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2017年3月26日 (日)

軍事研究について学術会議が新声明 ――過去二回の声明を「継承」――



軍事研究について学術会議が新声明

――過去二回の声明を「継承」――

 

昨年9月に、軍学共同反対連絡会への参加呼びかけについて報告しました。その後、多くの皆さんの目には触れていなかったのかもしれませんが、大学や研究機関に属する専門家の皆さんは素晴らしい運動を展開して下さいました。


また学術会議の「学術会議の軍事研究拒否声明」見直し反対! 軍事研究解禁反対!の署名を集めていた「change.org」の運動についても報告しました。

 

学術会議は1950年と1967年の二回にわたって、「軍事研究拒否声明」、つまり軍事研究はしませんという決議を行い、その方針を守ってきたのですが、それを投げ捨てて軍事研究に走ろうとしている「科学者・専門家」の一部の動き、またその背後にある防衛省や政府の意図に対して市民の側から明確なメッセージを伝えることが目的でした。

 

学術会議でも当然重大問題として議論が続けられていましたが、昨324日に、新声明が決定されました。

            

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 その内容は、これまでの二つの声明を継承することが中心なのですが、それらが総会での決議によって採択されたのに対して、今回は幹事会での決定という形が取られています。詳しくは、前回も引用した東京新聞の望月衣塑子記者が、検討委員会の段階でまとめた記事をお読み頂きたいのですが、9月と同様に、新声明についての分り易い図が付けられています。

 

 

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 また、学術会議の新声明全文は、次のサイトに掲げられています。

http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/anzenhosyo/pdf23/170324-seimeikakutei.pdf

 

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2017年3月 1日 (水)

「さよなら原発 ヒロシマ集会」 へのお誘い ――3月10日(金)18時から原爆ドーム前――  


「さよなら原発 ヒロシマ集会」 へのお誘い

――310()18時から原爆ドーム前――  

 

「さよなら原発 ヒロシマ集会」は、310()18時から原爆ドーム前で開かれます。1830分からはデモ行進で、中国電力本社前で解散です。

 

東日本大震災、東電福島第一原発事故からもう6年になります。被災者の皆さんにとっては、何とか頑張ってようやく6年を迎えることになったというお気持でしょうか。これでは深刻さや、苦労・悲しみ・絶望といった側面について、またそんな生活を続けながらも見付けることのできた小さい喜びの意味を伝えることはできないのだろうと思います。

 

だからこそ、福島との連携・連帯が重要なのです。今の福島を知ること、これまでの6年間を振り返ること、そして未来を描くために、今年のヒロシマ集会には、福島から佐々木慶子さんをお招きしてお話を伺います。佐々木さんは、10日の集会にも出席予定ですが、11日の10時から広島弁護士会館で「「第二のフクシマ」を繰り返さないために」というタイトルでの講演があります。

                

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記者会見の様子


この集会の呼びかけ文です。お読み頂ければ幸いです。

 

「フクシマを忘れない! さようなら原発 ヒロシマ集会」

呼びかけ文

 

2011年3月11日に発生した東日本大震災・福島原発事故から6年を迎えようとしています。被災地福島では、8万人近い被災者が、いまでも苦しい避難生活を余儀なくされています。長期にわたる避難生活は、暮らしや健康、就労など多くの不安と負担を与えています。さらに保障の打ち切りは、「棄民」政策ともいえるもので被災者に寄り添う姿勢に欠けるものです。被災者の不安解消や補償、医療の充実などを早急にはからなければなりません。また、政府は、福島原発の廃炉など事故処理にかかる費用が、従来想定の約2倍となる21.5兆円と試算し、費用の一部を電気料金に上乗せすることで、消費者にツケを回そうとしています。

一方、福島原発事故以降、多くの国民は脱原発社会を求め、再生可能エネルギーへの転換を求めてきましたが、安倍政権・電力会社はこうした声を無視して、川内原発(鹿児島県)、高浜原発(福井県)、伊方原発(愛媛県)と相次いで再稼働を強行。次は、玄海原発(佐賀県)の再稼働を目論んでいます。さらに耐用年数を超えた老朽原発すら酷使しようとしています。 そのことは、福島原発事故の教訓を根本的に学ばず、事故をないがしろにするものであります。反省なき再稼働は、第二、第三の福島原発事故を招くことにつながります。あらためてフクシマの現実を見つめ、被災者に寄り添う運動が求められています。

フクシマから学ぶことは、安易な再稼働ではなく、脱原発への決断です。 福島原発事故から6年、事故の風化が言われる今日、私たちは、事故を決して忘れることなく、被災者のおかれている現状を理解し、支援と連帯をしていかなければなりません。3月10日、「フクシマを忘れない!さようなら原発ヒロシマ集会」を開催します。原発事故をなかったことにする政策に対し、放射線被害を受けた被爆地から原発も核もない未来を創るため、広島から NO!の声をあげましょう。 「フクシマを忘れない!さようなら原発ヒロシマ集会」への参加を、心より呼びかけます。

 2017年2月

 

<呼びかけ人>      

坪井  (被爆者)         

秋葉 忠利(前広島市長)   

森瀧 春子(核兵器廃絶をめざすヒロシマの会共同代表)

山田 延廣(弁護士)

岡田 和樹(ハチの干潟調査隊代表)

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2017年2月24日 (金)

トランプ大統領の精神状態 ――専門家の意見が分れています――  


トランプ大統領の精神状態

――専門家の意見が分れています――  

 

「『国家の品格』 ――諸悪の根源は「論理」と「合理的精神」――」では、トランプ候補が論理と合理性の両者を捨てたことで選挙戦に勝利し、アメリカ社会は藤原正彦氏の著書『国家の品格』が理想とする社会に向かうとも考えられるのではないかという問題提起をしました。また、論理と合理性を捨てたトランプ氏を熱狂的に支持した人が多かった事実についても考える必要のあることを指摘しました。そのために、『国家の品格』とそれに対する反論である『「国家の品格」への素朴な疑問』(吉孝也/前川征弘著・新風舎刊)を取り上げる予定でしたが、その前に、論理と合理性を捨ててはいけないことを精神医学や心理学の立場から訴えている専門家たちの声をお届けしたいと思います。

 

恐らく最も注目されたのは、213日付のニュー・ヨーク・タイムズ(NYT)電子版に掲載された、精神医学の専門家35人による警告です。大きな波紋を呼んだ投稿のタイトルは「精神衛生の専門家がトランプ氏についての警告をする」です。専門家としての観察は次のような内容です。

「トランプ氏の発言や行動は、異なる意見を受容する能力に欠けることを示し、その結果、怒りという反応を示す。彼の言葉や行動は他者への共感能力に著しく欠けることを示している。こうした特徴を持つ個人は、自分の精神状況に合うように現実を歪めて捉え、事実と事実を伝えようとする人物(ジャーナリストや科学者)を攻撃する」

 

そして結論としては、次のように述べています。

 

「トランプ大統領の言動が示す重大な情緒的不安定さから、私たちは彼が大統領職を瑕疵なく務めることは不可能だと信じる」

 

NYTへの手紙の中で、これら35人の専門家は、1973年にアメリカ精神学会が制定した「ゴールドウォーター・ルール」を破っての行動であることを宣言しています。そのルールの内容は、精神科医がニュース・メディアと精神医学についての話をすることは許されるけれど、自分が直接診察したことのない人について、さらにその人の合意なく、精神医学的な診断を行い公開することは許されない、というものです。

 

このルールが作られた背景には、1964年の大統領選挙で、『ファクト』という雑誌が、共和党のバリー・ゴールドウォーター候補の精神状態について、精神医学の専門家の意見調査を行いその結果を掲載したことがあります。ゴールドウォーター候補に取って大変不本意な内容でしたので、同氏は名誉棄損で訴え勝訴したのです。

 

このルールを守らない理由として、35人の専門家は次のような見解を示しています。

 

「これまでこのルールを守って沈黙を続けてきたことによって、今という危機的状況にある時に、不安に駆られているジャーナリストや国会議員に専門家としての力を貸すことができなかった。しかし私たちは、これ以上沈黙を続けるにはあまりにも重大な危機に瀕していると考える。」

 

それだけではありません。以前にも報告したChange.orgを使っての署名運動が展開されています。35000人の精神衛生の専門家の賛同を呼び掛けてこの運動を始めたのは、心理学者・精神科医のジョン・ガルトナー博士です。現在、28000人を超える署名が寄せられています。まずはそのページです。

 

               

Changeorg

             

 呼び掛け文を訳しておきましょう。

 

「私たち、精神衛生の専門家として下記のごとく署名をした者たち (署名に際して、御自分の持つ資格を明記して下さい) は、ドナルド・トランプがアメリカ合衆国の大統領としての義務を適切に果す上で、心理学的な能力に欠けることを明確に示す精神疾患を患っているとの判断が正しいと信じている。よって、「(大統領としての) 権限を行使したり義務を果たすことが不可能な場合には」大統領の職務から解任される、と述べている米国憲法修正25条の第3項に従って、彼が大統領職から解任されることを謹んで要請します。」

 

ガルトナー博士はゴールドウォーター・ルールについても、それが制定された時とは条件が変わってきていることを、『フォーブズ』誌のエミリー・ウィリングハムさんの記事で指摘しています。

 

大きな違いの一つは、その後、アメリカの精神医学会がDSM (精神疾患の診断・統計マニュアル) と呼ばれるマニュアルを採用した結果、個人の言動についてのいくつかの客観的に判断できる基準を満たせば特定の精神疾患に罹っていることを判断できるようになったことだと主張しています。それに従えば、ある人物について直接の診察をしなくても精神疾患についての判断が出来ようになったから、ゴールドウォーター・ルールの適用はあまり意味がなくなったという結論です。

 

参考までに、ガルトナー博士がトランプ大統領の疾患として特定している「自己愛性パーソナリティー障害」をDSMの第4版では次のように規定しています。

 

誇大性(空想または行動における)、賛美されたい欲求、共感の欠如の広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。以下のうち5つ(またはそれ以上)によって示される。

1. 自分が重要であるという誇大な感覚(例:業績や才能を誇張する、十分な業績がないにもかかわらず優れていると認められることを期待する)

2. 限りない成功、権力、才気、美しさ、あるいは理想的な愛の空想にとらわれている。

3. 自分が特別であり、独特であり、他の特別なまたは地位の高い人達(または団体)だけが理解しうる、または関係があるべきだ、と信じている。

4. 過剰な賛美を求める。

5. 特権意識(つまり、特別有利な取り計らい、または自分が期待すれば相手が自動的に従うことを理由もなく期待する)

6. 対人関係で相手を不当に利用する(すなわち、自分自身の目的を達成するために他人を利用する)。

7. 共感の欠如:他人の気持ちおよび欲求を認識しようとしない、またはそれに気づこうとしない。

8. しばしば他人に嫉妬する、または他人が自分に嫉妬していると思い込む。

9. 尊大で傲慢な行動、または態度

— アメリカ精神医学会DSM-IV-TR 精神疾患の診断・統計マニュアル]][9]

 

この意見に対する反論も当然あるのですが、このDSMの筆者の一人であるアレン・フランシス博士は、トランプ氏の言動に問題のあることは認めるが、例えば何人かの人たちが主張しているような「悪性の自己愛性パーソナリティー障害」としての認定はできない、と述べています。

 

その他の反論もあります。もう一つ、仮に精神疾患があったとしても、そのこと自体が大統領としての不適格性を示すことにはならないという指摘もあります。それは過去の大統領の言動を、DSMに従って篩に掛けると、精神疾患があると認められる人が何人もいるにもかかわらず、大統領としての職務はこなしている、という指摘です。例えばリンカーンはうつ病だったと信じられていますが、偉大な大統領の一人としても不動の地位を占めています。

 

また別の面からの批判もあります。ニュー・ヨーク・タイムズのリチャード・フリードマン氏は、人間としてのモラルの欠如や政治家としての不適格性を「精神疾患」だからと言ってしまうことで、その本人の政治的・倫理的・人間的等の責任を免除してしまうことになる危険性のあることを指摘しています。

 

難しい議論なのですが、マスコミを通して日本で政治家の評価をする際に、このような知的なレベルでのやり取りにはほとんどお目に掛かったことがないような気がします。『国家の品格』の視点からは、どう判断すべきなのでしょうか。そして、アメリカでトランプ大統領が誕生したことは事実ですが、アメリカ社会はまだ「論理」も「合理性」も捨ててはいない、と言って良いのでしょうか。

 

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2017年2月 3日 (金)

「戦後70年総理大臣談話」

終戦七十年を迎えるにあたり、先の大戦への道のり、戦後の歩み、二十世紀という時代を、私たちは、心静かに振り返り、その歴史の教訓の中から、未来への知恵を学ばなければならないと考えます。

 百年以上前の世界には、西洋諸国を中心とした国々の広大な植民地が、広がっていました。圧倒的な技術優位を背景に、植民地支配の波は、十九世紀、アジアにも押し寄せました。その危機感が、日本にとって、近代化の原動力となったことは、間違いありません。アジアで最初に立憲政治を打ち立て、独立を守り抜きました。日露戦争は、植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけました。

 世界を巻き込んだ第一次世界大戦を経て、民族自決の動きが広がり、それまでの植民地化にブレーキがかかりました。この戦争は、一千万人もの戦死者を出す、悲惨な戦争でありました。人々は「平和」を強く願い、国際連盟を創設し、不戦条約を生み出しました。戦争自体を違法化する、新たな国際社会の潮流が生まれました。

 当初は、日本も足並みを揃えました。しかし、世界恐慌が発生し、欧米諸国が、植民地経済を巻き込んだ、経済のブロック化を進めると、日本経済は大きな打撃を受けました。その中で日本は、孤立感を深め、外交的、経済的な行き詰まりを、力の行使によって解決しようと試みました。国内の政治システムは、その歯止めたりえなかった。こうして、日本は、世界の大勢を見失っていきました。

 満州事変、そして国際連盟からの脱退。日本は、次第に、国際社会が壮絶な犠牲の上に築こうとした「新しい国際秩序」への「挑戦者」となっていった。進むべき針路を誤り、戦争への道を進んで行きました。

 そして七十年前。日本は、敗戦しました。

 戦後七十年にあたり、国内外に斃れたすべての人々の命の前に、深く頭を垂れ、痛惜の念を表すとともに、永劫の、哀悼の誠を捧げます。

 先の大戦では、三百万余の同胞の命が失われました。祖国の行く末を案じ、家族の幸せを願いながら、戦陣に散った方々。終戦後、酷寒の、あるいは灼 熱の、遠い異郷の地にあって、飢えや病に苦しみ、亡くなられた方々。広島や長崎での原爆投下、東京をはじめ各都市での爆撃、沖縄における地上戦などによって、たくさんの市井の人々が、無残にも犠牲となりました。

 戦火を交えた国々でも、将来ある若者たちの命が、数知れず失われました。中国、東南アジア、太平洋の島々など、戦場となった地域では、戦闘のみな らず、食糧難などにより、多くの無辜の民が苦しみ、犠牲となりました。戦場の陰には、深く名誉と尊厳を傷つけられた女性たちがいたことも、忘れてはなりません。

 何の罪もない人々に、計り知れない損害と苦痛を、我が国が与えた事実。歴史とは実に取り返しのつかない、苛烈なものです。一人ひとりに、それぞれ の人生があり、夢があり、愛する家族があった。この当然の事実をかみしめる時、今なお、言葉を失い、ただただ、断腸の念を禁じ得ません。

 これほどまでの尊い犠牲の上に、現在の平和がある。これが、戦後日本の原点であります。

 二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない。

 事変、侵略、戦争。いかなる武力の威嚇や行使も、国際紛争を解決する手段としては、もう二度と用いてはならない。植民地支配から永遠に訣別し、すべての民族の自決の権利が尊重される世界にしなければならない。

 先の大戦への深い悔悟の念と共に、我が国は、そう誓いました。自由で民主的な国を創り上げ、法の支配を重んじ、ひたすら不戦の誓いを堅持してまいりました。七十年間に及ぶ平和国家としての歩みに、私たちは、静かな誇りを抱きながら、この不動の方針を、これからも貫いてまいります。

 我が国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明してきました。その思いを実際の行動で示すため、インドネシア、フィリピンはじめ東南アジアの国々、台湾、韓国、中国など、隣人であるアジアの人々が歩んできた苦難の歴史を胸に刻み、戦後一貫して、その平和と繁栄のために力を尽くしてきました。

 こうした歴代内閣の立場は、今後も、揺るぎないものであります。

 ただ、私たちがいかなる努力を尽くそうとも、家族を失った方々の悲しみ、戦禍によって塗炭の苦しみを味わった人々の辛い記憶は、これからも、決して癒えることはないでしょう。

 ですから、私たちは、心に留めなければなりません。

 戦後、六百万人を超える引揚者が、アジア太平洋の各地から無事帰還でき、日本再建の原動力となった事実を。中国に置き去りにされた三千人近い日本 人の子どもたちが、無事成長し、再び祖国の土を踏むことができた事実を。米国や英国、オランダ、豪州などの元捕虜の皆さんが、長年にわたり、日本を訪れ、互いの戦死者のために慰霊を続けてくれている事実を。

 戦争の苦痛を嘗め尽くした中国人の皆さんや、日本軍によって耐え難い苦痛を受けた元捕虜の皆さんが、それほど寛容であるためには、どれほどの心の葛藤があり、いかほどの努力が必要であったか。

 そのことに、私たちは、思いを致さなければなりません。

 寛容の心によって、日本は、戦後、国際社会に復帰することができました。戦後七十年のこの機にあたり、我が国は、和解のために力を尽くしてくださった、すべての国々、すべての方々に、心からの感謝の気持ちを表したいと思います。

 日本では、戦後生まれの世代が、今や、人口の八割を超えています。あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。しかし、それでもなお、私たち日本人は、世代を超えて、過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません。謙虚な気持ちで、過去を受け継ぎ、未来へと引き渡す責任があります。

 私たちの親、そのまた親の世代が、戦後の焼け野原、貧しさのどん底の中で、命をつなぐことができた。そして、現在の私たちの世代、さらに次の世代へと、未来をつないでいくことができる。それは、先人たちのたゆまぬ努力と共に、敵として熾烈に戦った、米国、豪州、欧州諸国をはじめ、本当にたくさんの国々から、恩讐を越えて、善意と支援の手が差しのべられたおかげであります。

 そのことを、私たちは、未来へと語り継いでいかなければならない。歴史の教訓を深く胸に刻み、より良い未来を切り拓いていく、アジア、そして世界の平和と繁栄に力を尽くす。その大きな責任があります。

 私たちは、自らの行き詰まりを力によって打開しようとした過去を、この胸に刻み続けます。だからこそ、我が国は、いかなる紛争も、法の支配を尊重し、力の行使ではなく、平和的・外交的に解決すべきである。この原則を、これからも堅く守り、世界の国々にも働きかけてまいります。唯一の戦争被爆国として、核兵器の不拡散と究極の廃絶を目指し、国際社会でその責任を果たしてまいります。

 私たちは、二十世紀において、戦時下、多くの女性たちの尊厳や名誉が深く傷つけられた過去を、この胸に刻み続けます。だからこそ、我が国は、そうした女性たちの心に、常に寄り添う国でありたい。二十一世紀こそ、女性の人権が傷つけられることのない世紀とするため、世界をリードしてまいります。

 私たちは、経済のブロック化が紛争の芽を育てた過去を、この胸に刻み続けます。だからこそ、我が国は、いかなる国の恣意にも左右されない、自由で、公正で、開かれた国際経済システムを発展させ、途上国支援を強化し、世界の更なる繁栄を牽引してまいります。繁栄こそ、平和の礎です。暴力の温床とも なる貧困に立ち向かい、世界のあらゆる人々に、医療と教育、自立の機会を提供するため、一層、力を尽くしてまいります。

 私たちは、国際秩序への挑戦者となってしまった過去を、この胸に刻み続けます。だからこそ、我が国は、自由、民主主義、人権といった基本的価値を 揺るぎないものとして堅持し、その価値を共有する国々と手を携えて、「積極的平和主義」の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献してまいり ます。

 終戦八十年、九十年、さらには百年に向けて、そのような日本を、国民の皆様と共に創り上げていく。その決意であります。

平成二十七年八月十四日 内閣総理大臣  安倍 晋三

 

 

2017年1月26日 (木)

トランプ大統領への手紙を米紙が取り上げてくれました --ワシントン・ポストとボストン・グローブです――

トランプ大統領への手紙を米紙が取り上げてくれました

--ワシントン・ポストとボストン・グローブです――

 

19()20()の二日にわたって、トランプ大統領への手紙を披露しました。また、毎日新聞とその英語版であるThe Mainichi が取り上げてくれたことも報告しました。23日と24日には、アメリカの新聞も取り上げてくれました。

                          

20170110_17_52_08

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既に報告したように毎日新聞18日付の東京版夕刊で大きく取り上げてくれました。ウェッブ版もありますので、再度、URLをリストしておきます。

18日夕刊のウェッブ版です。

また、広島版では、19日の朝刊に掲載してくれました。

英語で発信しているThe Mainichi(電子版)もあります。

The Mainichiの記事は次の通りですEx-Hiroshima Mayor Akiba hopes for assurance of no nuke use in a  letter toTrump

 

手紙全文もアップされています。

Full text of ex-Hiroshima Mayor Akiba's letter to Trump

 

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その後、The Mainichi の担当者の方が、アメリカの新聞をウォッチし続けてくれていました。その報告を頂いたのですが、ワシントン・ポストトポストン・グローブという東海岸の有力二紙が取り上げてくれたそうです。英語ですが以下のURLからお読み頂けますので、関心のある方は覗いて見て下さい。

 

残念なことに、北東アジア非核地帯条約については言及がありませんが、日系アメリカ市民の被爆者がいることもアメリカ社会にはあまり知られていませんので、これだけでも大変有難いことだと思います。願わくは、トランプ大統領の目に触れて、被爆者との対話が実現すると良いのですが。

ワシントン・ポスト紙です

As Trump takes control of nukes, Hiroshima’s ex-mayor urges him to meet atomic-bomb survivors

 

そしてボストン・グローブ紙です。

Former Hiroshima mayor urges Trump to meet bomb survivors

 

 

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コメント

秋葉前広島市長からトランプ米大統領への提案を米有力二紙が取り上げてくれたことは大変うれしいことです。
大統領の目に触れて、いい方向に向かうことを期待します。

「遠藤菊美」様

コメント有り難う御座いました。トランプ大統領に何とか届くよう、第二弾、第三弾も検討中です。

2017年1月25日 (水)

トランプ大統領の就任演説にこだわるのは --世界、特に日本の状況との共通点を理解するため―― その前段

トランプ大統領の就任演説にこだわるのは

--世界、特に日本の状況との共通点を理解するため――

その前段

 

トランプ大統領の就任演説を聴きながら頭に浮んだのは、「空虚」「中身がない」「荒涼」といったような言葉で表される光景でした。こうした情緒的な反応から理性的な解決策に至ることはないだろうと思いつつ、より知的な前向きのメッセージを探そうと努力しました。アメリカのメディアの分析から、「情緒的」だと思っていたことこそ実は多くの人が共有していた受け止め方だったことが分ってきました。

 

それを端的に示してくれているのが、ワシントン・ポスト紙の作った次のリストです。これは、ジョージ・ワシントン以来、大統領が就任演説の中で使った単語の中には含まれていない、つまり就任演説の中では初めて使われた単語のリストです。24語あります。

            

24

                 

 大まかな訳を付けておきましょう。左の上から下に、次の右の列に移って上からです。

 

流血   大虐殺   枯渇  (修理・手入れの不足による)破損(状態)、荒廃 (金を)たくさん持っている   インフラストラクチャー   イスラム教の   婦人   光景   引き裂かれた   錆びついた  悲しい   連帯   広がり   盗みつつある   盗まれた   補助金漬け    墓石   罠にかかって捕らえられた   10兆憶ドル単位で   実現していない   止めることのできない   都市の   吹きさらし

 

黄色いマーカーで示したのは、否定的な言葉です。その他にも、「金をたくさん持っている」は、教育システムにお金はつぎ込んでいるのに教育の質は酷い、というために使われています。一言コメントしておくと、これは真実ではありません。また「イスラム教」は「イスラム教徒によるテロは全滅する」という文脈で、これも否定的に使われていますし、世界にはその他のテロも多くあります。「婦人」(lady)は、ジェンダー間の平等という視点からは、既に使われることの少なくなった言葉です。こう見てくると、新しく使われた言葉の傾向として、アメリカの現状が如何に酷いのかをこれまでの大統領が使わなかった表現によって、ドラマチックに訴えていることが分ります。「ドラマチック」の中には、不正確な表現、誇張や差別的な傾向もあります。

 

特に強調したいのは、ドラマチックであることと真実であることとは別物だという点です。例えば、トランプ大統領が訴えている「そして犯罪とギャングと麻薬が、あまりにも多くの命を奪い、あまりにも多くの可能性を実現しないままこの国から奪い去った」では、アメリカにおける犯罪が危機的状況にあるかのような印象を受けざるを得ないのですが、近年の傾向は正反対です。世界と同時に、アメリカも「非暴力的」そして「平和」になっているのです。ここに掲げた犯罪率のグラフを御覧下さい。

 

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 薄緑は、実際の犯罪率ですが、濃い緑は、「昨年と比べて今年の方が犯罪が増えている」と感じている人のパーセントです。選挙期間中であれば、市民の「誤解」に訴えることもそれなりに理解できます。しかし、それでさえ「リーダー」たるべき人間が行ってはいけないと思いますが、一国のトップの大統領が、自国の犯罪率についての誤解を助長するような発言をすることなど常軌を逸しているとしか言えません。

 

「誤解」の範疇に入るのかどうかわかりませんが、次の一節では、「ワシントン」を責めそのワシントンの政治家を責め、富は全て彼らが掠め取ったと主張しています。

 

「今まであまりに長いこと、この国の首都の少数の人たちが政府の恩恵にあずかり、国民がその負担を担ってきました。ワシントンは栄えたが、国民はその富を共有しなかった。政治家たちは豊かになったが、仕事はなくなり、工場は閉鎖した。国の主流派(エスタブリッシュメント)は自分たちを守ったが、この国の市民は守らなかった。」

 

この辺りでオバマ大統領もブッシュ大統領も苦笑いをしたような気がしましたが、そうだとすると、その意味は明らかです。「ワシントン」という言葉でトランプ大統領が批判をしたい人たちの中には、恐らく大企業もあるのでしょうが、このスピーチから、仕事がなく貧困に苦しみプライドが傷付けられてきた人たちが期待するのは、その集中した富が、貧しい国民に再配分されるということでしょう。

 

では新たな「ワシントン」として、その仕事、つまり貧しい人たちの味方としてこれまで理不尽に蓄積された富を、「鼠小僧」のように庶民に分け与える役割を果す人々はどんな人たちなのでしょうか。トランプ政権の閣僚を見ると、圧倒的に多いのが、億万長者、あるいはスーパーリッチと呼ばれる人たちです。何度も報道されいますが、再度お浚いしましょう。

 

例えば、国務長官のレックス・ティラーソン氏は石油の最大手であるエクソン・モービルCEOから転身、財務長官のスティーブン・ムニューチン氏はゴールドマン・サクス出身で、ヘッジ・ファンドのオウナーでリーマンショックにも関係、商務長官のウィルバー・ロス氏は鉄鋼、繊維、自動車業界の再編にあたる再建王、労働長官のアンドリュー・パズダー氏はCKEレストランのCEO、運輸長官のイレーン・チャオ氏は大手企業の取締役として高給を取り、父は輸送業の大富豪、教育長官のベッツィ・ディボス氏はAmway創設者の息子の妻、中小企業長官のリンダ・マクマホン氏は夫とともに、ワールド・レスリング・エンターテインメントのトップ。

 

何度も示しますが、全人口の1パーセントに属し、高い給料を貰い米国の全資産のほとんどを所有している人たちです。

 

Photo_2

赤は、トップ1パーセントの収入の人たちの年収、青は下の方の90パーセントの人たちの年収。

 

この人たちが、貧しい人たちのために本気で仕事をするとして、自分自身の資産については全く考えることなく、それが仮に減ることになってもという気持になって、フェアで実効力のある所得の再配分をすることができるのでしょうか。

 

またまた、前置きが長くなりました。次回は日本と世界に視野を広げて行きます。

 

 

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2017年1月21日 (土)

軍学共同反対運動 --その後も頑張っています--

軍学共同反対運動

--その後も頑張っています--

 

9月に二回にわたって 報告した軍学共同反対連絡会を軸にした運動ですが、その後も素晴らしい活動を続けています。そして、この運動は、歴史的著名人の三世の活動との関連で考えるに至った、「今、私たちは戦争への道を歩む為政者にどう向き合えば良いのか」、という問への一つの回答になっています。

 

軍学共同反対連絡会の最近の活動は、次のサイトで御覧になれますが、その一つは、署名運動です。内容は、防衛装備庁に「安全保障技術研究推進制度」の廃止を要請すること、全国の大学・研究機関にこの制度に応募することのないよう求めること、その両方を盛り込んだ要望書に賛同する署名です。WEB署名と署名用紙による署名の両方ありますが、軍学共同反対連絡会事務局が責任を持って集約してくれるそうです。第一次署名集約は2017228日の予定です。要望内容は以下の三点です。

 

1. 防衛装備庁は「安全保障技術研究推進制度」を廃止する

 

2. 各大学・研究機関は「安全保障技術研究推進制度」への応募を行わない

 

3. 各大学・研究機関は軍事的研究資金の受け入れを禁止する規範や指針の策定、平和宣言の制定を検討する

 

その他にも、様々な活動が多くの大学や研究機関その他の組織、そして市民レベルで行われているのですが、詳しくは、軍学共同反対連絡会に参加して、ニュースレターなどをお読み頂くのが正確かつ迅速です。


それでも、ざっとお浚いをしておくと、例えば115日には、明治大学が全国紙三紙に「人権と平和を探求する明治大学」というタイトルの全面広告を出しています。その中で、大学としての方針として「軍事利用・人権抑圧等、平和に反する内容を目的とする研究・社会連携活動を一切禁止」していることを高らかに宣言しています。また、明治大学付属明治中学校の入試問題には、「平和憲法を守るために何ができるか」という趣旨のものがあったそうです。しかもそれが、日能研の車内広告に出ていたというのですから、感動ものです。

 

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 それだけではありません。明治大学のホームページのトップには、こんなメッセージも。知的リーダーの役割をこのようにしっかり果すのが大学本来の姿です。

            

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 慶應義塾大学では、軍学共同問題研究会を設立して活発な活動を続けています。また大学や駅前等で、シール投票をしながらこの問題についてのアピールをしている人たちもいますし、大小の規模のシンポジウム、研究会、勉強会などが開かれています。

 

2014年には武器禁輸三原則が捨てられ、その代りに「死の商人」としての役割を果せるように「防衛装備移転原則」が採用されました。日本製の電気製品や車が世界で評価されたのは、品質が高く値段も低く抑えられていたからです。武器を売るためにも、今まで以上の効率的に戦争をし、人を殺し物を壊すための技術がなければ売れません。その技術を生むための研究を奨励している制度を廃止するために、是非、多くの皆さんの協力をお願いします。

 

  

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2017年1月20日 (金)

トランプ新大統領への手紙 --北東アジア非核兵器地帯・被爆者との対話――


トランプ新大統領への手紙

--北東アジア非核兵器地帯・被爆者との対話――

 

昨日に続いて、トランプ氏への手紙の後半です。是非被爆者に会って欲しいことも最後に強調しました。

                

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この手紙の中で提案している「北東アジア非核地帯」という考え方は、ピース・デポ、非核議員連盟、核軍縮・不拡散議員連盟(PNND)核兵器のない世界を目指す議員連盟(民進党非核議連)、民主党、長崎市、世界宗教者平和会議等、多くのNGOや平和活動家の皆さんが提唱し広めてきたものです。トランプ氏の目に触れて、この構想の価値が伝わることを祈っています。

 

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ここで述べたような、かなり単純な合意ができたとすると、次のような鳥瞰図が完成します。北東アジアに位置する6カ国の内、中央に位置する3カ国、つまり日本と南・北朝鮮ですが、は核兵器を持ちません。そして外側の3カ国、つまり、米国、ロシアそして中国は、中央に位置する3カ国に対しては核兵器を使わないと約束することになります。

 

ここで強調したいのは、このシナリオはこれまで貴殿が述べてきたこととは矛盾しないという事実です。また、最近の米国大統領の中でこのような新機軸を実現できるほどの勇気を持っているのは貴殿以外にはいないという点です。これが実現すれば、全世界が大きな感動に包まれる結果を貴殿が実現したことになります。もう少し具体的に述べれば、貴殿は「北東アジア非核地帯」を創造したことになり、この地域に米軍が常駐して警備に当る役割をなくし、貴殿の約束したように「世界の警察官」としての米国の役割を実質的に減少させた米国の最初の大統領になります。さらに、世界の他の地域においても、同様の偉大な成果が貴殿の大統領在任中に引き続き挙げられることを願っています。

 

   最後に、是非広島あるいは長崎を訪問して下さるよう招請します。人を引き付ける魅力をお持ちの貴殿が、両都市のどちらでもお会いになるであろう被爆者と心の通う関係を築かれるであろうことを確信しています。しかし貴殿の時間は限られています。それに対する答として、米国に在住している被爆者とお会い頂きたいと思います。彼らの多くは、アメリカ生まれの日系アメリカ市民です。原爆投下時、彼らの多くはたまたま広島や長崎の学校に通っていたことから被爆者になりました。オバマ大統領は広島でのスピーチで彼らの存在には触れませんでしたが、彼らの被爆体験は一聴の価値があります。彼らは英語で、壮絶な体験と、そこから生まれた未来に希望をもたらすメッセージを語ることができる人たちです。貴殿がイニシャティブを取って、是非彼らとお会いになることを強く勧めたいと思います。彼らとの邂逅は、戦争そして人類の生存についての、貴殿の考え方を変えるほどのインパクトがあることを確信しているからです。

 

敬具

 

前広島市長

秋葉忠利

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この手紙については、毎日新聞が大変、積極的に取り上げてくれました。18日付の東京版夕刊で大きく取り上げてくれました。ウェッブ版もありますので、再度、URLをリストしておきます。

 

18日夕刊のウェッブ版です。

http://mainichi.jp/articles/20170118/dde/012/040/023000c

 

また、広島版では、19日の朝刊に掲載してくれました。

 

英語で発信しているThe Mainichi(電子版)もあります。

 
The Mainichiの記事は次の通りです。
Ex-Hiroshima Mayor Akiba hopes for assurance of no nuke use in a letter to
Trump
http://mainichi.jp/english/articles/20170118/p2a/00m/0na/011000c
 
手紙全文もアップされています。
Full text of ex-Hiroshima Mayor Akiba's letter to Trump
http://mainichi.jp/english/articles/20170118/p2a/00m/0na/010000c
 

核兵器のない平和な世界を創るため、トランプ新政権に積極的に働き掛けようという試みを取り上げて下さった毎日新聞にに心から感謝しています。

 

 

 

 

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2017年1月18日 (水)

緊急のお知らせ--関東地方にお住いの皆さま--

緊急のお知らせとお願い

――関東地方にお住いの皆さま毎日新聞の夕刊をお読み下さい――

そして電子版は全国どこでも

 

 

トランプ大統領の就任も後2日になりました。核兵器を含めて平和についての政策を懸念する声もありますが、心配するだけでなく、提言をしてみたらどうかと考え、トランプ次期大統領に手紙を出しました。その手紙を毎日新聞が今夕、取り上げてくれることになりました。毎日新聞東京版の18日付夕刊です。手紙の和訳を要約したものですが、関東地方でしか読めませんので、関東地方にお住いの皆さま、お読み頂ければ幸いです。

                            

Photo

 

勿論、電子版は全国どこでもお読み頂けます。


http://mainichi.jp/articles/20170118/dde/012/040/023000c


英語の電子版もあります。

 
The Mainichiの記事は次の通りです。


Ex-Hiroshima Mayor Akiba hopes for assurance of no nuke use in a letter to Trump

http://mainichi.jp/english/articles/20170118/p2a/00m/0na/011000c
 
手紙全文もアップされています。
Full text of ex-Hiroshima Mayor Akiba's letter to Trump
http://mainichi.jp/english/articles/20170118/p2a/00m/0na/010000c
 
現在Topページに入っています。
http://mainichi.jp/english/
 
 
ツイッターにも流してくれています。
https://twitter.com/themainichi
 
またfacebookにも掲載されます。
https://www.facebook.com/themainichi/

 

手紙そのものと全訳は、別稿で披露させて頂きます。

 

取り急ぎお知らせとお願いまで。

 

  

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2017年1月 4日 (水)

オバマ大統領への手紙 最後まで諦めずに


オバマ大統領への手紙

最後まで諦めずに

 

昨年の一大イベントだったオバマ大統領の広島訪問後ずっと考えていたのですが、どのようなアプローチが良いのか、あるいは無駄な努力になるのか等、考えあぐねてなかなか行動できなかったのですが、秋になって、とにかく諦めずにできることは全てして見ようと決心して、オバマ大統領宛の公開状を送ることにしました。

 

オバマ大統領への「公開状」は、郵送とe-mailでホワイト・ハウスに、同様に東京のアメリカ大使館にも、大統領に転送して欲しいと要請、さらにニュー・ヨーク・タイムズ紙への投稿という形で採用して貰えればと思いe-mailで原稿を送りました。ニュー・ヨーク・タイムズ紙は、他に投稿したり発表したりしたものは採用しないとのことでしたので、ブログでは公開しなかったのですが、2017年になりもう採用されることはあり得ないと思ってこのブログにアップします。でも、どこかで誰かの目に触れた上で、そこから道が開けてオバマ大統領個人に読んで貰えればと、最後まで諦めずにプッシュし続けています。

            

New_york_times

                 

 

オバマ大統領への手紙

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拝啓  オバマ大統領殿

 

   貴職が在職中に広島を訪問して下さったことに、前広島市長として感謝申し上げます。被爆者そして広島市民だけではなく、全国民挙げて貴職の訪問を歓迎したことは、共同通信の調査ではっきり示されています。98パーセントの人が貴職の訪問を歓迎しています。

個人としても、貴職の広島スピーチに心から感動し感謝しています。それは2009年のプラハでの歴史的なスピーチをさらに敷衍し包括的にしたものでした。プラハスピーチに応えるために、200986日、平和宣言の中で、貴職の広島訪問は謝罪なしでも大歓迎であることを現職の市長としてお伝えしました。またルース大使を通じて秋にも同様のメッセージを発信し、2010年にはホワイト・ハウスで直接、広島への御招待の意を表明させて頂きました。

また、アメリカ国民の原爆投下についての考え方が、貴職のスピーチならびに広間訪問によって大きく変化したことも重要です。1945年にギャロップ社の行った「原爆投下は正しかった」かどうかという問に対して、正しいと答えた人は85パーセントだったのに対して、YouGov社が2016年に行った世論調査では、それが45パーセントにまでなりました。貴職のお陰で、アメリカにおいてこれほど劇的な変化が起きたことに感謝したいと思います。近い将来、このことが世界情勢に大きな変化をもたらすであろうことは確実です。

さて私は数学を勉強しましたので、貴職の広島スピーチの中で集合論的視点から気になったことを指摘させて頂きたいと思います。スピーチの中で貴職は広島を訪れる理由を説得力ある形で説明されています。「私たちが広島に来るのは亡くなられた方々の慰霊をするためです。その中には10万人以上の日本人の男女そして子ども、多くの韓国・朝鮮人、そして12人のアメリカ人捕虜も含まれます」

ここで貴職が例示されている方々に対しての優しい思いは世界中の皆さんに共有され感謝されていますし、私もその一人です。しかし、このリストから漏れているアメリカ市民のいることを申し上げたいのです。原爆投下時の広島にはアメリカ国籍を持つ日系のアメリカ人がかなりの数在住しており、彼らも被爆したのです。

米国に帰国してから、彼らは米国政府から医療の面での支援が欲しいと働きかけを行いましたが、この願いは実現されておりません。現在では、彼らは日本の「被爆者援護法」によって医療的な援助の一部をカバーされていますが、今もなお、アメリカ政府が彼らの存をが認めることになるよう願っています。

この手紙を書いているのは、貴職のスピーチや広島訪問の意図を批判するためではありません。そうではなく、私の指摘が、最終的には「隠された幸せ」になることを祈っています。貴職がアメリカ市民である被爆者に声を掛け、彼らの体験を聞くことによって一石二鳥の効果が期待できるからです。一つには、広島では時間的制約のために聞くことのできなかった被爆者の体験を貴職がゆっくり詳細にわたって聞けること、そしてもう一つは、彼らの存在を「公式」に認めることができるからです。

 

敬具

 

前広島市長

秋葉忠利

 

 

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コメント

秋葉先生、

本日は兵庫教育大学でのご講義ありがとうございました。最後に「報復ではなく和解を」の先生のご著書を持って北朝鮮について質問させていただきました一般の者です。

核兵器の廃絶は理想論としては理解できるが、現実性がないものとずっと思いこんでいた私にとって、ご著書の内容と、1986年のレイキャビクの米ソ首脳会談でレーガン氏とゴルバチョフ氏との間では署名寸前までいっていたこと、それ以降、核弾頭が毎年減っていることを知り、実現性があるのだということを知りました。

また、本ブログで知りましたが、さっそくオバマ大統領にも公開状を発表するなど、地道に確実に活動をされることを知り、本当に頭が下がる思いです。秋葉先生にとって、報復の代わりに和解、そして核廃絶とその先の世界平和実現がライフワークになっておられるのではと感じています。

核廃絶に関して、小生でもお手伝いとしての何か行動できればと思います。もし、リコメンドいただけることがあれば教えてください。

取り急ぎ、お礼とご報告まで。

(図書館の本しか持っていなかったので、あれからすぐに、ご署名いただければと思い、神戸駅地下の書店に買いに行きましたが残念ながら在庫がございませんでした)

松島様

コメント有り難う御座います。また兵庫教育大学での講演会に御出席下さり有難う御座いました。

理想を実現するための心の持ち方として、いろいろな人が勧めているのは、理想が実現した状態やその時の自分自身の姿を頭の中に映像として具体的に思い描いて、それを現実にするために努力する、ということですので、大きな目標をいくつかの小さい、より具体的なものに分けて、それが実現したときの映像を思い浮かべるようにしています。効果の挙がる時もありました。

行動の提案は、このブログでもさせて頂くことがありますし、その他、何か想い付くことがあれば、お願することになると思います。その際には、宜しくお願いします。

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