英語で見る夢 ――田英夫さんを懐かしく思い出します――
英語で見る夢
――田英夫さんを懐かしく思い出します――
昔よく見た夢の一つは空を飛ぶ夢でした。子どもの時だけではなく大人になってからも良く見ましたが、最近はあまり見なくなりました。手を翼のように広げて動かし、体の角度を変えることで方向やスピードが自由に変えられますし、どこにでも行けるので楽しい夢でした。夢の中で飛んでいるのは自分ですので、その姿は見えません。ネットで見付けた、飛ぶ男性のイメージから想像するとこんな感じなのかもしれません。
もう一つ良く見た夢は、空港での乗り継ぎトラブルの夢です。出発ゲートが変ったり、時間が変更になって何とか間に合うケースなのですが、具体的なイメージでは昔の羽田空港、そしてニューヨークからボストンへの乗り継ぎの場合が多かったような気がします。
夢の中では、空港の係員やキャビン・アテンダントとのやり取りもするのですが、もちろん英語です。そして飛ぶ夢、空港の乗り継ぎだけではなく、私の見る夢の半分くらいは英語の夢だということに気付いたことがあります。
20年以上も前になりますが、そんな話をとても面白がってくれた人がいました。当時参議院議員だった田英夫さんです。元々は、TBSの人気報道番組のキャスターとして活躍しその後、社会党・社民党・その他護憲派のリベラル政党を立ち上げる等、市民派議員のリーダーとして活躍されました。特に、小選挙区制導入に反対するために超党派、つまり自民党の議員たちも仲間に加わっての活動で御一緒できたことは私にとっては貴重な経験でした。
政治家として尊敬してきた方ですが、頭のてっぺんから爪先まで「gentleman」つまり「紳士」という言葉がピッタリの方でもありました。
参議院議員時代の田さん
ゴルフやスキーもお好きで、市民運動結集のためのイメージとして田さんが強調していた「南斜面の政治」がとても印象的でした。市民の作る政治は「南斜面」のように日が差し、明るさと希望に満ちている、そのイメージで市民運動を作って多くの人に集まって貰おうという呼び掛けです。
時代を先取りした政治感覚を共有できる人がもっと多ければ、田さんをリーダーとする大きな政治的な動きができたのだと思いますが、時代の変化は田さんの先見性に付いて行けなかったような気がしています。
田さんの先見性で思い出すのが、キャリーバッグです。海外旅行だけでなく、国内旅行でも今なら当り前になりましたが、私の使っていたのは、パイロット用のフライトバッグの時代です。スーツケースに滑車の付いた、しかも手で引くことのできるキャリーバッグが便利だと教えてくれたのが田さんです。
そして、私が英語で夢を見ることをとても面白がってくれたことも忘れられません。なじみのない人たちも交えた集まりでは、「アイスブレーカー」として、つまりその場の和やかさを作りだすために、「彼は英語で夢を見るんだよ」と話を切り出して、その場のぎこちなさを解消するネタに使ってくれていました。
田さんが亡くなられてから10年近くになりましたが、家人から「昨夜の寝言は英語だったよ」と言われるたびに田さんを懐かしく思い出しています。
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