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2018年7月 4日 (水)

韓国から見た米朝サミット ――Jeju Forumの分科会は未来志向でした――


韓国から見た米朝サミット

――Jeju Forumの分科会は未来志向でした――

 

今回のJeju Forum for Peace and Prosperity 2018、つまり「平和と繁栄のためのチェジュ・フォーラム2018」は、626日から28日までの3日間開かれました。平和、繁栄、サステイナビリティ―をテーマに、毎日、4つの時間帯 (午前の部、午後・前半の部と後半の部、そして夜の部) に分けて、それぞれ1時間半の分科会や全体会が開かれました。大雑把に数えると、全部でおよそ100の分科会が開かれていたと見て良いでしょう。

 

出席者の中には著名な人々も多くいました。例えば、播基文元国連事務総長、福田康夫元総理、ブライアン・キャメロン元カナダ首相、ノーベル平和賞受賞者のジョゼ・ラモス・ホルタ元東ティモール大統領、オードリー・アズレイUNESCO事務局長です。

 

私は、28日だけ参加しましたので、全体講演は、ラモス・ホルタ元大統領とアズレイ事務局長の二人の話が聞けました。

 

Photo

全体会議の会場です

 

そして参加した分科会は三つでした。①南北サミットと米朝サミット後――非核化された平和な朝鮮半島の始まりか? ②朝鮮半島の新たな平和パラダイムの形成と市民社会 ③外国人ジャーナリストの目から見た済州島43事件 です。

 

この中で、①の分科会は、後半しか聞けなかったのですが、大変興味深いポイントが二つありました。

 

1

分科会①南北サミットと米朝サミット後――非核化された平和な朝鮮半島の始まりか? 

 

l 一つは、日本で報道されている以上に、米韓軍事演習中止の意味が大きいということです。

Ø それは、軍事演習は米国と韓国の同盟関係のシンボルであり、北の安全保障の観点からは30年以上最大の脅威だったから。

Ø 同時に、米韓演習は年間24回も行われており、その内の何回かが中止されても、全体としての影響は少ないかもしれない。しかし、トランプは演習にかかるコストに関心があるようなので、その点からは中止の方向は続くだろう。

Ø 中国や日本に相談のないままに演習中止が決められているが、今後の米中関係には大きな影響が出るだろう。

Ø 非核化と平和の動きについて、日本が妨害をしないように、文大統領は毎週、安倍総理大臣に電話をする必要があるのかもしれない。

l 二点目は、最後のコメントとも関連するのですが、この分科会のプリゼンターはほぼ韓国の学者でした。朝鮮半島の非核化や今後の平和創生について、中国や日本がどう関与するのか、という視点も、確かにあったのですが、コメント中には、「妨害する日本」という位置付け以外に、誰も日本については言及しなかったということです。

 

最後にまとめのコメントが司会からありましたが、今の世界状況を端的に表している言葉だったので、思わず拍手をしてしまいました。

 

それは、かつての世界では、「王様」とか「独裁者」は戦争を仕掛ける存在だった。それが、今という時代には「王様」や「独裁者」が平和を創造する存在になったと考えて良いのだろうか、というものでした。

 

「世界は平和になっている」という大きな傾向を一つの軸として世界を見て来た立場からは、その通り、と答えたいと思います。それは、「王様」や「独裁者」が変ったのではなく、時代の大きな流れの中に置かれている彼らにしても、その時代の流れを無視しては何もできない存在であり、世界市民の希求する未来世界は、平和な世界しかありえないからだ、とまとめられるのではないかと思います。

 

分科会②や、全体会議での講演は、次回以降取り上げます。

 

[2018/7/3 イライザ]

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コメント

トランプ大統領は久々に登場した軍産と対峙する米国大統領と言える。好戦的なのは目眩ましで金目当てだとしても軍産より不動産屋の方が100倍良い。貿易戦争も米国が世界中で戦争をして儲ける国から脱却するために必要なことだ。米朝和解を進めたい米国のトランプと北朝鮮の金正恩、南北和解を進めたい韓国の文在寅、それらを支持する中国の習近平、ロシアのプーチンといった米韓中露北の動きに反するのは日本だけになっている。

北朝鮮はミサイル工場施設を拡張している。北がいかに嘘をつくかは嘘つきの安倍にしか分からない。多くの国は神を信じており嘘にも限度がある。限度なしの嘘つきである金正恩や安倍晋三のことは理解できない。朝鮮半島の危機はこれからだ。

アメリカが朝鮮を見放し対中防衛ラインが日本になると、中国の脅威に対して日本は憲法改正を速やかに行い自衛隊を日本軍として強化しなければならない。

日本で報道されている以上に、米韓軍事演習中止の意味が大きい...。
ですよね。

『権力と新聞牡の大問題』 望月衣塑子 マーティン・ファクラー
集英社新書6/20刊 で、
望月さんが(モリカケの功罪→の功→三人のスター誕生→のうちの一人)、
〈... 米韓合同軍事演習で、金正恩委員長を狙った「斬首作戦」を二週間、
徹底的にやっているというアメリカの報道がありました。...〉と。68頁
そんなことまで!と今さら知った次第。

『 ル・アーブルの靴みがき』2011も 『シェルブ-ルの雨傘』1964に劣らず、なかなか。

「田中」様

コメント有り難う御座いました。

それぞれの国、それぞれのリーダーの思惑は違ったとしても、日本だけというより安倍だけ、流れが見えないのは、情けないですね。

でもお金だけは出させられる、ということでは、「情けない」で済む話ではなくなります。

「藤井」様

コメント有り難う御座いました。

おっしゃるように、これから何が起こるのか分らない部分は大きいでしょう。ただし韓国の識者たちの意見では、これまでの積み重ねがあるので、一直線で事が進まないにしろ、着実に成果が出てくるだろうという方向性を認める人が圧倒的多数でした。

「井上」様

コメント有り難う御座いました。

アメリカが朝鮮を見放すというシナリオはどうなのでしょうか。どの程度距離を置くのかという話になると思いますが、100パーセントの「by stander」にはならないというのが、韓国の識者の雰囲気でした。

米中が、今後、協調関係を作って行けるよう、ここで日本が一働きすべきタイミングなのですが、今の政権にその力はないでしょうね。

「されど映画」様

コメント有り難う御座いました。

斬首作戦の演習がなくなったのかどうか分りませんが、軍事演習の必要がなくなるよう外交で頑張って欲しいと思います。

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トランプ大統領は久々に登場した軍産と対峙する米国大統領と言える。好戦的なのは目眩ましで金目当てだとしても軍産より不動産屋の方が100倍良い。貿易戦争も米国が世界中で戦争をして儲ける国から脱却するために必要なことだ。米朝和解を進めたい米国のトランプと北朝鮮の金正恩、南北和解を進めたい韓国の文在寅、それらを支持する中国の習近平、ロシアのプーチンといった米韓中露北の動きに反するのは日本だけになっている。

北朝鮮はミサイル工場施設を拡張している。北がいかに嘘をつくかは嘘つきの安倍にしか分からない。多くの国は神を信じており嘘にも限度がある。限度なしの嘘つきである金正恩や安倍晋三のことは理解できない。朝鮮半島の危機はこれからだ。

アメリカが朝鮮を見放し対中防衛ラインが日本になると、中国の脅威に対して日本は憲法改正を速やかに行い自衛隊を日本軍として強化しなければならない。

日本で報道されている以上に、米韓軍事演習中止の意味が大きい...。
ですよね。

『権力と新聞牡の大問題』 望月衣塑子 マーティン・ファクラー
集英社新書6/20刊 で、
望月さんが(モリカケの功罪→の功→三人のスター誕生→のうちの一人)、
〈... 米韓合同軍事演習で、金正恩委員長を狙った「斬首作戦」を二週間、
徹底的にやっているというアメリカの報道がありました。...〉と。68頁
そんなことまで!と今さら知った次第。

『 ル・アーブルの靴みがき』2011も 『シェルブ-ルの雨傘』1964に劣らず、なかなか。

「田中」様

コメント有り難う御座いました。

それぞれの国、それぞれのリーダーの思惑は違ったとしても、日本だけというより安倍だけ、流れが見えないのは、情けないですね。

でもお金だけは出させられる、ということでは、「情けない」で済む話ではなくなります。

「藤井」様

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おっしゃるように、これから何が起こるのか分らない部分は大きいでしょう。ただし韓国の識者たちの意見では、これまでの積み重ねがあるので、一直線で事が進まないにしろ、着実に成果が出てくるだろうという方向性を認める人が圧倒的多数でした。

「井上」様

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アメリカが朝鮮を見放すというシナリオはどうなのでしょうか。どの程度距離を置くのかという話になると思いますが、100パーセントの「by stander」にはならないというのが、韓国の識者の雰囲気でした。

米中が、今後、協調関係を作って行けるよう、ここで日本が一働きすべきタイミングなのですが、今の政権にその力はないでしょうね。

「されど映画」様

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斬首作戦の演習がなくなったのかどうか分りませんが、軍事演習の必要がなくなるよう外交で頑張って欲しいと思います。

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