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2018年2月 6日 (火)

アメリカの核態勢見直し  ――「使いたい」という思いをブロックできるのは――


アメリカの核態勢見直し

――「使いたい」という思いをブロックできるのは――

 

アメリカ政府が「核態勢見直し」(米・国防省の訳では「核態勢検討」ですが、略して「NPR)を公表しました。その内容は少し前から知られており、125日に『原子科学者会報』が、毎年発表する「終末時計」の針を「人類滅亡2分前」と、過去最悪の状況として表現したのも、このNPRの内容が元になっていました。

 

一言でその内容を要約すれば、トランプ政権は核兵器を使いたくてしようがないことを滲ませつつ、そのための口実作りと核兵器予算全ての膨張と核政策の拡大を明確にした文書だと言えるでしょう。北朝鮮の核やミサイル開発、そして安倍政権の支援が視野に入っていることは、国防省のホームページに用意されているエグゼクティブ・サマリーが、ロシア語、中国語、韓国語、フランス語の他に日本語にも訳されていることに反映されています。(国連の公用語であるスペイン語やアラブ語が入っていないことにも注意して下さい。)

 

                   

Photo

         

 

日本語のページに行くには、次のURLをクリックして下さい。

 

https://media.defense.gov/2018/Feb/02/2001872891/-1/-1/1/EXECUTIVE-SUMMARY-TRANSLATION-JAPANESE.PDF

 

NPRの内容については既にマスコミの詳しい報道が出ていますので、「口実」として使われている部分は省略して、アメリカ政府の意図と今後どんなことをしようとしているのかに絞ってまとめておきたいと思います。

 

まず、「抑止力」を強化するという名目ですが、そのために、核の小型化や柔軟な対応ができるようなシステムの開発・導入を謳っています。そのために必要とあればいつでも地下核実験を再開できるような態勢を続行、さらに、1メガトンを超える最大級の核兵器のお蔵入りも延期する方針です。

 

「小型化」の一例として、0.1キロトン級の「ミニ・ニューク」の使用が挙げられます。広島・長崎の原爆は十数キロトンですので、その100分の一の大きさです。都市全体ではなく、一ブロックだけの破壊、戦車隊の殲滅と言った規模の力を持つ核兵器です。つまり大都市全て、あるいは一国、あるいは電子コミュニケーション機能の壊滅、という規模の核兵器の使用ではなく、戦況を有利にする兵器という意味で「戦術核兵器」と呼ばれます。

 

こうした規模の核兵器を「使用可能」と呼んで使うという方向性がNPRには盛り込まれています。しかし、「使用可能」という思い込みに反して、小さい核兵器でもそれを使えば、核兵器を使ったという事実は残ります。となると、核の先制使用はしないと明言している国、例えば中国が核兵器を「正当に」使って良いという口実を与えてしまいます。

 

そして、北朝鮮が「仮に」そんな攻撃を受けたと仮定すると、大陸間弾道ミサイルの技術が完成していればアメリカを攻撃するでしょうし、完成していなければ、そして最終的に勝ち目はないと分っていても「腹いせ」に、より近い国々、つまり韓国、日本、オーストラリア等を攻撃目標にする可能性は十分にあります。

 

さらに、一度核兵器を使ってしまえば、それがエスカレートして行くことは通常兵器と同じです。いやそれ以上だと考えた方が良いでしょう。行き着く先は、最終的に人類が滅亡する規模の核兵器のやり取りだということは、お分り頂けると思います。

 

通常兵器による戦争を奨励する積りは毛頭ありませんが、都市の一ブロックを破壊するのが目的なら、核兵器ではなく通常兵器で十分です。そして太平洋戦争では、原始的な焼夷弾で事足りたではありませんか。

 

このように、人類全体が巻き込まれ、滅亡の危機に晒される可能性の原因になっているNPRをアメリカ政府に撤回させ、「正気の」世界観を取り戻させるためには、特に日本政府の役割が重要です。日本政府が、トランプ大統領に対して「唯一の被爆国としての提言は、NPRを撤回して、核兵器禁止条約を署名・批准することしかない」と建言すれば、世界は動きます。

 

しかし、日本政府の頑なな姿勢は皆さん御存知の通りです。それを変えるためには何ができるのか、次回から皆さんと一緒考え見たいと思います。アメリカでは何が起きているのかもお浚いしたいと思います。

 

 

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JAXAは3kgの衛星を乗せた長さ9.54mの電信柱ほどの大きさの小型ロケットの打ち上げに成功したそうです。
それもキャノン電子が参加し民生品を使ったことで、5億円の制作費で済んだそうです。

またアメリカの物理学者は「プルトニウム原爆は最新技術では1.5kg、途上国の技術でも2kgでの超臨界が可能である。
またウラン原爆は爆縮方式なら3-5kgでの超臨界が可能と見られている」
と発表したそうです。

衛星の落下速度はメチャクチャ早く、とてもミサイルでは撃ち落せないそうですから、
その2つを組み合わせて、原発に打ち込めば、世界を簡単に破滅させることができるということになりますね。

そんな面倒くさいことをしなくとも、
直接小型ロケットを原発に打ち込んだ方が簡単か。
世界中の原発が射程距離に入りますね。

あな恐ろしや、恐ろしや・・・

「ロケットマン」様

コメント有り難う御座いました。

おっしゃる通り、本当に攻撃したいのであれば、手段はいくつもありますし、お金を掛けなくても済むものも多くあります。にもかかわらず、「戦争教」とでも言ったら良いかもしれない世界観で世界支配をしている人たちには、大きな利益があるということでしょう。それに対抗出来るのは、私たちのはずなのですが---。

戦争教、
確かに、そんな感じもありますね。
韓国には原発が4ヶ所、約40基くらいあり、電力の30%くらいをまかなっているようですが、
北朝鮮がその気になれば、通常ミサイルで簡単に破壊することは可能でしょうが、
そうなれば、韓国は破滅するでしょうね。
それをやったら、北朝鮮はアメリカ、それこそ中国からも報復を受け、破綻するのは目に見えています。
戦争になりそうだといいつのることが、アメリカ、北朝鮮、韓国、日本の企業にとってもベストだいうことと、
同時に時の政権を維持するにはベストだという思いがあるのではないでしょうか。
それはまさに戦争教といっていいでしょうね。

「戦争教」様

コメント有り難う御座いました。

「戦争になりそうだ」「敵の攻撃から国民を守らなくてはならない」と言った掛け声で、高価な戦争用の兵器や機器を調達し、あり得ない事故で数十億、数百億の単位のお金が飛んで行ってしまうという無駄もあります。

ここ数週間の出来事を振り返ると、今、私たちの生活を脅かしているのは、気候変動による雪や寒さの被害であり、地震や噴火の被害ですね。可能性の低い軍事的侵略に備えるためだという名目で軍隊を正当化するのではなく、必要性は疑う余地のない、そしてあまりお金を掛けて来なかった、自然災害の救援を主な仕事にする強力な組織こそ必要なのではないかと思います。

それを整備するのには改憲の必要も全くないですし。

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JAXAは3kgの衛星を乗せた長さ9.54mの電信柱ほどの大きさの小型ロケットの打ち上げに成功したそうです。
それもキャノン電子が参加し民生品を使ったことで、5億円の制作費で済んだそうです。

またアメリカの物理学者は「プルトニウム原爆は最新技術では1.5kg、途上国の技術でも2kgでの超臨界が可能である。
またウラン原爆は爆縮方式なら3-5kgでの超臨界が可能と見られている」
と発表したそうです。

衛星の落下速度はメチャクチャ早く、とてもミサイルでは撃ち落せないそうですから、
その2つを組み合わせて、原発に打ち込めば、世界を簡単に破滅させることができるということになりますね。

そんな面倒くさいことをしなくとも、
直接小型ロケットを原発に打ち込んだ方が簡単か。
世界中の原発が射程距離に入りますね。

あな恐ろしや、恐ろしや・・・

「ロケットマン」様

コメント有り難う御座いました。

おっしゃる通り、本当に攻撃したいのであれば、手段はいくつもありますし、お金を掛けなくても済むものも多くあります。にもかかわらず、「戦争教」とでも言ったら良いかもしれない世界観で世界支配をしている人たちには、大きな利益があるということでしょう。それに対抗出来るのは、私たちのはずなのですが---。

戦争教、
確かに、そんな感じもありますね。
韓国には原発が4ヶ所、約40基くらいあり、電力の30%くらいをまかなっているようですが、
北朝鮮がその気になれば、通常ミサイルで簡単に破壊することは可能でしょうが、
そうなれば、韓国は破滅するでしょうね。
それをやったら、北朝鮮はアメリカ、それこそ中国からも報復を受け、破綻するのは目に見えています。
戦争になりそうだといいつのることが、アメリカ、北朝鮮、韓国、日本の企業にとってもベストだいうことと、
同時に時の政権を維持するにはベストだという思いがあるのではないでしょうか。
それはまさに戦争教といっていいでしょうね。

「戦争教」様

コメント有り難う御座いました。

「戦争になりそうだ」「敵の攻撃から国民を守らなくてはならない」と言った掛け声で、高価な戦争用の兵器や機器を調達し、あり得ない事故で数十億、数百億の単位のお金が飛んで行ってしまうという無駄もあります。

ここ数週間の出来事を振り返ると、今、私たちの生活を脅かしているのは、気候変動による雪や寒さの被害であり、地震や噴火の被害ですね。可能性の低い軍事的侵略に備えるためだという名目で軍隊を正当化するのではなく、必要性は疑う余地のない、そしてあまりお金を掛けて来なかった、自然災害の救援を主な仕事にする強力な組織こそ必要なのではないかと思います。

それを整備するのには改憲の必要も全くないですし。

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