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2017年11月15日 (水)

高齢者の健康 ――AFS同期生から学んだこと――


高齢者の健康

――AFS同期生から学んだこと――

 

前回の続きです。

 

高校時代に一緒に留学した仲間との会合で、私たちに残された時間が少なくなっていることには現実的対応が必要だとの認識は全員が共有していました。それに、「それだからこそ」という思いも重なって、「いやいや、まだまだ私たちが果さなくてはならない、そして私たちでなければ果せない役割がある」と全員が強く決意した一昨日でもありましたが、そのためには、何よりも健康であることが必須条件です。

 

その中で、昨年夏、胃の全摘手術を受けたA君が、その後、彼の言葉では「シニア」、私は何となく「高齢者」と言っているのですが、こう呼ばれるグループについて、最新の情報を共有してくれました。今年五月にも一緒に食事をする機会があったのですが、その時のA君と比べると、顔の艶も全く違っていましたし食も随分進んでいました。目に見えるほど健康になった彼の説明には説得力がありました。

 

一つは、65歳以上の高齢者のいる世帯の内、高齢者が一人だけで住んでいる世帯は4分の1を超えていることです。

 

             

65

               

厚生労働省のホームページから

 

高齢者の独居が認知症の発症につながることは良く知られています。しかし、認知症予防のためにできることもあります。それを積極的に取り入れるために、何が効果的なのかを調べた結果があります。

 

この調査結果は健康長寿ネットが公開していますが、このネットは高齢期を前向きに生活するための情報を提供し、健康長寿社会の発展を目的に作られた公益財団法人長寿科学振興財団が運営しているウェブサイトです。

 

このサイトの中心概念は「フレイル」です。サイトからの引用です。

 

フレイルとは、海外の老年医学の分野で使用されている「Frailty(フレイルティ)」に対する日本語訳です。「Frailty」を日本語に訳すと「虚弱」や「老衰」、「脆弱」などになります。日本老年医学会は高齢者において起こりやすい「Frailty」に対し、正しく介入すれば戻るという意味があることを強調したかったため、多くの議論の末、「フレイル」と共通した日本語訳にすることを20145月に提唱しました。

 

そのフレイルについての「悪循環」を示す図が参考になります。

 

 

Photo_2

 

高齢化社会の常識として私たちも知っているのは、まず、食生活の面では野菜や果物等の摂取が体に良いこと、適度の運動を続けること、そして社会的・知的な活動を行うことですが、それが、身体機能の低下や認知機能の低下につながることは納得できます。

 

最近の研究結果として、A君が報告してくれたのは、社会活動の有効性です。認知症の発症予防のために何が有効かについて、4つのグループに分けて行われた研究では、①運動をする ②社会活動をする ③両方を行う ④どちらもしない という4グループを対象に認知症の兆候がどの程度現れるのかを調べたそうなのですが、この中で認知症予防のために一番効果のあったのは②の社会活動なのだそうです。

 

そして、このことを議論しながら私たちは、自然に、①の運動についても議論することになりました。そこでの意見の大勢は、高齢者の運転免許返納を強く勧めているマスコミ等についての批判とともに、これは年齢ではなく、個人個人の身体機能によって決められることなのではないかという点でした。その主張を裏付ける事実も示されました。

 

75歳になった今でもテニスが日常活動の一部であるB君からは、運転免許の高齢者講習に参加した時に、身体能力のテストを受けた結果、全ての項目で、標準値よりはるかに良い点数が出たこと、そして講習の担当者が、標準値とB君の数値とが間違って印刷されたのではないかとの疑問を呈したとの報告があり全員、彼の若さの秘密に驚いた次第です。

 

身体機能の低下は年齢とともに現れていますし、認知症の兆候も「物忘れ」といった現象で私たち世代にとっては日常的な出来事なのですが、高齢化しても健康でい続けるための研究が進んでいること、その成果をもっと積極的に取り入れることで生活の質が確保できることなど、明るい展望の開けた同期会でもありました。

 

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コメント

健康を語る時に日本では肉体的なことばかりがクローズアップされがちですが、精神的なことや社会的なことも重要です。
肉体的なことは個人差が大きく同じ血圧でも血管系の疾患に対しては高血圧がリスクですが、癌、認知症、感染症には低血圧の方がリスクと一般化は難しいものです。
それに対して精神的なことや社会的なことは一般化し易く、もっと強調されて社会に広められるべきことだと思います。
社会的に存在意義があるほど長生きするのは生物全般の普遍的な原則です。

運転で言えば事故が多いのは保険料率でも判るように圧倒的に若者であり、高齢者は身体能力は劣るもののその分慎重になるので事故率は変わりませんよね。
それより統計的に事故率が高いのは女性で男性の1.5倍ですが、高齢者差別はよくても女性差別はできないので誰も言いません。
働きたい女性が働ける社会も必要ですが、出産や育児という人類で最も重要な役目を適切に担える女性より、元気な高齢者が活躍できる社会の方が先だと思うのですが…

「後期高齢者」様

コメント有り難う御座いました。

高齢者の健康を考えるに当っても、「平均」的思考の枠を取っ払うことが大切なのかもしれません。この点についてのエントリーも、お読み頂けると幸いです。

http://kokoro2016.cocolog-nifty.com/blog/2016/09/post-e893.html

それに続いて4回ほど、シリーズとして取り上げています。

「前期高齢者」様

コメント有り難う御座いました。

運転について、どのグループのリスクが高いのかは、保険料の違いで見ることが合理的な方法の一つですが、年齢別の保険料の設定はあっても、性別の設定はないのでしょうか。

高齢男性の働く場を増やすべきだというお考えには、全く同感です。

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健康を語る時に日本では肉体的なことばかりがクローズアップされがちですが、精神的なことや社会的なことも重要です。
肉体的なことは個人差が大きく同じ血圧でも血管系の疾患に対しては高血圧がリスクですが、癌、認知症、感染症には低血圧の方がリスクと一般化は難しいものです。
それに対して精神的なことや社会的なことは一般化し易く、もっと強調されて社会に広められるべきことだと思います。
社会的に存在意義があるほど長生きするのは生物全般の普遍的な原則です。

運転で言えば事故が多いのは保険料率でも判るように圧倒的に若者であり、高齢者は身体能力は劣るもののその分慎重になるので事故率は変わりませんよね。
それより統計的に事故率が高いのは女性で男性の1.5倍ですが、高齢者差別はよくても女性差別はできないので誰も言いません。
働きたい女性が働ける社会も必要ですが、出産や育児という人類で最も重要な役目を適切に担える女性より、元気な高齢者が活躍できる社会の方が先だと思うのですが…

「後期高齢者」様

コメント有り難う御座いました。

高齢者の健康を考えるに当っても、「平均」的思考の枠を取っ払うことが大切なのかもしれません。この点についてのエントリーも、お読み頂けると幸いです。

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それに続いて4回ほど、シリーズとして取り上げています。

「前期高齢者」様

コメント有り難う御座いました。

運転について、どのグループのリスクが高いのかは、保険料の違いで見ることが合理的な方法の一つですが、年齢別の保険料の設定はあっても、性別の設定はないのでしょうか。

高齢男性の働く場を増やすべきだというお考えには、全く同感です。

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