、「二時間待って貰えれば、バースデーケーキのサービスが可能ですけど」とわざわざ知らせてくれました。ケーキ屋さんと打ち合わせをしてくれたようです。元々3時間の予定でしたので、こんなに嬉しい気遣いは大歓迎かつ大感激。シャンメリーと記念写真のサービスもありました。

 

時間は前後しますが、2時間も待たずに届いたバースデーケーキです。Aさんは今年76歳になったのですが、数え年で祝うのが習いだとすると「喜寿」になりますので、とてもお目出度い一時になりました。

 

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高齢者が3人並んだ写真、しかも印画紙から写メしたので、あまり美しくはありませんが、それでもサービスして貰った、私たちの幸福感も共有したくてアップさせて頂きます。

 

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いつも採点するのが恒例なのですが、今回はスキップ。それでもレパートリーは増えていて、一人カラオケで練習しているのか、カラオケ教室で先生に付いているのか、歌唱力も見違えるようでした。

 

誕生日ボーイのAさんのレパートリーには、内藤やす子の『六本木レイン』が加わっていましたし、情緒たっぷりに歌ってくれている姿から、やはり、カラオケ教室の先生の影響だとしか考えられない、とBさんと私とは確信しています。

 

そのBさんは、車を運転しているときには必ずチャゲアスのCDを掛けていると宣うだけあって、連続してチャゲアスの曲を披露してくれました。とは言え、その時代に私は日本に住んでいなかったせいで、ほとんど初めて聞く曲ばかり、それでもBさんの上手さにはいつものように痺れました。

 

そして私は、最近機会があると披露させて頂く渡辺はま子の『蘇州夜曲』と、ウエスト・サイド・ストーリーから『Tonight』の練習をさせて頂きました。

 

数えで考えると、Aさんも私も後2年で今度は傘寿です。2年後も私たちは元気な積りですが、それまで、シダックスも元気で営業を続けていて欲しい、そのためにはシダックスに何度も足を運んで応援しなくてはならないと、固い決意までした誕生日会でした。

 

[2018/5/18 イライザ]

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コメント

素敵なお友達ですね。

「トモ」様

コメント有り難う御座いました。

良い友達に恵まれることが人生で本当に大切なことだと、年を重ねるごとに痛感しています。

2018年4月24日 (火)

高齢者も意気軒昂です ――Wingの会も恒例化――


高齢者も意気軒昂です

――Wingの会も恒例化――

 

昨年2017年の9月には、二度にわたって「凄い」高齢者お二人の紹介をさせて頂きました。一度目はタダさんとユキコさんについて、二度目はタダさんのカラオケ帝王振りについてでした。

 

そして、今年は、このお二人とお会いする機会が恒例化していることの報告です。この会の名称もタダさんが付けて下さったのですが、広島では他の組織の名称と間違えられる可能性がありますので、それはプライベートな範囲に限ることにして、ここでは仮称の「Wingの会」と呼ぶことにします。

 

先ずは、プロ並みのお料理から始まったのですが、三田牛のすき焼きがメインディッシュでした。オードブルも素晴らしい味でしたし、ユキコさんの亡き御主人がクロアチアから買って来られたDingac (ディンガチ) も味あわせて頂きました。味の深みそして色の濃さは、すき焼きとピッタリでした。

 

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Wingの会、今回の参加者は5人でしたが、撮影者は除いて4人の写真です。

 

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全員、政治には深い関心を持っていますので、政治談議で話は弾みましたが、その全てを報告するにはスペースが足りません。しかし、全員一致の思いをまとめると、それはタダさんが強調していた「政治は言葉だ」ということに尽きると思います。その言葉を理解できない人たちが、いつまでも政治の表舞台に居続けることの弊害・惨状は目を覆うばかりであること、そしてあれほどの嘘が平気で通用し続けている倫理性の欠如等、あまりにも劣化した政治の現状を何とかしたいという強い気持も共有できました。

 

さらに、相撲協会の女性差別の根拠のなさ、対応全般についてのレベルの低さ、考えられないほどの視野の狭さに憤慨しつつ、時代とともにどんな組織もそして個人も変って行くことが自然だという認識も同じでした。それについての今後の働き掛けも続きそうです。

 

改めて振り返ってみると、私たちが社会を変えようと日夜頑張っていても、その結果が毎日のように目に見える成果につながっていないことは、ある意味仕方のないことです。そして、私たちが変えようとしている方向とは正反対の道を歩んでいる人たちの力が大きくなり、私たちの行く道を阻む壁も高く頑強に見えることもあります。でも、その壁を越えるためには、先ず後ろに下がってから、より長い距離の助走をすることが必要なのかもしれませんし、冷たい風が吹付けるときには、頭を低くしてそれを遣り過すことが賢明な選択です。たまには、世の憂さを忘れてリラックスすることも大切です。

 

ということから、Wingの会の二次会は、カラオケWingになるのですが、ここでもタダさんの美声、ユキコさんとのデュエット、トモコさんの十八番の初披露等、時間を忘れて楽しむことができました。

 

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[2018/4/23イライザ]

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2018年4月16日 (月)

 百均のハンカチが世界的な活躍 ――久し振りにN響の定期演奏会で気付いたこと――

 

百均のハンカチが世界的な活躍

――久し振りにN響の定期演奏会で気付いたこと――

 

友人宅での夕食後、ワインを飲みながら、久し振りにN響の定期演奏会の録画を視ることになりました。

1878回の定期のAプログラムです。指揮者はピーター・ウンジャン、演目は、ベートーベンの「エグモント」序曲と、本邦初演のジョン・アダムズ作曲、「アブソリュート・ジェスト」、そしてホルストの組曲「惑星」です。

 

私たちは、二曲目の「アブソリュート・ジェスト」から見始めたのですが、弦楽四重奏は、トロントから出発し今は、スタンフォード大学のアンサンブル・イン・レジデンスを務めているセント・ロレンス弦楽四重奏団でした。オケとの共演ですが、「ジェスト」(道化、からかい)を現代音楽として弾くとこんな感じになるのかなと、納得しながら、そして第一バイオリンと第二バイオリンの動き、それを引き出す指揮者のタクトや表情も十分楽しめる楽曲でした。

 

でもそれ以上の発見に、テレビの前の私たちは釘付けになりました。テレビのスクリーンを写メしたので、動きがあり、ズレているところはありますが、第一と第二バイオリンはお分り頂けると思います。手前が第一バイオリンのジェフ・ナットールさん、そして紫のシャツを着ているのが第二バイオリンのオーウェン・ダルビーさんです。

 

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 釘付けになったのは、ダルビーさんの「肩当て」です。バイオリンと顎の間に挟んで、隙間や硬さの調節等に使うことが多いようです。実は、肩当てについても、掘り下げるといろいろと議論があるようなのですが、それは省略して、ダルビーさんの使っている肩当てを見て下さい。

 

私が日常的に、そしてその夜もワインのコースターとして使っていた、百均のハンカチと同じ柄の色違いだったのです。私のハンカチはこちらです。

  

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テレビの画面では何回もこの「肩当て」が映りましたので、確認できたのですが、縁取りの縫い目も同じでした。

 

ワインのコースターとしても気に入っていたのですが、世界のバイオリン界のトップの一人が、それも国際的な舞台で私と同じハンカチを使っていたのです! これも「ジェスト」の一環なのかもしれませんが、そうだとしたら、「お主、相当の遣い手よな」くらいの言葉を掛けて上げなくてはいけないかもしれません。

 

そして、写真を撮るために脱線してしまったN響の定期演奏会鑑賞なのですが、最後の曲、ホルストの「惑星」でも、音楽とは違うもう一つの発見がおまけに付いてきました。

 

先ずは、横からの全体像を御覧下さい。

 

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 チェロ奏者の前の床を見ると、そこに線が走っています。そして、その延長戦がどこに届くのかを見ると、舞台袖よりかなり前だということが分ります。ホルストの「惑星」には管楽器の数が多くなるのですが、舞台を広げて管の人たちが座れるようにしたのではないでしょうか。それを舞台の前面から確認しましょう。

 

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 元々のステージの前の客席を取り払って、臨時の舞台を「迫り出し」として造っているのです。一番前の席は20人弱の人しか座っていませんが、それは「せり出し」の結果です。

 

私の愛用する百均のハンカチが、世界の舞台で活躍していることを見て、世界が多様な次元でつながっていること、そしてこのような日常的品物もその一部であると、まとめてみたくなったのですが、こんなことでも世界が平和になる上で、チョッピリかもしれませんが貢献しているのではないかと思いました。

 

[2018/4/9イライザ]

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コメント

日本の著名な音楽家のインタビューをNHKラジオの番組でちょくちょく聴きますが、色々と工夫されて使わられているものには、有名だから高級品かと思いがちですが、けっこう100均の商品を使われているみたいですね。

「やんじ」様

コメント有り難う御座いました。

音楽家や学者、俳優さんたちが、様々な楽しい工夫をしていることは知っていましたが、テレビの画面で視たハンカチが今目の前にある私のものと同じものだという偶然は、かなり確率が低いはずですので、「大発見」のような気持になりました。

2018年4月 8日 (日)

 K.T ダイナー ――50年代、60年代のアメリカが味わえます――


 K.T ダイナー

――50年代、60年代のアメリカが味わえます――

 

トラットリア・ルッツォについては、以前御紹介しましたが、そこから吉和の方に向うと県道186号線に自然に入ります。そこから小瀬川沿いに少し行くと、右側にK.Tダイナーが見えてきます。年代物のアメ車が目印ですが、ドライブウェイを上がって行く風情が何とも言えません。

 

50年代、60年代のアメリカを再現してあるアメリカ式のダイナーだと聞いては、一度、どうしても訪ねない訳には行きません。

 

その日は、雨だったのですが、でも、下界の桜は散り始めていたのに、ここではまだ満開に近い感じでした。でも、道の上の花びらもきれいでした。

 

Kt_diner

                             

 正面からもうアメリカ風で、期待で胸が膨らみます。

 

Kt

 

 桜の花びらが敷き詰められた階段と入り口を通って店の中に入るのも風流でした。そして、内部も凝った造りですが、ちょっと暗めの照明なので、少し目が慣れてからその素晴らしさがじわじわと伝わってきます。

  

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ここで頂いたのは、もちろん、ハンバーグ。そしてきのこサラダです。 (日本語ではハンバーグとハンバーガーとの違いがあるようですが、英語では使い方が少し違うので、ここはエディターによる訂正が入っています。)

 

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 二人で食べて丁度良い量でしたし、ハンバーグは当然ですが、サラダの味も文句なしでした。レストランには雑貨コーナーもありましたが、隅にあった、昨年の残りでしょうか、クリスマス・デコレーションが気に入りました。

 

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 もう一つ、K.T Dinerでお勧めなのが音楽です。50年代のアメリカン・ロックが主でしたが、選曲は私が好きな曲ばかりでしたし、音響が素晴らしいことに感激しました。アンプやスピーカーも良いのでしょうが、高い天井と木の壁の創り出す空間で、一時、青春時代に戻った気がしました。当時の仲間たちを誘って、ここを一夜借り切ってパーティーが開ければと、夢はさらに膨らみました。

[2018/4/6イライザ]

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2018年3月 7日 (水)

広島の音楽危機  ――良く考えると教育そのものの危機では?――


広島の音楽危機

――良く考えると教育そのものの危機では?――

 

ベンジャミン・フリス氏のリサイタル会場で音楽に関心のある人達の間で話題になったことの一つは、広島の音楽教育が危機的状況にあるのではないかということでした。

 

初めて広島に定住することになって驚きとともに発見したこと、かつ嬉しく思ったのは広島が音楽の盛んな街であるということでした。コンサートに出掛けたときにプログラムと共に手渡される公演のチラシの数は東京と同じくらいの枚数がありましたし、もちろん、広響の存在そのものが大きかったのですが、それ以上に広島の「本気」度が伝わってきたのは、音楽高校があり、音楽大学まであるという事実でした。

 

しかし、音高として親しまれてきた広島音楽高等学校は昨年休校するに至りました。また、伝統のあるエリザベト音楽大学もより幅広い分野での人材育成のための教育課程を創設するなど、音楽大学としての存在意義を踏まえた展開をして頑張ってはいるのですが、でも、ピアノとか声楽といった「専科」を専攻する人数は減っているとのことです。音楽以外の分野まで視野に入れれば、京大で哲学科がなくなり、数学科が数理科学科になってしまうことと同根なのかもしませんが、次の世代に活躍する音楽家を広島で養成し続けることは難しくなってしまっているのでしょうか。

 

             

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エリザベト音楽大学のホームページから

 

確かに、部活としての吹奏楽やマーチング・バンド、そして合唱などの分野では頑張っている中高校、そして大学も多いのですが、正面から「専攻」するという形での若い世代の教育にもっと地域や国として力を入れることも大切なのではないでしょうか。その形を追求したいと考えている若者も多いはずなのですが、ネックの一つは就職です。

 

例えば、音楽大学を卒業しても、小・中・高の音楽の先生は余っていて、教師としての可能性は狭き門のようです。エリザベト音大でも、学生に幼稚園教諭の資格を取るためのコースを作りモンテッソーリ教育に力を入れたりと可能性を広げる努力はしています。さらに楽器店や一般企業への就職も広がっているようです。しかし、音楽専攻の強みが100パーセント生かされる選択肢をもっと増やす知恵をどなたかお持ちではないでしょうか。

 

この点を理解して頂くために、スポーツの世界と比べてみたいと思います。スポーツ専攻を正面に掲げた大学は日本体育大学くらいかもしれませんし、高校レベルでは部活が中心になっているのは、音楽と似たような状況なのかもしれません。しかし、大学のレベルでスポーツの専攻を選ばなくても、スポーツ関係の多くの部活が大学の存在の中でも重んじられています。そして卒業後は、スポーツとは全く関係のない職種の企業が、例えばヤマダ電機や天満屋などがすぐ頭に浮びますが、駅伝に出場できる程の層の厚い選手たちを雇用しスポーツ活動の支援をしています。

 

それ以上、あるいは同等の同じレベルの支援を音楽家にも、とまで言う積りはありませんが、企業も国も自治体も、そしてマスコミも、もう少しバランスの取れた支援策を採用したり推進したりはできないものでしょうか。

 

圧倒的多数の子どもたちがスポーツ選手を目指し、スポーツの面で芽の出ない若者たちはお笑い芸人を目指すような国にしてしまって良いとはとても思えないのですが―――。

 

さらに、もう少し幅広く考えて見ると、これは教育全てに関わる問題なのだということも分ります。それについては稿を改めて考えたいと思います。

 

[2018/2/17イライザ]

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コメント

バークレイ音楽院ではジャズもおしえているそうですが、
エリザベート音大では、ジャズだけでなく、ポップス、民謡、演歌も教えたらどうでしょうか。
漫画を教える大学もできてる時代です。
およそ音楽と名のつくものはなんでも教えたらいいと思いますし、
その発表会を8.6、8.9に開催したらどうでしょうか。

冬季オリンピックの種目も、
かって20種目くらいだったのが、
今では100種目を超えています。
おかげで選手層も極めて多様化しています。

「オンガク」様

コメント有り難う御座いました。

そうですね。多様化はエネルギーを得るための出発点ですから。

ボストンで羨ましいのは、バークリーはジャズに強く、New England Conservatory of Music はクラシックと、棲み分けができるほど層が厚いということかもしれません。その上、ハーバードやタフツ、MIT等の大学でも音楽で学士号が取れるような専攻科目が揃っていることです。

音楽大学だけの多様化ではなく、全ての大学での多様化が自然なのかもしれません。

音楽もそうですが、美術も同じような状況だと聞きます。
先日も東京芸大の受験者が減っていると聞いたばかりです。
東京芸大がそうなのだから、他の大学はもっと深刻でしょうね。
数年間をただただ芸術のために費やす…そんな余裕のようなものが
この国からなくなっていくような気がします。

「nancy」様

コメント有り難う御座いました。

美術でも同じことか起きているのは想像が付きます。予算がなくなるとまず切られるのは音楽や美術そして外国語、というのは世界共通の現象のようだからです。

一方、巨額の投資が行われているAIの分野では、将棋や碁のマスターを破るソフトが創られるのと同時に、藤井聡太6段のような俊才が現れています。

音楽や芸術の世界でも、バッハよりバッハ的な作曲をするAIソフトや、ミケランジェロよりうまくミケランジェロを描けるソフトなどについての報道はありますが、そうした存在を凌駕するような人間のしかも若き音楽家や美術家が躍り出て来ないように思えるのは何故なのでしょうか。

私が無知なだけかもしれませんので、どなたか御教示下さい。

ジャズ、ポップス、演歌等の新しいジャンルの音楽学部をつくるにあたっては、
スポンサーにシダックス、第一興商、ヤマハ、パナソニック、ヤマダ電機、RCC等にお願いし、
校舎には、今までの広島音楽高等学校の敷地、建物を活用するということも考えられますね。
「音楽で世界を平和に」というテーマのもと、
イライザさん、上村さんが呼びかけ人になって、狼煙をあげれば、
賛同者は世界中にひろがるのではないでしょうか。

憚りながら…
日本の大学の芸術教育が出発点が間違っているし、現在の多様性にまったく合っていないと私は思っています。そしてクラシックをなぞるだけでしたら、AIにすぐに凌駕されるでしょう。
そもそも芸術には優劣がないと思いますし、
真の芸術家の思考は未来から現在を見るという視点ですから
変化に寛容ですし、逆に今まで人間には不可能だったことをテクノロジーで補いながら、進化させていると思います。例えば本日私が紹介したBrad MehldauのAFTER BACHなど面白いちょっとした"事件"だと思います。路上アーティストのバンクシーなど、アナログで犯罪的でありながら、現代のネット社会で爆速で広がったことを思えば、面白い"事件"はこれからもどんどん出てくると思います。
一言でいうなら、日本の芸術に向き合う姿勢はあまりにもお上品でエリート的だからダメなんですよね。

「オンガク」様

コメント有り難う御座いました。

スポーツの世界では、誰かが呼び掛ける前に多くの企業が自発的に動いていますね。芸術の世界でも、そんな動きがもっと活発になっても良いと思うのですが。

「nancy」様

コメント有り難う御座いました。

「事件」として芸術を捉える感覚が凄いですね。ヨーコ・オノ的と言っても良いのでしょうか。それと重ねると、「芸術は爆発だ」といった岡本太郎の言葉の意味が、何となく分ってきたような気がします。「人生、即、芸術」も。

2018年2月25日 (日)

ベンジャミン・フリス・ピアノ・リサイタル  ――小規模リサイタルの魅力を満喫――


ベンジャミン・フリス・ピアノ・リサイタル

――小規模リサイタルの魅力を満喫――

 

音響の優れた大ホールで聴くオーケストラやオペラ、合唱や吹奏楽の魅力については言うまでもないのですが、小規模のアンサンブルや室内楽、こじんまりした会場での音の近さの魅力には独特の迫力があります。

 

今回、目の前で演奏を堪能する機会のあったベンジャミン・フリスさんのビアノ・リサイタルもその一つでした。


 

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6年前のイェルク・デムス先生のリサイタルでは、結果的には、最後に駆け付けてくれた萩原麻未さんのジョイント・リサイタルを聴いたことにもなったのですが、その時の感激を懐かしく思い出しながらの愉悦の一時になりました。

 

デムス・萩原ジョイント・リサイタルは、ピアノは一台でピアニストが二人だったのですが、今回は一人のピアニストが二台のピアノを弾くという趣向でした。一台は「明子さんのピアノ」と呼ばれる被爆ピアノで、もう一台は以前デムス先生が所有していたベヒシュタインです。

 

「明子さんのピアノ」は、1926年にアメリカのBaldwin社で作られたもので、ロスアンゼルス生まれの河本明子さんと同じ年。1933年に広島に帰ってきた河本家の皆さんと共に広島に。明子さんは良くショパンを弾いていたそうですが、194586日に被爆、翌日19歳の若さで亡くなられました。ビアノも、ガラスの破片が突き刺さるなど大きな傷を負いましたが、2005年、河本さんの御両親からこのピアノを譲り受けたHOPEプロジェクトの二口(ふたくち)先生と調律師坂井原浩氏の献身的な修復作業により復活し、その後、平和を奏でるピアノとして活躍しています。

 

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明子さんのピアノとフリスさん二口さん、そして、主催者の渡辺さん

 

M.C.S YOUNG ARTISTS主催、坂井原ピアノ調律事務所で開かれたリサイタルでは、前半、フリス氏がこのビアノで、スカルラッティ、フィールド、ショパンを弾いてくれました。その時点で吃驚したことがいくつかあったのですが、その一つは、このピアノでこんなに凄い音が出るのだという驚きです。Baldwinのアップライトはアメリカでも良くお目にかかりましたが、これほどのダイナミックさと繊細さとを聴けるとは思ってもいませんでした。フリスさんそして坂井原さんに脱帽です。

 

ジョン・フィールドを聴いたのは初めてでしたが、アイルランド出身でノクターンの創始者的な存在であるフィールドももっと聴いてみたいと思いましたし、ショパンと併せて聞くことで、ポーランドとアイルランドの対比をしたくなったり、私に作曲の才能があれば、ジャポネーゼのような雰囲気を出せたのかもしれないなどと妄想を膨らますことになり、より豊かなショパン鑑賞ができたような気がしています。

 

後半は、ベヒシュタインの力を存分に使いこなしてのプゾーニの『カルメン幻想曲』とベートーベンのソナタ「田園」でした。プゾーニの『カルメン幻想曲』も初めてでしたが、カルメンに羽根を付けて躍らせたら、ということはチョッピリ、コミカルな味も加えてピアノで演奏したらこうなる、という感覚で楽しめましたし、ベートーベンは文句なく陶酔の境地でした。

 

演奏後にフリスさん自身の言葉で、若い頃はベヒシュタインを弾いていたとの紹介がありましたが、それは、御両親がナイトクラブに置いてあったものを買ってくれたものだったというエピソードも披露してくれました。ベヒシュタインの素晴らしさは、音の多様性にあること、オーケストラの楽器が全て奏でられるほどの豊かさを持った楽器だという点を強調されていたことも印象的でした。

 

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 自分で弾いてその素晴らしさを味わえないのが残念ですが、「このベヒシュタインに出会えたことだけでラッキーだよ」と慰めてくれました。確かに、デムス先生所縁の一台には、家人もそうですが、多くの人に弾いて貰うことでまだまだ活躍して貰わなくてはなりません。

 

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そして、もう一つ、私は整理の付かないほど多くのLPCDを持っていますが、ピアノ演奏のものはほとんどありません。特にCDで聞くピアノの音には大きな違和感があるのですが、その理由を改めて確認できました。ピアノは生で聴くべきなのです。仮にCDを聴くにしろ、先ずは生演奏の記憶があって、その記憶を脳内で再現するための助けとして使うのがCDの役割なのではないでしょうか。

 

となると、もっと身近に室内楽そしてビアノの演奏が聴ける場を探さなくてはなりません。かくして、またもう一つ、手掛けなくてはならないプロジェクトの誕生です。

 

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コメント

ハイファイと呼ばれるオーディオシステムに凝り、自宅に専用のリスニングルームまで作っていた知人が最後に辿り着いたのが、「音楽を聴くものではない」と馬鹿にしていたラジカセでした。それはヨーロッパなどにも頻繁に行って「生の音が頭に蓄積された結果だ」と言っていたことを思い出しました。

映像もハイビジョンから4Kに移り、更に8K時代も目前ですが、風景などは、どんなに精緻な映像でも、実際に自分の目で見た記憶の量によって感じるものが随分違うということを、特に最近になって思うようになりました。

「工場長」様

コメント有り難う御座いました。

人間が実人生で経験することの大切さを改めて噛み締めています。音の世界、色の世界もそうですが、言葉の世界もあり、さらには心の世界まで広げて考える必要もありそうですね。

それが原因で、高校生の時に写真を撮るのを止めたことがあります。今でもそれは、正しい判断だったと思っています。

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