2018年2月25日 (日)

ベンジャミン・フリス・ピアノ・リサイタル  ――小規模リサイタルの魅力を満喫――


ベンジャミン・フリス・ピアノ・リサイタル

――小規模リサイタルの魅力を満喫――

 

音響の優れた大ホールで聴くオーケストラやオペラ、合唱や吹奏楽の魅力については言うまでもないのですが、小規模のアンサンブルや室内楽、こじんまりした会場での音の近さの魅力には独特の迫力があります。

 

今回、目の前で演奏を堪能する機会のあったベンジャミン・フリスさんのビアノ・リサイタルもその一つでした。


 

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6年前のイェルク・デムス先生のリサイタルでは、結果的には、最後に駆け付けてくれた萩原麻未さんのジョイント・リサイタルを聴いたことにもなったのですが、その時の感激を懐かしく思い出しながらの愉悦の一時になりました。

 

デムス・萩原ジョイント・リサイタルは、ピアノは一台でピアニストが二人だったのですが、今回は一人のピアニストが二台のピアノを弾くという趣向でした。一台は「明子さんのピアノ」と呼ばれる被爆ピアノで、もう一台は以前デムス先生が所有していたベヒシュタインです。

 

「明子さんのピアノ」は、1926年にアメリカのBaldwin社で作られたもので、ロスアンゼルス生まれの河本明子さんと同じ年。1933年に広島に帰ってきた河本家の皆さんと共に広島に。明子さんは良くショパンを弾いていたそうですが、194586日に被爆、翌日19歳の若さで亡くなられました。ビアノも、ガラスの破片が突き刺さるなど大きな傷を負いましたが、2005年、河本さんの御両親からこのピアノを譲り受けたHOPEプロジェクトの二口(ふたくち)先生と調律師坂井原浩氏の献身的な修復作業により復活し、その後、平和を奏でるピアノとして活躍しています。

 

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明子さんのピアノとフリスさん二口さん、そして、主催者の渡辺さん

 

M.C.S YOUNG ARTISTS主催、坂井原ピアノ調律事務所で開かれたリサイタルでは、前半、フリス氏がこのビアノで、スカルラッティ、フィールド、ショパンを弾いてくれました。その時点で吃驚したことがいくつかあったのですが、その一つは、このピアノでこんなに凄い音が出るのだという驚きです。Baldwinのアップライトはアメリカでも良くお目にかかりましたが、これほどのダイナミックさと繊細さとを聴けるとは思ってもいませんでした。フリスさんそして坂井原さんに脱帽です。

 

ジョン・フィールドを聴いたのは初めてでしたが、アイルランド出身でノクターンの創始者的な存在であるフィールドももっと聴いてみたいと思いましたし、ショパンと併せて聞くことで、ポーランドとアイルランドの対比をしたくなったり、私に作曲の才能があれば、ジャポネーゼのような雰囲気を出せたのかもしれないなどと妄想を膨らますことになり、より豊かなショパン鑑賞ができたような気がしています。

 

後半は、ベヒシュタインの力を存分に使いこなしてのプゾーニの『カルメン幻想曲』とベートーベンのソナタ「田園」でした。プゾーニの『カルメン幻想曲』も初めてでしたが、カルメンに羽根を付けて躍らせたら、ということはチョッピリ、コミカルな味も加えてピアノで演奏したらこうなる、という感覚で楽しめましたし、ベートーベンは文句なく陶酔の境地でした。

 

演奏後にフリスさん自身の言葉で、若い頃はベヒシュタインを弾いていたとの紹介がありましたが、それは、御両親がナイトクラブに置いてあったものを買ってくれたものだったというエピソードも披露してくれました。ベヒシュタインの素晴らしさは、音の多様性にあること、オーケストラの楽器が全て奏でられるほどの豊かさを持った楽器だという点を強調されていたことも印象的でした。

 

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 自分で弾いてその素晴らしさを味わえないのが残念ですが、「このベヒシュタインに出会えたことだけでラッキーだよ」と慰めてくれました。確かに、デムス先生所縁の一台には、家人もそうですが、多くの人に弾いて貰うことでまだまだ活躍して貰わなくてはなりません。

 

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そして、もう一つ、私は整理の付かないほど多くのLPCDを持っていますが、ピアノ演奏のものはほとんどありません。特にCDで聞くピアノの音には大きな違和感があるのですが、その理由を改めて確認できました。ピアノは生で聴くべきなのです。仮にCDを聴くにしろ、先ずは生演奏の記憶があって、その記憶を脳内で再現するための助けとして使うのがCDの役割なのではないでしょうか。

 

となると、もっと身近に室内楽そしてビアノの演奏が聴ける場を探さなくてはなりません。かくして、またもう一つ、手掛けなくてはならないプロジェクトの誕生です。

 

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2018年2月24日 (土)

オリンピックのボイコット  ――戦争するよりは、はるかに良いのでは――


オリンピックのボイコット

――戦争するよりは、はるかに良いのでは――

 

昨日も触れましたが、スポーツと社会についてシリーズで書き始めたのは、尊敬する岡潔先生のエッセイが頭にあったからです。昨夜の『天才を育てた女房』は如何だったでしょうか。

 

さて、2月も終りに近付き平昌オリンピックもあと数日で幕を閉じますが、南北の融和報道も過熱しましたし、オリンピックに合わせての各国の外交面での動きもありました。その中で、北朝鮮の動きだけは「政治的」だと言われながら、全体的にはそれほど強くは非難されていなかったように受け止めています。

 

しかし、過去のオリンピックでは、国家単位でのボイコットが3回行われており、その時にはオリンピックと政治が大きな問題になりました。

 

まず、1968年のメキシコ・オリンピックではアパルトヘイト政策を続けていた南アフリカの参加をIOCが認めたことに抗議して、アフリカの26か国が不参加を表明し、ソ連等もそれに賛同しました。最終的にIOCは南アフリカの参加を認めずボイコットは回避されました。

 

また国家による政治的な動きではありませんが、1972年のミュンヘン大会ではパレスチナの武装組織「黒い9月」がイスラエルのアスリート11名を殺害する事件が起きています。

 

1976年のモントリオール・オリンピックでは、アパルトヘイト政策を巡って、南アフリカへの遠征を行ったニュージーランドチームの参加をIOCが許したことに抗議して、アフリカの22か国が不参加でした。

 

1976

                             

 

最も劇的なボイコットは1980年のモスクワ・オリンピックでした。その前年、1979年のソ連によるアフガン侵攻に抗議するアメリカが呼び掛け、日本、韓国に加えてソ連と対立していた中華人民共和国、またイラン、パキスタン等、ソ連の軍事的脅威に怯えていた国々など50カ国近くがボイコットしました。

 

それに対する報復として、1984年のオリンピックでは、表面上の理由はアメリカのグレナダ侵攻でしたが、ソ連等、東欧諸国地域16がボイコットしました。

 

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ただし、1988年のソウル・オリンピックではほとんど全ての国が復帰しています。

 

1988

 

 

「スポーツに政治を持ち込むな」という言葉とは裏腹に、国家がオリンピックを政治的意思表示の場として使ってきた歴史を辿りましたが、国家単位で見た場合、戦争をするよりはこのような形での主張をする方がはるかに優れた選択であることは論を俟ちません。

 

それ以前の問題として、「政治的」という言葉がネガティブな意味で使わるときには、しばしば、「政治的」という言葉の定義そのもの、その結果として押し付けられるルールも、何らかの意味での「政治的力」を持つ人々の意思によって決められてしまう傾向があります。

 

そして、多くの人間的活動の場で見られるように、権力によって作られてきた社会の歪みは、人類史の中で「市民的」努力によって表現され言語化され、政治的な課題として捉えられ、さらに多くの人たちが力を合わせることで、全ての人間にとってより公平で理想に近い形に修正されてきました。

 

そうした面の例として、モハメッド・アリに続いて、1968年のオリンピックでの三人のアスリートの勇気を取り上げた意味も再度御確認いただければ幸いです。

 

画像は「夏季オリンピックの参加国の変遷」からお借りしました。

 

 

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コメント

こうして改めて整理されてみると、
政治的であろうが、なんであろうが、
武力でその意思を表現されるより、
不参加という形での表現のほうが、まだマシだという感じですね。

こんな解釈ができるとは、
ちょっと驚きです。

「セイジ」様

コメント有り難う御座いました。

戦争よりはボイコットの方がましですが、オリンピックを専ら国威発揚の場にして、「愛国心」⇒「戦争」という流れを目論んでいる人たちもいるようですので、要注意でもあります。

2018年2月23日 (金)

『天才を育てた女房』  ――「セックス、スクリーン、スポーツ」への警告には触れられていないかもしれませんが――


『天才を育てた女房』 

――「セックス、スクリーン、スポーツ」には触れられていないかもしれませんが――

 

今夜、223日の夜9時からNTV、広島では広テレの金曜ロードショウが素晴らしい番組を放映します。『天才を育てた女房~世界が認めた数学者と妻の愛』です。モデルは、私が尊敬する数学者、岡潔先生と先生の奥様みちさんです。

 

Photo


岡先生の簡単な紹介と、先生が警鐘を鳴らし続けた問題点については、「セックス、スクリーン、スポーツ」というタイトルで、昨年の5に御紹介しましたが、その中でも注目に値するのが、1965年に出版されたエッセイ集『春風夏雨』の中の次の一節です。

 

進駐軍が初めて来たとき「進駐軍は日本を骨抜きにするため、三つのSをはやらせようとしている」という巷説があった。セックス、スクリーン、スポーツである。今やこの三つのSはこの国に夏草のごとく茂りに茂っている。私に全くわからないのはこの国の人たちはこれをどう見ているのであろうかということである。

 

それに続けての先生の60年後の予測は、このような努力を行ったとしても、「六十年後には日本に極寒の季節が訪れることは、今となっては避けられないであろう。教育はそれに備えて、歳寒にして顕れるといわれている松柏のような人を育てるのを主眼にしなくてはならないであろう」でした。

 

安倍政権という「極寒」の時代に、「松柏」は既に現れているのでしょうか。松柏に期待しつつ昨年を振り返ってみると、岡先生の予言が60年を待たずして的中してしまった感さえあります。ではどうすれば良いのかを考えていたのですが、そこで閃いたのが、先生の当時の状況分析では「悪の権化」とでも言って良いかもしれない「アメリカのスポーツ」を検証してみたらどうかというアイデアです。それが、アメリカ社会やアメリカ文化、そしてその中での「スポーツ」に注目する理由です。日本社会を毒する最悪のものの一つが、岡先生流に表現すればスポーツ、特にアメリカ流のスポーツだとすると、「悪」そのものを理解することから新たに見えてくるものがあるかもしれないからです。

 

そのために、モハメッド・アリを手始めに、メキシコ・オリンピックの三人のヒーローオーストラリア政府の謝罪女子学生のトニー・スミスフットボール選手のキャパ―ニック等を取り上げ、アメリカ社会とスポーツの歴史を見てきました。そうすることで、我が国のスポーツのあり方、そして社会との関連についてを考える上でも参考になることがあるのではないかという問題提起の積りだったのです。

 

これも老化現象なのかも知れませんが、岡先生とアメリカのスポーツの関係について、きちんと説明した積りでいたのですが、今回チェックしてみたところ、数学教育の専門誌『数学教室』 (国土社刊、20184月号) には書いたものの、このブログには書いた積りになってしまっていて一言も触れていなかったことが分りました。説明不足も良いところなのですが、今回特にその部分だけをお読み頂くために、本稿をアップしています。

 

私の問題提起はともかく、キャストも豪華陣が揃っていますので、『天才を育てた女房~世界が認めた数学者と妻の愛』は是非御覧下さい。

 

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2018年2月22日 (木)

思い込みと勘違い  ――想定外ばかりのレストラン――


思い込みと勘違い 

――想定外ばかりのレストラン――

 

「バレンタイン・ディナー」という心積もりで家人と出掛けたレストランだったのですが、結果は「思い込み」とはかなり違ってしまいました。とは言え、それは私たちの思い込みが原因ですので、レストランの批判をしているのではないことを最初にお断りしておきます。でも、少しは頭を冷やしてからもう一度考える時間が必要だろうと思い、今日アップすることになりました。

 

このレストランは、ネットでは「フレンチ」と書いてありましたので、そうなのだろうと思いますが、これまで何回かランチには行っていたところです。シャンパンとパスタが定番で、その両方とも結構お気に入りでしたので、その延長線上のディナーを期待していたのです。

 

コースはとても食べきれませんので、アラカルトにしましたが、メニューにパスタはありません。その時点で、「勘違いでした」と言って外に出るだけの勇気はありませんでしたので、「そうかフレンチって書いてあった」と気持ちを収めて、それでも、イタリアンに近い何品かを注文しました。でも、注文の確認をしても飲み物メニューが出てきません。かなり待ってから飲み物メニューを「要求」しましたが、こんな経験は初めてです。

 

そして、飲み物は、シャンパンとノン・アルコールのシャンパン。間違えると帰りが大変ですので、念を入れて確認後、これは楽しめました。

 

             

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次はイタリアンなら定番のバーニャカウダです。野菜の高値が続いている時期には貴重な一品でした。見た目も、花束の感じでしたのでこれはイケました。

 

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次には、鮪のメニューなのですが、ここは、カルパッチョのイメージが頭にあって、注文するのを間違えたことはハッキリしましたし、牡蠣は味付けしなくても十分に美味しいものですので、これも別の品を注文すべきでした。つまり、メニューと見た感じ、そして味との乖離が想定外でした。その上、パンの出て来ないことが堪えてきました。舌が要求していたからです。

 

 

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パンを注文したのですが、当り前に追加注文を受けるような感じで受け取られて、「パンは初めから出てくるもの」というレストラン経験しかない私は、「エッ」という思いでした。

 

仕上げはビーフでしたが、食べ物だけではなく、複雑な思いもあって胸が一杯になり、当然デザートはスキップ。

 

 

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我が家に辿り着いて、今私たちが忘れてはならない戒めとして繰り返しているのが、「思い込みと勘違い」は避けよう、というマントラです。そう言えば、これは食べ物やレストランだけではなく、万事に心しておくべきことなのかもしれません。

 

 

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2018年2月21日 (水)

コストコの近況  ――自然に駐車する車が増えています――


コストコの近況 

――自然に駐車する車が増えています――

 

「コスコ」のはずなのに何故「コストコ」という疑問については、昨年取り上げましたが、それと同時に駐車の仕方も気になっていました。

 

その後もコストコに行く度、駐車場に変化が生じているのか気にしていましたが、先日、私の見た範囲では変化が表れているような気がしましたので報告です。

 

                       

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この写真から、3分の2の車が、前入れをしていると言う積りはありませんが、以前より増えている感じです。

 

さてこの日は、定番の何品かを補充しましたが、皆さんにもお勧めしたいのが、これです。

 

 

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Kirklandはコストコの独自ブランドですが、そのプロセッコです。イタリアのスパークリング・ワインですが、爽やかな味で、日常的に食事と一緒に飲むのには手頃です。そして、コストコの素晴らしいところはそのコスパです。

 

 

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勿論、お酒以外にも魅力的な商品が揃っています。今回の「成果」はざっと、こんなものです。

 

 

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使えるカードが2月からマスターカードだけになったこと、会計のカウンターで、店員にカードを渡すのではなく、自分で機械に入れるようになったことなど、少しずつシステムが変っていますが、高い天井と圧倒的な物量など、短時間ですが「アメリカ」の雰囲気を味わえるのも魅力の一つです。

 

 

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コメント

コストコも堂々の四文字変換語だったとは。
(昨年の、スルーしてしまいました)

しつこく、”あの日のカレー”
「!」であったのに...
「? → ... 」ですませてしまった...
「!!」を期待しての「!」だったやも...
あのサインをキャッチしていたら、
ほろ苦さは、甘酸っぱさとなっていた。
(フォントを大きくして再読再考察)

「されど映画」様

コメント有り難う御座いました。

「コストコ」も何年か使っている内に違和感がなくなりました。

「!」か「?」かの違いも良く分りませんが、とにかく女性的思考を理解するのは難しいと思っています。でも努力はしています。

コストコは、わたしは、家が近いので、自転車で行きます。ひょっとすると、ニアミスをしていた場合もあるかもしれませんね。

「hiroseto」様

コメント有り難う御座いました。

コストコでコスパの良い物の中には冷凍食品が多くあります。近くだと、帰宅途中で融けなくて良いですね。羨ましい!

2018年2月20日 (火)

中村屋の「カリー」  ――同じお題で書きましょう――


中村屋の「カリー」 

――同じお題で書きましょう――

 

最近では、「中村屋のカリー」との御縁が薄くなっています。それでも、レトルト・パウチの10袋セットは定番になっています。

 

                 

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そして、こちらの2種類入りも愛用しています。

 

 

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中村屋に親しみを感じているのは、箱の文字「新宿 中村屋」に秘密があるのかもしれません。学生時代によく食べに行ったのがこの店なのです。

 

その頃、多くの時間を取られたのは、勉強以外にバイトとボランティア活動です。両方とも共通点があって、バイトとして楽しくコスパも良かったのが、通訳や外国人観光客のガイドでしたし、ボランティア活動は、海外留学と海外からの留学生のお世話をする国際組織AFS日本協会の仕事が中心でした。アメリカ留学から帰って大学生になった仲間たちとはこの両方の場面でしばしば一緒になりました。

 

その中にはICUの学生がかなりいたので、落ち合う場所が新宿というのは合理的でした。お昼を挟んでの打ち合わせをするとなると、「中村屋でカレーにしようか」 (正確に「カリー」と言っていたかどうかまでは覚えていません) という安直な結論に落ち着くことも多くありました。

 

あるとき、高校の後輩でICU生のA子さんと一緒に中村屋で昼を食べたことがあります。私はいつものカレーを注文しましたが、彼女が何を注文したのは覚えていません。でもカレーではなかったと思います。

 

それは、食事の途中に突然、彼女から「あなたのカレー一口貰っても良い」と言われたからです。一瞬、「ドキッ」としましたが、それはこんなことを言われたのが初めてで吃驚したからですし、男同士ならまだしも女性からという意外さも大きかったように思います。もちろん「どうぞ」と言いましたが、それから特に何かが起きた訳でもありません。

 

でも大人になってから、いつの日か自然な流れで、この時の話になったらその言葉の意味が分るかもしれないとも思ってはいたのですが、佳人薄命という言葉通り、才色兼備のA子さんは惜しまれつつ若くして永久の旅に出てしまいました。

 

中村屋の「カリー」のほろ苦さにはこの記憶が少しは混じっているのかもしれません。

 

 

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コメント

参加ありがとうございます。
映画が出来そうな青春ストーリーですね。

カレーはないのですが、誰のものでも平気で「ちょっとどんな味?」
と人の飲み物を「一口飲む」女性にビックリしたことがあります。

カレーをひとくち...
まったく無邪気だったか、まったく安全な人と思われたか。
半々でせう。

バッグとパック...
パック詰め、濁音嫌い。たしかに。
それに後者には、鼻濁音の衰退・劣勢もあるような。
東北の出としては鼻濁音はお手のもの。
『おらおらでひとりいぐも』で鼻濁音が再認知!?され喜ばしい。
おらおらなんなぐ読めだも 。

「⑦パパ」様

コメント有り難う御座いました。

映画になるとしたら、主演女優は誰になるのかななどと考えて悦に入っています。

「されど映画」様

人畜無害ということなのだと思いますが、健康的であることは認識して貰えていたのだと思います。

西日本の人たちにとっては鼻濁音は難しいようなので、それが原因なのかもしれません。

中村屋には「月餅」もあります。
老舗にはこうした色々な思い出があるのがいいですね。

「ゲッペイ」様

コメント有り難う御座いました。

「中村屋」=「カリー」と思い込んでしまっていたので、月餅まで目が届きませんでした。今度、買ってみます。

2018年2月19日 (月)

「ティーパック」って何のこと?  ――間違いの元も分ったような気がしました――


「ティーパック」って何のこと? 

――間違いの元も分ったような気がしました――

 

最近は紅茶でも緑茶でもコンビニでボトルを買うのが手軽で良い風潮になっていますが、家で飲むとなるとやはり急須ということにもなります。とは言え、やはり簡単なのはティーバッグです。

 

           

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でも、今回は紅茶ではなく緑茶のお茶っぱがなくなったので、スーパーで買うことになりました。お茶の「葉」を買う積りでしたが、ティーバッグでも良いかなと思い棚を見て吃驚です。

 

 

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ずらっと並んでいるのは、みな「ティーパック」なのです。「グ」ではなく、濁らない「ク」なのです。値札の方も「ティーパック」です。これほど日本語が乱れてしまったのか、絶望的な思いに駆られたのですが、良く見ると、正しい表示もありました。

 

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値札の方は混乱していますが、まだ「ティーバッグ」は生き残っています。

 

「バッグ」は片仮名の日本語として定着しているはずですので、なぜこんな混乱が起きるのか不思議だったのですが、近くにあったお茶の「パック」売りの表示で、何となく原因が分ったような気がしました。

 

 

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ティーバッグが20袋入っているのが、1「パック」あるいは1「本」ということで、それを二つ買うと安くなるということなのですが、別の書き方をすると、「ティーバッグのパック」二つで安くなる、になります。言い難いのと、短くしたいという理由で、「ティー(バッグの)パック」の真ん中を省略すると「ティーパック」です。別に誤用に至った理由まで考えなくても良いのですが、腹立ち紛れの頭の体操です。

 

でも、パックで売っていることが大事なのではなく、内容がティーバッグということのはずですから、これくらいは内容がきちんとわかる表記にしておいて欲しいですね。

 

とは言え、似たような言葉ですので、間違え易いことは分ります。口直しにお茶でも飲んで、このところスピードの出始めた仕事に戻りましょう。

 

 

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コメント

ただ単に、濁点が嫌いなのかもしれません。
だって「よりどり」も「よりとり」になってますから

ティーバッグを使う人は少なくなったのでしょうか。
もしかして、バッグと書くと「なんで鞄?」なんてネットで批判されるかもと企業が思っているのではないでしょうか。
パックだと、パック詰めの商品が増えてますから、お茶の葉を一杯づつのパック詰めで抽出もできる商品という意味にした方が無難だとかではないでしょうか?
今の若い人には受け入れやすいと。

「⑦パパ」様

コメント有り難う御座いました。

なぜ「ティーパック」なのか、いろいろな可能性を考えて楽しみましょう。

確かに、濁点嫌いという可能性はありそうですね。

と言ってすぐに、自説にこだわるのは変なのですが、「よりどり」は大きくすると、濁点らしきものが付いています。

「やんじ」様

コメント有り難う御座いました。

鞄と「バッグ」は同じものという認識は強いと思っていたのですが、「バッグ」ではなく「バック」と濁らない人も多くいますので、これは、⑦パパ説と併せて一本でしょうか。

2018年2月18日 (日)

アスリートの労働組合  ――アスリートの権利を守るため憲法が勧めている団体です――


アスリートの労働組合

――アスリートの権利を守るため憲法が勧めている団体です――

 

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2016910日、巨人戦出らリーグ優勝した時黒田投手

(この記事とは関係ありませんが、この写真を自慢したくて載せました)

 

覚えていらっしゃる方は少ないかもしれませんが、日本のプロ野球でストライキの行われたことがあります。近鉄バッファローズとオリックス・ブルウェーブの合併、ひいては2リーグ12球団制度から1リーグ制への移行までを見込んだ球界再編の動きに反対して、2004年の918日と19日の土日にストライキを決行しました。

 

その結果、2リーグ制は維持され、その他のプロ野球界の改革も進んだのですが、こんなことができたのは、日本プロ野球選手会が労働組合として認められ、団体交渉権を保障されているからです。そしてこの団体交渉権、そしてストライキを決行する権利は憲法第28条で保障されています。

 

28条  勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。

 

日本プロ野球選手会は1980年に設立され、1985年に東京都地方労働委員会に認められ、正式に「労働組合」としての登記をしています。

 

日本プロ野球選手会の活動は、ホームページで御覧頂けますので、そちらに譲ることにしたいと思います。そして、最近問題になっている大相撲の力士会についても、簡単な比較をしたいと思います。

 

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By Goki (Own work) [GFDL (http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html), CC-BY-SA-3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/) or CC BY-SA 2.5 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.5)], via Wikimedia Commons

 

まず力士会は労働組合ではありません。親睦組織です。ウイキペディアでは、簡単な歴史が紹介されています。

 

昨年11月に開かれた力士会の内容は、日馬富士の暴力事件に隠れてあまり大きく報道はされていませんが、スポーツ報知の電子版では、かなり深刻な悩みの吐露されていたことが分ります。サワリの部分を引用します。

 

横綱・白鵬(32)=宮城野=は、元幕内の幕下・翔天狼(35)=藤島=ががんで闘病中だと明かし、人間ドック受診の義務化などが必要だと主張した。横綱・鶴竜(32)=井筒=は相次ぐ故障者の減少を願い、新年に関取衆全員で神社に出かけ、お祓(はら)いや必勝祈願を提案。会合では巡業の食住改善要求も出た。

 

「食住改善」とは、巡業中にビジネスホテルに宿泊することなどもあるようなのですが、例えばその際の食事を普通の宿泊者と同じ分量ではなく、多くして欲しい、部屋やベッドも大きなものが必要といった内容だと報じられています。力士の食べる食事の量が多いことは常識だと思いますが、力士会でこのような要望が出ること自体、呆れて物が言えません。これって人権侵害なのでは。

 

しかし、それ以上に相撲協会と力士会の関係を如実に示している報告がネット上にありました。「シジフォス」というブログです。このブログのユニークなのは、八百長を正式に認めることが力士の人権上の問題だという主張にあるのですが、それはブログを直接お読みの上判断して頂くことにして、力士会を労働組合にすべきだという点は傾聴に値すると思います。

 

シジフォスに引用されていた201121日付の毎日新聞の議事を、以下孫引きしますが、力士会の「要望」に対する協会側の「ゼロ回答」を見ると、対等な立場での交渉ができる労働組合として力士会を認めることが――そのためには世論の力が必要です――出発点なのではないかと思います。

 

大相撲の十両以上でつくる力士会と日本相撲協会執行部との初めての意見交換会が1日、東京・両国国技館であった。

力士会から会長の横綱・白鵬をはじめ70人中67人が出席し、放駒理事長ら4人の理事と約30分間話し合った。会は非公開で行われ、力士会から出された要望について、協会側が回答する形で進行したという。

協会側の説明によると、現在禁止されている自動車の運転を許可してほしいとの要望があったが、事故防止の見地から「これまで通り認めない」と回答。また、野球賭博への関与で昨年7月に協会を解雇された元大関・琴光喜が引退相撲をする場合に力士会として協力することへの是非の確認があり、「参加は各自の判断に委ねる」と答える一方、国技館の使用は認めないとした。

この他、力士会側から公傷制度(本場所の土俵でのけがによる休場は救済する)復活を求める声が上がったが、協会側は「すぐに復活させることはない」と説明した。

初場所中、幕内力士2人が酒に酔って飲食店内の備品を壊すトラブルがあったことから、席上、放駒理事長が力士会側へ注意した。会合後、白鵬は「協会の看板である関取として、自覚と責任を持ってやっていきたい」と語った

 

その他に、不祥事を起こした力士の処分に力士会の意見を述べる機会を与えてほしいとの要望は却下されたとのことで、結局力士会側からの要望で認められたのは協会と力士会との協議の継続だけ、というのでは、力士たちの声がいかに認められていないかが如実に分る「意見交換会」ではありませんか。これで思い出すのは、かつての社会党の代議士会です。どんな提案をしても、ほとんどすべて却下でしたが、執行部の報告ではそれなりの理屈が付けられていたのです。

 

そして、それから6年経った2017年に、巡業中に与えられる食事ではお腹が一杯にならないという悲鳴が出てくるのでは、あまりにも力士たちが可哀相だと思うのは、私だけでしょうか。

 

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2018年2月17日 (土)

ソフトバンクのスーパーフライデー  ――吉野家の牛丼度が無料でした――


ソフトバンクのスーパーフライデー


――吉野家の牛丼度が無料でした――

 

噂には聞いていましたが、ソフトバンクユーザーには、吉野家の牛丼がタダになるのです。先週の金曜日、29日の朝10時から夜の10時まで、吉野家の牛丼がタダで食べられるというクーポンを受け取りました。今週16日のクーポンも届きましたが、これは先週の報告です。

 

               

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夕食にはちょっと早かったのですが、この後の原水禁学校に元気で出席するため、吉野屋に寄りました。

 

 

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時間が時間だったので、「持ち帰り」のラインは超混雑していました。皆さんクーポンを利用しています。私は、カウンターに座って、牛丼の並を注文。お新香とみそ汁も追加しました。

 

 

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久し振りの吉野家の牛丼、美味しかったですし満腹しました。

 

でもこんな出血サービスをして、ソフトバンクも吉野家も採算が取れるのでしょうか。恐らく大丈夫だと思います。「持ち帰り」の注文をしていた人たちは、クーポン+アルファが多かったようでした。5人家族なら、一人分あるいは二人分くらいはクーポンを使っても、残りはその場で支払うのですし、普段は吉野家に来ない人が足を運んでいるとすると、かなりのプラスになるはずです。

 

そして、話題性がありますので、マスコミも取り上げ、吉野家の大ファンとまではとても言えない私まで、こうして吉野家のPRをしているのですから、全国的にはかなりのPR量になるはずです。

 

沢山の人がハッピーになって、しかも仕掛けた側の利益にもなる、こんな企画がもっと増えると良いですね。

 

 

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2018年2月16日 (金)

Hewlett Packard の神対応  ――今でも続いているようです――


Hewlett Packard の神対応

――今でも続いているようです――

 

ウォンツ (Wants) の神対応を経験し、その後、電気温水器で時間も神経もかなり消費しましたので、そう言えば昔から有り難かった神対応が結構あることを思い出しました。これもシリーズで報告したいと思いますが、最初は、ヒューレット・パッカード社 (HPと略します) のプリンターです。

昔から、HPの科学技術者向け携帯計算機は理工科系の学生や学者には必携でしたので、「信頼」という点では群を抜いていました。1990年初め、事務所で使うパソコンが必要になって、秋葉原まで格安品を探しに行ったことがありましたが、その際投げ売りされていた「PC Boy」という聞いたこともない名前のパソコンの箱を開けてみると、HPOEMとして製造していたことが分り、その場で買ってしまったほどです。

 

ですから、プリンターも長い間HP製を使っていました。全く問題はなく、綺麗な印字ですし、小規模ビジネスのためには、理想的だと思えました。問題が起きたのは、15年くらい前でした。突然プリンターが動かなくなってしまったのです。早速サービスセンターに電話をしました。そこからは迅速かつ丁寧で、こちらが恐縮してしまう程でした。


 

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 「明日中に、当面使って頂く代替品を送ります。その宅配便業者に故障したHP製品を渡して下さい。弊社に付き次第チェックをしてどのような対応ができるのかを連絡します。」ということでした。長くなるので敬語は省略しましたが、大変丁寧かつ無駄のない対応でした。

 

 そして、次の日には同じ型のプリンターが届きました。故障したプリンターは宅配業者に渡しました。届いたプリンターは全く問題がなく使えました。インクも付いていましたので、こちらの出費は全くありませんでした。

 

 二三日して、HPから連絡がありました。「故障したプリンターは、保証期間中ですので新品と交換させて頂きます」、とのことでした。故障機の代替機として送って貰い今使っているプリンターの調子が良いので、これをこのまま使っても良いのですが、と率直な感想を述べましたが、代替機はあくまでも代替機で、その用途のために使うことになっているので、これから送る新品を使って欲しい、その方が弊社としても安心できるので、ということでした。代替品が届けられたときと同じように、今お使いの代替品は、新品を届ける宅配業者に渡して欲しいとのことでした。

 

 新品が届き代替品を渡して、それからこのプリンターは全く故障なしに次の機種に変えるまで約5年活躍してくれました。

 

 それから、新機種に買い替えたりしましたが、未だにHPファンです。そして、その後は故障もなく使い勝手にも満足しています。HPには申し訳ないのですが、インク代はかなりの額になりますので、純正ではないものを使っています。正真正銘の「ファン」としてはあるまじき行為ですが、背に腹は代えられませんし、それでもプリンターは問題なく動いてくれています。

 

 

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