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2018年7月29日 (日)

「忖度」をしない気象庁 ――何故、財務省や文科省とは違うのでしょうか――

 

「忖度」をしない気象庁

――何故、財務省や文科省とは違うのでしょうか――

 

75日の夜「赤坂自民亭」を開いて、自民党の幹部たちが安倍総裁三選に向けての大宴会を開いていたことで、多くの人々は、安倍政権が如何に庶民の命や生活には無関係な存在なのかを改めて確認することになり、その結果、怒ったりガッカリしたりといった気持になっています。さらに次の6日の夜には、首相公邸に自民党無派閥議員を集めて、総裁選挙についての根回しをしていたのですから、何をか言わんやです。

 

そんな自己中心的かつ驕慢・破廉恥な政治集団にどう対抗すれば良いのかを考えるに当り、実は5日そして6日の状況が素晴らしいヒントを与えてくれています。

 

読売新聞の報道によれば、5日には、「土砂災害の恐れが高まったとして、午後1時現在、神戸市で約10万人に避難勧告が出されたほか、大阪北部地震で震度6弱を記録した大阪府茨木市や、神戸市で避難指示が出るなど、3府県の15市町で計約20万人に避難指示・勧告が出された」のです。

 

さらに翌6日の夜までには、広島も含めて西日本では市民・国民・庶民の生命が危険にさらされる状態になっていました。再び読売新聞からです。「6日も西日本を中心に記録的な大雨が降り続いた。気象庁は同日午後、福岡、佐賀、長崎、岡山、広島、鳥取の6県に対し、「生命に重大な危険が差し迫った異常事態にある」として大雨特別警報を発表した」。

 

               

Photo

             

台風12号について、気象庁のホームページから

 

このことをどんな文脈で考えれば良いかなのですが、それは、森友・加計問題です。財務省そして「安倍トモ」たちが総理大臣の意志を忖度して、嘘を頻発し文書を捏造・改竄して自分たちの利害関係を死守してきたのが森友・加計問題です。

 

それに照らして、5日の午後から夜にかけての状況を考えて見ましょう。安倍内閣やそのお友だちが庶民の生命や生活には無関心であるという事実は確認するまでもありません。庶民に対する無責任さという意味で、森友・加計問題でも安倍プラスお友だちの立場は同じです。でもそこに登場するお役人の態度は、天と地ほどの差があります。

 

気象庁の職員も財務省や文科省の職員たちと同じ国家公務員です。そして広い意味では安倍内閣が彼ら/彼女らの生殺与奪の権限を握っています。にもかかわらず、気象庁の職員たちは、安倍政権そして安倍総理の気持を忖度することなどなく、憲法15条に従って「全体の奉仕者」として、また「科学的事実」を信頼する科学者として懸命に職務を遂行していたのです。

 

安倍内閣、そしてお友だちは、2000年に制定された土砂災害防止法も、それ以前の改正河川法も、気象庁の情報に基づいて地方自治体が発する避難勧告や避難指示といった、市民・国民・庶民を守るための法律・制度・慣行を一切無視して、高々「私的」な会合を優先していたのです。このことだけで、既に憲法15条違反です。当然、行政を司る資格はありません。即時、辞任すべき失態です。それは、与党の一部として安倍政権を支え続けてきた公明党や、そのシンパの維新の党も同じです。

 

こうした状況の中で、行政の長が腐っていても、市民・国民・庶民の命を守り生活を守る政治を最小限、担保するために何ができるのでしょうか。

 

その可能性の一つが「防災省」の設置です。気象庁が万丈の気を吐いて頑張っている姿、全国の消防そして消防団が命の危険をも顧みず職務に専心しているコミットメントを元に考えることが出発点です。そこから得られる教訓は、少なくとも「災害」時には、そしてその予防のためには、「防災省」といった形の専門家集団を組織して、腐った政権が力を持っているときでも、その任務を全うできる体制を作っておくことが何よりも大切だと言うことなのではないでしょうか。

 

災害救助では自衛隊も頑張っています。でも、今はお手本としての組織の中に、軍隊としての「自衛隊」を敢えて入れていません。それには理由があります。20173月の防衛大学の卒業式で安倍総理は、「軍人勅諭」の現代語訳ともいえる言葉で自衛隊の政治的な意味合いを説明しているからです。

 

それは、「最高指揮官である私」の繰り返し、「警戒監視や情報収集に当たる部隊は、私の目であり耳であります」、「つまり、最前線の現場にあって指揮をとる諸君と、最高指揮官である私との意思疎通の円滑さ、紐帯の強さが、我が国の安全に直結する。日本の国益につながっています」、「そして将来、諸君の中から最高指揮官たる内閣総理大臣の片腕となって、その重要な意思決定を支える人材が出てきてくれる日を楽しみにしています」等です。

 

戦前、軍の最高指揮官は天皇でした。自分はそれと同じ「最高指揮官」だという点を何度も強調し、つまり自らを天皇に準えて、軍人勅諭の言葉を使えば、あたかも「朕は汝ら軍人の大元帥なるぞ」と言っているとしか聞こえませんし、そして、その後の言葉は、「されは朕は汝等を股肱と頼み汝等は朕を頭首と仰きてそ其親は特に深かるへき」を言い換えているのです。

 

それに、稲田防衛大臣が、20177月の都議会議員選挙で、「自衛隊・防衛省とも連携のある○○候補(※実際の演説では実名)をお願いしたい。防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」とうっかり本音を言ってしまったように、自衛隊の「私物化」が進んでいますし、さらには、小西洋之参議院議員に、「国益を損なう」といった趣旨の発言を公道上でした自衛隊3佐がいたこと等を考えると、シビリアン・コントロールさえ反故になっているような感さえあります。災害救助の際は除いて、その他の場合に自衛隊が、中立の立場で全体の奉仕者としての任務が果せるのかには大きな疑問符が付くのです。

 

「防災省」設置については、続いて私案を御披露したいと思いますが、それと同時に、安倍内閣打倒のための、有効な手段があることを昨日、教えて頂きました。それが実は、今日の本題の積りだったのですが、イントロが長くなってしまいました。

 

ようやく本題に入れるのですが、安倍政権の本質を私たちが理解するためには、気象庁と財務省といった具合に、分り易い対比で具体的に腐敗度や絶望度を見て行く必要があります。できれば数値化できると一番良いのですが、経済の分野ではそれが可能です。しかも、たまたま論文を読むことになった経済学者の大田先生は、世界的に共有され、当然日本政府も持っているデータを元に、説得力ある分析のできる方です。さらにそこから導き出される「目から鱗」の結論は私たちに勇気を与えて下さる方だったのです。

 

この項、当然ながら続きます。

 

 

[2018/7/27 イライザ]

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コメント

昨年まで防衛省は計画の二基で2000憶円と説明していたイージス艦が、4000憶円に跳ね上がっていて、最終的な総額で6000憶円になる可能性もあるという報道がありました。これを防災に使えばどれほどの命が救えるかですね。

「アショア」様

コメント有り難う御座いました。

御指摘の通り、悪徳商法に騙されているかのような軍事費で、何人が救われたのかという実績も示せないのですから、具体的に、防災費として命を救うために使うのが合理的です。

イージス艦が高いというなら安上がりなのは北朝鮮でも持てる核や弾道ミサイル。撃たれたら撃ち返すと言えば良いだけで、それなら安く済むのに撃たれた防ぐというのでは何百倍も難しく高くなるのは当然。だから憲法改正が必要でそうなればイージスは不要になって防災費も出るだろう。

「イーデス」様

コメント有り難う御座いました。

そもそもの前提が問題なのかもしれません。本当に北朝鮮が日本を攻撃したいのなら、高いお金を掛けて核とかミサイルを開発し、それらを使わなくても、いくらでも安く攻撃することは可能です。

核やミサイルの開発は、アメリカを視野に入れての話ですし、中国とも対等な関係を作りたいという意図もあったはずです。

その双方との関係が改善されつつある今、北が日本に対する攻撃政策だけは、後生大事に守り続ける意味はありません。日本が挑発すれば話は別ですが。

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昨年まで防衛省は計画の二基で2000憶円と説明していたイージス艦が、4000憶円に跳ね上がっていて、最終的な総額で6000憶円になる可能性もあるという報道がありました。これを防災に使えばどれほどの命が救えるかですね。

「アショア」様

コメント有り難う御座いました。

御指摘の通り、悪徳商法に騙されているかのような軍事費で、何人が救われたのかという実績も示せないのですから、具体的に、防災費として命を救うために使うのが合理的です。

イージス艦が高いというなら安上がりなのは北朝鮮でも持てる核や弾道ミサイル。撃たれたら撃ち返すと言えば良いだけで、それなら安く済むのに撃たれた防ぐというのでは何百倍も難しく高くなるのは当然。だから憲法改正が必要でそうなればイージスは不要になって防災費も出るだろう。

「イーデス」様

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そもそもの前提が問題なのかもしれません。本当に北朝鮮が日本を攻撃したいのなら、高いお金を掛けて核とかミサイルを開発し、それらを使わなくても、いくらでも安く攻撃することは可能です。

核やミサイルの開発は、アメリカを視野に入れての話ですし、中国とも対等な関係を作りたいという意図もあったはずです。

その双方との関係が改善されつつある今、北が日本に対する攻撃政策だけは、後生大事に守り続ける意味はありません。日本が挑発すれば話は別ですが。

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