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2016年5月29日 (日)

プラハ演説

プラハ演説

 

世界にとっての歴史的な日から一日経って、少し冷静に考えることができるようになりました。

 

そして、広島ブログのブロガーの皆さんのエントリーの素晴らしさに感動しています。お一人お一人にコメントを差し上げたい気持はあるのですが、とにかく時間が見付かりません。この場をお借りして感謝の気持を捧げます。「ヒロシマの心」とは、そうした皆さんの思いの総称だということを改めて実感しています。


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さて、27日に戻って、オバマ大統領が被爆者と広島・長崎(以下、「ヒロシマ」と略します)に寄せる思いの強さは、一時間足らずであってもその間のオバマさんの言動で明らかですが、もう一度プラハ演説まで戻って、その点を確認しておきたいと思います。

Photo_2


 

プラハ演説の特徴の一つは、一国家の代表としての枠を超える三つの表現を使って、ヒロシマへの思いを述べたことです。

 

一つは「核兵器を使ったことのある唯一の核保有国」です。次に「道義的責任」、そして「私の生きている内に」です。最後の「私の生きている内に」については既にここで二度にわたって 説明しましたので重複を避けますが、その前の二つについて説明したいと思います。

 

これらの言葉を、仮に使わなかったとしても演説は分り易く大統領の意思は通じ、名演説であるという評価を受けたはずです。それだけではなく、使うことによって、かなり厳しい批判が出て来ることは予想できた言葉です。

 

それは、「核兵器を使ったことのある唯一の核保有国の道義的責任」と並べると、ほとんどのアメリカ人は、原爆投下についての道義的責任と受け止め、「責任」と言っているのですから、「悪いことをした」あるいは「罪を犯した」ことに対する責任、という風に理解します。つまり「罪を認めた」ことになるのです。となると次には「謝罪」をしなければなりません。これは、「原爆投下は正しかった」と信じ込んでいる人たちにはとても受け入れられるはずがありません。

  

それが「オバマは謝罪をした。怪しからん」あるいは「トルーマン大統領を侮辱した」といった形の批判になりました。

 

でも演説の中では、「核兵器を使用したことのある唯一の核保有国として合衆国には行動する道義的責任がある」としか言っていないのです。さらに行動する目的は「核兵器のない世界を創る」ことなのです。演説に記されている言葉通りに読むと、歴史的な事実として原爆投下をしたことについての言及はあっても、それが間違っているとは言っていませんし、間違っていると言ったと主張するにはかなり無理があるのです。

 

結局、演説に対する批判に対しては、演説の本文を良く読んで見ろ、と突っぱねることが可能なのです。

 

ここまで周到に準備をしてまで、オバマ大統領は、使わなくても良い「核兵器を使用したことのある唯一の核保有国」と「道義的責任」を使いました。その意味は、もう明らかです。ヒロシマに対するオバマ大統領の思いをヒロシマに届けたい、そして世界に宣言したかったからです。

 

その時点で、オバマ大統領が広島を訪問する意思のあったことも、当然です。その意思を実現する上では、「原爆投下は正しかった」と信じ込んでいる人たちを説得する必要があったのですが、実は、それもプラハ演説の力で実現できたのです。その点については次の稿で。

今夜は6時54分からBS朝日「いま世界は」を宜しくお願いします。

 

 

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