趣味

2017年3月24日 (金)

点字プリンターと点字カラオケ ――日本テレソフトとカラオケ館高田馬場2号店に拍手――  


点字プリンターと点字カラオケ

――日本テレソフトとカラオケ館高田馬場2号店に拍手―― 

 

このブログでは、しばしば外務省批判をしていますが、今回は外務省も (つい、「たまには」と入れたくなってしまうのですが) 良い仕事をしていることの報告です。昨322日に、外務省からODA白書が発行されましたが、その中に、次のような記事が載っています。

 

               

Oda

             

 この点字プリンターを開発、製造して世界で販売しているのが「日本テレソフト」という会社です。私の友人が社長を務めていますが、気骨のある正義漢でしかも幅広い分野の人々との交流があり、時代を先取りできる素晴らしい能力の持ち主です。

 

以下、日本テレソフト社のホームページからの抜粋を中心に、同社の活動を紹介します。

 

まずODA白書には、日本テレソフト社による「セルビア国の視覚障害者団体を支援した草の根ODAが紹介されました。点字プリンターが同国の教育の向上などに貢献し、有意義に活用されているという内容です。日本テレソフト社では、同様の海外支援の取り組みを、ベトナム、ドミニカ共和国、グレナダ、南アフリカなど数カ国で行い、いずれも高い評価を受けています。」

 

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点字プリンターの一つです

 

このプリンターの特徴は、画面にもあるように、点字と墨字の両方を同時印刷できることです。しかも静かな点が「売り」です。点字は物理的に凹凸を付けることが「印字」になる訳ですから、ある程度の速さを確保しようとすれば当然、音が出ます。その音がうまくコントロールできていないと、教室や事務室で使うのにはうるさ過ぎますので、高度の技術が必要なのです。となるとコストが高くなるのですが、それも合わせて良い製品として完成したところが、世界的に評価されています。

 

もう一つ、日本テレソフト社の製品で私のお勧めするのが「点字カラオケ」です。カラオケの歌詞は、最近は画面に表示されますが、視覚障碍者には利用できません。そこで、カラオケの機械とパソコンそして点字ディスプレーをつないで、画面の歌詞を点字に翻訳し、それを点字ディスプレーに表示する装置を開発・製作したのが日本テレソフトです。

 

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広島市もこの機械を購入して、無料で貸し出しをしています。窓口は「(社)広島市視覚障害者福祉協会(電話・ファクス 082-249-7177)」です。

 

カラオケボックスでは、高田馬場のカラオケ館高田馬場2号店 (☎ 03-5155-2458) が導入しています。ここで実際に体験をした方の感想が点字毎日に掲載されています。是非、お読み下さい。

 

 

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クリックすると文字が大きくなります

 

この点字カラオケを、ロスアンゼルスの展示会で、スティービー・ワンダーが実際に使ってくれました。自分の歌を点字でチェックして、「素晴らしい」とコメントしてくれたというエピソードもあります。

 

世間的にはあまり知られていませんが、日本テレソフトもカラオケ館高田馬場2号館にも大拍手を送りたいと思います。そして、世の中、多くの分野でこのような地道な取り組みをして頑張っている人や企業、団体等がもっともっとあるのだろうと思います。その全ての皆さんにも拍手です。

 

 

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2017年3月23日 (木)

久し振りの湯来温泉 ――やはり魅力的な場所ですね――  


久し振りの湯来温泉

――やはり魅力的な場所ですね―― 

 

国民宿舎湯来ロッジは、2009年の11月に建て替えオープンして以来、広島市の奥座敷として多くの人に愛されてきましたが、久し振りに足を延ばしてみました。この8年間に、一二度は来ていましたが、それでも途中の道が良くなり、湯来町の佇まいも明るくなったような気がしました。まずは、湯来ロッジの前面の写真です。桜が咲くと文句なしの風景になりそうです。

                  

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 祝日の昼過ぎだったこともあって、ロッジ前の駐車場は満杯、ちょっと離れたところに車を止めましたが、小学生のグルーブが交流体験をしていたようで、観光バスも一台停まっていました。

 

レストランはバイキング形式で、美味しそうなものがずらっと並んでいました。

  

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食べ物の写真を撮ることに慣れていないので、気付いたらお代りの段階でした。それでも折角、撮ったものですので、御高覧に供します。

  

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量はたっぷりでしたし、ランチ・バイキングとしてバラエティーのある選択肢、それに湯来名物のこんにゃくの刺身が絶品でしたし、ヘルシーなものを選べました。がっつり食べたい人には、そんな選択も可能です。Z級グルメを自認している私としては大満足でした。

 

食後はロッジのすぐ裏の水内川沿いに少し歩いて、少し寒さは残っていましたが、水に手を付けたり、もうすぐ桜の季節になれば人で一杯になるであろう河岸を楽しみました。

  

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本来なら温泉に入るべきなのでしょうが、湯冷めをしてしまいそうなのと、やはり温泉はゆっくり泊って楽しみたいという気持があって、後日に回すことにしました。帰途、寄りたいところがあったのももう一つの理由です。

 

実は湯来町から五日市までの国道433号線と県道41号線沿いには、前に寄った喫茶店やお店が何軒かあるのです。食後のコーヒーと買い物が目的ですが、一軒はどうも見過ごしてしまったようで、こちらも前に寄ったことのある「富夢想野(トムソーヤ)」でお茶にしました。丸太小屋づくりの温かい雰囲気のお店でした。もう一つ、この店の敷地内には「カラオケ」という幟旗が立っていたのですが、現在は休業中とのこと、再開して欲しいとお願いしてきました。

 

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そしてもう一軒、「空口ママのみるく工房」です。久し振りにお会いしましたが、お元気な様子、そしてお店も多くのお客さんで賑わっていて、嬉しく思いながら、半どら(餡は,もちろん名物ミルクジャム、抹茶、チョコ、あずき)を買いました。美味しかったことは言うまでもありません。

 

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こんなに近場で楽しめる場所が沢山あるのですから他にも足を延ばして、今まで十分に満喫できなかった広島の魅力を発見しながら皆さんにも報告したいと思っています。

 

 

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2017年3月21日 (火)

彼岸入りの森の工房AMA・第2AMAの花

    彼岸入りの森の工房AMA・第2AMAの花

 

安芸の郷の3つの事業所は18日から20日まで3連休で、利用者も職員もお休みだが、森の工房のAMAと第2AMA2つの建物の庭では春の花がいろいろ咲いている。

 

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彼岸の入りの3月19日日曜日の朝の第2森の工房AMAはひっそりとしているが、春に咲く花をあちこちに見ることができる。一回りしてみると、

 

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caféさくらの庭の鉢植えのトサミズキ

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庭に入ると真ん中あたりの利用者の花壇にスイセンがたくさん。背丈の低い矮性のラッパズイセン。

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さらに進む白いとニホンズイセン。これは頂き物で昨年春に植えたもの。中区の江波からやってきた。

 

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その隣の庭の一部を畑にしている。玉ねぎの葉がどんどん伸びる。

 

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庭の右の一番端っこの隅のミモザ。この時期になると一輪一輪打ち上げ花火のようにぱっと開く。

 

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建物の山側の庭にはツバキがあって

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ブルーベリーの挿し木の苗床が並べられている。ぼつぼつと芽が伸びる。画面の奥にミモザが見える。

 

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一回りしてcafeさくらの入口に鉢植えのツバキ。

 

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森の工房AMAの庭の二本のサンシュは植えて14年目。春は葉が出る前に花の咲く花木が利用者の目を和ませてくれる。

 

 

2017319日 

 

社会福祉法人安芸の郷 理事長 遊川和良

 

 

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2017年3月10日 (金)

コンピュータが上手く立ち上がりません ――解決策はとても簡単。でもその存在に気付きませんでした。――  


コンピュータが上手く立ち上がりません

――解決策はとても簡単。でもその存在に気付きませんでした。―― 

 

デスクトップのコンピュータは、ずっと自作のものを使っています。今使っているものは、10年位前に組み立てましたが、6年前に不具合が生じて、ほぼ全ての部品を新しくしました。もう6年間、使っているとは信じられませんが、その間にOSWindows 7 から 8 そして 10 に変りました。

 

記憶媒体もHDDからSSDにして、高速化を図りました。ハードウエア関連のトラブルもそれなりにありましたが、「工場長」さんはじめ、コンピュータの権威に教えて貰ったりして何とか切り抜けてきました。

 

さて今回のトラブルは、コンピュータが一度で立ち上がらないことでした。電源を入れると、マザーボードのメーカーであるASUSのロゴが現れて、しばらくするとWindowsの立ち上がり画面になり、パスワードを入れて、メインの画面になるというのが普通の立ち上がり方です。

 

ところが、今回は、「CPU Fan Error」という警告が出て、BIOS の画面に入って、BIOSの設定を変えるようにという「命令」が登場しました。

 

[BIOS バイオスと読み、Basic Input Output Systemの略です。マザーボード上に搭載されているプログラムで、パソコンがハードディスクにアクセスして、OSに主導権を渡す前(起動する前)の段階で、パソコンにつながっているキーボード、マウス、CPU、ハードディスクなどの管理や制御を行います。]

 

               

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電源を入れると、この画面が出てきてしまいます



 

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F1と書かれているキーを押してSETUPをするようにという指示です。

 

さて、F1のキーを押すと、次の画面が出てきます。その中で、ファンの回転数を示している部分です。CPUを冷却しているファンのスピードが1分間で225回転しているという事実を示しているのですが、真っ赤な「警告」になっています。

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ファンが上手く動いていない場合、一番怖いのは、CPUの温度が上がってしまうことなのですが、温度の方を見ると、22度で全く問題はありません。

 

Cpu_20170309_16_12_31

CPUの温度を示していますが、その上の日にちにも注目して下さい。

 

次に、さらに詳細な設定をするために、モニターの画面に入ると、600RPMという数字が見えます。これは、「ファンのスピードが毎分600回転より低くなると警告を出す」という設定になっていることを示しています。前に見たように、このコンピュータ立ち上げ時には225だったので、この設定ではファンのスピードをしっかり管理しなさいという「警告」が出たのです。

  

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しかし、このマザーボードはとても性能が良く、225回転でもCPUの温度は上がらないのです。ですから、「警告」の出る回転数設定を200くらいにしておけば問題ありません。

 

ということで、警告の出る回転数を「200」に変えました。また、ファンが強力に動くように、「ターボ」モードにして回転数が増す頻度が高くなるようにもも設定しました。

  

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 ここまで来ると、後は「保存してリセット」というキー、これはF10なのですが、それを押せば全て終了して「めでたし、めでたし」になる予定でした。

 

でも本格的トラブルはこれからだったのです。

 

仕事を終えて、電源を切り、しばらくしてまた仕事を再開するために、電源を入れると、以前と全く同じことが起きてしまいました。

 

念のためにBIOSの最新版をダウンロードしてインストールしたり、ということまで試みたのですが、全く改善されません。

 

様々な可能性を考えたのですが、やはりネットで調べるのが早そうですので、症状を短く並べてググってみると、ありました。BIOSの設定は、CMOSというメモリーに保存されているのですが、電源が切れた後では、ボタン電池の電力でこの「記憶」が保たれているのです。でも恥ずかしながら、マザーボード内にボタン電池があることには気付いていませんでした。

 

このコンピュータは少なくとも6年間、一つの電池で賄われてきていたのですが、恐らく、電池が切れてしまったのが原因だろう、というのが結論です。

 

同じ種類の予備の電池があったので、早速取り替えてみたのですが、結果は数日後にならないと分りません。仕事で上京する時間が迫って、上手く行ったかどうかまでチェックできなかったからです。結果については、また御報告したいと思います。

  

 

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2017年1月28日 (土)

明日29日(日)、コンサートで歌います ――West Side Story から「Tonight」のデュエットです――


明日29()、コンサートで歌います

――West Side Story から「Tonight」のデュエットです――

 

コンサートの正式名は「岡野泰子門下生による声楽発表会」です (読みは、「おかのたいこ」です)私は門下生ではないのですが、パートナーが長い間、岡野先生に御指導頂いておりましたので、その御縁に甘えて、烏滸がましい限りなのですが、「賛助出演」させて頂くことになりました。「明けましておめでとうございます。」でも触れましたが、今回は曲目も御紹介させて頂きます。West Side Story の中の「Tonight」です。

 この曲の名演奏は多くありますが、YouTubeで高く評価されているものの一つを御紹介します。BBC Proms 2012 でソプラノ Sierra Boggess、テノールJulian Ovenden、ジョン・ウイルソン指揮のジョン・ウイルソン・オーケストラの演奏です。


Tonight

                             


お手本通りには歌えないと思いますが、私も数回、岡野先生の御指導を受けて、「上手く歌おう」という気持が薄くなり、「私という天から与えられた楽器」を如何に響かすことができるのか、とでも言ったら良い気持になって練習ができるようになりました。合理的にポイントを指摘して下さり、しかも生徒のやる気を引き出して下さる先生にお会いできて、天に感謝しています。

 

当日のプログラムもアップさせて頂きますが、名演奏が続くコンサートですので、多くの皆様に御来場頂ければ幸いです。

          

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(クリックすると大きくなります)

                 

 改めて、コンサートの詳細です。

 

日時     129()  午後2時から

場所  広島流川協会 (広島市中区上幟町8-30)

入場料 無料 

 

ここまでお読みになって、岡野泰子先生について、どんな方なのだろうと思われた方も多いと思います。素晴らしい御経歴の持ち主で、知る人ぞ知る快挙の一つは、日本で二人目のセスナ機女性パイロットなのです。

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 (クリックすると大きくなります)

 ドイツリート協会についてはこのページを御覧下さい。


 少しジャンルは違いますが、「昭和の歌を守る会」の活動も続けて行きたいと思います。

 

 

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2017年1月16日 (月)

広島音楽芸能文化懇話会 ――2017新年互礼交流会――


広島音楽芸能文化懇話会

――2017新年互礼交流会――

 

 

広島音楽芸能文化懇話会恒例の、新年互礼交流会に行ってきました。毎年楽しみにしている会で、数年前にお誘い頂いてからほぼ毎年、出席してきました。

 

この会は音楽、特に歌の好きな人たちの集まりで、プロもアマも、音楽教室の先生も生徒も、さらには作詞や作曲の専門家も一堂に集い、好きな歌得意な歌を披露することで時間の経つのも忘れる一日イベントです。傾向としては演歌が圧倒的に多いのですが、クラシックやジャズの演奏も混じり、今回はソプラノ独唱や浪曲そしてクラシック・ギターの独奏等、バラエティーに富んだプログラムでした。

 

主宰しているのは、上村和博さん。中国新聞時代から数々の企画をこなして、文字通り広島の音楽や芸能、文化の仕掛け人として活躍してきた方です。

              

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上村さん


一つ訂正です。後ろの看板の「喰って」は間違いで本当は「唸って」です。つまり、浪曲もありますよという意味なのです。

 

そしてこの会の参加者の皆さんに感謝しなくてはならないのは、一昨年、被爆70年を記念して開催された「市民がつくる被爆7024時間チャリティー・コンサート」を支えて下さったことです。その中でも、上村さんが中心になって出演者とのコミュニケーションを初め舞台設営その他、専門的なところを一手に引き受けて下さったことですし、またこの会のメンバーの皆さんがボランティアとして出演しまた当日会場に足を運んで下さったことです。

 

それだけでも特筆に値するのですが、2005年に、被爆60年を記念して市民の力でバッハのマタイ受難曲の全曲演奏コンサートを開催した時にも大きな力を発揮して下さり、またそれ以後、市民の力で毎年平和コンサートを開くという継続的な活動の中心にもなって下さってもいます。このような「縁の下の力持ち」にスポットライトを当てる賞があれば、第一に推薦しなくてはならない存在です。

 

その他に御紹介したいのは、「被爆7024時間チャリティー・コンサート」にもボランティアとして長崎から来広、出演して下さった、ギタリストの平山ヒデアキさんです。今回は、パッヘルベルのカノンと、ラベルのボレロを演奏して下さいました。カノンがギターで演奏されるのは定番の内に入りますが、あの情熱的なボレロをギター一本でという演奏は聴き応えがありました。

 

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平山ヒデアキさん

 

また、歌と笑いでこの会の山場を作って下さったのは、胡浜三郎(えびすはまさぶろう)さんでした。1970年に、読売テレビの全日本歌謡選手権で、初代の10週勝ち抜きチャンピオンになり、その後プロデビューをした方ですが、最近は故郷の安芸高田市に戻って活動を続けています。実は、風貌が森進一に似ていることもあって、森進一の「物真似」さん「森進伍」としても人気のあるパフォーマーです。今回は、私たちにもすぐ森進一の物真似ができるテクニックを二つ教えてくれました。

 

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胡浜三郎 (森進伍) さん

 

もう後期高齢者になった上村さんですが、「それを機会にもう少し活動を控えめにしようか」とも考えられたのだそうですが、結局、元気な内はまだまだ頑張る決意に変えられたそうですので、今年も上村さんの呼び掛けで楽しい音楽やパフォーマンスのイベントが続くことになりました。そして上村さんのプロデュースで、多くの新人の皆さんが広島から巣立つ年にもなりそうです。

 

 

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2017年1月 8日 (日)

夜書いたラブレターをそのまま彼女に送るな      推敲で目を覚ませ


夜書いたラブレターをそのまま彼女に送るな


推敲で目を覚ませ

 

夜書いたラブレターを急いで彼女に送って破局を迎えてしまった若者の話は、都市伝説なのかもしれませんが、夜という時間の魔術があり、アルコールでも入っていれば最高傑作が生まれたと思い込み、また、映画や芝居のセレナードのシーンなども頭に浮かんで、今ここで彼女に届けなくてはという気持になるのはよく分ります。でも私のように人生をそれなりに過ごしてくると、時間という百薬の長とも仲良くなるものなのです。そして時間がお膳立てをしてくれるのが「推敲」です。実はこの言葉は、前回取り上げた「多作多捨」と一対の概念なのです。

 

「多作多捨」は、言葉を書く人間の多くが実践しているか、意識している言葉なのだと思います。この言葉を知らなかった私も⑦パパさんややんじさんも同じように反応したのですから。

 

しかし、こうして文字にしてしまうと、誰にでも多作ができ誰にでも多捨ができてしまうような印象を与えてしまいそうですが、そうではないことを昨夜、「10分間俳句」というブログで教えて貰いました。f

 

「十分間俳句」さんがここで説明しているのは正岡子規が連続して、いわば一息で読んだ次の4句です。

      

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雪ふるよ障子の穴を見てあれば

いくたびも雪の深さを尋ねけり


雪の家に寐て居ると思ふばかりにて


障子明けよ上野の雪を一目見ん

 

ほぼ同じ時に読んだ句でも、「いくたびも雪の深さを訪ねけり」の良さは一目瞭然ですね。でも、大切なのは、これを読んだ時の子規には、どれが良いものなのかという意識はなかったのかもしれないということです。少し時間をおいて、「これが良い」という判断ができたのかもしれません。あるいは子規以外の誰かが子規の苦吟している様子を見ながら「いくたびの----」がダントツに良いと判断したのかもしれません。あるいは違いは分っていても、そのまま詠み続ける意味があったのかも知れません。その場合でも後になってから秀句を拾い出す作業は必要です。

 

「多作」には問題がなくても、「多捨」は簡単に、いわば自動的にできることではなさそうです。しかし、私たちが経験的に知っているのは、他の人に見て貰う、少し時間が経ってから再度読み返してみる、いくつかの基準を設けて、試験の採点でもするかのように姿勢で読み返してみる等々、多くの駄作の中から珠玉の一篇を探す秘策です。

 

「多捨」のためには、良いものを判別する力、選ぶ力が必要だということですが、「選別力」「審美力」という言葉もあります。多くの候補の中で私はあえて「選球眼」を使いたいと思います。「珠」と「球」を掛けているのですが、独立したいくつもの「句」からより良いものを見抜ける力です。

 

それよりもう少し広いのが「推敲」です。これは一つ一つの句や文章の一部を変えてより美しいものに、あるいはより詩的なものに変える作業も含みます。もちろん、「選球眼」もその一部です。

 

実はここまで書いてきて、ため息をついています。多くのブロガーさんに倣って、ブログはとにかく毎日書くようにしよう、今年もそれは続けようと、一年の計にも掲げたのですが、やはり日常の波乗り作業に流されて、原稿のできるのが日付の変わる頃になるのもしばしばです。それから丁寧に「推敲」それも、英国の詩人ディラン・トマスは50回から100回と言っているのですが、それでは日が昇ってしまいますし、次の日の仕事にも影響が出ます。

 

創造する仕事には常に矛盾が付きまといますが、最低限、誤変換の数を少なくするという目標くらいはクリアーした上で、次の段階を考えられればと思います。

 

 

 

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2016年11月22日 (火)

11月のブルーベリー農園

11月のブルーベリー農園

 

夏のブルーベリーの実の摘み取りでは安芸の郷の支援をして頂いている方々や利用者、職員、農園の友人、知人の援農で事故もなく収穫の喜びを共有させていただいた。そして、たくさんの実を安芸の郷に納品することができた。

 

晩秋のブルーベリーはマツダスタジアム並みに赤く染まっている。


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11月も中旬に入り、ブルーベリーは様相を一変させて一気に紅葉を始めた。今年は少し早いようだ。

 

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畑から農園の家を望む。

 

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逆に農園の家の庭からサザンカ越しにブルーベリー畑を望む。

 

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列の間隔は2.5mある。ブルーベリーの紅葉のトンネル。以前、収穫の時期に安芸の郷の職員がちいさな子どもを連れてきたことがあり、その子がブルーベリーのこの通路を走って行ったり来たりして遊んでいたことがあった。アニメ「となりのトトロ」に出てくる妹のメイがトトロを追いかけて森のトンネルをかけていくシーンが思い出された。宮崎駿監督の目の付け所はすごいなと思ったものだ。

 

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紅葉に染まりながらも農作業を行う。毎年この時期にもみ殻をブルーベリーの木の下に敷き詰めるので近所の農家から頂いたもみ殻を袋詰めにして畑の中に運ぶ。今日で運搬は終わったので次は木の下にまく作業が待っている。無潅水栽培なのでもみ殻が水分蒸発を防いでくれる。

 

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運搬中なぜか赤とんぼがとまりに来る。畑に起きてある袋に数匹とまりにくる。中にはビニール袋で足を滑らせながらとまろうとするトンボもいてつい微笑んでしまう。

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ブルーベリーの花芽がずいぶん膨らんできた。このひとつの芽から花が前に押し出すように10個くらい咲く。だから結実すると10個くらいの実が実ることになる。

 

ところでブルーベリーの紅葉は主としてアントシアニン色素によるものだが「紅葉は、紅葉の後に続く落葉に備えて、葉内の栄養分、糖類や無機成分を枝に転流した後の状態ともいえます」そして「落葉は一種の生理現象で、やがて来る冬季の厳しい低温から枝や芽を守るための準備です」(ブルーベリーの観察と育て方より:玉田孝人、福田俊共著、創森社より)。きっちり順番にそって季節を刻んでいくところが偉い、と思ってしまう。

 

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ブルーベリーの畑に1本だけムラサキシキブが生えている。落葉したあとの晩夏の実の色は少し銀色をおびてどこかすごみがある。

 

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無造作に束ねて咲かす隣の農家の畑の菊が満開。


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9月に稲刈りが終わった田んぼ。このまま冬を越す。

 

 

1121日 

 

社会福祉法人安芸の郷 理事長 遊川和良

 

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2016年11月 7日 (月)

釈迦牟尼は美男におわす秋の夕暮れ?


釈迦牟尼は美男におわす秋の夕暮れ?

 

高校までは、子どもたちの部活や体育祭、文化祭等には気軽に参加できましたが、大学となると上京しなくてはなりません。折角の機会ですので、近場の鎌倉に大仏様の拝観に行きました。テレビでよく見る江ノ電にも乗りましたが、残念なことに新型の車両でした。

                

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長谷駅で降りて徒歩10分ほどで大仏様の鎮座まします高徳院です。妻は初めてですが、私は何度も見ています。何度見ても見飽きませんし、恐らく禅の修行をしているのであろう外国人の青年が五体投地の礼拝をしている姿もあって、ここが観光の場だけではないことを再確認できました。

 

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その俗世と仏教をつないで、大仏様の美しさを表現したのが与謝野晶子です。彼女の名歌「鎌倉や御仏なれど釈迦牟尼は美男におわす夏木立かな」を刻んだ歌碑が大仏様の背後にありました。もう夏木立の季節ではなく、夕暮れの美しい時ですが、与謝野晶子の読んだ美しさに変りはありません。

 

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歌そのもののコピーと楷書体の「訳」も傍にありました。

 

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ここで問題です。与謝野晶子の歌には間違いがあるのですが、それは何でしょう。

 

鎌倉の大仏様は、「釈迦牟尼」ではなく、高徳院の御本尊である「阿弥陀如来」なのです。後にそれに気付いた晶子が歌を直したという説もありますが、歌碑を造るにあたり、高徳院では、元の「釈迦牟尼」のままで良いという判断をしたようです。

 

続いてすぐ近くの長谷観音へ。十一面観音菩薩が御本尊ですが、写真撮影は禁止でした。その隣にある阿弥陀如来像は大丈夫のようでしたので、そちらの写真です。

  

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これまで見たことのなかった弁天窟も見学して、大仏様そして長谷寺を回っただけで心が洗われた気持になりました。

 

実は、大仏様、長谷寺で、アメリカのケネディー大使一行を見掛けました。ジャズ・ピアノその他で有名な音楽家の小曽根真さんが熱心に案内をしていました。

 

鎌倉を後にして川崎に向かいましたが、写真が中心のエントリーになりましたので、その先は次回に。

 

 

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2016年10月18日 (火)

詩を訳すことは可能なのか


詩を訳すことは可能なのか

 

ノーベル文学賞選考委員会の選考基準の一つは、世界的に評価されている、つまり世界中の人が読んでいることだと聞いたことがあります。そのためには、まず複数の外国語に翻訳されている必要があります。

 

詩を翻訳すること自体には、一般論として問題はありません。それどころか、元の詩より翻訳の方が素晴らしい場合もあります。私の独断と偏見による一例をあげると、ロバート・ブラウニングの「ピッパの歌」の日本語訳です。

 

The year’s at the spring

And day’s at the morn;

Morning’s at the seven;

The hill-side’s dew-pearled;

The lark’s on the wing;

The snail’s on the thorn;

God’s in his heaven---

All’s right with the world!”

    (Pippa passes, 1841) 

 

それを上田敏が訳して「春の朝」と題して発表したものです。

時は春、

日は朝(あした)、

朝(あした)は七時、

片岡に露満ちて、

揚雲雀(あげひばり)なのりいで、

蝸牛(かたつむり)枝に這い、

神、そらにしろしめす。

すべて世は事もなし。

 

(「万年艸」明治3512月発表)

          (『海潮音』明治3810月刊所収)

 

この詩は、「ピッパが通る」という劇詩の中でピッパという少女の歌う歌に、罪を犯した男女が打たれるというシーンで使われています。その他にも、上田敏訳の素晴らしい詩はたくさんありますので、『海潮音』その他の詩集を御覧下さい。

            

Photo

                 

 

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これは英語その他の外国語から日本語への翻訳です。では逆はどうなのでしょう。日本語の詩を外国語に訳すことには、かなりの苦労が伴います。そしてその結果はと言うと、これも独断と偏見による仮の結論ですが、それほど素晴らしいとは思えないようなものがかなりあります。特に短い詩、俳句や短歌の場合には、極端に言うと絶望的な気持にさえなります。

 

例えば誰でも知っている芭蕉の「古池や蛙飛び込む水の音」の英語訳の一つとして、小泉八雲訳を御紹介しましょう。

 

An old pond

Frogs jumped in

Sound of water

 

その他の訳もありますし、著名な詩人や文学者の訳もあるのですが、俳句のリズムや響き、余韻まで上手く伝えられているかどうか、池やその周りの情景まで一幅の絵として切り取ることに成功しているのかどうか、いや元の俳句より詩として優れているのかと問われる、そこまで言い切る自信はありません。

 

とは言え、俳句の英訳は世界に紹介され、その結果として英語で俳句を詠むこと、さらには英語で詠まれた俳句に与えられる国際的な賞までありますので、私の考え方が狭いというだけなのかもしれません。また、これらの訳を高く評価しているiKnow! Blog」というとても勉強になるブログがありますので、こちらも是非御覧下さい

 

そのブログでも取り上げているのが、同じく芭蕉の「静けさや岩に滲み入る蝉の声」です。Reginald Horace Blyth の訳です。彼は詩人で日本文化の研究家、日本語にも堪能で、海外への俳句の紹介者としても知られています。

 

What stillness!

The voices of the cicadas

Penetrate the rocks.

 

実は、この句を高校生の時に訳して、アメリカのホスト・ファミリーや友人たちに読んで貰ったことがあります。訳は、プライズ氏とほぼ同じでした。でも元の俳句の良さを分かってくれた人はいませんでした。「セミ」そのものについての認識が全く違っていたからです。

 

その理由は、その後ボストンに住むようになってから分りました。アメリカ北東部のセミは、17年周期で地上に現れ、それがテレビのニュースになるくらい稀な出来事だからなのです。しかも、多くの人の感想は「うるさい」でした。

 

その後も、下手な英語の詩を書く傍ら、俳句や短歌を英語に訳す試みもしましたが、その中で何となくまとまってきた結論めいたものは、次のように表現できるかもしれません。

 

 例えば、俳句や短歌の良さを理解して貰うために「近似値」としての訳はできそうだ。

 ただし、良い訳を付けることができ、外国の読者に日本語と同じような情緒を伝えられるのは、日本に特有の気候や動植物、伝統や慣習等にそれほど関わりのない普遍的な内容のものになるのではないか。

 とは言え、俳句や短歌からインスピレーションを得て作られる英語その他の言語による「ハイク」や「ワカ」の創造性や美しさの評価はそれとは別の次元で行った方が良いのではないか。

 

ボブ・ディランのノーベル賞受賞から出発した俳句と和歌ですが、その素晴らしさを世界的に共有して貰うためには、まず「近似値」で知って貰うということが現実的な道だと思います。そのためには、これまで訳された俳句や和歌をより多くの人に鑑賞してもらう機会を作ることが大切です。

 

その結果、俳句や和歌がシェークスピアと同列までとは行かなくても、日常レベルで高い評価を受けるようになると良いのですが――。

 

 

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